免責事項を構成する

適用先 : Exchange Server 2010

免責事項は一般に法的性質のステートメントであり、Microsoft Exchange Server 2010 組織間で送受信される電子メール メッセージに付加されます。1 つの電子メール メッセージに複数の免責事項を適用できます。メッセージが複数のトランスポート ルールに一致し、各トランスポート ルールで免責事項アクションが構成されている場合は、トランスポート ルールによって各免責事項アクションがメッセージに適用されます。

免責事項の作成に使用する手順は、トランスポート ルールの作成に使用する手順と同じです。この理由は、免責事項が、ハブ トランスポート サーバー上のトランスポート ルールに使用できる構成可能なアクションであるためです。

トランスポート ルールの場合と同様に、新しい免責事項を作成する場合は、その免責事項を受信する電子メール メッセージを制御するための条件と例外を構成できます。Exchange 2010 組織との間で送受信されるすべての電子メール メッセージに免責事項を適用する場合は、条件と例外を構成しないでください。

Dd876914.important(ja-jp,EXCHG.140).gif重要 :
電子メール メッセージにトランスポート ルールを適用するには、トランスポート ルールを適用するサーバーとの間のメッセージの送受信を可能にするルートが存在する必要があります。また、これらのメッセージを、メッセージの配信を防止するために管理者が構成したトランスポートの制限の対象外にする必要もあります。トランスポートの制限のためにメッセージが配信されない場合は、トランスポート ルール エージェントがそのメッセージに対して機能できず、トランスポート ルール エージェントのイベントが記録されません。
Dd876914.Caution(ja-jp,EXCHG.140).gif注意 :
免責事項を適用するには、トランスポート ルールを作成または変更する必要があります。実稼働環境でのトランスポート ルールの変更や作成の前に、テスト環境を使用してルールを徹底的にテストしてください。以下の手順は、実稼働環境で実行される前に、各組織に対応した変更が行われることを前提にしています。

トランスポート ルールに関連する他の管理タスクについては、「トランスポート ルールの管理」を参照してください。

前提条件

Exchange 2010 トランスポート ルールを適用するには、組織内のすべてのハブ トランスポート サーバーが Exchange 2010 を実行している必要があります。

実行内容

  • EMC を使用して免責事項を構成する
  • シェルを使用して免責事項を構成する

EMC を使用して免責事項を構成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メッセージングのポリシーと準拠のアクセス許可」の「トランスポート ルール」。

  1. [組織の構成] > [ハブ トランスポート] に移動します。 
  2. 結果ウィンドウで、[トランスポート ルール] タブをクリックします。
  3. 操作ウィンドウで、[トランスポート ルールの新規作成] をクリックします。[概要] ページで、以下のフィールドに入力します。
    • [名前]   トランスポート ルールの名前を入力します。
    • [コメント]   (オプション) ルールの機能と関連する詳細情報 (変更要求、トラブル チケット番号、日付、管理者名など) を記述したコメントを付けます。コメント フィールドの文字は、ルールの機能には影響しません。
    • [ルールを有効にする]   新しいルールは既定では有効になっています。ルールを無効な状態で作成する場合は、チェック ボックスをオフにします。
  4. [条件] ページで、以下のフィールドに入力します。
    • [ステップ 1: 条件の選択] フィールドで、このルールに適用するすべての条件を選択します。

      Dd876914.important(ja-jp,EXCHG.140).gif重要 :
      このルールをすべての電子メール メッセージに適用する場合は、この手順で条件を選択しないでください。
    • [ステップ 2: ルールの説明の編集 (下線付きの値をクリック)] フィールドで、[条件の選択] ボックスで選択した各条件について、青い下線付きの各単語をクリックします。

    • 青い下線付きの単語をクリックすると、ウィンドウが表示され、条件に適用する値を入力するよう求められます。適用する値を選択するか、または値を手動で入力します。値を一覧に手動で追加するように求められた場合は、値を入力します。次に、[追加] をクリックします。すべての値を入力するまでこの手順を繰り返してから、[OK] をクリックしてウィンドウを閉じます。

    • 選択した条件ごとに前の手順を繰り返します。すべての条件を構成したら、[次へ] をクリックします。

  5. [処理] ページで、以下のフィールドに入力します。
    • [ステップ 1: 処理の選択] フィールドで、[免責事項のテキストを追加し、適用できない場合はアクションにフォールバック] をクリックします。
    • [ステップ 2: ルールの説明の編集 (下線付きの値をクリック)] フィールドで、以下のフィールドを入力します。
      •   [免責事項のテキスト] をクリックします。[免責事項の指定] ダイアログ ボックスで、メッセージに追加するプレーンテキストまたは HTML 免責テキストを入力します。
      •   (省略可能) メッセージ内の免責事項の位置を変更するには、[追加] をクリックします。
      •   [位置の選択] ダイアログ ボックスで、[先頭に追加] を選択します。
      •   (省略可能) フォールバック アクションを変更するには、[ラップ] をクリックします。[フォールバック アクションの選択] ダイアログ ボックスで、望みのフォールバック アクションを選択します。
  6. [例外] ページで、以下のフィールドに入力します。
    • 必要に応じて、[ステップ 1: 例外の選択] ボックスで、このルールに適用するすべての例外を選択します。例外の選択は必須ではありません。
    • 前の手順で例外を選択した場合は、[ステップ 2: ルールの説明の編集 (下線付きの値をクリック)] ボックスで、青い下線付きの各単語をクリックします。
    • 青い下線付きの単語をクリックすると、ウィンドウが表示され、追加するアイテムを選択するか、または値を手動で入力するよう求められます。完了したら、[OK] をクリックしてウィンドウを閉じます。
    • 選択した例外ごとに前の手順を繰り返します。すべての例外を構成したら、[次へ] をクリックします。
  7. [ルールの作成] ページで、[構成の概要] を確認します。新しいルールに問題がなければ、[新規作成] をクリックします。
  8. [完了] ページで、[終了] をクリックします。[完了] の状態は、ウィザードでタスクが正常に完了したことを示します。[失敗] の状態は、タスクが完了しなかったことを示します。タスクが失敗した場合は、説明の概要を確認し、[戻る] をクリックして必要な変更を行います。

シェルを使用して免責事項を構成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メッセージングのポリシーと準拠のアクセス許可」の「トランスポート ルール」。

この例では、組織外部から送信されたすべてのメッセージに免責事項を適用する、トランスポート ルールを作成します。免責事項がメッセージに追加され、フォールバック アクションが "ラップ" に設定されます。

New-TransportRule -Name ExternalDisclaimer -Enabled $true -SentToScope 'NotInOrganization' -ApplyHtmlDisclaimerLocation 'Append' -ApplyHtmlDisclaimerText "<h3>Disclaimer Title</h3><p>This is the disclaimer text.</p>" -ApplyHtmlDisclaimerFallbackAction Wrap

パラメーターおよび構文の詳細については、「New-TransportRule」を参照してください。

その他のタスク

免責事項を構成した後、必要に応じて次の操作も実行してください。

詳細情報

免責事項について

トランスポート ルールについて

トランスポート ルールの管理