管理メタデータ入力ファイルの形式 (SharePoint Server 2010)

 

適用先: SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

SharePoint Server 2010 の管理メタデータは、コンマ区切り値 (CSV) ファイルからインポートされます。各ファイルには 1 つの用語セットが含まれていることが必要です。用語セット内の用語は、7 レベルの深さの入れ子にできます。

インポートするデータを持たない組織であっても、用語ストアの管理ツールの外部で自身の分類を作成して、その用語をインポートすることを検討してください。用語ストアの管理ツールは、用語セットの作成と用語の管理を行うための便利で簡単な方法を提供しますが、このツールを使用して多くの用語セットを作成すると、用語セットをインポートする場合より時間がかかることがあります。用語ストアの管理ツールは、既に作成済みの用語セットに対して使用すると、用語セットの日常の管理が便利になります。

この記事の内容

  • 管理メタデータ インポート ファイルの形式

  • サンプル管理メタデータ インポート ファイルを表示する

  • 管理メタデータをインポートする

この記事を読む前に、「管理されたメタデータの概要」で説明されている概念を理解していることが必要です。

管理メタデータ インポート ファイルの形式

管理メタデータ インポート ファイルは、見出し行と、用語セットおよび用語セット内の用語を定義するその他の行を含む、コンマ区切り値 (CSV) ファイルです。

ファイルの最初の行には、コンマで区切られた 12 の項目を含めることが必要です。これらの項目は、次の行で指定する値の列見出し (表の場合など) と考えてください。各値を引用符 ("") で囲むことをお勧めします。

次の行は、サンプル管理メタデータ インポート ファイルの最初の行を示したものです。サンプル管理メタデータ インポート ファイルを表示する方法の詳細については、「サンプル管理メタデータ インポート ファイルを表示する」を参照してください。

"Term Set Name","Term Set Description","LCID","Available for Tagging","Term Description","Level 1 Term","Level 2 Term","Level 3 Term","Level 4 Term","Level 5 Term","Level 6 Term","Level 7 Term"

管理メタデータ インポート ファイルの 2 行目は、用語セットを表すように、指定された順番で以下の情報を含めることが必要です。

  1. 用語セットの名前

    注意

    用語セットの名前、用語の名前、およびすべての説明は、引用符 ("") で囲むことをお勧めします。値自体にコンマが含まれていない場合、引用符は省略できますが、常に引用符を付ける方が安全です。

  2. 1 個のコンマ (,)

  3. 用語セットの名前 (省略可能)

  4. 2 個のコンマ (,,)

  5. TRUE または語 FALSE。ユーザーがこの用語セット内の用語を Microsoft SharePoint Server のアイテムに追加できるかどうかを示します。値を指定しない場合、用語セットはタグ付けで使用できます。

  6. 8 個のコンマ (,,,,,,,,)

管理メタデータ インポート ファイルの 3 行目、および後続の各行は、それぞれ用語を示します。3 行目および後続の各行の値はコンマで区切ります。省略可能な値は省略できますが、対応するコンマは省略できません。これは、値が存在するかどうかにかかわらず、コンマが区切り記号として必要なためです。

1 行内の各値は以下の情報を表し、下記のリストの順番で指定する必要があります。

  1. 用語セット名: この値は空白のままにします。

  2. 用語セットの説明: この値は空白のままにします。

  3. ロケール識別子: 用語の言語に対応したロケールを特定する 10 進数値です。値を指定しない場合、この管理メタデータをインポートした用語ストアの既定のロケールが使用されます。

  4. タグ付けで使用可能: この値は、ユーザーがこの用語を SharePoint Server のアイテムに追加できるかどうかを決定します。ユーザーがこの用語を使用できるようにする場合は語 TRUE を、使用することを禁止する場合は語 FALSE を指定します。値を指定しない場合、ユーザーはこの用語を使用できます。

  5. 用語の説明: 用語の説明です。この値は省略できます。

  6. レベル 1 用語 ~ レベル 7 用語: 用語セットが階層構造で編成されている場合、レベル 1 用語は階層の最上位にある用語で、レベル 2 用語はレベル 1 用語の下位にあります。以降についても同様です。指定する用語のレベルに至るまで、すべてのレベルに値を指定する必要があります。このことは、この後に続く例を見れば明らかです。

この例では、組織のすべてのオフィスの場所を表す用語セットをインポートします。用語セットは階層構造で編成されています。次のリストは用語セットの一部です。

  • Sites (用語セット)

    • North America

      • Washington

        • Seattle

        • Redmond

        • Tacoma

      • Massachusetts

        • Boston

        • Cambridge

"North America" はレベル 1 用語です。"Washington" と "Massachusetts" はレベル 2 用語です。"Redmond"、"Seattle"、"Tacoma"、"Boston"、および "Cambridge" はレベル 3 用語です。この用語セットをインポートするために、以下の行を含むファイルを使用できます。

"Term Set Name","Term Set Description","LCID","Available for Tagging","Term Description","Level 1 Term","Level 2 Term","Level 3 Term","Level 4 Term","Level 5 Term","Level 6 Term","Level 7 Term"
"Sites","Locations where the organization has offices",,TRUE,,,,,,,,
,,1033,TRUE,,"North America",,,,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Washington",,,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Washington","Redmond",,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Washington","Seattle",,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Washington","Tacoma",,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Massachusetts",,,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Massachusetts","Boston",,,,
,,1033,TRUE,,"North America","Massachusetts","Cambridge",,,,

注意

用語セットを定義する行 (行 2) と用語を定義する最初の行 (行 3) を結合できます。サンプル インポート ファイルでこれが行われています。

管理メタデータ インポート ファイルを使用して、用語の類義語または翻訳語を表すことはできません。類義語または翻訳語を作成するには、用語ストア管理ツールを使用するか、またはカスタム プログラムを作成し、類義語または翻訳語をインポートして追加する必要があります。

SharePoint コミュニティのメンバーが作成した用語セット インポート ツールについては、Wictor Wilén のブログ (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=190541&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

管理メタデータ インポート ファイルを表示する

サンプル インポート ファイルは、用語ストアの管理ツールの管理メタデータ サービスのプロパティ ウィンドウで、[サンプル インポート ファイルの表示] をクリックして表示できます。用語セットのインポート ファイルを作成する最も簡単な方法は、サンプル インポート ファイルをテンプレートとして使用する方法です。まず、サンプル インポート ファイルを保存し、最初の行を除いてすべて削除します。次に、用語セットと用語を表す行を追加していきます。

管理メタデータをインポートする

メタデータのインポート方法については、Office.com (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=207785&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

See Also

Concepts

管理されたメタデータの概要
管理されたメタデータのインポートを計画する (SharePoint Server 2010)