ブラウザー サポートを計画する (SharePoint Server 2010)

 

適用先: SharePoint Foundation 2010, SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

Microsoft SharePoint Server 2010 は、一般的に使用されている複数の Web ブラウザーをサポートしています。ここでは、Web ブラウザーの異なるレベルのサポートと公開サイトに関するブラウザーの互換性、および ActiveX コントロールが機能に及ぼす影響について説明します。

この記事の内容

  • ブラウザー サポートの計画について

  • ブラウザー サポートの主な計画フェーズ

  • ブラウザー サポートのマトリックス

  • ブラウザーの詳細

  • ActiveX コントロール

  • サイトの公開に関するブラウザーの互換性

  • モバイル ブラウザーのサポート

ブラウザー サポートの計画について

SharePoint Server 2010 は、一般的に使用されている複数の Web ブラウザーをサポートしています。ただし、Web ブラウザーの中には、SharePoint Server 2010 の一部の機能が低下したり、制限されたり、代替の手順によってしか利用できなかったりするものがあります。場合によっては、クリティカルでない管理タスクで機能が使用できないこともあります。

SharePoint Server 2010 展開の計画の一環として、組織内で使用されるブラウザーを確認して、SharePoint Server 2010 での最適なパフォーマンスを確保するようにすることをお勧めします。

SharePoint Portal Server 2003 から SharePoint Server 2010 にアップグレードする場合、ブラウザー サポートに関してその他の考慮事項があります。詳細については、「SharePoint Portal Server 2003 から SharePoint Server 2010 へアップグレードする」を参照してください。

ブラウザー サポートの主な計画フェーズ

ブラウザー サポートは、SharePoint Server 2010 実装の重要な一部です。SharePoint Server 2010 をインストールする前に、SharePoint Server 2010 でサポートされるブラウザーについて確認する必要があります。この記事では、次のセクションでブラウザー サポートの情報について説明します。

  • ブラウザー サポートのマトリックス

  • ブラウザーの詳細

  • サイトの公開に関するブラウザーの互換性

ブラウザー サポートのマトリックス

以下の表は、一般的に使用されている Web ブラウザーのサポート レベルをまとめたものです。

ブラウザー サポートされている 制限付きでサポートされている サポートされていない

Internet Explorer 11

32 ビット

64 ビット

Internet Explorer 10

32 ビット

64 ビット

Internet Explorer 9

32 ビット

64 ビット

Internet Explorer 8

32 ビット

64 ビット

Internet Explorer 7

32 ビット

64 ビット

Internet Explorer 6

X

Google Chrome (最新公開リリース バージョン)

X

Mozilla Firefox (最新公開リリース バージョン)

X

Apple Safari (最新公開リリース バージョン)

X

ブラウザーの詳細

組織で使用されている、または使用を計画している Web ブラウザーの詳細を調査して、その Web ブラウザーが SharePoint Server 2010 で動作し、業務ニーズに合うことを確認する必要があります。

Internet Explorer のバージョン

製品グループでは、製品版の Internet Explorer で SharePoint の機能が正常に動作することをできうる限り検証しています。より確実な動作検証が行われたブラウザーで操作する必要がある場合は、Internet Explorer の使用を強く推奨します。

Internet Explorer 11

Internet Explorer 11 をサポートするオペレーティング システムを次に示します。

  • Windows 8.1

  • Windows 8

  • Windows 7

Internet Explorer 10

Internet Explorer 10 をサポートするオペレーティング システムを次に示します。

  • Windows 8

  • Windows 7

Internet Explorer 8 および Internet Explorer 9

次のオペレーティング システムでは、Internet Explorer 8 および Internet Explorer 9 がサポートされています。

  • Windows Server 2008 R2

  • Windows Server 2008

  • Windows Server 2003

  • Windows 7

  • Windows Vista

  • Windows XP

注意

Windows XP のサポートの延長期間は 2014 年 4 月 8 日までです。サポート ライフサイクルの詳細については、ライフサイクルのファクト シートを参照してください。

Internet Explorer 7

Internet Explorer 7 は、次のオペレーティング システムでサポートされています。

  • Windows Server 2008

  • Windows Server 2003

  • Windows Vista

  • Windows XP

注意

Windows XP のサポートの延長期間は 2014 年 4 月 8 日までです。サポート ライフサイクルの詳細については、ライフサイクルのファクト シートを参照してください。

Internet Explorer 6

SharePoint Server 2010 は、Internet Explorer 6 をサポートしません。

サイトの公開を使用する場合は、この記事で後述する「サイトの公開に関するブラウザーの互換性」を参照してください。

その他のブラウザー

Google Chrome (最新公開リリース バージョン)

Google Chrome は、以下のオペレーティング システムでサポートされています。

  • Windows 8

  • Windows Server 2008 R2

  • Windows Server 2008

  • Windows Server 2003

  • Windows 7

  • Windows Vista

  • Windows XP

注意

Windows XP のサポートの延長期間は 2014 年 4 月 8 日までです。サポート ライフサイクルの詳細については、ライフサイクルのファクト シートを参照してください。

Mozilla Firefox (最新リリース バージョンおよびその直前のバージョン)

たとえば、最新リリース バージョンが 10 の場合、バージョン 9 もサポートされます。

Mozilla Firefox は、以下のオペレーティング システムでサポートされています。

  • Windows 8

  • Windows Server 2008 R2

  • Windows Server 2008

  • Windows Server 2003

  • Windows 7

  • Windows Vista

  • Windows XP

注意

Windows XP のサポートの延長期間は 2014 年 4 月 8 日までです。サポート ライフサイクルの詳細については、ライフサイクルのファクト シートを参照してください。

Apple Safari (最新公開リリース バージョン)

Safari は、以下のオペレーティング システムでサポートされています。

  • Windows 8

  • Mac OS X (Snow Leopard および Lion)

  • Windows 7

  • Windows Vista

  • Windows XP

注意

Windows XP のサポートの延長期間は 2014 年 4 月 8 日までです。サポート ライフサイクルの詳細については、ライフサイクルのファクト シートを参照してください。

ActiveX コントロール

SharePoint Server 2010 の一部の機能では、ActiveX コントロールを使用する必要があります。このため、ActiveX をサポートしていないブラウザーには制限事項があります。現在は、32 ビット版の Internet Explorer だけがこの機能をサポートしています。それ以外のすべてのブラウザーには、以下の制限事項があります。

機能 制限

Outlook への接続、Office への接続、および SharePoint Workspace への同期

これらの機能は ActiveX コントロールと stssync:// プロトコルを使用して動作します。したがって、ActiveX コントロール (たとえば Microsoft Office 2010 に付属するもの) がないと、機能が制限されます。また、これらの機能を使用するには、stssync:// プロトコルと互換性がある Microsoft Outlook などのアプリケーションが必要です。

データシート ビュー

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

Microsoft Office アプリケーションでの編集

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

ファイルのアップロードおよびコピー

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

Microsoft InfoPath 2010 の統合

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

Microsoft PowerPoint 2010 画像ライブラリの統合

64 ビット版の ActiveX コントロール (たとえば Microsoft Office 2010 に付属するもの) が必要です。コントロールがインストールされていない場合は、次の回避策が利用できます。

  • 画像ライブラリに複数の画像をアップロードする場合は、Upload.aspx を使用して一度に 1 枚ずつアップロードする必要があります。

  • 画像ライブラリ内の画像を編集する場合は、画像をダウンロードしてから編集し、編集後にその画像を画像ライブラリに再度アップロードする必要があります。

  • 複数の画像を画像ライブラリからダウンロードする場合は、画像リンクをクリックして、一度に 1 枚ずつダウンロードする必要があります。

Microsoft Visio 2010 ダイアグラムの作成

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

新しいドキュメント

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

[新しいドキュメント] コマンドは動作しませんが、[ドキュメントのアップロード] 機能は使用できます。Office Web Applications をサーバーにインストールおよび構成してあれば、[新しいドキュメント] コマンドは動作し、Office ドキュメントをブラウザー内で作成できます。

送信

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

このコントロールがないと、ファイルを SharePoint ファーム間で送信することはできません。ただし、ファイルをサイト間で送信することはできます。

フォームの署名 (InfoPath Form Services)

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。

スプレッドシートとデータベースの統合

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。コントロールがインストールされていない場合は、次の回避策が利用できます。

  • ドキュメントを編集する場合は、そのドキュメントをダウンロードしてから編集し、最後にサーバーに再び保存します。

  • 編集するためにドキュメントのチェックアウトを必要とする一覧で、[編集] メニューを使用してドキュメントをチェックアウトしてから編集し、最後に [編集] メニューを使用してドキュメントをチェックインします。

  • スプレッドシートにエクスポートします。リボンの [リスト] タブの [スプレッドシートにエクスポート] をクリックして、SharePoint リストをスプレッドシートとしてエクスポートできます。

スライド ライブラリと PowerPoint 2013 の統合

Microsoft Office 2010 は、このコントロールの 64 ビット バージョンを提供していません。コントロールがインストールされていない場合は、次の回避策が利用できます。

  • スライドを削除します。最初にスライドをクリックしてから [スライドの削除] をクリックすると、そのスライドを削除できます。すべてのスライドについて、この手順を繰り返します。

Microsoft Office 2010 (64 ビット) については、次の ActiveX コントロールのみが 64 ビット バージョンのブラウザーで動作します。

  • ppslax.dll – スライド ライブラリと PowerPoint 2013 の統合

  • name.dll – プレゼンス情報

サイトの公開に関するブラウザーの互換性

サイトの公開については、SharePoint Server 2010 に組み込まれている Web コンテンツ管理機能により、閲覧者環境のマークアップおよびスタイル設定を詳細に制御できます。ページ デザイナーは、これらの機能を使用して、デザインするページが、Internet Explorer 6 など、コンテンツを表示するための別のブラウザーと確実に互換性があるように設定できます。ただし、サポートする必要があるブラウザーと互換性があるページを作成することは、ページ デザイナーの役割です。

コンテンツの作成には、Internet Explorer 9、Mozilla Firefox など、標準ベースのブラウザーが必要です。

モバイル ブラウザーのサポート

一般的に使用されるモバイル ブラウザーのサポート レベルは以下の表のとおりです。

モバイル デバイスのオペレーティング システム

オペレーティング システム バージョンの最小要件

ブラウザー

Windows Phone

7.0

Internet Explorer

Apple iOS

4.0

Safari

Google Android

2.1

Android ブラウザー

Research in Motion (RIM) Blackberry

4.0

Blackberry ブラウザー

Nokia Symbian

3

Nokia ブラウザー