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UE-V 2.x の概要

適用対象: User Experience Virtualization 2.0, User Experience Virtualization 2.1

小規模なテスト環境では、このガイドの手順を実行すると、Microsoft User Experience Virtualization (UE-V) 2.0 または 2.1 をすばやく展開できます。また、社内の複数のデバイス全体にわたって、UE-V がユーザー設定の管理に適したソリューションかどうかを判断できます。

注意

このセクションの情報については、以降のドキュメントで繰り返し詳細に説明します。そのため、UE-V 2 が適切なソリューションであることを理解しており、評価する必要がない場合は、「UE-V 2.x の展開の準備」に進むことができます。

UE-V の標準インストールでは、既定の Microsoft Windows および Office 設定と多数の Windows アプリケーション設定を同期します。テスト環境には、ネットワーク アクセスを共有する複数のユーザー コンピューターを含めてください。短時間で UE-V を評価できるようになります。

  • 手順 1: 前提条件を確認する: サポートされる構成に関する詳細など、環境で UE-V を実行できるようにします。

  • 手順 2: UE-V 2 の設定の保存場所を展開する: すべての UE-V の展開には、同期された設定値を含む設定パッケージの場所が必要です。

  • 手順 3: UE-V 2 Agent を展開する: UE-V を使用して設定を同期するには、デバイスに UE-V Agent がインストールされ、実行されている必要があります。

  • 手順 4: UE-V 2 の評価展開をテストする: UE-V Agent がインストールされている 2 台のコンピューターでいくつかのテストを実行し、UE-V の動作を確認します。

以上で終了です。これらの手順に従うと、社内で UE-V がどのように機能するかを評価できます。

その他の評価: その他の手順を実行して、いくつかのサードパーティ製アプリケーションや基幹業務アプリケーションで UE-V を使用して設定を同期するように構成することもできます。詳細については、「カスタム アプリケーション用の UE-V 2.x の展開」をご覧ください。

手順 1: 前提条件を確認する

次に進む前に、UE-V を実行するための前提条件を環境が満たしていることを確認します。

オペレーティング システム エディション サービス パック システム アーキテクチャ Windows PowerShell Microsoft .NET Framework

Windows 7

Ultimate、Enterprise、または Professional Edition

SP1

32 ビットまたは 64 ビット

Windows PowerShell 3.0 以降

.NET Framework 4 以降

Windows Server 2008 R2

Standard、Enterprise、Datacenter、または Web Server

SP1

64 ビット

Windows PowerShell 3.0 以降

.NET Framework 4 以降

Windows 8 およびWindows 8.1

Enterprise または Pro

なし

32 ビットまたは 64 ビット

Windows PowerShell 3.0 以降

.NET Framework 4.5

Windows Server 2012 またはWindows Server 2012 R2

Standard または Datacenter

なし

64 ビット

Windows PowerShell 3.0 以降

.NET Framework 4.5

その他

  • MDOP ライセンス: このテクノロジは、Microsoft Desktop Optimization Pack (MDOP) の一部です。Enterprise ユーザーは、マイクロソフト ソフトウェア アシュアランス の一環として MDOP を入手できます。マイクロソフト ソフトウェア アシュアランスと MDOP の取得の詳細については、MDOP の取得に関するページ (https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=322049) を参照してください。

  • 管理者資格情報: インストールするコンピューターで必要です。

手順 2: UE-V 2 の設定の保存場所を展開する

設定の保存場所を展開する必要があります。これは、ユーザー設定が設定パッケージ ファイルに保存される標準のネットワーク共有です。設定の保存共有を作成するときは、必要なユーザーのみにアクセスを制限します。詳細については、設定の保存場所の展開に関するページをご覧ください。

ネットワーク共有を作成する

  1. 新しいセキュリティ グループを作成し、UE-V ユーザーを追加します。

  2. UE-V 設定パッケージを保存する中央コンピューターに新しいフォルダーを作成し、そのフォルダーへのグループ アクセス許可を UE-V ユーザーに付与します。UE-V をサポートする管理者は、この共有フォルダーへのアクセス許可が必要です。

  3. UE-V ユーザーに、接続時にディレクトリを作成するアクセス許可を割り当てます。そのディレクトリのすべてのサブディレクトリに対してフル アクセス許可を付与し、それより上へのアクセスをブロックします。

    1. 設定の保存場所フォルダーに、次の共有レベルのサーバー メッセージ ブロック (SMB) アクセス許可を設定します。

      ユーザー アカウント 推奨されるアクセス許可

      すべてのユーザー

      アクセス許可なし

      UE-V ユーザーのセキュリティ グループ

      フル コントロール

    2. 設定の保存場所フォルダーに次の NTFS ファイル システム アクセス許可を設定します。

      ユーザー アカウント 推奨されるアクセス許可 フォルダー

      作成者/所有者

      フル コントロール

      サブフォルダーとファイルのみ

      UE-V ユーザーのセキュリティ グループ

      フォルダーの一覧/データの読み取り、フォルダーの作成/データの追加

      このフォルダーのみ

securityセキュリティ メモ
Windows Server オペレーティング システムを実行しているコンピューターで、設定の保存共有を作成する場合、ローカルの Administrators グループまたは現在のユーザーが、設定パッケージが保存されているフォルダーの所有者であることを確認するように UE-V を構成します。この追加のセキュリティを有効にするには、Windows Server レジストリ エディターで次の設定を指定します。

  1. RepositoryOwnerCheckEnabled という REG_DWORD レジストリ キーを HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\UEV\Agent\Configuration に追加します。

  2. レジストリ キーの値を 1 に設定します。

手順 3: UE-V 2 Agent を展開する

UE-V Agent は、ユーザーのコンピューターとデバイス間でアプリケーションと Windows 設定を同期します。評価目的の場合、テスト環境に、同じユーザーに属する 2 台以上のコンピューターに Agent をインストールします。

コマンド ラインから AgentSetup.exe ファイルを実行して、UE-V Agent をインストールします。32 ビットと 64 ビットのオペレーティング システム両方にインストールされます。

AgentSetup.exe SettingsStoragePath=\\server\settingsshare\%username%

手順 2 のネットワーク共有として SettingsStoragePath のコマンドライン パラメーターを指定する必要があります。「Deploy a UE-V Agent (UE-V Agent の展開)」ではより詳細な情報を提供します。

手順 4: UE-V 2 の評価展開をテストする

UE-V の評価展開でいくつかのテストを実行して、UE-V の機能を確認できます。

  1. 1 台目のコンピューター (コンピューター A) で、次の 1 つまたは複数の変更を行います。

    1. Windows デスクトップを開き、タスクバーをウィンドウの別の場所に移動します。

    2. 既定のフォントを変更します。

    3. 電卓を開き、関数電卓に設定します。

    4. 任意の Windows アプリケーションの動作を変更します。詳細については、「Windows PowerShell および WMI を使用して UE-V 2.x 設定場所テンプレートを管理する」をご覧ください。

    5. Microsoft アカウント設定の同期とローミング プロファイルを無効にします。

  2. コンピューター A をログオフします。ユーザーがロック、ログオフ、アプリケーションの終了を行ったとき、または同期プロバイダーが実行されたとき (既定で 30 分間隔)、設定は UE-V 設定パッケージに保存されます。

  3. コンピューター A と同じユーザーとして、2 台目のコンピューター (コンピューター B) にログインします。

  4. Windows デスクトップに開き、タスク バーの位置とコンピューター A が一致することを確認します。また既定のフォントが一致し、電卓が 関数電卓 に設定されていることを確認します。また、Windows アプリケーションに加えた変更内容を確認します。

コンピューター B の設定を元のコンピューター A の設定に変更できます。コンピューター B からログオフし、コンピューター A にログインして変更内容を確認します。

この製品に関するその他のリソース

UE-V への提案はございますか。

こちらから提案を追加するか、提案に投票してください。UE-V の問題については、「UE-V に関する TechNet フォーラム」を利用してください。