ハードウェア要件およびソフトウェア要件を決定する (Windows SharePoint Services)

この記事の内容 :

  • ハードウェア要件およびソフトウェア要件について

  • スタンドアロン インストール

  • サーバー ファーム インストール

ここでは、Windows SharePoint Services 3.0 のインストールに必要なハードウェア要件とソフトウェア要件について説明します。

ハードウェア要件およびソフトウェア要件について

Windows SharePoint Services 3.0 のインストールは、単一のコンピュータ (スタンドアロン インストール) から複数のコンピュータ (サーバー ファーム) まで多岐に渡ります。インストールの要件は、ソリューションの可用性および規模の要件によって異なります。ここでは、スタンドアロン インストールを展開する場合とサーバー ファームを展開する場合に基づいて、最小ハードウェア要件と推奨ハードウェア要件について説明します。また、Windows SharePoint Services 3.0 のインストールに必要なソフトウェア要件を示します。

ここでは、可用性の要件やパフォーマンスおよび容量の要件に基づくファーム トポロジまたはハードウェアの選択に関する説明は提供しません。これらの要件に対応したソリューション設計の詳細については、「パフォーマンスおよび容量を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

ここで記述するハードウェア要件とソフトウェア要件は、x32 ビット ベースのシステムと x64 ビット ベースのシステムの両方に当てはまります。ただし、Windows Server 2008 の 64 ビット バージョンをインストールし、インターネット インフォメーション サービス (IIS) が 32 ビット エミュレーション モードで動作するように Enable32bitAppOnWin64 レジストリ キーを変更している場合、Windows SharePoint Services 3.0 はインストールできません。Windows SharePoint Services 3.0 の 32 ビット バージョンまたは 64 ビット バージョンのどちらをインストールする場合でも、IIS は 64 ビット モードで実行する必要があります。

注意

Itanium ベースのシステムには当てはまりません。

スタンドアロン インストール

以下のどちらかの方法を使用して、Windows SharePoint Services 3.0 を単一のコンピュータにインストールすることができます。

  • [基本] を選択します。

  • Windows SharePoint Services 3.0 のセットアップで [詳細設定] を選択し、[スタンドアロン] を選択します。

ハードウェア要件

以下の表は、スタンドアロン インストールで Windows SharePoint Services 3.0 (Windows Internal Database の展開も含む) を展開するためのハードウェアの最小要件と推奨要件をまとめたものです。

コンポーネント 最小要件 推奨要件

プロセッサ

2.5 ギガヘルツ (GHz)

それぞれが 3 GHz 以上のデュアル プロセッサ

RAM

1 ギガバイト (GB)

2 GB

ディスク

3 GB 以上の空き容量がある NTFS ファイル システム形式のパーティション

3 GB の空き容量と Web サイト用の適切な空き容量がある NTFS ファイル システム形式のパーティション

ドライブ

DVD ドライブ

DVD ドライブ、またはローカル ドライブかネットワークでアクセス可能なドライブにコピーされたソース

ディスプレイ

1024 × 768

解像度が 1024 x 768 以上のモニタ

ネットワーク

クライアント コンピュータとサーバーの間の接続が 56 キロビット/秒 (Kbps)

クライアント コンピュータとサーバーの間の接続が 56 Kbps 以上

ソフトウェア要件

Windows SharePoint Services 3.0 のインストールおよび構成ウィザードは、多くのコンポーネントの配置を決定します。Windows SharePoint Services 3.0 をアンインストールして、同じコンピュータに Windows SharePoint Services 3.0 を再度インストールする場合、構成データベースの作成時にセットアップ プログラムが失敗すると、インストール プロセス全体の失敗につながります。この失敗を避けるには、既存の構成データベースを削除するか、psconfig コマンドを使用して新しい構成データベースを作成します。

データベース

基本インストールを実行すると、Windows Internal Database が自動的にインストールされます。Microsoft SQL Server が既にインストールされているスタンドアロンのコンピュータで詳細インストールを実行する場合は、コンピュータがデータベース サーバーのハードウェア要件とソフトウェア要件を満たしていることを確認してください。詳細については、後の「データベース サーバー」を参照してください。

注意

Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 1 (SP1) を Windows Server 2008 にインストールする場合は、Windows Internal Database Service Pack 2 (SP2) がインストールされます。

Windows のライセンス上の制限により、単一サーバー環境で Windows Server 2003, Web Edition を使用している場合、実行できるのは詳細 (フロントエンド Web サーバー) インストールのみになります。これは、Windows Server 2003, Web Edition 上には SQL Server の完全版をインストールできないからです。この場合、Windows SharePoint Services 3.0 と共に使用するには、SQL Server の完全版を Windows Server 2003 の対応するエディションにインストールする必要があります。Windows Server 2003, Web Edition では、Windows SharePoint Services 3.0 の基本インストールをサポートしていません。

オペレーティング システム

Windows SharePoint Services 3.0 は、Windows Server 2003 SP1 以降で動作します。重要な更新プログラムをすべて適用することをお勧めします。以下の Windows Server 2003 エディションを使用できます。

  • Windows Server 2003, Standard Edition

  • Windows Server 2003, Enterprise Edition

  • Windows Server 2003, Datacenter Edition

  • Windows Server 2003, Web Edition

    Windows のライセンス上の制限により、単一サーバー環境で Windows Server 2003, Web Edition を使用している場合、実行できるのは詳細 (フロントエンド Web サーバー) インストールのみになります。これは、Windows Server 2003, Web Edition 上には SQL Server の完全版をインストールできないからです。この場合、Windows SharePoint Services 3.0 と共に使用するには、SQL Server の完全版を Windows Server 2003 の対応するエディションにインストールする必要があります。Windows Server 2003, Web Edition では、Windows SharePoint Services 3.0 の基本インストールをサポートしていません。

Windows SharePoint Services 3.0 の管理機能には、最新の Service Pack を適用した Microsoft Internet Explorer 6.0 または Internet Explorer 7.0 が必要です。

重要

Windows SharePoint Services 3.0 のファームの展開には、Active Directory ディレクトリ サービスが必要です。したがって Windows SharePoint Services 3.0 は、Windows NT 4.0 ドメイン上のファームにはインストールできません。

Windows SharePoint Services 3.0 SP1 では、Windows Server 2008 に Windows SharePoint Services 3.0 をインストールできるようになりました。Windows Server 2003 オペレーティング システムと同様、セットアップ プログラムおよび SharePoint 製品とテクノロジの構成ウィザードをダウンロードして実行する必要があります。Service Pack のない Windows SharePoint Services 3.0 は Windows Server 2008 にインストールできません。

Windows コンポーネント

オペレーティング システムをインストールし、すべての重要な更新プログラムを適用した後で、以下を含むインターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 を有効にして、コンピュータを Web サーバーとして構成する必要があります。

  • 共通ファイル

  • WWW

  • 簡易メール転送プロトコル (SMTP)

IIS 6.0 ワーカー プロセス分離モードを使用するようにサーバーを構成する必要があります。これは新しいインストールの既定の設定です。ただし、Windows Server 2000 の IIS 5.0 からアップグレードした場合は、[IIS 5.0 プロセス分離モードで WWW サービスを実行する] が有効になっているので、この設定を [IIS 6.0 ワーカー プロセス分離モード] に変更する必要があります。

注意

Windows SharePoint Services 3.0 SP1 を Windows Server 2008 にインストールするには、IIS 7.0 がインストールされている必要があります。

電子メール通知を有効にするには、受信メールと送信メールを構成する必要があります。電子メールの警告および通知の送信を構成するには、SMTP 電子メール サーバーを指定する必要があります。SharePoint サイトで受信メールを受信およびアーカイブできるようにインストールを構成するには、IIS SMTP サービスをインストールする必要があります。

重要

Windows SharePoint Services 3.0 を正しく実行するには、Web サーバー ロール、Microsoft .NET Framework Version 3.0、および Windows Internal Database の各コンポーネントが必要です。これらをアンインストールしないでください。アンインストールすると、Windows SharePoint Services 3.0 を実行できなくなります。

Microsoft .NET Framework 3.0

Windows SharePoint Services 3.0 をインストールする前に、Microsoft .NET Framework 3.0 をインストールし、ASP.NET 2.0 が有効になっていることを確認する必要があります。

注意

Microsoft .NET Framework Version 3.5 を使用することもできます。.NET Framework Version 3.5 は、マイクロソフトの Web サイト (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=110508&clcid=0x411) からダウンロードできます。

ASP.NET v2.0.50727 を有効にするには、Microsoft 管理コンソール (MMC) の IIS スナップインで Web サービス拡張を開きます。IIS を有効にする前に ASP.NET 2.0 をコンピュータにインストールした場合は、コマンド aspnet_regiis -i を実行して ASP.NET 2.0 を有効にする必要があります。

サーバー ファーム インストール

単一のサーバーとサーバー ファームのトポロジの主な違いは、1 台以上のコンピュータを使用して、以下のサーバー ロールをホストできる点です。

  • フロントエンド Web サーバー

  • データベース サーバー

ここでは、各サーバー ロールの最小システム要件および推奨システム要件について説明します。単一のコンピュータに複数のロールをインストールする場合は、そのコンピュータがすべてのサーバー ロールの最小要件を満たしていることを確認してください。

フロントエンド Web サーバー

ハードウェア要件

以下の表は、Windows SharePoint Services 3.0 フロントエンド Web サーバーの展開に必要な最小ハードウェア要件および推奨ハードウェア要件の一覧です。

コンポーネント 最小要件 推奨要件

プロセッサ

2.5 GHz

それぞれが 3 GHz 以上のデュアル プロセッサ

RAM

2 GB

2 GB 以上

ディスク

3 GB 以上の空き容量がある NTFS ファイル システム形式のパーティション

3 GB の空き容量とデータ記憶域用の適切な空き容量がある NTFS ファイル システム形式のパーティション

ドライブ

DVD ドライブ

DVD ドライブ、またはローカル ドライブかネットワークでアクセス可能なドライブにコピーされたソース

ディスプレイ

1024 × 768

解像度が 1024 x 768 以上のモニタ

ネットワーク

  • クライアント コンピュータとサーバーの間の接続が 56 Kbps

  • サーバー ファーム内のコンピュータ間の接続については、100 Mbps の接続

  • クライアント コンピュータとサーバーの間の接続が 56 Kbps 以上

  • サーバー ファーム内のコンピュータ間の接続については、1 Gbps の接続

ソフトウェア要件

Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 1 (SP1) 以降、かつすべての重要な更新を新たに適用したコンピュータでインストールを実行することをお勧めします。

オペレーティング システム

Windows SharePoint Services 3.0 は、Windows Server 2003 SP1 以降で動作します。重要な更新プログラムをすべて適用することをお勧めします。以下の Windows Server 2003 エディションを使用できます。

  • Windows Server 2003, Standard Edition

  • Windows Server 2003, Enterprise Edition

  • Windows Server 2003, Datacenter Edition

  • Windows Server 2003, Web Edition

    Windows のライセンス上の制限により、単一サーバー環境で Windows Server 2003, Web Edition を使用している場合、実行できるのは詳細 (フロントエンド Web サーバー) インストールのみになります。これは、Windows Server 2003, Web Edition 上には SQL Server の完全版をインストールできないからです。この場合、Windows SharePoint Services 3.0 と共に使用するには、SQL Server の完全版を Windows Server 2003 の対応するエディションにインストールする必要があります。Windows Server 2003, Web Edition では、Windows SharePoint Services 3.0 の基本インストールをサポートしていません。

Windows SharePoint Services 3.0 の管理機能には、最新の Service Pack を適用した Microsoft Internet Explorer 6.0 または Internet Explorer 7.0 が必要です。

Windows SharePoint Services 3.0 SP1 では、Windows Server 2008 に Windows SharePoint Services 3.0 をインストールできるようになりました。Windows Server 2003 オペレーティング システムと同様、セットアップ プログラムおよび SharePoint 製品とテクノロジの構成ウィザードをダウンロードして実行する必要があります。Service Pack のない Windows SharePoint Services 3.0 は Windows Server 2008 にインストールできません。

Windows コンポーネント

オペレーティング システムをインストールし、すべての重要な更新プログラムを適用した後で、以下を含む IIS 6.0 を有効にして、コンピュータを Web サーバーとして構成する必要があります。

  • 共通ファイル

  • WWW

  • SMTP

IIS 6.0 ワーカー プロセス分離モードを使用するようにサーバーを構成する必要があります。これは新しいインストールの既定の設定です。ただし、Windows Server 2000 の IIS 5.0 からアップグレードした場合は、[IIS 5.0 プロセス分離モードで WWW サービスを実行する] が有効になっているので、この設定を [IIS 6.0 ワーカー プロセス分離モード] に変更する必要があります。

注意

Windows SharePoint Services 3.0 SP1 を Windows Server 2008 にインストールするには、IIS 7.0 がインストールされている必要があります。

電子メール通知を有効にするには、受信メールと送信メールを構成する必要があります。電子メールの警告および通知の送信を構成するには、SMTP 電子メール サーバーを指定する必要があります。SharePoint サイトで受信メールを受信およびアーカイブできるようにインストールを構成するには、IIS SMTP サービスをインストールする必要があります。

重要

Windows SharePoint Services 3.0 を正しく実行するには、Web サーバー ロールおよび Microsoft .NET Framework Version 3.0 の各コンポーネントが必要です。これらをアンインストールしないでください。アンインストールすると、Windows SharePoint Services 3.0 を実行できなくなります。

Microsoft .NET Framework 3.0

Windows SharePoint Services 3.0 をインストールする前に、Microsoft .NET Framework 3.0 をインストールし、ASP.NET 2.0 が有効になっていることを確認する必要があります。

注意

Microsoft .NET Framework Version 3.5 を使用することもできます。.NET Framework Version 3.5 は、マイクロソフトの Web サイト (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=110508&clcid=0x411) からダウンロードできます。

ASP.NET v2.0.50727 を有効にするには、MMC の IIS スナップインで Web サービス拡張を開きます。IIS を有効にする前に ASP.NET 2.0 をコンピュータにインストールした場合は、コマンド aspnet_regiis -i を実行して ASP.NET 2.0 を有効にする必要があります。

データベース サーバー

データベース サーバー ロールをホストするコンピュータには、SQL Server 2000 SP3a 以降または Microsoft SQL Server 2005 SP1 以降が必要です。一部の高度な機能には、SQL Server 2005 Analysis Services SP1 以降が必要です。

注意

Windows SharePoint Services 3.0 にアップグレードする前に、SQL Server 2005 SP2 をインストールすることをお勧めします。

データベース サーバーの展開に必要なハードウェアとソフトウェアの詳細については、「SQL Server 2005 システム要件」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=75010&clcid=0x411) を参照してください。

Windows のライセンス上の制限により、単一サーバー環境で Windows Server 2003, Web Edition を使用している場合、実行できるのは詳細 (フロントエンド Web サーバー) インストールのみになります。これは、Windows Server 2003, Web Edition 上には SQL Server の完全版をインストールできないからです。この場合、Windows SharePoint Services 3.0 と共に使用するには、SQL Server の完全版を Windows Server 2003 の対応するエディションにインストールする必要があります。Windows Server 2003, Web Edition では、Windows SharePoint Services 3.0 の基本インストールをサポートしていません。