Windows オペレーティング システムの展開の自動化と管理

 

このガイドの利用方法コンピューターとモバイル デバイスの管理者および企業の IT プロフェッショナルは、このソリューション ガイドを使用して、Windows オペレーティング システムを作成、展開するための Microsoft 推奨のプロセスを理解することができます。 

このソリューション ガイドの内容:

  • シナリオ、問題の説明、目標

  • このソリューションの推奨される設計

  • この設計を推奨する理由

  • このソリューションを実装する手順

次の図に、このソリューション ガイドで取り扱う問題を示します。

エンタープライズ オペレーティング システムの展開時にデスクトップ管理者が直面する一般的な問題:

管理されていないオペレーティング システムの展開

シナリオ、問題の説明、目標

このセクションでは、現在の問題と目標について説明します。 ソリューションを確認し、ニーズを満たしているかどうかや、ビジネス環境に対して調整する必要があるかどうかを調べます。

シナリオ

多くの大規模組織では、Microsoft のテクノロジを中心としてコンピューティング インフラストラクチャが構築されています。Windows Server や、日常の運用をサポートするために必要な AD DS、DHCP、WDS などのネットワーク サービスが利用されています。 また、System Center Configuration Manager も、多くの企業の IT プロフェッショナルには使い慣れたツールで、コンピューターとデバイスの管理要件をサポートするために使用されています。 一方で、このような管理者向けに Microsoft が提供しているベスト プラクティスの推奨事項やオペレーティング システム展開用のツールと機能については、よく知らないという管理者が少なくありません。 一般には、応答ファイル、スクリプト、Windows 自動インストール キット (Windows AIK) などを組み合わせて、手動でオペレーティング システムの展開を実行するという方法がとられています。 そのため、オペレーティング システム展開プロジェクトは、実装が非常に難しく、コストがかかるものになっています。

問題の説明

つまり、次の点を検討する必要があります。

企業における Windows オペレーティング システムの展開は複雑でコストがかかり、一貫性のある結果を得ることは困難です。 

以下に挙げる Microsoft のベスト プラクティスや推奨されるツールとテクノロジを使用しなかった場合、オペレーティング システム展開プロジェクトは、拡張が制限され、非効率的でコストのかかるものになります。 そのような方法でオペレーティング システムを展開すると、たとえ細心の注意を払って、展開の段階ごとに必要な手順を手動で文書化しても、最終的に問題が発生することがあります。 オペレーティング システム イメージの作成と展開のテストを自動化しなかった場合、コンピューターやモバイル デバイスの管理者は次のような課題に直面することになります。

  • オペレーティング システムの展開を実行するために必要なオペレーティング システム、ドライバー、アプリケーション ファイルをすべての社内ハードウェアにダウンロードして管理する。

  • 起動可能なイメージを作成し、オペレーティング システムの展開が完了した後は、標準のデスクトップ アプリケーションを 1 つずつ手間をかけてインストールする。

  • テストをほとんど実施せずに運用環境にオペレーティング システムを手動で展開する。

  • 継続的な構成の変更など、オペレーティング システムの展開要件に対する変更を手動でサポートする。

  • 繰り返し使えて信頼性の高いプロセスを使用して、一貫性を保ちながらオペレーティング システムの展開を実行する。

  • オペレーティング システムの展開における進行状況と問題を正確に報告する。

組織の目標

上記のシナリオと問題の説明を踏まえると、オペレーティング システムの展開を自動化し、管理するためのソリューションが必要です。ソリューションは次の目標を満たす必要があります。

  • オペレーティング システム、ドライバー、アプリケーション ファイルを一元的なファイル システムで管理する。

  • Windows オペレーティング システムのイメージを簡単に作成または更新し、運用環境への展開を開始する前に十分にテストする。

  • 新しいハードウェアに、信頼性の高い一貫したプロセスを使用して、オペレーティング システム、デスクトップ ソフトウェア、Windows 更新プログラムを短時間で展開する。

  • エンタープライズ レベルのオペレーティング システム展開に対応した管理とレポート作成用のソフトウェアを使用する。

このソリューションの推奨される設計

次の図は、Microsoft Deployment Toolkit (MDT) のライト タッチ インストール (LTI) を使用してオペレーティング システム イメージの作成とテストを自動化し、Configuration Manager のゼロ タッチ インストール (ZTI) を使用してエンタープライズ クライアント オペレーティング システムの展開の管理と報告を行う方法を示しています。 次の推奨のアプローチに従って、前に説明した目標を達成し、環境でこのビジネス上の問題を解決できます。

注意

このソリューションの原則と推奨事項は以前のバージョンに適用できますが、特に明記しない限り、MDT は MDT 2013 を指し、Configuration Manager は Microsoft System Center 2012 Configuration Manager R2 を指します。

エンタープライズ クライアント オペレーティング システムの展開ソリューション設計を自動化し、管理します。

MDT と Configuration Manager

次の表に、このソリューション設計に含まれる要素を示し、それらが設計に含まれている理由を説明します。

注意

対象のコンピューターはオペレーティング システムを展開するために展開共有に接続する必要があるので、現在の場所から展開共有への高速で永続的な接続をお勧めします。

注意

従来の BIOS コンピューターに展開する場合は、32 ビットのブート イメージを使用して、32 ビットおよび 64 ビットの両方のオペレーティング システムを展開することができます。ただし、64 ビットのブート イメージは 64 ビットのオペレーティング システムの展開にのみ使用できます。 これに対し、UEFI システムではアーキテクチャが一致する必要があるため、64 ビットのオペレーティング システムの展開先となる 64 ビット システムには 64 ビットのブート イメージが必要です。

ヒント

Windows 展開サービスに追加する必要があるのは、MDT ブート イメージのみです。 Deployment Workbench からオペレーティング システム イメージを追加する必要はありません。

ヒント

参照コンピューターは、運用環境の対象のコンピューターに新しいオペレーティング システム イメージを展開するためのテンプレートです。したがって、運用コンピューターを構成する場合と同じように、このコンピューターを構成します。

この設計を推奨する理由

オペレーティング システムを新しいコンピューターやベア メタル システム (MDT スタンドアロン、Configuration Manager のビルドとキャプチャ、Configuration Manager に統合された MDT など) にインストールするには、さまざまな方法があります。 これらの方法では、保持するユーザー データまたはプロファイルがないことを想定していて、MDT を使用した基本的な更新プログラムとアプリケーションを含む "シン" Windows オペレーティングの作成から、MDT と Configuration Manager を統合した、多くのアプリケーションとインストール後の構成および管理を含む "シック" イメージの作成と展開まで、すべてに使用できます。

次の表は、使用できる方法と、最適なパフォーマンスとスケーラビリティのために、状況に応じて使用する方法に関する Microsoft の推奨事項の概要を示しています。

注意

多くの場合、オペレーティング システムの展開方法には互換性があります。 以下に示す推奨事項をガイドラインとして、個別のニーズに対して最も適切な方法を選択してください。

オペレーティング システムの展開方法

推奨する状況

Microsoft Deployment Toolkit (MDT) スタンドアロン

MDT は、デスクトップ、ラップトップ、およびサーバー コンピューターへの Windows オペレーティング システムとアプリケーションの展開を自動化できるようにする無料のダウンロード可能なツールキットです。 大まかに言うと、MDT は Windows の無人セットアップ ファイルを構成し、参照コンピューターおよび対象のコンピューターに展開する統合イメージ ファイルに必要なファイルをパッケージ化して、展開プロセスを自動化します。

ヒント

非常に小さい環境や切断された環境では、MDT スタンドアロンのみで、オペレーティング システムの展開にすべて対応できる場合があります。 そのような場合、このソリューションで説明しているテスト環境の手順に従うことで、これらの環境のオペレーティング システムの展開プロセスの要件を満たすことができます。

MDT は、ライト タッチ インストール (LTI) 方法を使用して展開を実行します。 Configuration Manager を使用してオペレーティング システム展開用の参照イメージを作成することもできますが、通常は、次の理由で MDT LTI で参照イメージを作成することをお勧めします。

  • MDT ライト タッチではインフラストラクチャが不要で、すばやくセットアップできます。

  • 通常、MDT は簡潔さと低いフットプリントにより、参照イメージを作成するための最も高速の方法です。

  • オペレーティング システムの展開の種類 (Microsoft 仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI)、Microsoft System Center 2012 R2 Virtual Machine Manager (SCVMM)、MDT、Configuration Manager、Windows 展開サービス (WDS) など) に対して、同じイメージを使用することができます。

  • MDT では、リアルタイムの展開を行うことができ、Microsoft Diagnostics and Recovery Toolkit (DaRT) にアクセスできる場合は、展開中に Windows プレインストール環境 (Windows PE) にリモート接続することができます。 Web ブラウザー、Windows PowerShell、イベント ビューアー、または Microsoft Excel 2013 を使用して、MDT Deployment Workbench 内から、リアルタイムの監視データを表示できます。 実際には、Open Data (OData) フィードを読み取ることができる任意のスクリプトやアプリケーションで、情報を読み取ることができます。

  • Configuration Manager は、LocalSystem アカウントのコンテキストで展開を実行します。 つまり、イメージに含めるすべての設定で管理者アカウントを構成することはできません。 MDT は、ローカル管理者のコンテキストで実行します。つまり、構成の外観を構成し、CopyProfile 機能を使用して、展開時に既定のユーザーにこれらの変更をコピーすることができます。

  • MDT LTI は再起動が可能な中断アクションをサポートします。これは、手動インストールを実行する必要がある場合や、自動的にキャプチャする前に参照イメージを確認する必要がある場合に便利です。

ヒント

MDT を使用して、必要なソフトウェアの更新プログラム、ランタイム、およびいくつかの標準デスクトップ アプリケーションを含む、"シン" イメージを作成することをお勧めします。

MDT と Configuration Manager

重要

これは、このソリューションで説明している、オペレーティング システムの推奨の展開方法です。

大量のコンピューターやアプリケーションをサポート、維持している大企業のビジネスに、このオプションをお勧めします。 このソリューションは、次のような Microsoft のベスト プラクティスに基づいてお勧めしています。

  • オペレーティング システム イメージの構築とテストには、MDT を使用します。

  • 運用環境に展開する前の小規模のテストには、MDT スタンドアロンを使用します。

  • LTI を使用した小規模なパイロットまたは小規模な運用オペレーティング システムの展開には、MDT を WDS と共に使用して PXE 展開の統合を有効にします。

  • 大規模なオペレーティング システムの展開でエンタープライズ レベルの管理機能 (レプリケーション、マルチキャスト DP、帯域幅の管理、リモート サイトへの不適切なネットワーク接続の報告、暗号化とパスワード保護を通じたセキュリティの強化など) を活用するには、MDT オペレーティング システム イメージを Configuration Manager と共に使用します。

Configuration Manager スタンドアロン

Configuration Manager のオペレーティング システムの展開には、管理ユーザー用に、管理しているコンピューターに展開するオペレーティング システム イメージを作成するためのツールがあります。 Windows Imaging フォーマット (WIM) 形式のファイルには、要求されるバージョンの Microsoft Windows オペレーティング システムと、コンピューターにインストールする必要がある業種別アプリケーションが含まれています。

ヒント

MDT でアプリケーションを複製するのではなく、オペレーティング システムの展開中にインストールする必要がある業務 (LOB) アプリケーションを含む "シック" イメージを作成するには、Configuration Manager (または Configuration Manager と統合された MDT) を使用するのが最適です。

Configuration Manager と統合された MDT

LTI 展開では MDT のみが使用されますが、ZTI とユーザー駆動型インストール (UDI) の展開は、Configuration Manager と統合された MDT を使用して実行されます。

MDT と Configuration Manager の統合により、Configuration Manager のタスク シーケンスで追加の MDT コマンドを利用できるようにすることで、Configuration Manager のオペレーティング システム展開機能が向上します。

たとえば、MDT 2013 は動的な展開の作成と操作を簡単にします。 MDT が Configuration Manager と統合されると、タスク シーケンスは MDT の規則から追加の指示を受け取ります。 これらの設定は、最も単純な形式ではテキスト ファイル CustomSettings.ini ファイルに格納されますが、Microsoft SQL Server データベースに設定を格納するか、Microsoft Visual Basic Scripting Edition (VBScript) や Web サービスで、使用される設定を提供することができます。

MDT 2013 には、オプションの展開ウィザードも追加されています。 一部の展開シナリオでは、コンピューター名、コンピューターの正しい組織単位 (OU)、タスク シーケンスによってインストールされる必要があるアプリケーションなどの情報を、展開中にユーザーに確認する必要があります。 MDT の統合により、ユーザー駆動型インストール (UDI) ウィザードを有効にして必要な情報を収集し、UDI ウィザード デザイナーを使用してウィザードをカスタマイズできます。

MDT を Configuration Manager と統合した後でこれらの機能強化やその他の機能強化を活用するには、Configuration Manager コンソールのソフトウェア ライブラリ ワークスペースのオペレーティング システム ノードで、[ホーム] タブのタスク シーケンス グループにある [MDT の作成] タスク シーケンスをクリックします。

このソリューションを実装する手順

このセクションに示した手順を使用して、ソリューションを実装します。 各手順が正常に完了したことを確認してから、次の手順に進んでください。 以下の手順は、MDT スタンドアロンを使用したテスト環境と、Configuration Manager を使用した運用環境の 2 つのセクションに分かれています。

注意

カスタマイズされた一連のソリューション トピックを印刷またはエクスポートする方法については、複数のトピックの印刷またはエクスポートに関するヘルプ ページを参照してください。

テスト環境の手順

テスト環境では、MDT を使用して参照コンピューターに Windows を展開し、参照コンピューターのイメージをキャプチャします。次に、運用環境に移行する前に、キャプチャしたイメージを対象のコンピューターに展開して、展開イメージを検証します。

次の実装手順に従って、MDT LTI を使用してオペレーティング システム イメージを作成し、テストします。

  1. MDT のインストール用に環境とワークベンチ コンピューターを準備し、必要なインフラストラクチャとサポート ファイルが正しく構成、インストールされるようにします。 MDT のセットアップを開始する前に、必ず次のことを考慮します。

    インストールする MDT のバージョンについてハードウェアとソフトウェアの要件を確認し、ワークベンチ コンピューターのオペレーティング システムがサポートされていることを確かめます。

    ヒント

    MDT 2013 ワークベンチは、Windows 8.1 オペレーティング システムで動作するように設計されています。 ただし、ワークベンチ コンピューターに Windows 8.1 を使用していない場合は、.NET Framework 3.5 と Windows PowerShell 2.0 をインストールする必要があります。

    展開する Windows のバージョンに必要な Microsoft Deployment Toolkit (MDT) の適切なバージョンをダウンロードします。

    ヒント

    MDT 2013 は、Windows 8.1、Windows 8、Windows 7、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012、および Windows Server 2008 R2 の展開をサポートしています。

    使用している MDT のバージョンに必要な Windows アセスメント & デプロイメント キット (Windows ADK) をダウンロードします。

    PXE ブートのインストールを有効にするため、Windows 展開サービス (WDS) がネットワーク上で実行されていること、および展開サーバーとトランスポート サーバーの役割サービスの両方がインストールされていることを確認します。

    WDS では、イメージを格納する AD DS、DHCP、DNS、および NTFS ファイル システム パーティションが必要です。 クライアントの要求に応答するように WDS を構成し、展開共有ディレクトリを作成しますが、この手順ではブート イメージまたはオペレーティング システム イメージを追加する必要はありません。 WDS サーバーの [詳細プロパティ] タブで、[DCHP でこの Windows 展開サービス サーバーを承認する] を有効にします。

    DHCP を WDS と同じサーバーで実行する場合は、PXEClient の値を使用するように DHCP オプション 60 を構成する必要があります。

    重要

    このソリューションでは、テスト環境での使用を容易にするため、WDS と DHCP オプションの統合をお勧めします。これは、ネットワーク トラフィック管理にルーターを使用しない小規模なテストに適しているためです。 ただし、この方法はルーターの構成ほど信頼性が高くないため、ルーティング ネットワーク上の大規模な運用展開にはお勧めしません。 運用環境では、DHCP リレー エージェント (IP ヘルパーとも呼ばれます) を実装して、ネットワーク ブート要求がリモート サブネット上の DHCP サーバーからルーター経由で、コンピューターから指定されたサーバーに到達できるようにする必要があります。

    ヒント

    同じサーバー上でも、または異なる 2 つのサーバー上でも、WDS と DHCP の同時ホストを計画する場合は、特定のポートをリッスンするように WDS を構成する必要があります。 DHCP と WDS の両方に、ポート番号 67 が必要です。 WDS と DHCP を共にホストしている場合は、DHCP または PXE サイトの役割を別のサーバーに移動するか、次の手順を使用して、WDS サーバーが異なるポートをリッスンするように構成することができます。

    次のレジストリ キーを変更します。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WDSServer\Providers\WDSPXE

    レジストリ値を次の値に設定します。

    UseDHCPPorts = 0

    新しい構成を動作させるには、DHCP と WDS の共存サーバーで次のコマンドを実行します。

    WDSUTIL /Set-Server /UseDHCPPorts:No /DHCPOption60:Yes

    検証手順:  

    • サポートされているオペレーティング システムに MDT ワークベンチをインストールする計画で、Windows 8.1 を使用していない場合は、.NET Framework 3.5 と PowerShell 2.0 をインストールしたことを確認します。

    • 使用している MDT のバージョンに必要な Windows アセスメント & デプロイメント キット (Windows ADK) を確認しました。

    • WDS と必要なネットワーク サービスが存在し、テスト環境で適切に構成されました。

  2. MDT ソフトウェアをダウンロードし、既定値をそのまま使用して、テスト環境のサポートされているオペレーティング システムにこれをインストールすることにより、MDT と Windows ADK をインストールします。

    重要

    インストール後に初めて MDT ワークベンチを開くと、更新されたコンポーネントの確認が求められる場合があります。 MDT 2013 では、コンポーネントの古い一覧がダウンロードされるため、この操作は行わないでください。 具体的には、以前のバージョンの bddmanifest.cab がダウンロードされ、コンポーネント マニフェスト (ComponentList.xml) が古いバージョンに戻ります。 この問題および MDT 2013 でのその他の既知の問題の詳細については、MDT 2013 リリース ノートを参照してください。

    MDT のインストール後は、使用中のバージョンの MDT をサポートするため、適切な Windows ADK をインストールする必要があります。 Windows ADK をインストールする場合、展開共有を操作するために必要なのは展開ツールと Windows プレインストール環境 (Windows PE) のみです。

    ヒント

    Windows ADK をインストールしたらログオフし、もう一度コンピューターにログオンします。これにより、PATH 環境変数が更新されて %Program Files%\Windows Imaging フォルダーが含まれるようになります。

    検証手順: 続行する前に、MDT および適切なバージョンの Windows ADK が MDT ワークベンチ コンピューターにインストールされていることを確認します。 Windows ADK をインストールしない場合、ワークベンチ コンソールの展開共有ノードにアクセスしようとすると、インストールを求められます。

  3. 対象のコンピューターに展開されるオペレーティング システム イメージ、言語パック、アプリケーション、デバイス ドライバー、およびその他のソフトウェアのリポジトリとなる MDT の展開共有を作成します。 MDT ワークベンチの展開共有ノードのアクション ウィンドウから新しい展開共有ウィザードを開始し、新しい MDT の展開共有を作成して、作成された展開共有の場所をメモします。

    このソリューションでは、新しい展開共有ウィザードを実行するときに、MDT の展開共有のプロパティを既定値で構成します。

    ヒント

    展開共有の設定は、展開共有の Control フォルダーにある CustomSettings.ini ファイルに格納され、後で変更することができます。

    検証手順: これで、詳細ウィンドウに展開共有の名前が表示されます。 既定では、MDT により C:\DeploymentShare という名前の展開共有フォルダーと、\\<computerName>\deploymentshare$ という名前の非表示の共有フォルダーが作成されます。 ファイル エクスプローラーを使用して、展開共有の場所に移動すると、フォルダー構造が作成されたことが表示されます。

  4. オペレーティング システムのインポート ウィザードを使用して、Deployment Workbench のオペレーティング システム ノードにオペレーティング システム ファイルをインポートします。 多くのオペレーティング システムがある場合は、インポートする前に、ファイルを格納するオペレーティング システム ノードにサブフォルダーを作成します。

    注意

    MDT でアプリケーションを作成してデスクトップ ソフトウェアをインストールすることもできますが、このソリューションではデスクトップ アプリケーションのインストールに Configuration Manager を使用するため、このソリューションでアプリケーションは作成されません。

    検証手順: オペレーティング システムのインポート ウィザードが成功した場合、"プロセスが正常に完了しました" というメッセージが表示されます。 インポートするオペレーティング システムの名前と説明は MDT ワークベンチ コンソールに表示されます。また、オペレーティング システムのインストール ファイルは、MDT の展開共有のフォルダー構造のオペレーティング システム フォルダーにコピーされています。

  5. 新しいドライバー ウィザードを使用して、テスト環境で参照コンピューターと対象のコンピューターに必要な非インボックス ドライバーを追加します。 これらのデバイス ドライバーは Windows PE に追加され、オペレーティング システムと共に展開されます。 Deployment Workbench の非インボックス ドライバー ノードで、デバイス ドライバーを追加します。

    テスト環境で多くのオペレーティング システムまたはデバイスの種類をサポートする場合は、各オペレーティング システム、および展開先のメーカーとモデル用のサブフォルダーを作成します。

    ヒント

    参照コンピューターと対象コンピューターのデバイス ドライバーが、展開するオペレーティング システムに含まれている場合は、この手順を省略できます。

    検証手順: 新しいドライバー ウィザードで、適切な Out-of-Box Drivers\<driver name> ディレクトリの展開共有にデバイス ドライバーがコピーされることを確認します。

  6. 以前にワークベンチにインポートしたオペレーティング システム ファイルを使用して参照コンピューターのイメージを展開、キャプチャするために使用される、Deployment Workbench のタスク シーケンス ノードで、新しいタスク シーケンス ウィザードを使用して参照コンピューターの標準クライアント タスク シーケンスを作成します。

    ヒント

    このタスク シーケンスでは、参照コンピューター イメージをインストールしてキャプチャします。 これは 2 つのタスク シーケンス (1 つはインストール、もう 1 つはキャプチャ) を使用するときにお勧めします。システムのビルドとキャプチャの間の時間に遅延がある場合、他の構成が予期せずに使用される可能性があるためです。

    検証手順: 新しいタスク シーケンス ウィザードが成功した場合、"プロセスが正常に完了しました" というメッセージが表示されます。 作成したタスク シーケンスの名前と説明が、MDT ワークベンチ コンソールにも表示されます。

  7. MDT の展開共有のプロパティで、展開プロセスの監視を有効にします。 これにより、MDT ワークベンチ内から、構成した手順を処理する際にタスク シーケンスの基本的な監視が可能になります。 また、EventService=http:// <computername>:9800 と似た展開共有プロパティの [規則] タブに表示される customsettings.ini ファイルに行を追加します。

    さらに、展開共有のプロパティの [規則] タブで customsettings.ini ファイルのコンテンツを手動で変更し、タスク シーケンスが実行されるときに各コンピューターの詳細なログ ファイルを作成することで、より詳細なログを有効にすることができます。また、動的ログを有効にして、すべてのアクティブなタスク シーケンス アクションをキャプチャすることもできます。 最初に、ネットワーク共有を作成してログ ファイルを格納し、適切な共有のアクセス許可を設定する必要があります。 動的ログを有効にする場合は、以前に作成したネットワーク共有内にフォルダーを作成し、その動的ログ ファイルをホストする必要があります。

    • コンピューターごとのログを構成するには、SLSHARE=\\YourMDTServerName\YourMDTLogsShareName\%ComputerName% の行で customsettings.ini 規則ファイルを更新します。

    • リアルタイムですべてのタスク シーケンスのアクティビティをキャプチャするように動的ログを構成するには、 SLShareDynamicLogging=\\YourMDTServerName\YourMDTLogsShare\ YourDymanicMDTLogsShare の行で customsettings.ini 規則ファイルを更新します。 

    ヒント

    customsettings.ini 規則ファイルを変更中に、ログ エントリの前に _SMSTSOrgName=OrganizationNameYouWantDisplayed の行を追加して、MDT ウィザードに表示される組織名をカスタマイズすることもできます。 これをすることもできます。

    この結果、これらの行は customsettings.ini 規則ファイルで次のようになります。

    [Settings] Priority=Default Properties=MyCustomProperty [Default] OSInstall=Y SkipCapture=NO SkipAdminPassword=YES SkipProductKey=YES SkipComputerBackup=NO SkipBitLocker=NO Copy Logs if en error occurs or when deployment is successfully completed SLShare=\\<YourMDTServerName>\<YourMDTLogsShare> ; Enable Dynamig Logging SLSHAREDynamicLogging=\\<YourMDTServerName>\<YourMDTLogsShare>\<YourDymanicMDTLogsShare> _SMSTSOrgName=<OrganizationNameYouWantDisplayed>
    

    検証手順:

    • 監視が有効な場合、"この展開共有で監視が有効になっていないため、監視データは利用できません" というメッセージは Deployment Workbench の監視ノードが選択されているときは表示されません。

    • 展開共有のプロパティの [規則] タブに表示される customsettings.ini ファイルのコンテンツに、EventService=http:// <computername>:9800 のような行が追加されています。

    • タスク シーケンスによって表示されるカスタム組織名を追加した場合、展開共有のプロパティの [規則] タブに表示される customsettings.ini ファイルのコンテンツに、_SMSTSOrgName=<OrganizationNameYouWantDisplayed> のような行が追加されています。

    • 展開共有のプロパティの [規則] タブに表示される customsettings.ini ファイルのコンテンツにカスタム ログ ファイルの共有の場所を追加して詳細なログを有効にした場合、タスク シーケンスの実行時に動的に更新される単一の BDD.log ログ ファイルを含むコンピューターごとのログ ディレクトリと動的ログの両方のネットワーク共有に直接アクセスできることを確認します。

  8. MDT ワークベンチの [アクション] ウィンドウの展開共有の更新アクションを使用して構成を完了したら、最新の情報で展開共有を更新します。 展開共有を更新すると、すべての MDT 構成ファイルが更新され、参照コンピューターを起動し、LTI 展開を開始するために使用される、カスタマイズ版の Windows PE が生成されます。

    展開共有が更新されると、MDT は展開共有のプロパティで構成した設定に従って、オペレーティング システムの展開を開始するために使用される ISO イメージと WIM イメージ ファイルを生成します。 

    検証手順: Deployment Workbenchが更新されると、MDT によって LiteTouchPE_x64.iso と LiteTouchPE_x64.wim ファイル (対象コンピューターが 64 ビットの場合)、および LiteTouchPE_x86.iso と LiteTouchPE_x86.wim ファイル (対象コンピューターが 32 ビットの場合) が、\\<computerName>\deploymentshare$\Boot フォルダーに作成されています。

  9. ブート イメージを WDS コンソールに読み込み、ネットワーク経由で、カスタマイズ版の Windows PE イメージを使用して対象のコンピューターを起動できるようにします。

    必要なのは、MDT によって作成されたブート イメージを WDS コンソールでブート イメージ ノードに追加することだけです (ブート イメージを右クリックし、最後の手順で MDT によって作成されたブート イメージの場所 (%InstallDir%\DeploymentShare\Boot\LiteTouchPE_x64.wim) を参照します)。 インストール イメージを WDS に追加する必要はありません。

    検証手順: イメージの追加ウィザードが成功すると、"操作が完了しました。 選択されたイメージは正常にサーバーに追加されました。" というメッセージが表示されます。 さらに、ネットワークから起動するように構成されたコンピューターを起動するときに、PXE から起動するオプションを選択すると、オプションの一覧でカスタム ブート イメージが選択できるようになります。

  10. PXE を使用して、ネットワーク経由でイメージをインストール、キャプチャします。 参照コンピューターを起動し、WDS を使用してネットワークから PXE ネットワークを起動するオプションを選択し、WDS に以前にアップロード済みのブート イメージを選択して、カスタマイズ版の Windows PE 環境を開始します。

    Windows 展開ウィザードが起動したら、参照コンピューターにオペレーティング システムをインストールし、キャプチャするために以前に作成した標準のクライアント タスク シーケンスを選択して実行します。 Windows 展開ウィザードによって表示される設定の大部分について心配する必要はありませんが、必ず、キャプチャ イメージ ウィザード ページで参照コンピューターのイメージをキャプチャするオプションを選択します。 それ以外の場合は、キャプチャしたイメージを格納するパスを含めて既定値をそのまま使用し、オペレーティング システムのインストールとイメージのキャプチャ プロセスを開始します。

    ヒント

    既定では、コンピューターがブート イメージから起動するたびに、WinPE から展開共有にアクセスするために、ネットワーク アクセスの資格情報を提供する必要があります。 この方法を使用して多くのテストを行う場合は、次の例のように、展開共有のプロパティの [規則] タブにある Bootstrap.ini ファイルのコンテンツを編集して、ネットワーク共有のアクセス資格情報を追加できます。 その後、必ず展開共有を更新して、PXE サーバーに格納されているブート イメージを置き換えます。

    [Settings] Priority=Default DeployRoot=<DeployRootPath> UserDomain=<FQDNofTestDomain> UserID=<TestDomainUser> UserPassword=<TestDomainUserPassword>
    

    検証手順: 参照コンピューターは、タスク シーケンスで定義されている、オペレーティング システムをインストールするために必要な手順を実行します。 その後、すぐに sysprep と、タスク シーケンスの実行時に指定されたネットワーク共有に参照コンピューターのイメージを保存するキャプチャの手順を実行します。 既定では、キャプチャされたイメージは %InstallDir%\DeploymentShare\Captures ディレクトリにあります。

  11. キャプチャされた参照イメージを Deployment Workbench に追加します。 キャプチャ イメージを展開する前に、オペレーティング システムのインポート ウィザードを使用して、%InstallDir%\DeploymentShare\Captures ディレクトリから Deployment Workbench のオペレーティング システム ノードで、そのイメージをオペレーティング システムの一覧に追加する必要があります。

    検証手順: オペレーティング システムのインポート ウィザードが完了したら、Deployment Workbench のオペレーティング システム ノードの詳細ウィンドウで、オペレーティング システムの一覧に参照コンピューターのキャプチャされたイメージを追加する必要があります。また、キャプチャされた WIM ファイルは、オペレーティング システムのディレクトリにコピーする必要があります。

  12. 新しいタスク シーケンス ウィザードを使用して、2 番目の標準クライアント タスク シーケンスを作成します。 このタスク シーケンスは、キャプチャしたイメージを対象のテスト コンピューターに展開するために使用されます。 運用環境に移行する前にこの操作を行って、基本的な展開が機能することを確認します。

    ヒント

    タスク シーケンスの作成中に、Deployment Workbench でオペレーティング システムのオプションから、キャプチャされたイメージを選択します。

    検証手順: 新しいタスク シーケンス ウィザードが成功した場合、"プロセスが正常に完了しました" というメッセージが表示されます。 作成したタスク シーケンスの名前と説明が、MDT ワークベンチ コンソールにも表示されます。

  13. PXE を使用して、キャプチャされたイメージをネットワーク経由で展開、テストします。 対象のコンピューターを起動し、WDS を使用してネットワークから PXE ネットワークを起動するオプションを選択し、WDS に以前にアップロードされたブート イメージを選択して、カスタマイズ版の Windows PE 環境を開始します。

    Windows 展開ウィザードが起動したら、キャプチャされたオペレーティング システムを対象のコンピューターにインストールするために以前に作成した標準のクライアント タスク シーケンスを選択し、実行します。 イメージのキャプチャ ウィザードのページで、このコンピューターのイメージをキャプチャするオプションを選択しないでください。 既定値をそのまま使用し、[次へ] をクリックしてオペレーティング システムのインストール プロセスを開始します。

    検証手順: 対象のコンピューターは、参照コンピューターのイメージを正常にインストールするために必要な手順を自動的に実行します。 完了すると、[展開の概要] ダイアログ ボックスが表示され、エラーや警告は表示されません。

  14. ポータブル ストレージ デバイスやリムーバブル メディアに参照コンピューターのイメージをコピーし、運用コンピューティング環境に転送します。 運用環境の手順を開始する前に、Configuration Manager コンソールにインポートできるように、運用環境の有効なネットワーク共有に参照コンピューターのイメージをコピーする必要があります。

    検証手順: これで、参照コンピューターからキャプチャされ、テストされたオペレーティング システム イメージが、運用環境に移行できるポータブル ストレージ デバイスやリムーバブル メディア上に配置されました。

運用環境の手順

運用環境では Configuration Manager を使用し、テスト環境で MDT を使ってキャプチャした Windows オペレーティング システム イメージ (WIM ファイル) を展開します。

次の実装手順に従い、Configuration Manager ZTI を使用して運用環境でエンタープライズ オペレーティング システム イメージを展開、管理します。

  1. Configuration Manager クライアントから、ネットワークの運用環境が PXE ブート要求をサポートしていることを確認します。
ネットワークから起動するコンピューターで、AD、DS、DHCP、および DNS を使用できることを確認します。

注意

必要な WDS コンポーネントは次の手順で PXE 対応の Configuration Manager 配布ポイントにインストールされるため、この手順で WDS をインストールする必要はありません。

また、ネットワーク ブート要求をサポートするために、Configuration Manager サイトの境界として使用するために DHCP がネットワークで提供する、適切な範囲の IP アドレスを決定する必要があります。

検証手順: ネットワーク環境が、ネットワークから起動するコンピューターからの PXE ブート要求をサポートすることを確認し、Configuration Manager サイトの境界に使用する適切な DHCP ベースの IP アドレス範囲を決定しました。

  1. ネットワーク経由でオペレーティング システムを展開するために Configuration Manager 環境を準備します

Configuration Manager 配布ポイントがネットワークからの PXE 要求に応答できるようにします。 配布ポイントのプロパティの [PXE] タブで、クライアントに対する PXE サポートが有効であること (必要に応じて WDS がインストールされます) を確認し、受信 PXE 要求に配布ポイントが応答して、ネットワーク上のコンピューターからの PXE ブート要求を受け入れるようにする必要があります。

ヒント

セキュリティを高めるため、ネットワークから起動するときに、コンピューターが PXE 対応の配布ポイントを使用するためのパスワードを要求する必要もあります。

Configuration Manager クライアントは、ネットワーク経由で Configuration Manager 配布ポイントにアクセスする場合は、資格情報を提供するためにアカウントを必要とします。 このアカウントが必要であるのは、Configuration Manager クライアント コンピューターはローカル システム アカウントを使用してコンピューター上のほとんどの操作を実行しますが、LocalSystem はネットワーク ベースのオペレーティング システムの展開中にネットワーク リソースにアクセスできないためです。

不明なコンピューターが Configuration Manager ネットワーク リソースにアクセスできるようにするには、Configuration Manager ネットワーク アクセス アカウントを作成、構成する必要があります。

ヒント

ネットワーク アクセス アカウントの作成と構成は、Configuration Manager コンソールの管理ノードで行うことができます。 そのためには、サイト名を右クリックし、[サイト コンポーネントの構成]、[ソフトウェア配布] の順に選択します。 そこから、[ネットワーク アクセス アカウント] タブを選択し、アカウントのプロパティを構成します。

前の手順で定義した DHCP ベースの IP アドレス範囲に基づいて、IP 範囲ベースの境界を作成します。 この操作を実行する必要があるのは、ネットワークから起動する不明なコンピューターがまだ AD DS に存在せず、サイトの境界が指定されていない限り、クライアントは Configuration Manager を実行するコンピューターがリモート サイトにあると想定するためです。 DHCP でサポートされている IP サブネットに基づいてサイトの境界を追加したら、サイトの境界グループにサイトの境界を追加します。

検証手順:  

  1. Configuration Manager コンソールで、既定のブート イメージが PXE をサポートするようにします。 元のリリースの Configuration Manager 2012 で、手動で PXE ブート要求をサポートするように既定のブート イメージを構成する必要があります。 以降のバージョンではこのサポートは既定で有効になります。

    検証手順: Configuration Manager コンソールのブート イメージのプロパティの [データ ソース] タブで、[このブート イメージを PXE 対応のサービス ポイントから展開する] オプションが有効になっていることを確認して、既定のブート イメージが PXE 対応であることを確かめます。

    注意

    既定のブート イメージが PXE 対応であることを確認したら、コンテンツのステータスをチェックして、PXE ブート要求をサポートするサイトの配布ポイントに PXE 対応ブート イメージが正しく配布されたことを確かめます。

  2. MDT を使用して作成した、キャプチャされた参照イメージをインポートします。インポート先は、Configuration Manager コンソールのオペレーティング システム イメージ ノードです。 そのためには、オペレーティング システム イメージの追加ウィザードを使用して、キャプチャされた参照コンピューター イメージを保存したネットワーク共有を参照します。

    検証手順: オペレーティング システム イメージの追加ウィザードは正常に完了し、キャプチャされた参照コンピューター イメージが Configuration Manager コンソールにインポートされました。

  3. PXE を使用して、キャプチャされたオペレーティング システム イメージを展開する前に、コンテンツの配布ウィザードを使用して、サイトの PXE 対応配布ポイントに、オペレーティング システム イメージのコンテンツを配布する必要があります。

    キャプチャしたオペレーティング システム イメージが正しく追加されたら、配布ポイント上のパッケージ共有にこのパッケージのコンテンツをコピーするオプションを有効にして、クライアントがネットワークからコンテンツをインストールできるようにします。

    検証手順: コンテンツの配布ウィザードが正常に完了し、しばらくすると、キャプチャしたイメージ配布のコンテンツのステータスは正常になります。

    ヒント

    ここで、両方のブート イメージ (x86 および x64) が、インポートしたオペレーティング システム イメージと同様に配布されたことを確認します。

  4. イメージの展開と、新しいコンピューターの運用ドメインへの参加に使用する Configuration Manager コンソールのタスク シーケンス ノードから、キャプチャされたオペレーティング システム イメージ パッケージを展開するタスク シーケンスを作成します。

    注意

    このソリューションでは、展開中に更新プログラムやアプリケーションをインストールする必要はありませんが、全体的なプロセスに問題がなければ、これらのオプションを使用し、将来の展開用として、より詳細なタスク シーケンスを作成します。

    検証手順: 新しい展開のタスク シーケンスが、Configuration Manager コンソールのタスク シーケンス ノードの結果ウィンドウに表示されます。

  5. 現在、Configuration Manager データベースのメンバーではないシステム用の既定のリソース レコード (1 つは 64 ビット コンピューター用、もう 1 つは 32 ビット コンピューター用) を含むすべての不明なコンピューターのコレクションに、利用可能としてタスク シーケンスを展開します。

    システム BIOS で、ローカルのハード ドライブよりも高いネットワーク ブート オプションが設定されたコンピューターで、誤ってタスク シーケンスを実行することを防ぐには、このタスク シーケンスの展開を必須ではなく利用可能にする必要があります。 また、これはタスク シーケンスの展開に設定された可用性や有効期間に関係なく発生する可能性があります。

    ヒント

    セキュリティを高めるため、運用環境の実装手順の手順 2 で説明されているように、ネットワークから起動するときに、コンピューターが PXE 対応の配布ポイントを使用するためのパスワードを要求する必要があります。

    検証手順: ソフトウェアの展開ウィザードが正常に完了します。

  6. PXE ブートを使用して、運用環境のベア メタルのテスト コンピューターで、キャプチャされたオペレーティング システム イメージをインストールします。

    コンピューターが起動し、ネットワークから起動するときに、DHCP サーバーから IP アドレスを取得し、Configuration Manager サイト サーバーに接続して、すべての不明なコンピューターのコレクションに以前に展開したタスク シーケンスを実行します。 ダイアログ ボックスが開き、タスク シーケンスが実行されることを通知すると、タスク シーケンスが実行され、オペレーティング システム展開プロセスを完了する際に、コンピューター上で実行されているタスクを示すインストールの進行状況ダイアログ ボックスが表示されます。

    検証手順: PXE ブートが完了したこと、およびネットワーク経由でブート イメージを使用してベア メタル コンピューターが起動したことを確認します。 (必要に応じて) パスワードを入力してイメージ作成プロセスを開始すると、タスク シーケンスで定義されたアクションが完了します。

  7. [展開] を展開して、以前に展開したタスク シーケンスの展開を選択することにより、Configuration Manager コンソールの [監視] ワークスペースで OS の展開を監視します。 結果ウィンドウで、タスク シーケンスの名前を右クリックし、[構成基準の概要] をクリックしてから、結果ウィンドウの情報を更新して最新の監視情報を表示します。

    ヒント

    [レポート サービス ポイント] サイト システム ロールがインストールされている場合は、オペレーティング システムの展開レポートを表示してタスク シーケンス処理の成功を報告することもできます。

    検証手順: タスク シーケンスの進行状況および展開の状態が、処理中から成功に変わります。

  8. キャプチャされた参照システム イメージのテスト運用コンピューターのインストールを検証します。 運用テスト コンピューターにログインして、タスク シーケンスが、予期される構成と共にインストールされた、予期されるオペレーティング システムで正常に完了したことを確認します。

    Configuration Manager コンソール内の [すべてのシステム] コレクションで、新しいコンピューターの名前が、Configuration Manager サイトに対して割り当てられたコンピューター リソース クライアントとして表されます。

    検証手順: タスク シーケンスは、キャプチャされた参照オペレーティング システム イメージのインストールと運用ドメインへの参加を正常に完了し、Configuration Manager クライアントをインストールして起動しました。 新しいコンピューター クライアントのリソース レコードは、Configuration Manager コンソールの [すべてのシステム] コレクションにも表示されます。

実装は完了です

参照

コンテンツの種類

参考資料

TechNet の計画と設計に関するドキュメント

Microsoft Deployment Toolkit の使用

Microsoft Deployment Toolkit を使用した Windows 8.1 の展開

Configuration Manager でのオペレーティング システムの展開

System Center 2012 R2 Configuration Manager を使用した Windows 8.1 の展開

ライト タッチ インストールのクイック スタート ガイド

MDT 2013 および System Center 2012 R2 Configuration Manager のクイック スタート ガイド

Microsoft Virtual Academy トレーニング

Windows 8.1 の展開のジャンプ スタート

TechNet バーチャル ラボ

Windows 8.1 の参照イメージの作成

MDT 2013 を使用した Windows 8.1 の展開

ConfigMgr 2012 R2 および MDT 2013 を使用した Windows 8.1 の展開

コミュニティ リソース

System Center Configuration Manager チームのブログ

Configuration Manager 2012 のオペレーティング システムの展開フォーラム

MDT チームのブログ

MDT フォーラム