新しい SharePoint サーバーへの PowerPivot for SharePoint のインストール

このトピックでは、クリーンな Windows Server 2008 コンピューターで新しい PowerPivot サーバーを設定する方法について説明します。SharePoint 2010 と PowerPivot for SharePoint の両方のインストール手順を説明します。完了すると、運用サーバーとしてすぐに使用できます。

注意

以下の手順は、ワークグループや小規模な部門でのサーバー配置や、最小限の手順で PowerPivot for SharePoint をインストールする必要があるユーザーを対象としています。既に SharePoint がインストールされている場合は、別の手順に従ってください。詳細については、「既存の SharePoint サーバーに PowerPivot for SharePoint をインストールする方法」を参照してください。

このトピックの内容は次のとおりです。

前提条件

概要

手順 1: SharePoint Server 2010 をインストールする (未構成)

手順 2: SQL Server コンポーネントをインストールして構成する

手順 3: インストールを確認する

インストールのトラブルシューティング

インストール後の手順

必要条件

SharePoint 2010 および PowerPivot for SharePoint のハードウェアとソフトウェアの要件をコンピューターが満たしていることを確認します。

Enterprise、Evaluation、Developer、または Data Center のいずれかのエディションの SQL Server 2008 R2 のインストール メディアが必要です。

SharePoint 2010 Enterprise エディションのインストール メディアが必要です。

ポート 80 を使用できる必要があります。ポート 80 が他のアプリケーションによって使用されている場合は、[既存のファーム] オプションを使用して、PowerPivot for SharePoint をインストールする必要があります。詳細については、「既存の SharePoint サーバーに PowerPivot for SharePoint をインストールする方法」を参照してください。

コンピューターがドメインに参加している必要があります。

ファームを提供するには、ドメイン ユーザー アカウントが必要です。別のアカウントで実行するようにサービスを後から再構成できます。

SQL Server サービスを提供するには、1 つ以上のドメイン ユーザー アカウントが必要です。このインストールでは、Analysis Services とデータベース エンジンの両方を構成します。

SQL Server および SharePoint 2010 をインストールするには、ローカル管理者である必要があります。アカウントおよび権限の要件の詳細については、SharePoint 2010 の製品ドキュメントの「SQL Server を使用する単一サーバーを展開する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

概要

SQL Server セットアップには、セットアップの終了後すぐに使用できるように PowerPivot for SharePoint をインストールする、[新しいサーバー] インストール オプションがあります。

このオプションを使用するには、未構成の SharePoint 2010 がインストールされたクリーンなサーバーで作業を開始する必要があります。このトピックの手順 1. では、SharePoint を未構成の状態でインストールする手順を説明します。次に手順 2. で、SQL Server セットアップを実行し、[新しいサーバー] オプションを選択して次の手順を実行します。

  • SQL Server データベース エンジン インスタンスをインストールし、SharePoint のデータベース サーバーとして構成します。

  • 手順 1. でインストールした SharePoint サーバーを構成し、PowerPivot for SharePoint に必要な機能を有効にします。

  • PowerPivot for SharePoint をインストールして構成します。

[新しいサーバー] インストール オプションを使用すると、すべてのサーバー製品で既定値が使用されます。構成される機能およびプロパティの説明については、「PowerPivot for SharePoint の既定の構成」を参照してください。

手順 1: SharePoint Server 2010 をインストールする (未構成)

この手順では、SharePoint の必須コンポーネントをインストールしてサーバー セットアップを実行します。

SharePoint サーバーをインストールしたことがあれば、インストール直後にサーバーを構成するのが一般的であると思われるでしょう。しかし、ここでは SQL Server 2008 R2 セットアップで [新しいサーバー] インストール オプションを使用することが目的なので、手順 2. で SQL Server セットアップにより構成プログラムを実行できるように、手順 1. では SharePoint サーバーの構成をスキップする必要があります。SQL Server セットアップによって SharePoint が構成されるようにすると、SQL Server 2008 R2 リリースのデータベース エンジン インスタンスをデータベース サーバーとして使用できます。さらに、SQL Server セットアップで、PowerPivot クエリ処理およびサーバー管理に最適な設定を使用するように SharePoint を構成できるようになります。

  1. インストール メディアを挿入するか、SharePoint 2010 のセットアップ ファイルが格納されているフォルダーを開きます。

  2. 必須コンポーネントのインストーラーを実行して、必要なオペレーティング システムのロール、機能、およびインストールに必要なその他のソフトウェアを追加します。

  3. SharePoint Server セットアップを実行して、サーバー ソフトウェアをインストールします。

  4. マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意し、[続行] をクリックします。

  5. [サーバー ファーム] をクリックします。必ずこのオプションを選択してください。スタンドアロンの配置はサポートされません。[サーバー ファーム] オプションを選択すると、管理接続およびデータ接続をサポートするクレーム インフラストラクチャが追加されます。

    SharePoint セットアップの [インストールの種類] ダイアログ ボックス

  6. [サーバーの種類] ページで [完了] を選択します。このオプションを選択すると、アプリケーション サーバー ロールと Web フロント エンド ロールに必要なすべての SharePoint 機能が同じサーバー上に追加されます。

    SharePoint セットアップの [サーバーの種類] ダイアログ ボックス

  7. [今すぐインストール] をクリックします。

    セットアップが完了したら、SharePoint の製品とテクノロジの構成ウィザードを実行するように求められます。

    重要な注意事項重要

    この時点ではサーバーを構成しないでください。ここで構成ウィザードを実行すると、データベース サーバーがまだインストールされていないのでエラーが発生します。データベース サーバーのインストールと、その後に行うサーバーの構成は、後続の手順で実行します。

  8. [SharePoint の製品とテクノロジの構成ウィザードを実行する] チェック ボックスをオフにして、[閉じる] をクリックします。

    詳細な構成を行うように求めるインストール ページ

手順 2: SQL Server コンポーネントをインストールして構成する

この手順では、SQL Server 2008 R2 セットアップを実行します。セットアップでは、PowerPivot for SharePoint とデータベース エンジン インスタンスのインストールおよび構成の両方が実行されます。このインスタンスは、SharePoint サーバーのデータベース サーバーとして使用されます。

また、手順 1. でインストールした SharePoint サーバー ソフトウェアも構成されます。SQL Server セットアップはこれを行うために、SharePoint の製品とテクノロジ構成プログラム (PSConfig.exe) をバックグラウンドで実行して、構成データベースを作成し、PowerPivot の機能を設定します。SharePoint は、SQL Server インストール ウィザードで指定した値で初期化されます。

  1. インストール メディアを挿入するか、SQL Server 2008 R2 のセットアップ ファイルが格納されているフォルダーを開きます。

  2. Setup.exe を右クリックし、[管理者として実行] をクリックします。

  3. 左側のナビゲーション ウィンドウで [インストール] をクリックします。

  4. [新規インストールの作成または既存のインストールへの機能の追加] をクリックします。

  5. [セットアップ サポート ルール] で [OK] をクリックします。

  6. プロダクト キーで、Evaluation エディションを指定するか、Enterprise エディションのライセンス コピーのプロダクト キーを入力します。[次へ] をクリックします。

  7. マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意し、[次へ] をクリックします。

  8. [セットアップ サポート ファイル] ページで、[インストール] をクリックします。

  9. [セットアップ サポート ルール] ページで、問題が検出されなかった場合は [次へ] をクリックします。問題が検出された場合は、ページの指示に従って問題を修正し、セットアップを再度実行します。

    注意

    Windows ファイアウォールでポートを開くための警告は無視できます。ポートを開く必要があるのは、リモート接続によって外部アプリケーションからデータベース エンジン、ネイティブ モードの Analysis Services インスタンス、または Reporting Services に接続する場合だけです。詳細については、「SQL Server のアクセスを許可するための Windows ファイアウォールの構成」を参照してください。

  10. [セットアップ ロール] で [SQL Server PowerPivot for SharePoint] を選択します。

  11. 同じページの [PowerPivot for SharePoint の追加先][新しいサーバー] を選択します。

    セットアップ ウィザードの機能ロール ページ

  12. [次へ] をクリックします。

  13. [機能の選択] に、インストールされる機能の一覧が表示されます。この一覧は読み取り専用で、情報を示すためだけに表示されます。このロールに対してあらかじめ選択されている項目を、追加または削除することはできません。[次へ] をクリックします。

  14. [インストール ルール] で [次へ] をクリックします。

  15. [インスタンスの構成] で、インスタンス名が 'PowerPivot' と表示されます。この名前は読み取り専用で、情報を示すためだけに表示されます。必ずこのインスタンス名にする必要があり、変更することはできません。ただし、ディレクトリ名とレジストリ キーが特定できるように、一意のインスタンス ID を入力することができます。[次へ] をクリックします。

  16. [新しい SharePoint ファームの構成] に、サーバー ファーム アカウントのドメイン ユーザー アカウントを入力します。このアカウントは、サーバーの全体管理サービスを実行する場合にも構成データベースにアクセスする場合にも使用されます。また、PowerPivot サービス アプリケーション プールなどの重要なサービスを準備する場合にも使用されます。Network Service や Local System などのビルトイン アカウントは指定しないでください。ビルトイン アカウントを指定すると、セットアップでインストールがブロックされます。

  17. 他のファーム管理が新しいアプリケーション サーバーまたは Web フロント エンド サーバーをファームに追加するときに入力するパスフレーズを指定します。強力なパスワードを作成する場合と同じ規則に従ってください。

  18. サーバーの全体管理 Web アプリケーションに接続するポート番号を指定するか、ランダムに生成される番号を使用します。番号は、オプションとして提示される前に使用できるかどうかがチェックされます。

  19. [次へ] をクリックします。

  20. [必要なディスク領域] で、機能をインストールできるだけの十分なディスク領域があることを確認し、[次へ] をクリックします。

  21. [サーバーの構成] に、SQL Server エージェント、SQL Server データベース エンジン、および SQL Server Analysis Services のアカウント情報を入力します。

    SQL Server データベース エンジンと SQL Server エージェントについては、サービスがドメイン ユーザー アカウントまたはビルトイン アカウント (たとえば NT AUTHORITY\SYSTEM) で実行されるように構成できます。

    SQL Server Analysis Services については、ドメイン ユーザー アカウントを指定する必要があります。ビルトイン アカウントを指定しないでください。ドメイン アカウントは、SharePoint サーバーの全体管理で Analysis Services サービス アカウントをマネージ アカウントとして管理するために必要です。

    サービスを提供するために、自分のドメイン ユーザー アカウントを使用しないでください。このようなアカウントを使用すると、ネットワークのリソースに対して持っている権限と同じ権限をサーバーに付与することになります。不正なユーザーがサーバーに侵入した場合、そのユーザーは管理者のドメイン資格情報でログインし、管理者と同じデータやアプリケーションをダウンロードしたり使用したりできるようになります。

    アカウントに関する推奨事項の詳細については、「SharePoint ファームへの PowerPivot の配置の計画」を参照してください。

  22. [次へ] をクリックします。

  23. [データベース エンジンの構成] で [現在のユーザーの追加] をクリックして、データベース エンジン インスタンスに対する管理者権限を自分のユーザー アカウントに付与します。セットアップでは、この権限を使用してファームの構成データベースが作成されます。[次へ] をクリックします。

  24. [Analysis Services の構成] で、[現在のユーザーの追加] をクリックします。

  25. 同じページで、Analysis Services インスタンスを管理するユーザーの Windows ユーザー アカウントを追加します。たとえば、データベースの接続に関する問題のトラブルシューティングを行ったりバージョン情報を取得したりするために、SQL Server Management Studio で Analysis Services サービス インスタンスに接続するユーザーには、サーバーに対するシステム管理者権限が必要です。サーバーのトラブルシューティングや管理を担当する可能性があるユーザーのユーザー アカウントをここで追加しておきます。

  26. [次へ] をクリックします。

  27. 残りの各ページで [次へ] をクリックし、[インストールの準備完了] ページまで進みます。

  28. [インストール] をクリックします。

セットアップが完了すると、ユーザーは、SharePoint ファームのファーム管理者、データベース エンジンと Analysis Services のシステム管理者、および既定の SharePoint Web アプリケーションのサイト コレクション管理者になります。セキュリティを強化するために、管理タスクを他のユーザーに委任することを検討してください。特に、ファーム管理者アカウントはローカルの Administrators ユーザー グループのメンバー以外にする必要があります。配置の管理者を変更する方法、または管理を他のユーザーに委任する方法については、SharePoint 2010 TechCenter サイトにある SharePoint の製品ドキュメントを参照してください。

手順 3: インストールを確認する

SharePoint ファームにインストールした PowerPivot for SharePoint インスタンスは、SharePoint サーバーの全体管理から管理されます。PowerPivot のサーバー コンポーネントと機能が使用可能になっているかどうかは、少なくとも、サーバーの全体管理および SharePoint サイトのページを調べれば確認できます。インストールを完全に確認するには、SharePoint にパブリッシュでき、ライブラリからアクセスできる PowerPivot ブックが必要になります。テストの際には、既に PowerPivot データが含まれているサンプル ブックをパブリッシュし、それを使用して SharePoint 統合が正しく構成されているかどうかを確認できます。

PowerPivot のサーバーの全体管理との統合を確認するには、次の操作を行います。

  1. [スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックし、Microsoft SharePoint 2010 製品を開いて、[SharePoint 2010 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. ユーザー名とパスワードを入力し、[OK] をクリックします。

    サーバーの全体管理を開くたびにユーザー名とパスワードを入力せずに済むように、ブラウザーの設定を変更することもできます。サーバーの全体管理を信頼済みサイトとして追加するには、次の操作を行います。

    1. Internet Explorer で、[ツール] メニューの [インターネット オプション] をクリックします。

    2. [セキュリティ] タブの [セキュリティ設定を表示または変更するゾーンを選択してください。] セクションで、[信頼済みサイト] をクリックし、[サイト] をクリックします。

    3. [このゾーンのサイトにはすべてサーバーの確認 (https:) を必要とする] チェック ボックスをオフにします。

    4. [次の Web サイトをゾーンに追加する] に、サイトの URL を入力し、[追加] をクリックします。

    5. [閉じる] をクリックし、[OK] をクリックします。

      注意

      SharePoint のインストールに関するドキュメントには、プロキシ サーバーのエラーを解決する手順や、更新プログラムをダウンロードしてインストールできるように Internet Explorer セキュリティ強化の構成を無効にする手順も示されています。詳細については、Microsoft Web サイトの「SQL Server を使用する単一サーバーを展開する (SharePoint Server 2010)」の「追加のタスクの実行」を参照してください。

  3. サーバーの全体管理で、[システム設定] の [ファーム機能の管理] をクリックします。

  4. [PowerPivot 統合機能][アクティブ] になっていることを確認します。

  5. サーバーの全体管理で、[システム設定] の [サーバーのサービスの管理] をクリックします。

  6. SQL Server Analysis ServicesSQL Server PowerPivot System サービスが開始されていることを確認します。

  7. サーバーの全体管理で、[アプリケーション構成の管理] の [サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  8. [既定の PowerPivot サービス アプリケーション] をクリックして、このアプリケーションの PowerPivot 管理ダッシュボードを開きます。最初に使用するときは、ダッシュボードの読み込みに数分かかります。

    または、[既定の PowerPivot サービス アプリケーション] の横の空白部分をクリックして行を選択し、[プロパティ] をクリックしてこのサービス アプリケーションの構成設定を表示します。構成設定とアプリケーション プロパティの両方を修正して、サーバーの構成を変更できます。これらの設定の詳細については、「PowerPivot サービス アプリケーションの作成および構成」を参照してください。

PowerPivot の SharePoint サイトとの統合を確認するには、次の操作を行います。

  1. ブラウザーで、作成した Web アプリケーションを開きます。既定値を使用した場合は、URL アドレスに「http://<コンピューター名>」と指定します。

  2. PowerPivot データ アクセス機能と PowerPivot データ処理機能がアプリケーションで使用可能になっていることを確認します。そのためには、PowerPivot によって提供されるライブラリ テンプレートがあるかどうかを確認します。

    1. [サイトの操作] の [その他のオプション] をクリックします。

    2. [ライブラリ] に [データ フィード ライブラリ][PowerPivot ギャラリー] が表示されていることを確認します。これらのライブラリ テンプレートは PowerPivot 機能によって提供されるものであり、PowerPivot 機能が正しく統合されている場合に [ライブラリ] に表示されます。

サーバーで PowerPivot データ アクセスを確認するには、次の操作を行います。

  1. PowerPivot ブックを PowerPivot ギャラリーまたは任意の SharePoint ライブラリにアップロードします。サンプル ファイルへのアクセス方法の詳細については、「Excel での PowerPivot ブックの作成のロードマップ」を参照してください。

  2. ドキュメントをクリックしてライブラリから開きます。

  3. スライサーをクリックするか、データをフィルターして PowerPivot のクエリを開始します。サーバーは PowerPivot のデータをバックグラウンドで読み込んで結果を返します。次の手順で、サーバーに接続して、データの読み込みとキャッシュが行われたことを確認します。

  4. [スタート] メニューの Microsoft SQL Server 2008 R2 プログラム グループから SQL Server Management Studio を起動します。このツールがサーバーにインストールされていない場合は、以降の手順はスキップし、最後の手順でキャッシュされたファイルがあるかどうかを確認します。

  5. [サーバーの種類] で [Analysis Services] を選択します。

  6. [サーバー名] に「<server-name>\powerpivot」と入力します。<server-name> には、PowerPivot for SharePoint をインストールしたコンピューターの名前を入力します。

  7. [接続] をクリックします。これにより、Analysis Services サーバーが使用可能であることを確認します。

  8. オブジェクト エクスプローラーで、[データベース] をクリックして、読み込まれた PowerPivot データ ファイルの一覧を確認します。

  9. コンピューターのファイル システムのフォルダーで、ファイルがディスクにキャッシュされているかどうかを確認します。キャッシュされたファイルが存在していれば、配置が機能していることの確認になります。ファイル キャッシュを表示するには、\Program Files\Microsoft SQL Server\MSAS10_50.POWERPIVOT\OLAP\Backup フォルダーに移動します。

インストールのトラブルシューティング

予想したページや機能ではなくエラーが表示された場合は、次の操作を行います。

  • SharePoint 2010 と SQL Server 2008 R2 の両方のリリース ノートで、インストールの既知の問題を回避する方法を調べます。リリース ノートは、インストール メディア、またはソフトウェアをダウンロードした Microsoft サイトで提供されています。

  • Microsoft TechNet WIKI の「PowerPivot for SharePoint のインストールの問題のトラブルシューティング」のページを参照してください。

  • Microsoft Web サイトで SharePoint 配置に関する記事を参照します。これらの記事には、Internet Explorer で設定を構成する手順が記載されています。詳細については、「SQL Server と共に単一のサーバーを配置する」を参照してください。

インストール後の手順

サーバーのインストールを完了した後、以下のインストール後のタスクを実行して、サーバーのセキュリティと操作性を向上させる必要があります。

ブックのユーザーに SharePoint 権限を付与する

ユーザーがブックをパブリッシュまたは表示するには、SharePoint 権限が必要です。パブリッシュ済みのブックを表示する必要があるユーザーには表示権限を付与し、ブックをパブリッシュまたは管理するユーザーには投稿権限を付与してください。権限を付与するには、サイト コレクションの管理者である必要があります。

  1. サイトで [サイトの操作] をクリックします。

  2. [サイトの権限] をクリックします。

  3. サイト コレクションのメンバー グループのチェック ボックスをオンにします。

  4. リボンの [権限の許可] をクリックします。

  5. ドキュメントを追加または削除する権限を必要とする Windows ドメインのユーザー アカウントまたはグループ アカウントを入力します。

  6. [OK] をクリックします。

  7. サイト コレクションの閲覧者グループのチェック ボックスをオンにします。

  8. リボンの [権限の許可] をクリックします。

  9. ドキュメントを表示する権限を必要とする Windows ドメインのユーザー アカウントまたはグループ アカウントを入力します。上で説明した手順と同様に、アプリケーションで従来の認証が構成されている場合は、電子メール アドレスまたは配布グループを使用しないでください。

  10. [OK] をクリックします。

ADO.NET Data Services 3.5 SP1 のインストール

ADO.NET Data Services は、SharePoint リストのデータ フィードのエクスポートに必要です。SharePoint 2010 では、このコンポーネントは PrerequisiteInstaller プログラムに含まれていないため、手動でインストールする必要があります。ADO.NET Data Services をインストールする方法の詳細については、「SharePoint リストのデータ フィードのエクスポートをサポートする ADO.NET Data Services のインストール方法」を参照してください。

データ更新およびユーザー権限の確認に使用されるデータ プロバイダーのインストール

サーバー側のデータ更新を使用すると、ユーザーは更新されたデータを自動モードでブックに再インポートできます。データ更新を正常に行うには、サーバーでは、最初にデータをインポートするときに使用したのと同じデータ プロバイダーを使用する必要があります。また、データ更新が実行されるユーザー アカウントには、外部データ ソースに対する読み取り権限が必要です。正常な結果を確保するために、データ更新を有効にして構成するための要件を確認してください。詳細については、「PowerPivot データ更新を有効化し、構成する」を参照してください。

SharePoint のアプリケーション プールおよびサービス ID の変更

SQL Server セットアップでは、ファーム機能、アプリケーション、およびサービスが 1 つのアカウントを使用して実行されるように準備されます。これによりインストールは簡略化されますが、SharePoint ファームのセキュリティ要件を満たす配置にはなりません。配置の堅牢性を高めるには、セットアップの完了後に、異なるアカウントで実行するためにアプリケーション プールおよびサービス ID を変更します。

  1. サーバーの全体管理で、[アプリケーション構成の管理] の [サービス アプリケーションの管理] をクリックします。

  2. [既定の PowerPivot サービス アプリケーション] を選択します (クリックしないでください)。リンク テキストの横の空白部分をクリックすると、選択できます。

  3. [サービス アプリケーション] リボンで、[プロパティ] をクリックします。

  4. [新しいアプリケーション プールの作成] をクリックします。

  5. アプリケーション プールの名前 (たとえば、サービス アプリケーション プール - PowerPivotService) を入力します。

  6. 構成済みの既存のアカウントを選択するか、新しいマネージ アカウントを登録して、アプリケーション プールの ID を設定します。

  7. [OK] をクリックします。

PowerPivot サーバー コンポーネントのアプリケーション プールおよびサービス ID を変更する方法の詳細については、「サービス アカウントとパスワードの変更 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。

ディスク領域使用量の上限の設定

SP1 には、ディスクにキャッシュされる PowerPivot データ ファイルに使用されるディスク容量の最大制限を設定する新機能があります。既定では、使用可能なすべてのディスク領域が使用されます。SP1 を使用している場合は、「ディスク使用量の構成 (PowerPivot for SharePoint)」の手順に従って、ディスク領域の消費量を制限します。

PowerPivot for Excel のインストールと PowerPivot ブックの作成

ファームにサーバー コンポーネントをインストールしたら、PowerPivot データが埋め込まれた最初の Excel 2010 ブックを作成して、Web アプリケーションの SharePoint ライブラリにパブリッシュすることができます。PowerPivot データを含む Excel ブックを作成するには、まず Excel 2010 をインストールし、次に PowerPivot for Excel アドインをインストールする必要があります。このアドインは、PowerPivot データのインポートと活用をサポートするように Excel を拡張します。PowerPivot for Excel のインストール方法と PowerPivot データの作成方法については、「PowerPivot for Excel のインストール (SQL Server オンライン ブック)」および「Excel での PowerPivot ブックの作成のロードマップ」を参照してください。

長期にわたるサーバーまたはアプリケーションの追加

PowerPivot ソリューションを配置すると、Web アプリケーションのすべてのサイト コレクションについて、サイト コレクション レベルで機能の統合がアクティブ化されます。後で新しい Web アプリケーションを作成した場合は、そのそれぞれに対して powerpivotwebapp ソリューションを配置する必要があります。手順については、「PowerPivot ソリューションの配置」を参照してください。

PowerPivot サービス アプリケーションの構成方法によっては、PowerPivot System サービスが既定の接続グループに追加され、既定の接続を使用するすべての Web アプリケーションで使用できるようになります。ただし、カスタム サービス アプリケーション接続リストを使用するように Web アプリケーションを構成した場合は、PowerPivot データ処理を有効にする各 SharePoint Web アプリケーションに PowerPivot サービス アプリケーションを追加する必要があります。詳細については、「PowerPivot サービス アプリケーションを SharePoint Web アプリケーションに接続する方法」を参照してください。

後でデータ ストレージや処理能力を追加する必要が生じた場合は、ファームに 2 つ目の PowerPivot for SharePoint サーバー インスタンスを追加することができます。インストールの手順は、最初のサーバーを追加したときの手順とほとんど同じですが、インスタンス名とサービス アカウント情報の指定についての要件が異なります。手順については、「SharePoint ファームへの PowerPivot サーバーの追加」を参照してください。

構成設定のチューニング

PowerPivot サービス アプリケーションは、既定のプロパティと値を使用して作成されますが、個々のサービス アプリケーションの構成設定を変更して、要求の割り当て方法を変更したり、サーバー タイムアウトを設定したり、クエリ応答レポート イベントのしきい値を変更したり、使用状況データを保持する期間を指定したりすることもできます。サーバーの全体管理での構成および SharePoint Web アプリケーションでの PowerPivot 機能の使用の詳細については、「構成 (PowerPivot for SharePoint)」および「操作 (PowerPivot for SharePoint)」を参照してください。