プロジェクトのライフ サイクルを計画する (Project Web App)

 

適用先:Project Server 2013, Project Web App

トピックの最終更新日:2015-10-14

概要: 新しいプロジェクトのプロジェクト、リソース、ユーザー設定フィールドを計画する方法、および完了したプロジェクトを Project Web App にアーカイブする方法について説明します。

プロジェクトのライフサイクルの効果的な管理に利用できる方法論やシステムは数多くあります。この記事はいずれか 1 つを推奨するものではありません。この記事は、Project Server 管理者を対象としたものであり、プロジェクトの作成、保守、およびアーカイブの活動の一覧が示されています。これらの作業は一般的なものであり、組織が使用している手法に関係なく、同じか、少なくとも似ています。これらの活動の計画は、プロジェクトが組織の目的に従って管理されることを保証し、エンド ユーザーが満足するエクスペリエンスの実現を促進します。この記事は、Project Server の展開と構成を計画する責任者を対象としたものであり、これらの機能に関連して、いくつかの選択が必要になることを示しています。

プロジェクトでは、概念から実行に移行するまでに多くの方法が存在します。ときには、プロセスは正式なものではなく、短時間のうちにブレーンストーミングによってホワイトボードに書き出されたものであることもあります。一方、何年にもわたる研究や慎重な分析の後にプロジェクトが作成される場合もあります。計画と管理を行わないと、この作成プロセスは雑然としたものになるおそれがあります。この結果、効率の低下、リソースの誤った割り当て、優先順位の間違い、重複した作業、手法の競合、ビジネス チャンスの喪失など、組織にとって多くの形で代償が生じます。以下では、Project 2013を使って組織のプロジェクトを作成する際に考慮する必要がある、いくつかの主要なポイントについて説明します。

Project Server 2013では、SharePoint リストを使用して作成されたプロジェクトを Project Web App のインスタンスにインポートできます。この機能を使用すると、プロジェクトを短時間で開始し、プロジェクトが小さい間は簡単に管理できます。範囲の拡大に合わせて、プロジェクトを段階的に移行し、完全な Project Server プロジェクトにすることができます。

Project Server は、サイト コレクションごとに Project Web App のインスタンスを 1 つだけサポートします。SharePoint タスク リスト プロジェクトを計画するときは、プロジェクトを作成するサイト コレクションを検討し、相互に関連するプロジェクトを Project Web App の同じインスタンスにインポートできるようにします。

また、Project Web App にインポートする前に SharePoint リストでプロジェクトを管理する期間に関して組織でガイドラインを作成しておくこともお勧めします。

プロジェクト提案機能には、Project Server へのプロジェクトの入力を管理する機構が備わっています。これにより、提案データをプロジェクト データと共に保存することで、ビジネスの意思決定者にとって付加価値が生まれます。この機能を使用すると、レポート、モデル、およびパイプラインの分析が向上し、提案の管理プロセスの自動化に役立ちます。

提案は、制限されたプロジェクトです。制限されているのは、Project Professional 2013 を使用するときに利用できるすべての機能は、提案の使用時に利用できないためです。プロジェクト提案はエンタープライズ プロジェクトではありません。この限定された軽量な種類のプロジェクトは、多くのユーザーにとって便利です。この提案により、ユーザーはプロジェクトおよびリソースを簡単に計画できる機能を使用してプロジェクト提案を提出でき、プロジェクトを Project Server に追加するための簡単なゲート メカニズムが提供されます。プロジェクト提案は、エンタープライズ プロジェクトに変換する前に確認の対象になります。プロジェクト提案には、ビジネスの意思決定者が提案を承認するか却下できるようにする、基本的な情報が含まれます。提案には、以下のような情報が含まれます。

  • プロジェクト名

  • プロジェクトの説明

  • 提案された開始日と終了日

  • 提案されたコスト

  • リソースの要件

提案は Project Web App で作成します。Project Web App にアクセスできるユーザーであれば、だれでも提案を表示できます。プロジェクト提案を作成するには、"新規メンテナンス プロジェクトの作成" 権限を割り当てられている必要があります。

提案は、SharePoint Server 2013で利用できるワークフローを操作できるように構成できます。

提案機能がワークフロー用に構成されている場合、作業の多くがワークフローによって自動的に行われます。提案が作成されると、ワークフローでは、提案が提案プロセスを進めるにつれて提案確認者と提案作成者用のタスク割り当てが生成されます。これらのタスクは、提案ワークフローのタスクの Web パーツを通じて所有者に表示されます。

エンタープライズ リソースは、エンタープライズ プロジェクトでタスクを完了するために使用される人、機材、および材料です。エンタープライズ リソースは組織のリソース共有元の一部であり、Project Web App データベースに一元的に保存されます。プロジェクトでタスクにリソースを割り当てるときは、プロジェクト管理者が使用するエンタープライズ リソース共有元を作成できます。そのためには、リソースをエンタープライズ リソース共有元に追加するか、リソースをインポートします。エンタープライズ リソース共有元にリソースを追加する前に、エンタープライズ グローバル テンプレートの内容を定義する必要があります。

組織のエンタープライズ リソース共有元を正しく作成して管理できるようにする前に、エンタープライズ リソース ユーザー設定フィールドを慎重に定義して文書化し、作成する必要があります。さらに、大規模な組織では、エンタープライズ リソース共有元を最初に入力することは、エンタープライズ リソース共有元を正確かつ最新の状態に保つプロセスと同様に重要です。エンタープライズ リソース共有元に保存され、管理されるリソース情報への重要な変更の追跡は、フルタイムの活動となることがあります。

Project Web App のエンタープライズ リソース共有元を作成する前に、開始ポイントを決定する必要があります。エンタープライズ リソース共有元へのリソースの追加プロセスは、以下のようにそれぞれ異なります。

  • 新規プロジェクトで開始する   このシナリオでは、準備は最小になります。1 つのドキュメントに必要なリソース情報をすべてまとめることができると、このプロセスは簡略化されます。用紙に一覧を作成します。次に、確認したリソースを Active Directory からインポートするか、フォーム認証を使用している場合はメンバーシップ ストアからインポートします。または、Excel を使用してこの情報を収集することもできます。次に、作成されたスプレッドシートを Project Professional 2013 にインポートし、Project Web App データベースに保存します。

  • エンタープライズ リソース共有元を作成する   このシナリオでは、Project Professional 2013 でエンタープライズ リソース共有元を作成します。Project Professional 2013を使用して Project Web App に接続し、エンタープライズ リソース共有元をチェックアウトします。リソースを入力し、エンタープライズ リソース共有元を保存します。

Project Web App には、カスタマイズできる参照テーブルとフィールドがあります。ユーザー設定フィールドには、タスク、リソース、または割り当てに関する情報を含めることができます。Project Web App では、カスタマイズされたデータを含むことができるフィールドには、テキスト、フラグ、数値、日付、コスト、開始日と終了日、および期間があります。数式、特定の値の計算、または画像マークを使用してこれらのフィールドをカスタマイズし、必要な情報を得ることができます。

他のフィールドへの参照を含む独自の数式を記述し、ユーザー設定フィールドで計算できます。ユーザー設定フィールドで値の一覧を作成すると、データを迅速かつ正確に入力できるようになります。ユーザー設定フィールドには、実際のデータの代わりに画像マークを表示できます。この方法を使用すると、そのフィールドのデータが特定の条件を満たすかどうかをすばやく確認できます。たとえば、データが指定した範囲を超えるかどうか、リソースが割り当て超過になっているかどうかなどです。プロジェクトで、参考のためにユーザー設定フィールドの階層構造を作成することもできます。たとえば、会社のコスト コードをプロジェクト データに関連付けたいとします。この構造を作成し、これらのユーザー設定フィールドをデータに適用すると、それらを使用してプロジェクト データを簡単に抽出、並べ替え、およびグループ化できます。

Project Web App では、ローカルおよびエンタープライズの 2 種類のユーザー設定フィールドがあります。ローカル ユーザー設定フィールドは、特定のプロジェクトの範囲内でプロジェクト管理者によって使用されます。エンタープライズ ユーザー設定フィールドは、PMO (Project Management Office) によって使用され、組織全体にわたる重ね合わせレポートのデータが収集されます。エンタープライズ タスクおよびプロジェクトのユーザー設定フィールドについては、Project Web App では特定のプログラムへのスコープ (プロジェクトのコレクション) という概念がサポートされます。この方法を使用すると、プロジェクトのサブセットに適用されるエンタープライズ ユーザー設定フィールドを定義できます。

プロジェクトを中止するときには、考慮する必要がある活動がいくつかあります。プロジェクトの中止時に基本的なクリーンアップを実行すると、Project Server のパフォーマンスの向上に役立ちます。また、プロジェクトをセキュリティで保護し、履歴を確認するなどの目的で情報を必要としているユーザーのみが、プロジェクトを表示するようにできます。リソース、割り当てなど、使用されていない他のエンタープライズ オブジェクトを削除すると、サーバーのパフォーマンスの低下を防ぐ上で役立ちます。

Project Web App では、数多くのエンタープライズ オブジェクトをバックアップできます。

  • プロジェクト

  • エンタープライズ リソース共有元とカレンダー

  • エンタープライズ ユーザー設定フィールド

  • エンタープライズ グローバル

  • ビューの定義

  • システム設定

  • カテゴリおよびグループ設定

これらのオブジェクトをバックアップすると、特定のアイテムを選択して復元し、それらのアイテムの複数のバージョンを維持できます。

バックアップは、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトで Project Web App のインスタンスの [Project Server の設定] ページで行います。

  • スケジュールによるバックアップ

  • 管理用バックアップ

管理用バックアップを使用すると、いつでもエンタープライズ オブジェクトをバックアップできます。スケジュールによるバックアップでは、その名前が示すとおり、スケジュールした時刻に毎日エンタープライズ オブジェクトをバックアップできます。エンタープライズ オブジェクトは定期的にバックアップし、スケジュールする場合はサーバーの使用率が低い時刻の選択をお勧めします。Project Web App データベースをバックアップする計画も必要です。

バックアップされたオブジェクトは、Project Web App データベースのアーカイブ領域に保存されます。

プロジェクトが完了すると、そのプロジェクトを中止するためのいくつかのオプションを利用できます。

  • エンタープライズ オブジェクトを Project Web App から削除しますが、アーカイブされているコピーは保持します。

  • エンタープライズ オブジェクトを完全に削除し、アーカイブにはデータベース バックアップを利用します。

  • 少数のユーザーを除くすべてのユーザーのアクセスを拒否する特別な Project Web App カテゴリにプロジェクトを格納します。

中止されたプロジェクトを特定のユーザーのみが表示できるようにするには、そのための特別な Project Web App カテゴリを作成します。プロジェクトと、プロジェクトにアクセスさせたくないすべてのユーザーを追加し、すべてのアクセス許可を [拒否] に設定します。ユーザー、グループ、およびカテゴリの詳細については、「Project Server 2013 でグループ、カテゴリ、および RBS を計画する」を参照してください。

メモメモ:
カテゴリを作成するには、Project Web App が Project Server アクセス許可モードである必要があります。

プロジェクトの完了時に使用されていないエンタープライズ オブジェクトを削除すると、サーバーのパフォーマンスの低下を防ぐ上で役立ちます。特に、割り当てを削除すると長期的なサーバーのパフォーマンスにとって有益です。また、エンタープライズで使用されなくなったリソースは削除することをお勧めします。プロジェクトの完了時に使用されていないエンタープライズ オブジェクトを削除すると、データベース サーバーのディスク容量も節約されます。

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