Exchange キャッシュ モードの Outlook クライアントが特定のアドレスの種類に送信されたメールについて NDR を受信する
トピックの最終更新日: 2008-11-17
ここでは、Microsoft Exchange Information Store サービス (MSExchangeIS) を再起動して、Outlook が Exchange キャッシュ モードで実行されるように構成されている場合に Microsoft Office Outlook ユーザーが経験する可能性がある問題を解決する方法について説明します。
Microsoft Exchange Server 2007 で新しい外部コネクタを作成した後、以下の動作が見られる場合があります。
Outlook をオンライン モードで使用するユーザーは、新しいアドレス スペースに電子メール メッセージを適切に送信できる。
Outlook を Exchange キャッシュ モードで使用するユーザーは、新しいアドレス スペースに電子メール メッセージを送信したときに、配信不能レポート (NDR) 応答を受信する。たとえば、ユーザーは以下のような NDR を受信する。
5.2.1: 電子メール アドレスが無効であるか、受信者の電子メール システムに存在しません。
このメールは、受信者全員または一部に届きませんでした。
件名:FAX メッセージ
送信日時:<date> <time>
以下の受信者に配信されませんでした。
'<UserName> (<UserNameFax>)' <date> <time>
この受信者に配信できる電子メール アカウントはありません。
原因
この問題が発生するのは、Outlook が Exchange キャッシュ モードで実行されているときに電子メール メッセージを送信する方法が原因です。
通常、新しいコネクタを作成すると、適切なメッセージの種類を処理するために、新しいゲートウェイまたはコネクタ メールボックスもサーバー上に作成されます。Microsoft Exchange Information Store サービスが起動すると、利用可能なアドレスの種類の一覧がメモリ内の配列に読み込まれます。
Outlook を使用して特定のアドレスの種類に電子メール メッセージを送信すると、以下の動作が発生します。
Outlook がオンライン モードの場合
オンライン モードの Outlook からメッセージを送信すると、以下の動作が発生します。
- Outlook は、Exchange サーバー上のメールボックスの送信トレイ フォルダにメッセージを送信します。
- Exchange は、送信トレイ フォルダからメッセージを取得し、メッセージ配信用のトランスポート キューに送信します。
- Exchange は、メッセージの種類の適切な格納場所にメッセージを配信します。
Outlook が Exchange キャッシュ モードの場合
Exchange キャッシュ モードの Outlook からメッセージを送信すると、以下の動作が発生します。
- Outlook は、メッセージ配信用のトランスポート キューにメッセージを直接送信しようと試みます。そのために、Outlook は、利用可能なアドレスの種類の一覧をインフォメーション ストアに要求して格納します。
- 新しいアドレスの種類が利用可能なアドレスの種類の一覧に含まれていない場合、Outlook は、Outlook が Exchange サーバーに接続する前に、NDR を生成します。
解決方法
この問題を解決するには、Exchange 2007 メールボックス サーバーの役割を実行しているコンピュータ上で、Microsoft Exchange Information Store サービスを再起動します。そのためには、以下の手順を実行します。
- [スタート] ボタンをクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。次に、「cmd」と入力し、[OK] をクリックします。
- コマンド プロンプトで、「net stop msexchangeis && net start msexchangeis」と入力します。
- 各 Outlook クライアントをログオフし、再度ログオンします。この操作により、Outlook は、利用可能なアドレスの種類の更新された一覧をインフォメーション ストアに要求します。
詳細情報
アドレスの種類は、Exchange が認識し、Exchange がメッセージ トランスポートに使用できるアドレスの種類を表します。既定では、Exchange は多数のアドレスの種類を含みます。Exchange は、電子メールに対応したユーザー アカウントに、これらのアドレスの種類 (proxyAddresses とも呼ばれます) を捺印します。たとえば、ユーザー アカウントには以下の proxyAddresses が捺印されている場合があります。
- SMTP:(SMTP:mkanderson@contoso.com)
- X400:(X400:c=US;a= ;p=Contoso;o=Exchange;s=Andersen;g=Mary;)
New-ForeignConnector コマンドレットを使用して、ファクシミリ (FAX) ゲートウェイなどの外部コネクタを追加できます。外部コネクタを追加する方法の詳細については、以下のトピックを参照してください。
Exchange キャッシュ モードで実行されている Outlook クライアントに現在格納されているアドレスの種類を判断するには、以下の手順を実行します。
注 : |
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レジストリに対して誤った編集を行うと、重大な問題が発生する可能性があり、オペレーティング システムの再インストールが必要になる場合があります。 誤ったレジストリ編集に起因する問題は、解決できない場合もあります。 レジストリを編集する前に、重要なデータをバックアップしてください。 |
Outlook を Exchange キャッシュ モードで実行しているコンピュータで、レジストリ エディタを起動します。
Outlook プロファイルの以下のレジストリ エントリを検索します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft|WindowsNT\CurrentVersion\Windows Messaging Subsystem\Profiles\<profileName>\13dbb0c8aa05101a9bb000aa002fc45a
注 このパスで、<profileName> を Outlook プロファイルの名前で置き換えます。たとえば、Default Outlook Profile を使用します。詳細ウィンドウで、[01026687] をダブルクリックします。次のようなキャッシュ済みのアドレスの種類のエントリが [値のデータ] ボックスに表示されます。
0000 04 00 13 00 45 58 00 58 ….EX.X
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。