Tzmove : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)

操作名 : Tzmove

説明

夏時間 (DST) の開始および終了の変更によって影響を受けるデータを管理者が更新できるようにします。

注意

Tzmove の操作は、最初に Microsoft Office SharePoint Server 2007 Service Pack 1 に導入されました。

構文

stsadm -o upgrade

-name <履歴タグの名前>

-update {all | before}

**    [-date] <YYYYMMDD>**

-clear

パラメータ

パラメータ名

必須/省略可能

説明

name

"dst2007" などの有効な名前

必須

Timezone.xml で夏時間の変更を識別する履歴タグの名前。

update

値は次のどちらかです。

  • All

  • Before

必須

注意

update パラメータまたは clear パラメータのどちらかを指定する必要がありますが、両方は指定できません。

All : 夏時間の変更による影響を受ける今後すべての日付の値を更新します。

Before : date パラメータで指定した日付より前に変更された夏時間の変更の影響を受ける、今後すべての日付を更新します。これは、Timezone.xml ファイルが更新されても、tzmove 操作がすぐには実行されない場合に便利です。

date

有効な日付の表示形式 "YYYYMMDD"

省略可能

update パラメータの値に Before が指定されている場合、date パラメータが必要です。update が指定されていない、または値が All の場合は、このパラメータを含めないでください。

clear

<なし>

必須

注意

update パラメータまたは clear パラメータのどちらかを指定する必要がありますが、両方は指定できません。

既定の tzmove 操作では、データの更新を 1 回だけ行います。直前の操作の呼び出しが中断された場合は、clear パラメータを使用して、tzmove 操作を再度安全に実行することができます。ただし、2 回以上のデータ更新が必要な場合は (たとえば、タイムゾーンの定義が毎年変更される場合など) 、clear パラメータを使用すると、データを再度更新できるようになります。

備考

たとえば、2007 年 11 月 3 日を Timezone.xml ファイルの標準時間として定義したとします。しかし、この地域での標準時間の開始が 1 週間早くなったため、標準時間の日付は 2007 年 10 月 27 日に変わります。この変更を反映するように Timezone.xml ファイルを更新すると、この期間 (この例では、10 月の最終日曜から 11 月の第 1 日曜まで) の日付値に 1 時間のずれが生じます。Tzmove 操作は、このデータを正しい値になるように更新します。

Timezone.xml ファイルは、次の "%COMMONPROGRAMFILES%\microsoft shared\web server extensions\12\config" フォルダにあります。

Tzmove の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 939809 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105804&clcid=0x411) を参照してください。

次の例では、以下の定義を適用します。

  • 今後のデータ : DST 期間が最初に施行される年以降、新しい DST 期間内に発生する日付と時刻の値を含むアイテムで構成されます。

  • 過去のデータ : DST 期間が最初に施行される前年までの、新しい DST 期間内に発生する日付と時刻の値を含むアイテムで構成されます。

  1. タイム ゾーン定義の DST 期間を変更する更新プログラムをインストールした場合、今後のデータ アイテムを更新するために、以下のコマンドを実行する必要があります。

    stsadm –o tzmove –name <名前> –update before –date YYYYMMDD

    注意

    このコマンドの YYYYMMDD は、タイム ゾーン定義に変更を加えた更新プログラムをインストールした日付です。

  2. 更新プログラムはインストールせずに Timezone.xml ファイルを変更した場合、次のコマンドを実行し、今後のデータ アイテムを更新する必要があります。

    stsadm –o tzmove –name <名前> –update before -date YYYYMMDD

    注意

    このコマンドの YYYYMMDD は Timezone.xml ファイルが変更された日付です。

  3. タイム ゾーン定義の DST 期間を変更する更新プログラムをインストールしなかった場合、次のコマンドを実行し、今後のデータ アイテムを更新する必要があります。

    stsadm -o tzmove -name <名前> -update all

    注意

    このコマンドでは、今後のデータがすべて更新されます。

  4. コマンドの実行後、タイム ゾーン定義の DST 期間が再度変更されると、コマンドを再実行したときに以前のデータは復元されません。この場合は、コマンドを再実行する前に、次のコマンドを実行する必要があります。

    stsadm –o tzmove –name <名前> -clear

    注意

    この手順により、コマンドが設定した内部フラグがクリアされ、データの変更が再度可能になります。