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Windows テレフォニーによる IP マルチキャスト ビデオ会議の導入

このシナリオでは、IP マルチキャスト ビデオ会議を導入して、ローカル サイトおよびリモート サイトに設置されている Microsoft® Windows® 2000 Professional ベースのコンピュータのユーザーが使用できるようにする方法を紹介します。このシナリオで着目しているのはビデオ会議 (オーディオとビデオ) を導入する方法ですが、同じテクノロジとガイドラインを使用すれば、オーディオだけの会議機能を導入することもできます。

トピック

目的
設計のロジック
IP マルチキャスト ビデオ会議の有効化
IP マルチキャスト ビデオ会議におけるトラフィックの最小化
クライアントのビデオ会議環境の自動構成
機能するしくみ
実装した方法
その他の参考資料

目的

このシナリオでは、以下の目的を達成します。

  • ユーザーがローカル エリア ネットワークとワイド エリア ネットワークを介して IP マルチキャスト ビデオ会議を作成、管理、検出、および参加することを可能にします。

  • 大きな帯域幅を消費するビデオ会議のデータ伝送がネットワークのパフォーマンスに与える影響を可能な限り小さくします。

  • クライアント コンピュータ上でのビデオ会議環境を自動的に構成できるようにします。

次の「設計のロジック」では、上に指摘した目的に対応する方法を紹介します。

設計のロジック

マルチキャスト ビデオ会議は、ローカル エリア ネットワークとワイド エリア ネットワークを介して複数のユーザーが仮想会議に参加することを可能にするテクノロジです。各参加者からはオーディオおよびビデオ データのストリームが 1 つだけ送り出され、必要な場合だけそれが複製されます。この処理は、Microsoft® Windows® 2000 Server に含まれている IP マルチキャスト拡張機能を使用して実行されます。Windows 2000 に含まれている IP マルチキャストはインターネット標準に基づいているので、現在使用されている標準的なルーターとローカル エリア ネットワーク (LAN) スイッチの大半に実装できます。

このシナリオでは、IP マルチキャスト ビデオ会議を Reskit エンタプライズ ネットワーク内で実装します。このシナリオで提案するソリューションの設計と実装には、実際のネットワークの物理的および論理的なレイアウトが影響するので、それを図 1 に示し、さらにその後で詳細に説明します。

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図 1: IP マルチキャスト ビデオ会議機能の導入に使用するインフラストラクチャ

このシナリオに関連するサイトは、Seattle と Vancouver, B.C に配置されています。Seattle サイトは複数のサブネットで構成されていて、そのうちの 172.16.24.0/22、172.16.20.0/22、172.16.32.0/22、および 172.16.36.0/22 の各サブネットがこのシナリオに関連します。Seattle サイトでは 仮想ローカル エリア ネットワーク (VLAN) を使用して、ネットワークをさらに小さなレイヤ 2 定義のセグメントに分割しています。ネットワークをこのシナリオで使用する 4 つの VLAN に分割しているのは、Seattle サイト内に設置された 2 台の Cisco 6006 レイヤ 3 スイッチ (SEA-NA-CISCO-03 および SEA-NA-CISCO-04) です。また、エッジ ルーター SEA-NA-CISCO-01 は、これらの VLAN と外部のサブネットワークの間でレイヤ 3 の規格に従ってパケットのルーティングを行います。

Vancouver, B.C. サイトには 2 つのサブネットが含まれていて、そのうちの 1 つである 172.16.48.0/22 のサブネットに、このシナリオで使用するクライアント コンピュータの 1 台が属しています。もう一方のサブネットは、このシナリオでは使用しません。このサイトのルーティングは、ルーティングとリモート アクセス サービスをインストールした Windows 2000 ベースのサーバー (VAN-NA-W2RT-01) によって処理されます。

Seattle サイトと Vancouver, B.C サイトは、一連のルーターを介して相互に接続されています。Seattle サイトでは、Cisco 製ルーター SEA-NA-CISCO-01 が、Seattle サイトのサブネットに対するゲートウェイとして機能します。一方、Vancouver, B.C. サイトでは、Windows 2000 ベースのサーバー VAN-NA-W2RT-01 が、このサイトのエッジ ルーターとして機能します。Seattle サイトと Vancouver, B.C. サイトの間は、T1 回線によって直接接続されています。

IP マルチキャスト ビデオ会議の有効化

Reskit エンタプライズ内で IP マルチキャスト ビデオ会議を有効にするには、次の構成が必要です。

  • サーバー SEA-NA-DHCP-04 上に構成された Windows 2000 マルチキャスト アドレス動的クライアント割り当てプロトコル (MADCAP) サービス。エンタプライズに対して IP マルチキャスト アドレスを発行します。

  • マルチキャスト対応のネットワーク インフラストラクチャ。IP マルチキャスト パケットのルーティングと転送を許可するように構成されたルーターを含みます。

  • Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) を実行しているサーバー上に構成された Microsoft Site Server Internet Locator Service (ILS) 。ネットワーク上で IP マルチキャスト ビデオ会議を公開します。

  • ビデオ会議に参加する Windows 2000 クライアントにインストールされた MADCAP 対応のビデオ会議ソフトウェアとテレフォニー ハードウェア。

このシナリオにおいてそれぞれのコンポーネントをどのように構成したかを以下の各項で説明します。

MADCAP
TCP/IP ネットワーク内でほかのホストと通信を行う場合、ネットワーク内のすべてのホストは、IP アドレスを割り当てられていなければなりません。Windows 2000 では、ユニキャスト IP アドレスと マルチキャスト IP アドレスが、両方ともサポートされています。このうちのユニキャスト IP アドレスは、ホストどうしが一対一で通信を行うときに必要になります。一方、マルチキャストのアドレス範囲としてはクラス D が使用され、この中に IP マルチキャストで使用される 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255 の範囲の IP アドレスが含まれます。このクラスに含まれるアドレスはマルチキャスト用にだけ使用され、ユニキャストの通信には使用されません。クライアント コンピュータは、マルチキャスト IP グループに属すように手動で構成することができ、あるいは MADCAP によって構成されたサーバーを使用すれば、自動的に割り当てることもできます。

マルチキャスト IP アドレスをサーバーから自動的に割り当てられるようにするには、MADCAP をサーバー SEA-NA-DHCP-04 上で構成します。MADCAP は、Windows 2000 DHCP サービスの一部であり、Windows 2000 Server にオプション コンポーネントとして含まれています。MADCAP を有効にするには、IP マルチキャスト スコープを DHCP サーバー上に作成します。この DHCP サーバーは、Reskit ドメインのメンバであり、エンタプライズ全体に対する予備の DHCP サーバーとして使用することを意図して設計されています。MADCAP サーバーとしても使用できるようにこのサーバーに機能を追加する手順は簡単であり、結果的にサーバーのパフォーマンスを損なうような影響を与えることもありません。

クライアント コンピュータで MADCAP を使用するためには、静的 IP アドレスによって構成するか、または DHCP を使用してユニキャスト IP アドレスのリースを割り当てなければなりません。クライアントでは、アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) を通じて、マルチキャスト IP アドレスの構成を要求します。MADCAP 対応のアプリケーションであるダイヤラでは、これらの API を使用して、マルチキャスト アドレスの要求、更新、または解放を行います。

マルチキャスト対応のネットワーク インフラストラクチャ
すべてのクライアントがマルチキャスト ビデオ会議に参加できるようにするには、基盤となるネットワークがマルチキャストに対応していなければなりません。したがって、マルチキャスト IP グループのメンバの間に設置されているすべてのルーターには、マルチキャスト IP アドレスを持つパケットのルーティングまたは転送を行える機能が必要です。このシナリオの場合、Cisco 7513 ルーターを使用している SEA-NA-CISCO-01 は、マルチキャスト IP パケットのルーティングを行う要件を満たしています。

マルチキャスト対応のルーターでは、次の処理を行える必要があります。

  • 接続されているすべてのネットワーク上のすべてのマルチキャスト トラフィックをリッスンします。ルーターは、マルチキャスト トラフィックを受け取ったときに、接続されているネットワークにマルチキャスト パケットを転送しなければなりません。マルチキャスト パケットを転送する先のネットワークは、ノードがリッスンしているネットワークか、またはリッスンしているノードがその先のルーターに含まれているネットワークです。

  • インターネット グループ管理プロトコル (IGMP) のメンバシップ レポート (Membership Report) パケットをリッスンし、TCP/IP マルチキャスト転送テーブルを更新します。

  • マルチキャスト ルーティング プロトコルを使用して、情報をリッスンしているマルチキャスト グループをほかのマルチキャスト対応のルーターに伝送します。

Vancouver, B.C. サイトに設置されているルーター VAN-NA-W2RT-01 では Windows 2000 Server が実行されていて、ルーティングとリモート アクセス サービスが構成されていますが、マルチキャスト パケットのルーティングを行うことができません。これは、Windows 2000 がマルチキャスト IP ルーティング プロトコルをまったく提供していないからです。しかし、サーバーの入力側インターフェイスは、プロキシ モードの IGMP プロトコルによって、マルチキャスト IP パケットをリッスンする機能を持つように構成できます。したがって、出力側ネットワーク インターフェイスが IGMP ルーター モードで構成されていれば、マルチキャスト パケットを Seattle サイトの Cisco 製ルーターに転送することができます。Seattle サイトの Cisco 製ルーターはマルチキャスト IP ルーティングを処理する機能を持っているので、このルーターによって適切なサブネットへの IP パケットのルーティングが行われます。

Site Server ILS サービス
IP マルチキャスト ビデオ会議を導入するためのサーバー インフラストラクチャとしては、ビデオ会議への招待を公開する Site Server ILS サービスが必要です。Site Server ILS サービスは、インターネット インフォメーション サービス (IIS) のオプション コンポーネントの 1 つであり、ユーザーがマルチキャスト ビデオ会議の追加、削除、およびその一覧の取得を行うことを可能にするディレクトリ サービスを提供します。このサーバーは、実際に会議が行われる場所を表します。つまり、ビデオ会議の作成者と参加者がそれぞれのクライアント ソフトウェアを使用してアクセスし、ビデオ会議に参加するために必要な情報を検索できる場所です。

このシナリオでは、Site Server ILS サービスを複数のコンピュータ上 (SEA-NA-IIS-01、SEA-NA-IIS-02、および SEA-NA-IIS-03) に構成します。これらのコンピュータはサブネット 172.16.24.0/22 内に含まれていて、ネットワーク負荷分散クラスタとして構成されています。これらのコンピュータには既に IIS が構成され、すべて Reskit ドメインのメンバになっています。この構成は、Site Server ILS サービスを実装するための必須要件です。

クライアント ソフトウェアとハードウェア
このシナリオでは、Vancouver, B.C. サイトのサブネット 172.16.48.0/22 と Seattle サイトのサブネット 172.16.20.0/22 に属している Windows 2000 Professional ベースのコンピュータがビデオ会議用のクライアントとして構成されています。各クライアント コンピュータには、IP マルチキャスト ビデオ会議に使用する TAPI アプリケーションであるダイヤラがインストールされています。また、各クライアント コンピュータのテレフォニー ハードウェアは、ビデオ カメラ、サウンド カード、およびオーディオ ヘッドホンで構成されています。

注意
Windows 95 および Windows 98 コンピュータでもマルチキャスト IP ビデオ会議に参加することができます。これらのコンピュータで使用する手順は Windows 2000 Professional で使用する手順とわずかに異なっていますが、このシナリオでは説明を省略します。

IP マルチキャスト ビデオ会議におけるトラフィックの最小化

ビデオとオーディオの伝送によって、IP ベースのネットワーク上には大量のパケット トラフィックが生成されます。しかし、このシナリオの IP マルチキャスト機能では、ネットワークにとって比較的小さな負荷にしかならない、軽量でセッション ベースの通信モデルを実装します。IP マルチキャストを使用した場合、各ユーザーからはグループ IP アドレス宛てにその情報のコピーが 1 つだけ送信され、それがグループのすべてのメンバに転送されます。IP マルチキャストは、参加者の数が増えるにしたがって、規模が有利に拡大されるように設計されています。ユーザーが追加されても、それに対応して使用する帯域幅の追加が必要になるということがありません。この点は、大きな帯域幅を消費するビデオ会議環境において、特に有利な特徴として発揮されます。

これとは対照的に、ビデオ会議セッションの間に生成される IP パケットの伝送にユニキャストのアドレス割り当てを使用しているネットワークでは、情報を発信するユーザーから発行される送信パケットを、ビデオ会議の追加参加者の数だけ複製するか、またはネットワーク全体にわたってブロードキャストしなければなりません。したがって、複数パーティによるビデオ会議においてすべてのユーザーが情報を発信すると、その会議に必要な帯域幅の合計は、参加しているパーティの数の 2 乗に比例して増加することになり、当然の結果としてスケーラビリティの問題が発生します。非常に大人数のユーザーがユニキャストのアドレス割り当てを使用してビデオ会議に参加した場合、それぞれの操作によって生成される IP パケットの量は、ネットワークの容量を簡単に超えてしまう可能性があります。

IP マルチキャストは、複数のユニキャスト セッションを実行した場合に生成される可能性のあるデータ トラフィックの量を減少させるという意味で非常に大きな機能を果たします。ただし、ビデオ会議アプリケーションやそれと類似したマルチキャスト アプリケーション自体が大量のデータを生成することには、変わりありません。さらに、ビデオ会議機能は、ネットワークにおける帯域幅の可用性とトラフィックの遅延に特に敏感に影響を受けます。そこで、指定したレベルの帯域幅を保証するための一連の標準とメカニズムが、Windows 2000 の Quality of Service (QoS) 機能によって提供されています。この機能を実装すると、エンタプライズ内での会議のパフォーマンスを改善することが可能になります。QoS の詳細については、『QoS の導入によるマルチメディア ネットワークのパフォーマンス向上』を参照してください。

クライアントのビデオ会議環境の自動構成

ビデオ会議環境を自動的に構成するように設定しておくと、ビデオ会議機能をより簡単に使用できるようになり、ユーザーの構成も正確に行えるようになります。ビデオ会議環境を自動的に構成できるようにするには、マルチキャスト IP アドレスの割り当てに MADCAP を使用し、Site Server ILS サービスを実行しているサーバーの検出に Active Directory を使用します。

マルチキャスト IP アドレスの自動割り当てを可能にするためには、以下の作業を実施します。

  • 利用可能な DHCP サーバー上に MADCAP サービスおよび関連するマルチキャスト スコープを構成します。このシナリオでは、サーバー SEA-NA-DHCP-04 を使用します。

  • Windows 2000 クライアント コンピュータ上に指定されたマルチキャスト スコープに含まれるマルチキャスト IP アドレスの割り当てを要求できる MADCAP 対応のアプリケーションであるダイヤラをインストールします。

ダイヤラは、公開されている ILS サーバーの場所をクエリによって問い合わせることができる Active Directory 対応のアプリケーションです。次に、Site Server ILS サービスを実行しているサーバーの自動検出を可能にするためには、以下の作業を実施します。

  • サーバー SEA-NA-IIS-01、SEA-NA-IIS-02、および SEA-NA-IIS-03 上に Site Server ILS サービスをインストールします。このサービスは、IP マルチキャスト ビデオ会議機能にアクセスし、管理するために必要になります。

  • Active Directory 内で ILS サーバーの場所を公開するために、それぞれの IIS サーバー上で Ilscfg ツールを実行します。Ilscfg ツールは、Windows 2000 Server に添付されています。

  • それぞれの Windows 2000 Professional ベースのコンピュータに対して個別にアカウントを作成し、Reskit ドメインのメンバとして構成します。さらに、Active Directory ドメインのメンバとしても構成します。

機能するしくみ

次に、図 2 に示した構成を使用して、ILS と MADCAP が連動してどのように機能するかを手順に従って説明します。これらの 2 つが連動して機能することによって、ビデオ会議セッションを作成して公開し、さらに Windows 2000 クライアントがそのビデオ会議セッションに参加することを許可します。このシナリオでは、マルチキャスト リースの主要なプロバイダとして Seattle サイトのクラスタ DHCP サーバーを使用します。また、利用可能なビデオ会議セッションのリストを提供するデータベースとして Seattle サイトの IIS サーバーを使用し、ビデオ会議用のクライアントとして Seattle サイトと Vancouver, B.C. サイトの Windows 2000 ベースのコンピュータを使用します。さらに、Windows 2000 ベースのサーバーと Cisco 製ルーターを使用して Seattle サイトと Vancouver, B.C. サイトを接続し、サイトをサブネットワークに分割するために中継用の Cisco 製スイッチを使用します。

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図 2: IP マルチキャスト ビデオ会議の構成に使用されるハードウェア

  1. クライアント SEA-NA-CLNT-01 のユーザーは、ダイヤラを起動してビデオ会議セッションを作成します。ダイヤラは MADCAP 対応のクライアント アプリケーションであり、MADCAP サービスを実行しているすべての DHCP サーバーに対して、MADCAP サーバーのマルチキャスト アドレスを使用して MADCAP INFORM メッセージをマルチキャストすることによって、利用可能なマルチキャスト スコープのリストを要求します。このプロセスを図 3 に示します。この場合のアドレスは、最後のマルチキャスト スコープ アドレスを –1 だけオフセットしたものになります。

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    図 3: クライアント SEA-NA-CLNT-01 が利用可能なマルチキャスト スコープのリストを要求

  2. MADCAP サービスを実行している DHCP サーバー SEA-NA-DHCP-04 が MADCAP INFORM メッセージを受信すると、この DHCP サーバーが管理しているマルチキャスト スコープのリストを含む MADCAP ACK メッセージをクライアント SEA-NA-CLNT-01 に返信します。このプロセスを図 4 に示します。このスコープのリストは、ダイヤラ アプリケーションのユーザー インターフェイスに表示されます。

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    図 4: DHCP サーバー SEA-NA-DHCP-04 がスコープのリストを返信

  3. ユーザーがマルチキャスト スコープを選択し、ビデオ会議の名前および開始時刻と終了時刻を入力して、新しいビデオ会議を構成します。

  4. ダイヤラが MADCAP サーバーのマルチキャスト アドレスを使用して MADCAP DISCOVER メッセージをマルチキャストし、MADCAP サービスを実行している任意の DHCP サーバーにマルチキャスト IP アドレスのリースを要求します。このプロセスを図 5 に示します。

    tel01-05

    図 5: クライアント SEA-NA-CLNT-01 がマルチキャスト アドレスのリースを要求

  5. DHCP サーバー SEA-NA-DHCP-04 (または、MADCAP を使用しているその他の任意の DHCP サーバー) は MADCAP DISCOVER メッセージを受信すると、MADCAP OFFER メッセージをクライアント SEA-NA-CLNT-01 に返信します。このクライアントは MADCAP クライアントになります。このプロセスを図 6 に示します。このメッセージには、次のオプションが含まれます。

    • リース期間

    • マルチキャスト スコープ

    • アドレス範囲のリスト

    • サーバー識別子リース識別子 のオプション。応答する側の MADCAP サーバーの IP アドレスを指定するために使用されます。

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    図 6: DHCP サーバー SEA-NA-DHCP-04 がマルチキャスト アドレスのリースを提供

  6. クライアント SEA-NA-CLNT-01 が、返信されて来る MADCAP OFFER メッセージの中で最初に受信したメッセージを受け入れます。この例の場合には、SEA-NA-DHCP-04 から返信されて来たメッセージを受け入れると仮定します。次に、それに対する応答として、MADCAP サーバーのマルチキャスト アドレスを使用して、MADCAP REQUEST メッセージをマルチキャストします。このプロセスを図 7 に示します。このメッセージには、次の情報が含まれます。

    • サーバー識別子リース識別子のオプション。受け取ったリースのもの。

    • リース期間

    • マルチキャスト スコープ

    • アドレス範囲のリスト

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    図 7: クライアント SEA-NA-CLNT-01 がマルチキャスト アドレスのリースを要求

  7. クライアントが受け入れたリースを提供したのは、DHCP サーバー SEA-NA-DHCP-04 です。このサーバーが MADCAP REQUEST メッセージを受信すると、MADCAP ACK メッセージをクライアント SEA-NA-CLNT-01 に宛てて送信します。このプロセスを図 8 に示します。このメッセージには、要求を行っている側の MADCAP クライアントに対する最終的な リース期間、マルチキャスト スコープ、および アドレス範囲のリストのオプションとともに、MADCAP サーバーのサーバー識別子およびリース識別子のオプションが含まれます。

    一方、提供したリースがクライアントに受け入れられなかったその他のすべての DHCP サーバーは、MADCAP REQUEST メッセージを受信すると、それぞれが提供したリースを撤回します。

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    図 8: DHCP サーバー SEA-NA-DHCP-04 が最終的なマルチキャスト アドレスのリースをクライアント SEA-NA-CLNT-01 に送信

  8. クライアント SEA-NA-CLNT-01 が MADCAP ACK メッセージを受信すると、ダイヤラが LDAP ADDREQUEST メッセージを IIS サーバー SEA-NA-IIS-01 に送信して、ビデオ会議を ILS データベースに登録します。このプロセスを図 9 に示します。Session Descriptor Protocol (SDP) フォーマットで送信されるこのメッセージには、次の情報が含まれます。

    • ビデオ会議の名前

    • ビデオ会議の開始時刻と終了時刻

    • リースされたマルチキャスト IP アドレス

    • ビデオ会議で使用されるメディア タイプ

    • ビデオ会議の所有者のユーザー識別子

    • 省略可能なコメント

    • ビデオ会議に関連付けられているユーザーのアクセス許可

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    図 9: クライアント SEA-NA-CLNT-01 がビデオ会議を IIS サーバー SEA-NA-IIS-01 に登録

    ビデオ会議のセットアップは、これで完了です。

  9. ビデオ会議に参加することを希望しているクライアント VAN-NA-CLNT-01 のユーザーは、ダイヤラ アプリケーションを起動します。ダイヤラは、Active Directory に対してクエリを発行して、Site Server ILS サービスを実行している IIS サーバーの IP アドレスを問い合わせます。この例の場合、Active Directory は、IIS サーバー SEA-NA-IIS-01 の IP アドレスを返します。

  10. クライアント VAN-NA-CLNT-01 のダイヤラが LDAP SEARCHREQUEST メッセージを発行して、利用可能なビデオ会議のリストを IIS サーバー SEA-NA-IIS-01 から取得します。このプロセスを図 10 に示します。

    tel01-10

    図 10: クライアント VAN-NA-CLNT-01 が利用可能なビデオ会議を IIS サーバー に問い合わせる

  11. IIS サーバー SEA-NA-IIS-01 が LDAP SEARCHREQUEST メッセージを受信すると、Site Server ILS サービスが、SEARCHREQUEST メッセージに含まれているユーザー識別子をそれぞれのビデオ会議のセッション記述子に関連付けられているアクセス制御リスト (ACL) と比較して、そのユーザーが会議に参加できるアクセス許可を割り当てられているかどうかを判定します。このプロセスを図 11 に示します。

    tel01-11

    図 11: ILS サービスが SEARCHREQUEST メッセージに含まれているユーザー識別子を ACL と比較

  12. IIS サーバー SEA-NA-IIS-01 が、LDAP SEARCHRESPONSE メッセージを送信します。このメッセージには、ユーザーが参加することを許可されている、と ACL によって判定されたビデオ会議のセッション記述子が含まれます。このプロセスを図 12 に示します。メッセージには、それぞれのビデオ会議について登録されている次の構成情報が含まれます。

    • それぞれのビデオ会議の名前

    • 開始時刻と終了時刻

    • リースされているマルチキャスト IP アドレス

    • 使用されているメディア タイプ

    • それぞれの会議の所有者のユーザー識別子

    • 省略可能なコメント

    ビデオ会議のリストは、クライアント VAN-NA-CLNT-01 で実行されているダイヤラ アプリケーションのユーザー インターフェイスに表示されます。

    tel01-12

    図 12: IIS サーバーがビデオ会議のリストを VAN-NA-CLNT-01 に送信

  13. ユーザーが、参加を希望するビデオ会議を選択します。すると、マルチキャスト IP アドレスが、クライアントのネットワーク インターフェイスに対応付けられます。

  14. クライアント VAN-NA-CLNT-01 のダイヤラが、IGMP ホスト メンバシップ レポート メッセージをエッジ ルーター VAN-NA-W2RT-01 に送信して、マルチキャスト パケットをサブネットに転送するルーターの機能を有効にします。このプロセスを図 13 に示します。

    tel01-13

    図 13: クライアント VAN-NA-CLNT-01 が IGMP ホスト メンバシップ レポート メッセージをルーターに送信

    クライアント VAN-NA-CLNT-01 は、この時点でビデオ会議データをほかのマルチキャスト グループのメンバと交換できるようになっています。

  15. この例では、クライアント SEA-NA-CLNT-01 も、既にビデオ会議に参加しています。図 14 に示すように、パケットは次の手順に従って送受信されます。

              1. クライアント VAN-NA-CLNT-01 が、ルーター VAN-NA-W2RT-01 に宛ててパケットをマルチキャストします。パケットは、ルーターの IGMP プロキシ インターフェイスによって受信されます。

              2. ルーター VAN-NA-W2RT-01 の IGMP プロキシ インターフェイスが、パケットをルーターの IGMP ルーター インターフェイスに転送します。ルーターの IGMP ルーター インターフェイスは、パケットをルーター SEA-NA-CISCO-01 に転送します。

              3. ルーター SEA-NA-CISCO-01 が、パケットをスイッチ SEA-NA-CISCO-03 に転送します。

              4. マルチキャスト グループのメンバ SEA-NA-CLNT-01 が、ビデオ会議に関連付けられたパケットを受信します。

              5. クライアント SEA-NA-CLNT-01 が、上の経路を逆方向にたどって、ビデオ会議のデータをクライアント VAN-NA-CLNT-01 に伝送します。

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    図 14: クライアント SEA-NA-CLNT-01 および VAN-NA-CLNT-01 の間に確立されたビデオ会議セッション

実装した方法

この節では、Microsoft® Windows® 2000 リソース キット導入実験において、このシナリオをセットアップするために使用した手順を紹介します。さらに、このシナリオの前提として仮定したハードウェア、ソフトウェア、および管理者権限についても紹介します。

注意
このシナリオにおいてコンピュータおよびデバイスを構成するために使用した手続きは、サンプルとして示したものです。実際の各ネットワークでは、類似したコンピュータおよびデバイスを構成する場合でも、必要になる手順はそれぞれのケースで異なります。さらに各シナリオでは、そのシナリオの機能を実現するために必要な手順だけを示しています。運用ネットワークにおいて必要になるその他の手順については取り上げていません。

管理者は、ここに記載したセットアップ手順で必要になる構成を各コンピュータで実行するために適切な権限を持たなければなりません。このシナリオにおいて実際に使用したアカウントについては、それぞれのセットアップ手順で個別に説明します。

このセットアップ手順では、以下の構成を仮定しています。

  • DHCP サービスをクラスタ サーバー SEA-NA-DHCP-04 にインストールしてあり、既に Active Directory によって承認済みです。

  • IIS をサーバー SEA-NA-IIS-01、SEA-NA-IIS-02、および SEA-NA-IIS-03 にインストールしてあります。

  • すべてのコンピュータでは、ネットワーク アダプタに対応付けられた TCP/IP の適切な構成が既に終了しています。この場合の "適切な構成" には、静的または動的 IP アドレスの割り当てと DNS 情報の構成が含まれます。

  • クライアント コンピュータ SEA-NA-CLNT-01 および VAN-NA-CLNT-01 を DHCP 用に構成してあります。

  • ダイヤラをクライアント コンピュータ SEA-NA-CLNT-01 および VAN-NA-CLNT-01 にインストールしてあります。

  • ビデオ会議に必要なハードウェアおよびそれらに関連するドライバを既にインストールしてあり、それらのテストも終了しています。

  • 各コンピュータで通信を行うために適切なルーティングをセットアップしてあります。各コンピュータには、次の IP アドレスを割り当てます。

    SEA-NA-DHCP-02.noam.reskit.com

    172.16.32.13/22

    SEA-NA-DHCP-03.noam.reskit.com

    172.16.32.14/22

    SEA-NA-DHCP-04.noam.reskit.com

    172.16.32.15/22

    SEA-NA-IIS-01.noam.reskit.com

    172.16.24.16/22

    SEA-NA-IIS-02.noam.reskit.com

    172.16.24.17/22

    SEA-NA-IIS-03.noam.reskit.com

    172.16.24.18/22

    注意
    このシナリオで使用している IP アドレスは、プライベート ネットワーク用に予約された IP アドレス範囲内のアドレスです。テスト環境内やファイアウォールの背後ではこれらの IP アドレスを使用することはできますが、インターネット上では使用できません。詳細については、RFC 1918 を参照してください。

表 1 に、リソース キット導入実験においてこのシナリオのために使用したハードウェアおよびソフトウェアの一覧を示します。

1 導入実験において IP マルチキャスト ビデオ会議を導入するために使用したハードウェアおよびソフトウェア

コンポーネント

ハードウェア

ソフトウェア

Seattle サイトのクラスタ サーバー SEA-NA-DHCP-04:

SEA-NA-DHCP-02.
noam.reskit.com

SEA-NA-DHCP-03.
noam.reskit.com

Compaq ProLiant コンピュータ (2)

SCSI 記憶装置

Windows 2000 Advanced Server、クラスタ サーバーとして構成

DHCP サービス

マルチキャスト アドレス動的クライアント割り当てプロトコル (MADCAP) サービス

Seattle サイトの IIS サーバー:

SEA-NA-IIS-01.
noam.reskit.com

SEA-NA-IIS-02.
noam.reskit.com

SEA-NA-IIS-03.
noam.reskit.com

Compaq ProLiant コンピュータ (3)

Windows 2000 Server

インターネット インフォメーション サービス (IIS)

Site Server ILS サービス

Seattle サイトのルーター

SEA-NA-CISCO-01.
noam.reskit.com

Cisco 7513 ルーター

Cisco IOS バージョン 12.0 (10)

IP マルチキャスト ルーティングを有効化

Seattle サイトのスイッチ

SEA-NA-CISCO-03.
noam.reskit.com

Cisco 6006 スイッチ

Cisco IOS バージョン 12.0 (10)

Seattle サイトのスイッチ

SEA-NA-CISCO-04.
noam.reskit.com

Cisco 6006 スイッチ

Cisco IOS バージョン 12.0 (10)

Seattle サイトのクライアント

SEA-NA-CLNT-01.
noam.reskit.com

Compaq Deskpro コンピュータ

オーディオ デバイス、マイクを装備

ビデオ デバイス

Windows 2000 Professional、DHCP クライアントとして構成

ダイヤラ

Vancouver, B.C. サイトのルーター

VAN-NA-W2RT-01.
noam.reskit.com

Compaq ProLiant コンピュータ

Windows 2000 Server

ルーティングとリモート アクセス サービス

IGMP プロトコル

Vancouver, B.C. サイトのクライアント

VAN-NA-CLNT-01.
noam.reskit.com

Compaq Deskpro コンピュータ

オーディオ デバイス、マイクを装備

ビデオ デバイス

Windows 2000 Professional、DHCP クライアントとして構成

ダイヤラ

セットアップ手順

このシナリオではマルチキャスト IP ビデオ会議機能を導入するために、以下の作業を実施しました。

  1. Seattle サイトのルーターの構成

  2. Seattle サイトのスイッチの構成

  3. Vancouver, B.C. サイトのルーターの構成

  4. ルーターの構成の検証

  5. DHCP サーバー上でのマルチキャスト IP スコープの作成

  6. Site Server ILS サービスの構成

  7. ビデオ会議の構成のテスト

これらの作業は、図 15 に示すハードウェアを使用して実行しました。

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図 15: このシナリオで使用したハードウェア

その他の参考資料

MADCAP サービス、IP マルチキャスト、Site Server ILS サービス、ビデオ会議、およびこれらに関連するトピックについてさらに詳しく調べたい方は、以下の資料を参考にしてください。

導入実験シナリオ

Windows 2000 リソース キット
以下は、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット』および『Microsoft Windows 2000 Server リソース キット』の参考資料です。オンラインで概要を参照できる章もあります。

  • TCP/IP の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Server リソース キット 6 TCP/IP ガイド』の「第 1 部 Windows 2000 TCP/IP」を参照してください。

  • IP ビデオ会議機能の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット 上』の「第 12 章 テレフォニーと会議」を参照してください。

  • DHCP および MADCAP サービスの詳細については、『Microsoft Windows 2000 Server リソース キット 6 TCP/IP ガイド』の「第 4 章 DHCP (動的ホスト構成プロトコル) 」を参照してください。

  • Windows 2000 ネットワークにおける TCP/IP および関連するサービスの導入の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Server リソース キット 1 導入ガイド』の「第 7 章 ネットワーク接続方針の確定」 (概要紹介) 」 (英語) を参照してください。

  • Windows 2000 における TCP/IP についての基本を確認するには、『Microsoft Windows 2000 Server リソース キット 6 TCP/IP ガイド』の「第 1 章 TCP/IP 入門」 (概要紹介) 」 (英語) を参照してください。

ツール

  • Ilscfg

    Ilscfg は、Active Directory で Site Server ILS サービスの登録と削除を行うためのコマンド ライン ツールです。また、登録されている ILS サーバーの一覧および ILS サーバー上で公開されているユーザーと会議の一覧を出力する機能も持っています。Ilscfg の詳細については、Window 2000 Server ヘルプの「接続」の「テレフォニー」の「操作方法」の「Site Server ILS サービスを使用する」の「Site Server ILS サーバーを公開する」を参照してください。

  • Ipconfig

    Ipconfig は、WINS クライアントまたは WINS サーバーの TCP/IP 構成の設定を表示するためのコマンド ライン ツールです。Ipconfig の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Server リソース キット 6 TCP/IP ガイド』の「第 3 章 TCP/IP のトラブルシューティング」と『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット 下』の「トラブルシューティング ツールと戦略」を参照してください。

  • Mcast

    Mcast は、Windows 2000 Professional および Server リソース キットに含まれているコマンド ライン診断ツールです。Mcast を実行すると、IP マルチキャスト パケットを送受信することによって、IP マルチキャスト パケットの伝送がネットワークのどの部分で有効になっているかを判定できます。Mcast の詳細については、『Microsoft Windows 2000 Professional リソース キット 上』の「テレフォニーと会議」を参照してください。

Windows 2000 オンライン ドキュメント

  • 動的ホスト構成プロトコルの詳細については、Window 2000 Server ヘルプの「ネットワーク」の「DHCP」の「概念」の「DHCP の概要」と「DHCP とは」を参照してください。

  • IP マルチキャスト機能の詳細については、Window 2000 Server ヘルプの「ネットワーク」の「ルーティングとリモート アクセス」の「ルーティング」の「概念」の「ルーティングとは」の「マルチキャストとは」と、「ネットワーク」の「DHCP」の「チェックリスト:MADCAP サーバーをインストールする」を参照してください。

  • Windows 2000 の導入の詳細については、『Planning and Deployment』 (英語) を参照してください。

  • IP マルチキャスト遠隔地間会議の導入の詳細については、『Step-by-Step Guide to Deploying TAPI IP Multicast Videoconferencing with Windows Telephony』 (英語) を参照してください。

RFC (Requests for Comments)

  • マルチキャストに関するホストの拡張機能の詳細については、RFC Editor Web サイトleave-ms (英語) の RFC 1777、「Lightweight Directory Access Protocol 」 を参照してください。

  • Lightweight Directory Access Protocol の詳細については、RFC Editor Web サイトleave-ms (英語) の RFC 1777、「Lightweight Directory Access Protocol」 を参照してください。

  • インターネット グループ管理プロトコル (バージョン 2) の詳細については、RFC Editor Web サイトleave-ms (英語) の RFC 2236、「Internet Group Management Protocol, Version 2」を参照してください。

  • Session Description Protocol の詳細については、RFC Editor Web サイトleave-ms (英語) の RFC 2327、「SDP: Session Description Protocol」を参照してください。

  • マルチキャスト アドレス動的クライアント割り当てプロトコルの詳細については、RFC Editor Web サイト (英語) の RFC 2730、「Multicast Address Dynamic Client Allocation Protocol (MADCAP) 」 を参照してください。

ホワイト ペーパー

Microsoft Press

導入実験の詳細と協力企業について

リソース キット導入実験シナリオの凡例

  • Microsoft Windows 2000 リソース キット導入実験シナリオのネットワーク図で使用されている略語や記号について詳しくは、『導入実験シナリオの凡例』を参照してください。

リソース キット導入実験のネットワーク図

  • ネットワークの設計、ネットワーク ルーティング設計、ドメイン ネーム システム (DNS) 設計、および Active Directory 階層の高水準の編成については、『導入実験のネットワーク図』を参照してください。

関連資料

注意
このシナリオにおいて、コンピュータおよびデバイスを構成するために使用した手続きは、サンプルとして紹介したものです。実際のネットワークでは、類似したコンピュータおよびデバイスを構成する場合でも、必要になる手順はそれぞれのケースで異なります。さらに各シナリオでは、目的とする機能を実現するために必要な手順だけを示しています。運用ネットワークにおいて必要になる、その他の手順については取り上げていません。すべてのシナリオは、特に表記しない限り Windows 2000 を使用してテストされています。また、ブラウザとして Microsoft Internet Explorer 5 以上を推奨します。