モバイル デバイスの無線接続
はじめに
モバイル デバイス、インターネットおよび無線接続を統合することにより、企業は、モバイル デバイスを頻繁に利用するユーザーに情報やサービスを提供する機会を広げることができます。その成果として、生産性の向上や、運用コストの軽減、顧客満足度の向上などが期待されます。無線接続の技術は比較的新しく、急速に広まっています。このホワイト ペーパーでは、Microsoft Windows Powered モバイル デバイスで利用できるオプションについて、無線接続を中心に説明します。
Windows Powered デバイスは、個人 (PAN)、LAN、および WAN のそれぞれについて無線接続に対応しています。これらは公開された規格に基づいて開発されており、各種の有線および無線の接続方式をサポートするアドオンのハードウェア、ソフトウェア、およびドライバを多くの企業が提供しています。このような選択肢の広がりによって、企業は対象となるモバイル ソリューションに対して最もふさわしい接続方式を自由に選択できます。
選択基準
企業でエンド ツー エンドのモバイル無線ソリューションを計画する際には、多くの点について検討する必要があります。
アプリケーション : 特定のアプリケーションについてそのデータ フローや接続条件は何か。使用モデルにおいて、断続的に接続して電子メールや電子商取引などのデータを同期化するデバイスが必要か。データは PC 上にあるのか、企業サーバー上にあるのか。アプリケーションを使用している間、デバイスを接続状態のままにする必要があるか (例 : シン クライアント アーキテクチャや Web ベース アーキテクチャを持つデバイス)。
接続の種類 : 情報やアプリケーションに対してどのように接続する必要があるか (例 : PAN、LAN、WAN)。ユーザーの無線接続範囲が 9 ~ 30 m 以内 (PAN)、150 m 以内 (無線 LAN、障壁あり)、または 1.2 km 以内 (無線 LAN、障壁なし)、あるいは広域携帯ネットワークが適しているか。リモート環境や被災環境に対応するために衛星接続が必要か。
対象範囲 : オフィス環境、地域環境、全国、または世界など、どの規模で接続を使用可能にする必要があるか。携帯ユーザーの地理的な位置に対して、どの無線通信方式が最もふさわしいか。WAN 接続については、CDPD (Cellular Digital Packet Data)、GSM/GPRS (Groupe Sp馗ial Mobile/General Packet Radio Service)、CDMA (Code Division Multiple Access)、および Metricom が、世界中で異なる範囲に適用されており、LAN および PAN 接続については、802.11b、HiperLAN、および Bluetooth が、建物やキャンパス内で異なる範囲に適用されている。企業の無線通信事業者が適切な無線通信方式を提供しているか。
スループット : 無線回線でのデータ通信量はどのくらい必要か。現在の WAN ソリューションの場合、CDMA や GSM のスループットは最大 14.4 Kbps、CDPD では最大 9.6 Kbps、Metricom の Ricochet では現時点で 28.8 Kbps のスループットを提供しているが、128 Kbps 以上をサポートするように同社のネットワークを拡張中である。次世代 WAN (バージョン 2.5) は GPRS と呼ばれ、2000 年後半から開始され、2001 年までに世界のさまざまな地域で 28.8 Kbps ~ 128 Kbps のスループットをサポートする予定。今後 3 年から 5 年後には第 3 世代の WAN の登場が期待されており、300 Kbps ~ 1 Mbps のスループットのサポートが予想される。PAN および WLAN テクノロジの場合、スループットは Bluetooth、802.11FH システムおよび 802.11b 高速 DS システムとの間で 720 Kbps ~ 11 Mbps の範囲である。
セキュリティ : 評価を必要とする 2 つの重要なセキュリティ要素として、認証と暗号化がある。デバイスが電源オン時のパスワード機能を備えているか。Web サイトに安全にアクセスするために、SSL (Secure Sockets Layer) テクノロジがサポートされているか。無線回線で強化な暗号化 (例 : 128 ビット、楕円曲線) がサポートされているか。デバイスと Web サーバー間、またはデバイスと企業データ サーバー間の接続が、エンド ツー エンド経路全体にわたって暗号化されているか。ウィルスがデバイスを通じて企業のネットワークに侵入しないようにするための支援ソフトウェアがあるか (例 : 電子メール添付ファイルへの対策)。
コスト : データの使用モデルに応じて、無線回線でどのくらいの月間コストが予測されるか。送信データ量に応じて課金されるパケット型ネットワークは高額になる可能性がある。すべての送信データに対して月額料金が固定されている料金プランの方が望ましい。接続のニーズが固定サイトに限定されている場合は、分単位や月単位の課金のない WLAN テクノロジの検討が必要。設備へのコストは月額料金を抑えられるので、短期間で相殺可能。
電源管理 : 無線接続を提供するモデムや周辺機器の電源を、デバイスのバッテリから直接供給可能か。使用モデルに応じた、バッテリが通常の作業時間帯で供給できる電力量はどのくらいか。デバイスの未使用時に充電時間がとれるか。デバイス 1 台につきバッテリを 2 つ用意し、勤務交替時にバッテリを取り替えることは可能か。
通知 : 新しい情報を常時ユーザーに通知する必要があるか。デバイスの電源を切っているときに通知をデバイスに送信できるか。モバイル デバイスに直接送信せず、携帯電話やポケットベルを使用してモバイル ユーザーに新しい情報を通知できるか。
形状因子 : どのくらいのサイズがモバイル デバイスにとって重要か。頑強にする必要があるか (落下しても破損しない、温度差の激しい環境に耐える、雨露を受けたりほこりの多い環境でも動作するなど)、簡易入力型にするか、またはキーボード組み込み型にするか。携帯電話、PDA (携帯情報端末)、または Handheld PC の、どのサイズが必要か。
サービス : 携帯ユーザーがどのような種類のサービスを必要としているか。Web ベース アプリケーション、電子メール、クライアント アプリケーションまたはサーバー アプリケーションへのリモート アクセス、シン クライアント アプリケーションからのアクセス、リモートからの同期による個人情報マネージャ (PIM) の更新、インスタント メッセージングなどを行うために、インターネットにアクセスする必要があるか。
無線ネットワークのオプション
無線ネットワーク トポロジには 3 つの種類があります。ケーブルの代わりに利用可能な Bluetooth テクノロジで構成される PAN は、Bluetooth テクノロジの出力により、接続範囲が 9 ~ 30 m 以内 (LAN ハブ、他のモバイル デバイス、携帯電話、PC、その他プリンタやカメラなどの次世代機器への接続) の場合に適しています。LAN は、床や壁の透過性により、150 m から最大 1.6 km くらいまでの範囲の建造物での運用に適しています。WAN は、国内や地域内におけるそれぞれの無線リンクの適用範囲を限界として運用されます。無線リンクには携帯電話と双方向データが含まれ、帯域幅や適用地域、価格設定が異なります。WAN では、建造物の構造によっては内部まで到達しない場合があります。衛星ネットワークは最大限の到達性を実現しますが、より限定的な帯域幅レベルで運用されます。
表 1 : 無線ネットワークのオプション
広域無線リンク |
事業者/会社の例 |
実際の帯域幅 |
対象地域 |
テクノロジ |
---|---|---|---|---|
携帯電話 |
VoiceStream Wireless |
最大 28.8 Kbps |
5,500 都市 (アメリカ合衆国およびカナダ) |
米国基準の GSM および GPRS |
携帯電話 |
SprintPCS |
14.4 Kbps |
300 の主要大都市圏、アメリカ合衆国の 4,000 都市 |
CDMA |
携帯電話 |
British Telecom |
最大 28.8 Kbps |
試験段階、商業利用は現段階で不可 |
欧州基準の GSM および GPRS |
データ ネットワーク |
Motient (American Mobile Satellite Corp. および Ardis)、Mobitex |
9.6 Kbps |
アメリカ合衆国の 500 の人口集中都市の 99% (2 億 2 千万人) |
双方向無線パケット データ |
高帯域データ |
Metricom |
128 Kbps 以上 |
45 の大都市圏 (1 億人、2001 年末までに実現予定) |
Ricochet MicroCellular 128 K ネットワーク |
ポケットベル データ |
AT&T Wireless、Verizon Communications (Bell Atlantic Mobile、GTE Wireless、Vodafone AirTouch の一部門) |
9.6 Kbps |
米国の人口の 90% |
CDPD、Reflex |
衛星データ |
Norcom Networks |
最大 2 Kbps |
2001 年初期まで試験段階、商業利用は北米で 2001 年後半に実現予定 |
統合型 802.11b、地上および衛星によるネットワーク アクセス |
販売代理店、システム インテグレータ |
Aether Systems、GoAmerica、OmniSky、UUNET UUMobile、WirelessWebConnect、WorldCom Wireless Internet |
9.6 ~ 128 Kbps 以上 |
|
|
接続のモード
モバイル デバイスから各種ネットワークに接続するための基本的な接続オプションとして、分離型、着脱型、内蔵型の 3 種類があります。
分離型接続では、Pocket PC や携帯電話など、装置が 2 台必要になります。
- ケーブル付き携帯電話 : データ対応携帯電話 (GSM や CDMA など) をモバイル デバイス用のモデムとして使用できます。電話は、Socket Communications の Digital Phone Card などのケーブルを使用して、無線デバイスに接続できます。オプションの SoftRadius 製品は、GSM データ、ファックス、SMS (Short Message Service)、および電話帳を備えた統合ソフトウェア ソリューションであり、モバイル デバイスのシリアル ポートに接続された GSM 携帯電話を通じて動作します。このため、コンパクト フラッシュや PC カードのスロットを他のカード用に利用できます。
赤外線通信機能付き携帯電話 : Ericsson 888 など一部の電話は、無線の赤外線ポートを使用してモバイル デバイスと通信できます。
Bluetooth 対応 (PAN) 携帯電話 : Bluetooth 対応電話が、近い将来、より柔軟な機能を実現し、モバイル デバイスから 9 m 以内で通信可能な広域無線接続をサポートする予定です。
着脱可能なクリップ式および挿入式モジュールにより、多くの種類の無線ネットワークへの接続が実現します。
- 携帯電話のコンパクト フラッシュや PC カード : これらのモジュールをコンパクト フラッシュまたは PCMCIA のカード スロットに挿入することで、携帯電話やポケットベルのネットワークへの接続が実現します。CYNET では、Compaq iPAQ Pocket PC 用の PCMCIA 拡張ユニットに挿入する PC カード電話を開発しました。Enfora (旧名 Nextcell) では、Casio、Compaq、Hewlett-Packard 各社の Pocket PC で使用できるコンパクト フラッシュ カード CDPD モデムを発表しました。
無線 LAN PC カード : WLAN PC カードを供給しているメーカーの例としては、Cisco-Aironet、Compaq、Lucent Technologies、Proxim、Symbol Technologies などがあります。
無線 LAN コンパクト フラッシュ カード : 2001 年初期に Cisco-Aironet などの企業から無線 LAN コンパクト フラッシュ カードの出荷が予定されています。
有線 LAN コンパクト フラッシュ カード : Kingston、MagicRAM、Pretec、Socket、TRENDware、Xircom などでは、低電力イーサネット カードによる LAN への有線アクセスをサポートしています。
- クリップ式モデム : Novatel Wireless では、Hewlett-Packard の Jornada 540 シリーズ Pocket PC に対応したクリップ式 CDPD モデムを供給しています。
- スライド式拡張ユニット : Compaq ではデバイスにスライドして装着するカバーを提供しており、それによってコンパクト フラッシュおよび PCMCIA カードのサポートを実現しています。Compaq の PC カード拡張ユニットは補助バッテリを備えているため、Pocket PC から PC カードに電力を供給する必要はありません。CYNET では、Compaq iPAQ Pocket PC に対応した Type III (または 2 つの Type II スロット) のPCMCIA カード拡張ユニットを提供しています。これにより、デバイスで無線接続とデータ保存を同時に実現することが可能になります。
- Bluetooth コンパクト フラッシュ カード : AmbiCom、Brain Boxes、Socket (パーソナル ネットワーク カード)、TDK Systems、Xircom などの複数のベンダーで、2001 年前半までに PAN のサポートが予定されています。
- 無線 WAN カード : Compaq iPAQ Pocket PC の PC カード拡張ユニットで広域無線カードを使用できます。このようなカードには、CDPD、CDMA、GSM、Sierra Wireless 社の Metricom Ricochet などの無線 PC カードがあります。Novatel Wireless 社は CDPD および Metricom Ricochet の無線 PC カードを提供しています。.
使用環境によっては、無線接続を 1 台のデバイス内部に組み込むことが必要な場合があります。
- 堅牢型バーコード組み込みデバイスおよび無線デバイス : Symbol Technologies の Pocket PC では、今日、WLAN および WAN (CDPD および GSM) に対応し、組み込みのバーコード リーダーとオプションの組み込みのボイス オーバー IP 機能を備えた、赤外線無線のオプションが存在します。Casio IT-70 グレースケールおよび IT-700 カラーの堅牢型デバイスには WLAN が組み込まれているため、コンパクト フラッシュ スロットをデータ保存用カードなど他のアドオンに使用できます。なお、Intermec ではバーコード リーダーを備えた組み込みの堅牢型無線 Pocket PC の計画を発表しました。
- 組み込みの GSM Pocket PC : Sagem (英語) ではデュアルバンド GSM/GPRS 電話に対応した Pocket PC を発表しました。このデバイスは従来よりも大きな Pocket PC 画面を持ち、音声通話またはモデムとして使用できる組み込み電話を備えています。現時点では、Sagem の電話は欧州の携帯電話規格に従って動作するように設計されています。その他の規格に準拠した組み込みデバイスについても開発が進められています。たとえば、Casio と Siemens (英語) は欧州市場向けの組み込み GSM Pocket PC について合弁事業の計画を発表しました。
帯域幅に応じた応用例
以上に示した無線接続のオプションでは、さまざまな量のデータをデバイスに転送することを可能にしています。データ転送速度により、実現可能となる作業の種類は異なります。下の図は、デバイスに転送されるデータが増えるにつれて実現可能となる典型的な応用例を示しています。最も低速なポケットベル ネットワーク経由の場合では、ユーザーは各自の予定表や連絡先、電子メールなどの更新を同期化してオフライン表示できます。帯域幅が 28.8 Kbps 以上にまで増えると、Web ベースのアプリケーションが利用できるようになります。ソフトウェア圧縮ソリューションには下で説明している Infowave 製品など優れたものがあり、比較的低速な 14.4 Kbps の携帯電話ネットワークを経由して Web アプリケーションを利用できます。ターミナル サーバー上で実行されるアプリケーションにアクセスするシン クライアント ソリューションは、56 Kbps 以上で良好に動作します。もう 1 つ特殊な例として、Abaco の Varadero シン クライアント ソリューションがあり、携帯電話ネットワーク経由で良好なパフォーマンスを実現するように最適化されています。128 Kbps 以上では、高解像度のマルチメディア データ転送が利用できるようになります。今日では Packet Video や MpegTV で、携帯電話の速度から拡張されたストリーミング ビデオ ソリューションを利用できます。このレベルの高帯域幅になると、将来的にビデオ会議のソリューションが可能になります。
エンド ツー エンド ソリューションを提供しているプロバイダ
フォーチュン 500 社すべての企業がモバイル コンピューティング開発の専門技術を容易に利用できるわけではありませんが、一方で、多数のプロバイダが企業向けのエンド ツー エンド ソリューションを実現するサービスやソフトウェアを提供しています。その中で、Windows Powered モバイル デバイスを利用した企業向けワイヤレス ソリューションを提供しているプロバイダが増えてきています。ここではそれらのごく一部について紹介します。
Abaco Inc. : Abaco では、SAP AG との強力なパートナーシップの下に、独自の企業向けリソース プランニング ソリューションを主に展開しています。クライアント/サーバー型ソリューションに加え、Abaco の Varadero シン クライアント テクノロジは無線 LAN および WAN 用に最適化されており、帯域幅の狭い接続にも対応しています。
Aether Systems Inc. : Aether では総合的な企業向け無線ソリューションを提供しています。モバイル デバイスおよび周辺機器の購入、無線サービスの手配、企業向けカスタム ソリューションの開発などを行っています。必要に応じてアプリケーション サービス プロバイダ (ASP) としてソリューションのホスト業務を行うほか、企業に対する継続的な社内業務管理の展開も図っています。Aether では、同社の EnterpriseISP サービスを通じて、電子メールや Web にアクセスするための PocketPC 向け無線インターネット サービスを提供しています。
Ameranth Technology Systems Inc. : Ameranth では、接客業、医療、および小売業界を対象とした、セキュリティ保護された無線 LAN ソリューションを開発しています。同社の無線ソリューションでは、統合された POS システムが利用できます。
GoAmerica Communications Corp. : GoAmerica では、電子メールや Web にアクセスするための無線インターネット サービスを提供しています。Go.Web Service では、Web 閲覧やサービスの最適化が提供され、MyGo.Web パーソナル ポータルが追加されます。
Infowave Software Inc. : Infowave では、セキュリティ保護された圧縮 Web アクセスのほか、Exchange ベースの予定表や連絡先、電子メールへのアクセスが可能な、常時リアルタイム接続ユーザー モデルを提供しています。
OmniSky Corp. : OmniSky では Pocket PC 向けのインターネットおよび電子メール ソリューションを提供しています。同社のソリューションでは、広範囲なコンテンツ セットの 1 つに無線サービスを利用してアクセスしたり、My OmniSky を使用して電子メールや個人専用サービスにアクセスしたりできます。
Paradigm4 Inc. : Paradigm4 では、公安や教育など数多くの市場分野を対象とした、縦断型の無線ソリューションや専門技術を開発しています。Paradigm4 は無線サービスの販売代理店であり、同社の DataNet プラットフォームは無線 WAN 用に最適化された商品です。
Synchrologic Inc. : RealSync Server は、Windows Powered モバイル デバイスと、Microsoft Exchange や Lotus Notes などのエンタープライズ サーバーとの同期をとるほか、Oracle や SQL Server などのリレーショナル データベースとの同期化も行います。iMobile File Distribution は、ネットワーク ファイルとモバイル デバイス上のコピーとの同期を維持します。iMobile Software Distribution は、ハードウェアおよびソフトウェアの資産一覧を追跡管理し、リモートでのソフトウェアのインストール、更新、および削除を可能にします。iMobile Data Synchronization は、グラフィック モデルによる共有ルールと、サーバーでの変更の自動捕捉を使用して、エンタープライズ データの同期化を行います。また、ReadySyncGo! は、予定表、連絡先、仕事、およびメモとの同期をとり、予定表の項目に基づいて旅程やカー ナビゲーション、地図、気象などの情報を提供します。
TELUS Corp. : TELUS では、カナダにおいて電子メールや Web にアクセスするための無線インターネット サービスを提供しています。
WirelessKnowledge Inc. : WorkStyle サーバーは、Exchange ベースの電子メール、予定表、および連絡先を、モバイル デバイスにまで拡張します。WirelessKnowledge は、Microsoft Outlookョ ベースの Web モデルを使用して Exchange ベースのデータや縦断型イントラネット アプリケーションにアクセスします。
表 2 : 無線ソリューションのアーキテクチャ、接続方式、およびデータのオプション
会社名 |
シン クライアント |
クライアント/サーバー |
同期と取得 |
リアルタイム |
システム管理 |
無線サービス プロバイダ |
LAN、WAN |
社内データ |
Exchange |
Lotus |
Web |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Abaco |
○ |
○ |
|
○ |
|
|
L、W |
○ |
|
|
|
Aether Systems |
○ |
|
|
○ |
|
○ |
W |
○ |
|
|
○ |
Ameranth Technology Systems |
|
○ |
|
○ |
|
|
L |
○ |
|
|
|
GoAmerica |
|
|
|
○ |
|
○ |
W |
○ |
|
|
○ |
Infowave |
|
○ |
|
○ |
|
|
L、W |
○ |
○ |
|
○ |
OmniSky |
|
|
|
|
|
○ |
W |
○ |
|
|
○ |
Paradigm4 |
○ |
○ |
|
○ |
|
○ |
W |
○ |
|
|
○ |
Synchrologic |
|
○ |
○ |
|
○ |
|
L、W |
○ |
○ |
○ |
|
TELUS (カナダ) |
|
|
|
|
|
○ |
|
|
|
|
|
Wireless- |
○ |
|
|
○ |
|
|
W |
○ |
○ |
|
○ |
一般に、これらのソリューションはすべての企業に適用可能な製品やサービスを提供しています。これに対して、表 2 は、特定の業界や市場分野において、どの企業が専門技術を持っているかを判断する際に参考になります。ERP (Enterprise Resource Planning) や CRM (Customer Relationship Management) などは、組織のモバイル利用者の生産性向上を支援するソリューションとなります。
表 3 : 横断型および縦断型で示す業界の専門技術
会社名 |
CRM |
教育 |
ERP |
金融サービス |
医療 |
接客業 |
公安 |
小売業 |
運輸、ロジスティックス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Abaco |
|
|
○ |
|
|
|
|
|
|
Aether Systems |
○ |
○ |
|
○ |
○ |
|
○ |
|
○ |
Ameranth Technology Systems |
|
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|
○ |
○ |
|
○ |
|
Paradigm4 |
○ |
○ |
|
○ |
○ |
|
○ |
|
|
以上の例のほか、接続ソリューションを提供している、より広範囲な企業の一覧が Microsoft Web サイトで閲覧できます (下を参照)。たとえば、同期化関連のサービスを提供している企業として、Synchrologic のほか、CompanionLink、CommonTime、Microsoft、PUMATECH、River Run、Vjatscheslavs Gorschkovs などがあります。
モバイル デバイスの展開を推進するエンタープライズ向けソリューション プロバイダの一覧については、https://www.microsoft.com/japan/windowsmobile/enterprise/appli_manual/default.mspx を参照してください。
企業向けモバイル ソリューションの導入に成功している企業の一覧については、https://www.microsoft.com/japan/windowsmobile/enterprise/casestudies/default.mspx を参照してください。
市販のアプリケーションの一覧については、https://www.microsoft.com/windowsmobile/catalog/cataloghome.aspx (英語) を参照してください。
Ricochet サービス プロバイダの一覧については、http://www.ricochet.net (英語) を参照してください。
ワイヤレス ソリューション
今日、企業ではボディ分離型ソリューションだけでなく、着脱型、挿入型、および組み込み型の無線デバイスを使用したエンタープライズ モバイル ソリューションの開発に着手できます。Abaco、Aether、Ameranth、Paradigm4 といった数多くのプロバイダが、企業向けワイヤレス ソリューションの開発および展開の実績をあげています。今後、従来よりも高い帯域幅での PAN、LAN、および WAN による無線ネットワークの選択肢が登場すると期待されている中で、現存するデバイスおよび接続のオプションは、本格的な展開を開始する前にソリューションの試験を行うための絶好の環境を提供しています。