Windows Azure Services for Windows Server からの移行

  • [アーティクル]

 

適用対象: Azure Pack Windows

Windows Server 用 Azure Pack Windows、Windows Azure Services for Windows Server (サービス管理ポータルおよびサービス管理 API とも呼ばれます) で提供される機能と機能が向上し、代替ポータルとして使用されます。 データを Windows Azure サービスから Windows Azure パックに移行できます。 次の表では、Windows Azure パックへの移行中と移行後における、Windows Azure サービス内でのさまざまなデータセットの移行状況を示しています。

リソース

データ/機能

Windows Azure パックへの移行の可否

Windows Azure サービス コア

Web.Config AppSettings

いいえ

Web.Config ConnectionString

いいえ

IIS 設定 (ホスト名やカスタム ポートなど)

いいえ

暗号化された Web.Config

はい

テナント パスワード

いいえ。 移行後に有効期限切れに設定されます。

ファイアウォール設定

いいえ

カスタム リソース プロバイダー

いいえ

カスタム テーマ キット

いいえ。 再適用する必要があります。

Virtual Machines

既存の VM ロール

いいえ。 新しい VM ロールを作成する必要があります。

スタンドアロン VM

はい

Web サイト

はい

使用法

はい

SQL Server および MySQL

○ ただし、以下の手順に従う必要があります。

Windows Azure Pack に移行するには、Azure Pack をインストールする前とインストール後Windows両方の作業が必要です。 移行を行うには、次の情報を活用します。

データ移行に関する既知の問題

Windows Azure Services for Windows Server から移行されたデータには、次の問題と制限が適用されます。 利用可能な回避策が存在する場合は、回避策について説明します。 データを移行する前に、次の情報を確認します。

  • 問題: 移行後に、既存のプランが "未構成" ステータスになることがあります。

    対応策:サブスクリプションなしのプランで、SQL および MySQL のクォータ情報が失われます。 そのようなプランにクォータを再適用します。

  • 問題: パスワードの期限切れが原因で、テナントが管理ポータルにログインできません。

    対応策:テナントのパスワードをリセットします。 Windows Azure パックはパスワードの保護方法を変更したため、既存のパスワードは有効期限切れに変更されました。

  • 問題: 既存のテナントが新しいデータベースを作成できません。

    対応策:この問題が発生したすべてのテナントに対応するアカウントを中断し、再アクティブ化します。

  • 問題: 既存のテナントが既存のデータベースを削除できません。

    対応策:既存の SQL Server インスタンスおよび MySQL インスタンスへの接続を修復します。

  • 問題: データの移行後に、プランの公開通知と招待コードが失われます。

    対応策:公開通知と招待コードをプランに再適用します。

サービス管理ポータルのアンインストール前の作業

環境から Windows Azure サービスをアンインストールする前に、次の手順を使用してデータを保持します。

  1. Windows Azure サービスと共にインストールしたすべてのリソース プロバイダーが稼働中で、アクセス可能であることを確認します。

  2. デプロイされているすべてのコンピューターで、Windows プロセス アクティブ化サービスを停止します。 この結果、Windows Azure サービス データベースによる新しい変更の受信が停止されます。 次のコマンドを使用してサービスを停止します。

    net stop was

  3. すべてのデータベースをバックアップします。

  4. サービス管理データベースを格納している SQL Server インスタンスで、Microsoft.MgmtSvc.MySQL および Microsoft.MgmtSvc.SQLServer という名前の Microsoft.MgmtSvc.Store データベースのコピーを作成します。 次の手順に従います。

    1. 次のように、SQL Server エージェント サービスを開始します。

      net start slqserveragent

    2. SQL Server エージェントに対して、サービス管理データ フォルダーへのアクセスを付与します。

      icacls "C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL11.MSSQLSERVER\MSSQL\DATA" /T /C /E /G "NT Service\SQLSERVERAGENT":F

    3. SQL Server Management Studioで、Microsoft.MgmtSvc.Microsoft Store を右クリックし、[タスク -> データベースのコピー] をクリックします。

    4. ウィザードの指示に従います。 コピー先データベースの名前として "Microsoft.MgmtSvc.MySQL" を使用します。

    5. Windows PowerShell プロンプトで次のコマンドレットを使用し、Microsoft.MgmtSvc.MySQL データベースから Management スキーマと SQL Server スキーマをアンインストールします。

      $server = "mysqlserver"
$sa = "sa"
$sapswd = "123!sdf"
Uninstall-MgmtSvcDatabase -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL
Uninstall-MgmtSvcDatabase -Schema SQLServer -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-AdminAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-Monitoring
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-TenantAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-TenantPublicAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-UsageCollector_Management
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema SQLServer -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-SQLServer
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema MySQL -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.MySQL -User MgmtSvc-MySQL

    6. 次のコマンドを実行し、Microsoft.MgmtSvc.Store データベースから MySQL スキーマをアンインストールします。

      Uninstall-MgmtSvcDatabase -Schema MySQL -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-AdminAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-Monitoring
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-TenantAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-TenantPublicAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-UsageCollector_Management
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema MySQL -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-MySQL

    7. SQL Server Management Studioに戻り、Microsoft.MgmtSvc.Microsoft Store をもう一度右クリックし、[タスク ] -> [データベースのコピー] をクリックします。

    8. データベースを "Microsoft.MgmtSvc.SQLServer" という名前で保存します。

      ヒント

      データベースのコピー中にエラーが発生した場合は、ステップ b. のコマンドをもう一度実行し、必要なファイルへのアクセスを再付与します。

    9. Windows PowerShell プロンプトで次のコマンドレットを使用し、Microsoft.MgmtSvc.SQLServer データベースから Management スキーマと SQL Server スキーマをアンインストールします。

      Uninstall-MgmtSvcDatabase -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer
Uninstall-MgmtSvcDatabase -Schema SQLServer -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer -User MgmtSvc-AdminAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer -User MgmtSvc-Monitoring
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer -User MgmtSvc-TenantAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer -User MgmtSvc-TenantPublicAPI
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema Management -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer -User MgmtSvc-UsageCollector_Management
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema SQLServer -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.Store -User MgmtSvc-SQLServer
Remove-MgmtSvcDatabaseUser -Schema SQLServer -Server $server -UserName $sa -Password $sapswd -Database Microsoft.MgmtSvc.SQLServer -User MgmtSvc-SQLServer

    10. 次のコマンドを実行して、権限を取り消し、SQL Server エージェントを停止します。

      icacls "C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL11.MSSQLSERVER\MSSQL\DATA" /T /C /E /R "NT Service\SQLSERVERAGENT"
net stop sqlserveragent

    11. プログラムの追加と削除ツールを使用して、"Service Management" で始まるすべてのプログラムを、既存のデプロイ内にあるすべてのコンピューターからアンインストールします。

    12. コンピューターを再起動します。

Windows Azure パックのインストール後の作業

「 Deploy Windows Azure Pack for Windows Server」の説明に従って Windows Azure パック コア コンポーネントをインストールして構成した後、次の作業を実行します。

  1. Microsoft Azure Pack: Web サイト サービスをインストールします。 これは、サービス管理ポータルで使用していた Web サイト サービスの新バージョンです。

  2. Virtual Machine Manager の System Center 2012 R2 バージョンを使用する仮想マシン サービスを含め、使用する他のすべてのリソース プロバイダーをアップグレードします。

  3. 次のコマンドレットを実行し、リソース プロバイダーからサブスクリプション データを移行します。

    Update-MgmtSvcV1Data -DisableCertificateValidation

    注意

    404 – ファイルまたはディレクトリが見つかりません エラーが発生した場合は、移行しようとしているリソース プロバイダーが機能していないことを意味します。 このエラーが発生した場合は、そのリソース プロバイダーに関連するプランに対して、クォータ情報を手動で設定する必要があります。

    サブスクリプションなしのプランがある場合は、そのプランに対するクォータの同期を完了できないことを伝える警告メッセージが表示されます。 プランには "未構成" というマークが付き、管理者用の管理ポータルでこのプランを手動で構成する必要があります。

  4. 管理者用の管理ポータルにログインし、テナント ポータルに対応するパスワードをリセットします。 Windows Azure パックはパスワードの保護方法を変更したため、既存のパスワードは有効期限切れに設定されました。 新しいパスワードを各テナントに伝えます。テナントが古いパスワードを使用してポータルにログインしようとすると、"パスワードの有効期限が切れました。" というエラーが表示されます。