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Exchange 2007 ユーザーが Exchange 2003 サーバーのメールボックスの空き時間情報を表示できない

 

トピックの最終更新日: 2008-04-15

ここでは、パブリック フォルダの空き時間情報が Microsoft Exchange Server 2003 および Exchange Server 2007 間でレプリケートされない可能性がある理由について説明します。Exchange 2007 ユーザーは Exchange 2003 サーバーにあるメールボックスのユーザーの空き時間情報を表示できません。これらのユーザーの空き時間情報は Outlook スケジュール アシスタント ページにハッシュ記号で表示されます。

また、クライアント アクセス サーバーに複数の 4003 イベントが発生する可能性があります。4003 イベントは、従来のメールボックスの空き時間情報を検索するときにエラーが発生したことを示します。一般に、この情報はパブリック フォルダから得られます。4003 イベントの例を以下に示します。

イベント ID : 4003

Raw Event ID : 4003

カテゴリ : 可用性サービス

ソース : MSExchange Availability

種類 : エラー

メッセージ : プロセス 4664[w3wp.exe:/LM/W3SVC/1/ROOT/EWS-1-128114978363374212]: Microsoft.Exchange.InfoWorker.Common.Availability.PublicFolderRequest が失敗しました。返された例外は Microsoft.Exchange.InfoWorker.Common.Availability.PublicFolderRequestProcessingException です。

原因

この問題には以下の 2 つの原因があります。

  1. 既定では、証明機関 (CA) サーバーのパブリック フォルダ仮想ディレクトリでオプション "セキュリティで保護されたチャネル (SSL) を要求する" が選択されています。証明書の共通名が Exchange Web サービスの InternalURL 属性に保存されている URL の完全修飾ドメイン名 (FQDN) と一致しない場合、この問題が発生します。
  2. Exchange Server 2003 でフォーム ベース認証が有効になっています。フォーム ベース認証の詳細については、「Outlook Web Access のフォーム ベース認証を構成する方法」を参照してください。

解決方法

この問題を解決するには、組織内の状況に応じて以下の解決方法の 1 つ以上を使用します。

手順

InternalURL 属性を変更するには、次の操作を行います。

  1. クライアント アクセス サーバーで、インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャを開きます。

  2. 既定の Web サイトで、Public 仮想ディレクトリに移動します。

  3. [Public] を右クリックし、[Properties] ページをクリックします。

  4. [Directory Security] タブで [View Certificate] をクリックし、mail.contoso.com などの "発行元" 名を記録します。

  5. Exchange 管理シェルを起動します。

  6. 次のコマンドレットを入力し、Enter キーを押して、InternalURL 属性を変更します。Set-WebServicesVirtualDirectory -Identity "CAS_Server_Name\EWS (既定の Web サイト)" -InternalURL https://mail.contoso.com/ews/exchange.asmx

  7. IIS 管理サービスを再起動します。

フォーム ベース認証を無効にするには、次の操作を行います。

  1. Exchange システム マネージャを開きます。

  2. コンソール ツリーで、[サーバー] を展開し、フォーム ベース認証を無効にするサーバー、[プロトコル] の順に展開します。

  3. [HTTP] を展開し、[Exchange 仮想サーバー] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  4. [Exchange 仮想サーバーのプロパティ] ダイアログ ボックスの [設定] タブの [Outlook Web Access] ウィンドウで、[フォーム ベース認証を有効にする] をオフにします。

  5. [適用] をクリックし、[OK] をクリックします。

  6. IIS 管理サービスを再起動します。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。