サイトのメンテナンスおよび管理を計画する (Windows SharePoint Services)

この記事の内容 :

• サイトのメンテナンスの計画

• サイト コレクションの管理の計画

• ワークシート

すべての Web サイト (特に複数の作成者がいるサイト) は分散しています。定期的に確認およびクリーンアップすると、サイトの規模の大小にかかわらず、サイトの機能を良好に保つことができます。単一または複数のサイトのメンテナンス計画を最初から構築すると、サイトを最新、有用、かつ使用可能な状態に保つことができます。

サイトのメンテナンスの計画

サイトのメンテナンス計画は環境によって異なり、含まれる要素も異なります。サイトのメンテナンスは、IT 部門が管理するサイトと、ユーザーが作成して管理するサイトでは異なります。ただし、サイトのメンテナンス計画では以下のことをお勧めします。

• IT 管理サイトで何を必要としているのかをユーザーに確認します。定期的に調査を実施し、ユーザーがサイトで必要とするものを明らかにします。

• 使用状況のログとレポートを使用して、サイトのどの部分が使用されているかを判別し、その結果とユーザー調査を相関させて、改善できる部分を見つけます。

• 古くなったコンテンツやサイトをアーカイブします。ただし、古いコンテンツまたはサイトをアーカイブまたは削除する場合は、その計画をユーザーに通知し、予定どおりの時間にこれらの操作を行います。たとえば、コンテンツのアーカイブまたは使用されていないサイトの削除を行うスケジュールを発行します。

• 定期的にサイトの権限を確認します。たとえば、四半期ごとに権限を確認して、グループまたはプロジェクトを離れたユーザーの権限を削除します。

• メンテナンス作業の妥当な間隔を選択します。たとえば、定期的なユーザー アンケートの実行を計画する場合は、年 2 回まで (できれば年 1 回まで) にとどめます。

• サイトのコンテンツを定期的にバックアップする計画を作成します。バックアップを行う頻度、および必要なときにコンテンツを復元するためのプロセスを決定または把握します。バックアップおよび復元の計画の詳細については、「バックアップと復元を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

まず計画プロセス中に、サイトのメンテナンス計画を作成します。サイトの調整やコンテンツのアーカイブを行う頻度を含め、計画を記録します。チーム メンバおよびユーザー ベースの代表に計画を確認してもらいます。このようにすることで、ユーザーが現在持っている可能性のある検討事項を明らかにし、それらの検討事項に対処する最善の方法を決定して、サイトの稼働に合わせてサイト メンテナンス計画を実施できます。

サイト コレクションの管理の計画

サイト メンテナンス計画の一部として、環境内のサイト コレクションのサイズと数を管理する方法を計画する必要があります。Self-Service Site の管理を許可する場合、これは最も重要なことです。大部分の組織は、サイトからどの程度の成長が予測されるのかを予測および制御して、それらがデータベース リソースに与える影響に備えることを望んでいます。たとえば、特定のコンテンツ データベースに 100 のサイトが含まれ、そのうちの 1 つのサイトが領域の 50% 以上を使用している場合、そのサイトには専用のコンテンツ データベースが必要である可能性があります。これにより、さらなる成長のための余裕を残しながら、データベースをバックアップおよび復元する機能を維持できます。

サイト コレクションを管理するには、以下の 2 つの方法があります。

• サイト コレクションのクォータ   サイト コレクションのサイズの限界を制御するには、この方法を使用します。

• サイトの使用確認と削除   使用されていないサイト コレクションを監視して削除するには、この方法を使用します。

サイト コレクションのクォータを計画する

クォータを使用して、サイトの記憶域を追跡および制限します。サイトの記憶域が特定のサイズ (メガバイト単位) に達したときに、サイトの所有者に警告電子メールを送信することができます。また、サイトの記憶域が最大サイズに達したときに、さらなるコンテンツからサイトをロックすることができます。データベースとサーバーの容量計画を行うときに、適用するサイズ制限 (ある場合) を決定します。クォータを最大限に活用するには、以下の操作を行います。

• サイトの種類ごとに異なるクォータ テンプレートを作成します。たとえば、部門ごと、顧客の種類ごと、またはパスごとに異なるクォータを設定します (たとえば、/sites パスの下のサイトにはサイト コレクションごとに 100 MB だけ割り当て、/vip パスの下のサイトにはサイト コレクションごとに 300 MB を割り当てます)。サーバーの全体管理からサイト コレクションを作成する場合は、テンプレートの基になるクォータを指定できます。Self-Service Site の管理を使用して作成されるサイトは Web アプリケーションに対する既定のクォータを使用することに注意してください。

• サイトの成長に合わせて十分なスペースを確保します。各サイトの用途に応じて、記憶域スペースのニーズは大きく異なります。サイトは、使用されるにつれて時間と共に成長するように設計されます。50 MB 程度のクォータ制限では、ほとんどのサイトについて開始するのに十分な記憶域スペースとは言えません。長く続くサイトではさらに不十分です。

• 警告電子メール メッセージを送信してから、クォータを超過しないようにサイトをロックするまでの間に、十分な通知を行います。たとえば、警告制限を 80 MB に設定して、サイトの記憶域制限を 85 MB に設定するなどは避けてください。ユーザーが複数の大きなファイルをアップロード中の場合、ほとんど通知を受けずにタスクの完了がブロックされることは望ましくありません。

サイトの使用確認と削除を計画する

プロジェクトの終了後に非アクティブになったサイトの処理方法や、ユーザーによってアイデアのテスト用に作成されてその後放置されたサイトの処理方法を計画する必要があります。サイトの使用確認と削除を使用すると、必要なくなったサイトを識別でき、環境をきれいな状態にしておくのに役立ちます。この機能は、サイトの所有者に電子メール メッセージを自動的に送信して、サイトがアクティブかどうかを確認します。指定した期間中に指定した数のメッセージを送信しても所有者が電子メール メッセージに応答しなければ、そのサイトは削除できます。

サイトの使用確認と削除を計画するには、以下の事項を決定します。

• サイトが非アクティブかどうかを確認するまでに待つ期間。チームまたはプロジェクト サイトに対する既定の期間はサイト作成後 90 日ですが、所有者に対してはおそらくそれより時間を長くする必要があります。テスト用または個人用のサイトでは、90 日ではおそらく長すぎます。通常は、サイトが作成され、アクティブに使用され、削除またはアーカイブする準備ができるまでのライフ サイクルが完了するには、少なくとも 6 か月から数年はかかります。このような状況では、6 か月ごとに注意を促すのが有効です。

• サイトが非アクティブかどうかを確認するために、サイトの所有者に電子メール メッセージを送信する頻度。最初の電子メール メッセージの後、サイト管理者が応答しない場合は、毎日、毎週、または毎月、追加の通知を送り続けることができます。

• 使用されていないサイトを自動的に削除するかどうか。サイト管理者が複数の電子メール メッセージに応答しない場合、サイトを自動的に削除するかどうかを指定します。まずバックアップを作成することをお勧めします。それには、定期バックアップが行われていることを確認し、Windows SharePoint Services V3: Software Development Kit (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=72207&clcid=0x411) を使用してこの機能をカスタマイズし、サイトを削除する前にサイトのバックアップが自動的に作成されるようにします。ただし、これは既定の動作ではありません。

• 使用されていないサイトを自動的に削除する場合は、実際に削除する前に、サイトの所有者に送信する電子メールの数。既定では、サイトを削除する前に週に 1 回、計 4 通が送信されますが、この数は必要に応じて増減できます。

ワークシート

サイトのメンテナンスおよび管理を計画するには、以下のワークシートを使用します。

• サイト メンテナンス ワークシート (https://office.microsoft.com/search/redir.aspx?AssetID=AM101592031041)