単一アイテムの回復を構成する

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

ユーザーが Delete キー、Shift + Delete キー、または [削除済みアイテム フォルダーを空にする] 操作を使用して [削除済みアイテム] の既定フォルダーからアイテムを削除すると、アイテムは Recoverable Items\Deletions フォルダーに移動します。削除済みアイテムがこのフォルダーに残される期間は、メールボックス データベースまたはメールボックスに対して構成された削除済みアイテムの保存期間の設定に基づきます。既定では、メールボックス データベースは削除済みアイテムを 14 日間保存するように構成され、回復可能なアイテムの警告クォータおよび回復可能なアイテムのクォータはそれぞれ 20 GB (ギガバイト) と 30 GB に設定されます。

注意

削除済みアイテムの保存期間が経過する前に、Microsoft Outlook および Microsoft Office Outlook Web App ユーザーは、削除済みアイテムの回復機能を使用して削除済みアイテムを回復することができます。この機能の詳細については、「削除済みアイテムを復元する」 (Outlook) または「削除済みアイテムの復元」 (Outlook Web App) を参照してください。

シェルを使用して、メールボックスまたはメールボックス データベースに対し、削除済みアイテムの保存期間の設定と回復可能なアイテムのクオータを構成することができます。メールボックスが訴訟ホールドの対象となっている場合、これらの値は無視されます。

注意

EMC を使用して、削除済みアイテムの保存期間および回復可能なアイテムのクオータを構成することはできません。

削除済みアイテムの保存期間、[回復可能なアイテム] フォルダー、および訴訟ホールドの詳細については、次のトピックを参照してください。

回復可能なアイテムに関連する他の管理タスクについては、「回復可能なアイテムの管理」を参照してください。

シェルを使用してメールボックスの削除済みアイテムの保存期間を構成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「保存期間および法的情報保留」。

この例では、April Stewart のメールボックスの削除済みアイテムを 30 日間保存するように構成します。

Set-Mailbox -Identity - "April Stewart" -RetainDeletedItemsFor 30

構文およびパラメーターの詳細については、「Set-Mailbox」を参照してください。

シェルを使用してメールボックスの回復可能なアイテムのクォータを構成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「保存期間および法的情報保留」。

この例では、April Stewart のメールボックスの回復可能なアイテムの警告クォータを 12 GB に、回復可能なアイテムのクォータを 15 GB に構成します。

Set-Mailbox -Identity "April Stewar"t -RecoverableItemsWarningQuota 12GB -RecoverableItemsQuota 15GB -UseDatabaseQuotaDefaults $false

注意

格納されているメールボックス データベースとは異なる回復可能なアイテムのクオータを使用するようにメールボックスを構成するには、UseDatabaseQuotaDefaults パラメーターを $false に設定する必要があります。

構文およびパラメーターの詳細については、「Set-Mailbox」を参照してください。

シェルを使用してメールボックス データベースの削除済みアイテムの保存期間を構成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「保存期間および法的情報保留」。

この例では、メールボックス データベース MDB2 の削除済みアイテムの保存期間を 10 日間に構成します。

Set-MailboxDatabase -Identity MDB2 -DeletedItemRetention 10

構文およびパラメーターの詳細については、「Set-MailboxDatabase」を参照してください。

シェルを使用してメールボックス データベースの回復可能なアイテムのクォータを構成する

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「保存期間および法的情報保留」。

この例では、メールボックス データベース MDB2 の回復可能なアイテムの警告クォータを 15 GB に、回復可能なアイテムのクォータを 20 GB に構成します。

Set-MailboxDatabase -Identity MDB2 -RecoverableItemsWarningQuota 15GB -RecoverableItemsQuota 20GB

構文およびパラメーターの詳細については、「Set-MailboxDatabase」を参照してください。

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