バックアップと復元ツールを選択する (Office SharePoint Server)

この記事では、環境のバックアップと復元を行うためのツールを選択する方法について説明します。システムのバックアップと復元で使用するために選択するツールは、ニーズ、制約、および顧客グループと適切に結ばれるサービス レベル契約 (SLA) に基づきます。

使用するツールを決定する場合に考慮する重要な要素には、以下のものがあります。

  • サポートされるバックアップの種類 (完全、差分、増分)

  • 復元の完全性と復元できるオブジェクトの種類

  • ソリューションの管理しやすさ

  • 管理ウィンドウとデータベース サイズに採用するソリューションの機能

ビジネスの状況によっては、データベースのクラスタ化、ログ配布、ミラーリングなど、高可用性ソリューションを使用して、データの保護と復旧のニーズを満たすことができます。高可用性の計画の詳細については、「可用性を計画する (Office SharePoint Server)」を参照してください。

この記事の内容 :

  • 利用できるツール

  • 組み込みのバックアップと復元ツール

  • 外部のバックアップと復元ツール

  • サード パーティのソリューションとカスタム ツール

利用できるツール

次の表に、障害復旧に使用できる Microsoft ツールを示します。

ツール ツールのソース ユーザー インターフェイス バックアップの種類 バックアップと復元のレベル メモ

Office SharePoint Server : サーバーの全体管理

組み込み

グラフィカル

完全および差分

ファーム

Web アプリケーション

共有サービス プロバイダ (SSP)。検索データベースと検索インデックスを含む。

コンテンツ データベース

バックアップのスケジュール設定に使用できません。

ファーム バックアップの一環として、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースをバックアップすることはできますが、復元は行われません。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

テープには直接バックアップできません。

Office SharePoint Server : Stsadm.exe のバックアップ操作および復元操作

組み込み

コマンド ライン

完全および差分

ファーム

Web アプリケーション

SSP。検索データベースと検索インデックスを含む。

コンテンツ データベース

サイト コレクション

Windows タスク スケジューラを使用してバックアップ ジョブをスケジュール設定できます。

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースをバックアップすることはできますが、復元は行われません。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

テープには直接バックアップできません。

Microsoft SQL Server 2008 のバックアップと復元

グラフィカル

完全および差分

コンテンツ データベース

シングル サインオン (SSO) データベース

構成データベースおよび全体管理コンテンツ データベース

バックアップのスケジュール設定に使用できます。

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースをバックアップすることはできますが、復元はサポートされていません。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

インデックスが SQL Server に保存されていないため、検索で使用することはお勧めしません。検索に使用する場合、復元時にフル クロールが必要です。

テープに直接バックアップできます。

Microsoft System Center Data Protection Manager 2007

増分

ファーム

データベース

SSP (検索データベースと検索インデックスを含む)

サイト

コンテンツ アイテム

バックアップのスケジュール設定に使用できます。

カスタマイズ内容が含まれたファイルとフォルダをバックアップできます。

テープに直接バックアップできます。

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースをバックアップでき、ファーム復元の一環として復元できます。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

Windows Server 2003 のバックアップ ツール (Ntbackup.exe)

グラフィカル

完全

指定されたフォルダとファイル

バックアップのスケジュール設定に使用できます。

カスタマイズ内容が含まれたファイルとフォルダをバックアップできます。

Windows Server 2008 のバックアップ

Office SharePoint Server 2007 SP1 では、Windows Server 2008 に Office SharePoint Server 2007 をインストールできるようになりました。

グラフィカル

完全

指定されたフォルダとファイル

Windows Server バックアップを動作させるには、特定のレジストリ キーを構成する必要があります。詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の「Windows Server 2008 で Windows Server バックアップを使用するときに、復元できるオプションとして Windows SharePoint Services 3.0 が表示されない」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=108244&clcid=0x411) を参照してください。

組み込みのバックアップツールと復元ツール

Office SharePoint Server 2007 には、サーバーの全体管理および Stsadm コマンド ライン ツールという 2 つの組み込みのバックアップと復元ツールが用意されています。

次の図は、組み込みの Office SharePoint Server バックアップ ツールのしくみを示しています。バックアップ ツールは、サーバーの全体管理または Stsadm コマンド ライン ツールから実行されます。サーバーの全体管理アプリケーション プールが、指定されたファイル サーバーにファイルを書き込み、SQL Server データベースを同じファイル サーバーにバックアップします。バックアップ ツールに指定したパスに、バックアップのフォルダ (spbr0000、spbr0001 など) が作成されます。

組み込みのバックアップおよび復元ツール

次の表では、組み込みのバックアップと復元ツールで使用できる機能を比較します。

機能 サーバーの全体管理 Stsadm コマンドライン ツール

サーバー ファームのバックアップ

あり

あり

サーバー ファームの復元 (構成データベースおよびサーバーの全体管理データベースを除く)

あり

あり

構成データベースおよび全体管理データベースの復元

なし

なし

Web アプリケーションのバックアップ

あり

あり

SSP のバックアップ

あり

あり

サイト コレクションのバックアップ

なし

あり

コンテンツ データベースのバックアップ

あり

あり

カスタマイズ情報のバックアップ

なし

なし

バックアップのスケジュール

なし

あり (Windows タスク スケジューラと併用する場合)

パフォーマンス

ハードウェアの構成、および操作しているデータベース、サイト コレクション、または Web アプリケーションのサイズは、組み込みのバックアップと復元ツールのパフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。

注意

検索データベースは非常に大きなサイズになる場合があります。検索バックアップのサイズを管理する 1 つの方法は、データベース インデックスを確実に最適化することです。最適化スクリプトの使用については、マイクロソフト サポート技術情報の記事「Windows SharePoint Services 3.0 データベースと SharePoint サーバー 2007 データベースを最適化する方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=102795&clcid=0x411) を参照してください。

システムが次の制限を超えている場合、または利用できるメンテナンスの時間枠よりもシステムのバックアップに時間がかかる場合、SQL Server 2008 や System Center Data Protection Manager など、外部のバックアップと復元ツールの使用を検討することをお勧めします。

  • コンテンツ データベースが 100 GB よりも大きい。

  • Stsadm コマンド ライン ツールを使用してバックアップするサイト コレクションが 15 GB よりも大きい。

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元

構成はサーバーの全体管理で設定され、構成データベースに格納されます。

重要

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースはバックアップできますが、SharePoint 製品とテクノロジまたは SQL Server に組み込まれたツールを使用して、実行中のファームから取得した構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースのバックアップは、復元できません。

これは、これらのデータベース内のデータを、他の Office SharePoint Server 2007 データベースまたは Windows SharePoint Services 3.0 データベース内のデータと同期できないためです。したがって、SharePoint 製品とテクノロジに組み込まれているツールでは、ファーム レベルの復元処理中にこれらのデータベースが復元されません。

このデータが同期されない場合、不定期で多様なエラーが発生することがあります。詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 948725「および Windows SharePoint Services 3.0 SharePoint Server 2007 で、組み込みのバックアップと復元機能を使用して、構成データベースの復元がサポートされていません」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=117755&clcid=0x411) を参照してください。

次の方法で、構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースを含む、ファームを復元できます。

ファームの構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースが同期しなくなった場合は、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードまたは Psconfig コマンド ライン ツールを使用して、両方のデータベースを再作成する必要があります。

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースを保護するには、次の方法があります。

構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースを正確に再作成できるように、すべての構成設定、およびすべてのカスタマイズ情報を記録することを強くお勧めます。

サーバーの全体管理

サーバーの全体管理には、Office SharePoint Server システムをバックアップする簡単な方法が用意されています。

実行中のプロセスおよびプロセスを実行しているアカウント、つまり、サーバーの全体管理アプリケーション プールおよび SQL Server サービスを実行しているアカウントには、バックアップ先のディレクトリに書き込むためのアクセス許可が付与されている必要があります。バックアップを実行するには、Farm Administrators グループのメンバである必要があります。復元操作を実行するには、ファーム管理者および各フロントエンド Web サーバーの Administrators グループのメンバである必要があります。バックアップの準備の詳細については、「デモ : Office SharePoint Server 2007 のバックアップを準備する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=114573&clcid=0x411) を参照してください。

ファーム全体から 1 つのコンテンツ データベースに至るまで、さまざまなレベルでバックアップと復元を実行できます。完全バックアップと差分バックアップも利用できます。サーバーの全体管理のバックアップ ジョブと復元ジョブは、SPTimer サービスによって実行されます。

サーバーの全体管理を使用したシステムのバックアップと復元には、以下のような利点があります。

  • ファーム、Web アプリケーション、SSP、およびコンテンツ データベース レベルでバックアップと復元を実行できます。
  • 検索のバックアップを復元できます。

  • 最初に 17 時間実行されたバックアップは、自動的に続行され、プロセスの実行に必要な時間 (17 時間以上) が割り当てられます。

サーバーの全体管理を使用したシステムのバックアップと復元には、以下のような制限事項があります。

  • ファーム バックアップの一環として、構成データベースまたはサーバーの全体管理コンテンツ データベースのバックアップは行われますが、復元は実行できません。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

  • スケジュール機能が提供されません。

  • テープには直接バックアップできません。バックアップの場所は、UNC パスまたはローカル ドライブである必要があります。

  • 古いバックアップ ファイルは自動的に削除されません。バックアップ ファイル削除スクリプトの使用については、Microsoft サポート技術情報の記事「Visual Basic スクリプトを使用して Windows SharePoint Services 3.0 で SharePoint Server 2007 でバックアップの削除を自動化する方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102617&clcid=0x411) を参照してください。

  • 次のような構成の変更はバックアップされません。

    • ホスト ヘッダ、専用 IP アドレス、および Secure Sockets Layer (SSL) 証明書を含むインターネット インフォメーション サービス (IIS) の設定

    • 代替アクセス マッピング

    • Inetpub ディレクトリ

    • サービス アカウント (クローラ アカウント、検索アカウントなど、Web アプリケーションとして実行するすべてのアカウント) を含むアプリケーション プールの設定

    • ファームレベルの検索設定

    • 外部サービス接続の設定

    • ワークフロー管理設定

    • 電子メールの設定

    • A/V 設定

    • 使用状況の分析処理の設定

    • 診断ログの設定

    • コンテンツ展開の設定

    • タイマ ジョブの設定

    • HTML ビューアの設定

    • ごみ箱の設定とその他の Web アプリケーションの全般設定

  • 次のようなカスタマイズ内容はバックアップされません。

    • %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12 ディレクトリ

    • Web.config ファイルに行われたカスタマイズ

    • 既定のクォータ テンプレート

    • ブロックされるファイルの種類

    • 管理者によって展開されたフォーム テンプレート

    • データベース名と場所

    • Web アプリケーション名とデータベース (必ず、各 Web アプリケーションに関連付けられたコンテンツ データベース名を文書化してください)

    • クローラ影響ルール

    • アクティブ化された機能

  • バックアップまたは復元のジョブが正常に完了しない場合、[バックアップと復元の状態] ページの [タイマ ジョブ] ボックスの一覧から、失敗したジョブを手動で削除する必要があります。失敗したジョブが手動で削除されていないと、以降のバックアップや復元は失敗します。

サーバーの全体管理の使用方法の詳細については、「サーバーの全体管理を使用してファームをバックアップする (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。

Stsadm コマンド ライン ツール

Office SharePoint Server 2007 には、サーバーおよびサイトを管理するための Stsadm コマンド ライン ツールが含まれています。Stsadm のバックアップ操作と復元操作を使用すると、データを保護し、復元できます。

Stsadm コマンド ライン ツールの実行に使用するアカウントは、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバであることに加えて、SQL Server の dbowner 固定データベース ロールのメンバでもある必要があります。

Stsadm コマンド ライン ツールには次の利点があります。

  • ファーム レベル、Web アプリケーション レベル、またはサイト コレクションのレベルでバックアップおよび復元する機能を提供します。

  • 検索をバックアップし、それを復元することができます。

  • Windows タスク スケジューラを使用してバックアップのスケジュールを設定できます。

  • 最初に 17 時間実行されたバックアップは、自動的に続行され、プロセスの実行に必要な時間 (17 時間以上) が割り当てられます。

Stsadm コマンド ライン ツールには次の制限事項があります。

  • ファーム バックアップの一環として、構成データベースまたはサーバーの全体管理コンテンツ データベースのバックアップは行われますが、復元は実行できません。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

  • サイト コレクションのバックアップはパフォーマンスに影響を与え、アクセス エラーの原因となる可能性があります。サイト コレクションのバックアップは、サイト コレクションがロックされている場合にのみ使用してください。サイズが 15 GB を超えるコレクションを操作する場合は、サイト コレクションのバックアップが遅くなる可能性があります。15 GB を超えるサイト コレクションを操作する場合は、データベースのバックアップを使用することをお勧めします。

    注意

    サイズが 15 GB を超えるサイト コレクションを個別にバックアップする場合は、サイト コレクションを独自のデータベースに移動してからデータベースのバックアップを使用することをお勧めします。

  • テープには直接バックアップできません。バックアップの場所は、UNC パスまたはローカル ドライブである必要があります。

  • 古いバックアップ ファイルは自動的に削除されません。バックアップ ファイル削除スクリプトの使用については、Microsoft サポート技術情報の記事「Visual Basic スクリプトを使用して Windows SharePoint Services 3.0 で SharePoint Server 2007 でバックアップの削除を自動化する方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102617&clcid=0x411) を参照してください。

  • 次のような構成の変更はバックアップされません。

    • ホスト ヘッダを含む IIS の設定、専用 IP アドレス、および SSL 証明書

    • 代替アクセス マッピング

    • Inetpub ディレクトリ

    • 電子メールの設定

    • ごみ箱の設定とその他の Web アプリケーションの全般設定

    • A/V 設定

    • 使用状況の分析処理の設定

    • 診断ログの設定

    • コンテンツ展開の設定

    • タイマ ジョブの設定

    • HTML ビューアの設定

  • 次のようなカスタマイズ内容はバックアップされません。

    • %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12 ディレクトリ

    • Web.config ファイルに行われたカスタマイズ

    • 既定のクォータ テンプレート

    • ブロックされるファイルの種類

詳細については、以下のリソースを参照してください。

外部のバックアップと復元ツール

Office SharePoint Server 2007 は、他の Microsoft バックアップ ツールと復元ツールを使用して保護できます。

たとえば、次のようなツールが挙げられます。

  • SQL Server 2008、SQL Server 2005 または SQL Server 2000

  • System Center Data Protection Manager

  • Windows Server バックアップ ツール

Microsoft SQL Server 2008 のバックアップと復元

Office SharePoint Server 2007 を使用する SQL Server データベースには、保護の重要な要素であるサイトのコンテンツが含まれています。会社のデータベース管理者が他の SQL Server データベースをバックアップする場合、Office SharePoint Server で使用するデータベースを標準プロセスに追加できます。以下に、SQL Server のバックアップを使用する場合の利点と制限事項を示します。

利点 :

  • 既存の SQL Server データ保護戦略を再利用できます。

  • 完全バックアップと差分バックアップを、検証を含むように構成できます。

  • Office SharePoint Server 2007 よりも高速にバックアップできます。

  • テープに直接バックアップできます。

制限事項 :

  • 構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの実行中のインスタンスをバックアップすることはできますが、復元はサポートされていません。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

  • 検索データベースのバックアップに使用できません。これは、検索インデックスが SQL Server に保存されず、データベースのみのバックアップ後に検索インデックスを検索データベースと同期できないためです。

  • 復元後に、手動でデータベースを Web アプリケーションに再接続する必要があります。

  • データベースより小さいレベルでは復元できません。復元したデータベースを使用する単一アイテムの回復は、複雑になる可能性があります。

  • 次のような構成の変更はバックアップされません。

    • ホスト ヘッダを含む IIS の設定、専用 IP アドレス、および SSL 証明書

    • 代替アクセス マッピング

    • Inetpub ディレクトリ

    • 電子メールの設定

    • ごみ箱の設定とその他の Web アプリケーションの全般設定

    • A/V 設定

    • 使用状況の分析処理の設定

    • 診断ログの設定

    • コンテンツ展開の設定

    • タイマ ジョブの設定

    • HTML ビューアの設定

  • 次のようなカスタマイズ内容はバックアップされません。

    • %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12 ディレクトリ

    • Web.config ファイルに行われたカスタマイズ

    • 既定のクォータ テンプレート

    • ブロックされるファイルの種類

SQL Server のバックアップと復元の使用の詳細については、次のリソースを参照してください。

Microsoft System Center Data Protection Manager 2007

System Center Data Protection Manager では、Active Directory ディレクトリ サービスのドメイン内およびドメイン間で、サーバーのデータをディスク ベースおよびテープ ベースで保護および復元できます。System Center Data Protection Manager では、複製、同期、および回復ポイントの作成により、システム管理者とエンドユーザーの両方が信頼性の高いデータ保護と迅速なデータの復元を実行できます。

System Center Data Protection Manager を使用すると、Office SharePoint Server 2007 を保護できるほか、Microsoft SQL Server 2000 SP4、SQL Server 2005 Service Pack 1 (SP 1)、または SQL Server 2005 Service Pack 2 (SP2)、Exchange Server 2003 SP2 と Exchange Server 2007、Microsoft Virtual Server 2005 R2 SP1 とその仮想マシン、Windows Server 2008 オペレーティング システム、Windows XP Professional SP2 と、Home Edition を除くすべての Windows Vista Edition を実行しているワークステーションやラップトップのファイル、クラスタ化されたサーバーのファイルとアプリケーション データ、およびサーバー システムの状態を保護できます。

次の一覧では、このツールの利点について説明します。

利点 :

  • ファーム、データベース、Web アプリケーション、サイト、インデックス、またはコンテンツ アイテムのレベルでバックアップと復元を行うことができます。

  • カスタマイズ内容を含むディレクトリをバックアップおよび復元できます。

  • IIS 構成設定を含むサーバーのシステム状態をバックアップおよび復元できます。

  • システムの実行中に取得したファーム レベルのバックアップを使用して、構成データベースやサーバーの全体管理データベースを含む、ファームを復元できます。詳細については、「構成データベースとサーバーの全体管理コンテンツ データベースの復元」を参照してください。

  • テープにバックアップできます。

  • サーバーでの処理を減らす必要があります。

  • System Center Data Protection Manager を購入して環境を構築していない場合は、新たな購入資金と設備が必要になる場合があります。

System Center Data Protection Manager のインストール、展開、および構成の詳細については、「System Center Data Protection Manager 2007 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102807&clcid=0x411) を参照してください。

DPM を使用して、コンテンツ アイテム、サイト、Web アプリケーション、ファーム、およびインデックスを復旧できます。詳細については、以下のリソースを参照してください。

How to Recover a Windows SharePoint Services Item (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102815&clcid=0x411)

How to Recover a Windows SharePoint Services Site (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102826&clcid=0x411)

How to Recover a Windows SharePoint Services Farm (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102831&clcid=0x411)

Protecting MOSS 2007 Indexes (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=155921&clcid=0x411)

Recovering Indexes in MOSS 2007 (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=155908&clcid=0x411)

Windows Server バックアップ

Windows Server バックアップ ツールを使用すると、ホーム ディレクトリ、Web.config ファイル、カスタム アセンブリ、カスタマイズ情報、サイト定義、およびリスト定義をバックアップできます。

注意

Office SharePoint Server 2007 SP1 では、Windows Server 2008 に Office SharePoint Server 2007 をインストールできるようになりました。Windows Server バックアップを機能させるには、特定のレジストリ キーを構成する必要があります。詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の「Windows Server 2008 で Windows Server バックアップを使用するときに、復元できるオプションとして Windows SharePoint Services 3.0 が表示されない」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=108244&clcid=0x411) を参照してください。

Windows Server バックアップ ツールには、次の利点があります。

  • テープにバックアップできます。

Windows Server バックアップ ツールには、次の制限事項があります。

  • データベース、ファーム、Web アプリケーション、または検索のバックアップに使用できません。

サード パーティ製のソリューションとカスタム ツール

ビジネスのニーズに応じて、サード パーティ製ソリューションを選択するかカスタム ツールを構築してください。

サード パーティ製のソリューション

Microsoft でサポートされている技術に基づいて Microsoft パートナによって構築されたサード パーティ製のソリューションについては、「パートナ企業が提供するビジネス ソリューション」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102834&clcid=0x411) で次のパラメータを検索してください。

  • ソリューション タイプ = ソフトウェア提供サービス

  • 製品カテゴリ = Microsoft Office 2007 system

  • 製品 = Microsoft Office SharePoint Server 2007

  • キーワード : SharePoint バックアップ 復元 障害復旧

ボリューム シャドウ コピー サービス上にソリューションを構築する

ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) は、Windows XP および Windows Server 2003 で導入されました。VSS は、アプリケーション、ストレージ サブシステム、およびストレージ管理アプリケーション (バックアップ アプリケーションを含む) 間の通信を可能にするフレームワークです。このフレームワークでは、特定時点のストレージ データのコピーを定義、保持、および使用できます。Windows SharePoint Services VSS Writer は、Office SharePoint Server 2007 と 2007 Office リリースのサーバー製品の新しいサービスです。VSS Writer サービスを使用すると、「Requesters (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=90911&clcid=0x411) が VSS バックアップ (完全または差分) を提供するようにフロントエンド Web サーバーに要求でき、Office SharePoint Server 2007 により、リクエスタは、VSS を使用してバックアップする SQL データベースと検索インデックスを指します。VSS の詳細については、MSDN の記事「Volume Shadow Copy Service (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=90912&clcid=0x411) を参照してください。「Volume Shadow Copy Service SDK 7.2 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=90914&clcid=0x411) は、Microsoft ダウンロード センタからダウンロードしてください。

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このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なドキュメントに収められています。

入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。

関連項目

概念

バックアップと復元を計画する (Office SharePoint Server)
保護対象を選択する (Office SharePoint Server)