HostNameMemory アフィニティ プロバイダー用にアプリケーション サーバー上に WMI サービスを構成する方法

公開日: 2009 年 2 月 16 日 (作業者: wonyoo (英語))

更新日: 2009 年 2 月 16 日 (作業者: wonyoo (英語))

概要

ARR Version 1 では、次の 2 つのホスト名アフィニティ プロバイダーがあります。

  1. Microsoft.Web.Arr.HostNameRoundRobin
  2. Microsoft.Web.Arr.HostNameMemory

Microsoft.Web.Arr.HostNameRoundRobin プロバイダーはアプリケーション サーバーに依存しません。このプロバイダーを使用する場合、ARR では単に、ラウンドロビン方式でホスト名を割り当て、アフィニティ化します。

一方、Microsoft.Web.Arr.HostNameMemory プロバイダーでは、ARR サーバーで必要なメモリ関連のパフォーマンス カウンターについてクエリを実行し、ホスト名をアフィニティ化する対象を計算できるように、アプリケーション サーバー上で特定のアクセス許可を付与する必要があります。

このチュートリアルでは、Microsoft.Web.Arr.HostNameMemory プロバイダーを使用する場合に、アプリケーション サーバー上で必要とされる変更について説明しています。

メモ: ホスト名アフィニティ プロバイダーは、共有ホスト シナリオに使用する目的で ARR が構成されている場合のみ適用されます。

目標

Microsoft.Web.Arr.HostNameMemory プロバイダーを使用できるように、サーバー ファームの ARR およびアプリケーション サーバーを正しく構成すること。

必要条件

このチュートリアルの必要条件は次のとおりです。

  • Windows 2008 (任意の SKU) 以降の IIS 7.0。
  • Microsoft Application Request Routing Version 1 および依存モジュール。
  • 共有ホスト シナリオ用に構成された ARR。

Application Request Routing Version 1 をインストールしていない場合は、以下の場所からダウンロードできます。

Application Request Routing をインストールするには、このドキュメントに記載されている手順に従います。

メモ

以下の手順は、 サーバー ファーム内のすべてのアプリケーション サーバー 上での実行を対象としています。つまり、これらの変更は、ARR サーバー上では必要ありません。

手順 1 - COM セキュリティを有効にする

  1. 管理者としてコマンド プロンプトを開きます。

  2. dcomcnfg」と入力します。

  3. [コンポーネント サービス]、[コンピュータ]、[マイ コンピュータ] の順に移動します。

  4. [マイ コンピュータ] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。

    Ee886286.computerProperties(ja-jp,TechNet.10).jpg

  5. [COM セキュリティ] タブを選択します。

    Ee886286.comSecurity(ja-jp,TechNet.10).jpg

  6. [起動およびアクティブ化許可] で、[制限の編集] を選択します。ARR で使用するワーカー プロセスのアカウントを追加し、以下を許可します。

    • Local Launch
    • Remote Launch
    • Remote Activation
  7. [OK] をクリックして、変更を保存します。

手順 2 - ユーザーを Performance Monitor Users グループに追加する

  1. 管理者としてコマンド プロンプトを開きます。

  2. compmgmt」と入力します。

  3. [コンピュータの管理]、[システム ツール]、[ローカル ユーザーとグループ]、[グループ] の順に移動します。

    Ee886286.group(ja-jp,TechNet.10).jpg

  4. [Performance Monitor Users] グループを選択し、ARR で使用するワーカー プロセスのアカウントを追加します。

    Ee886286.groupAdd(ja-jp,TechNet.10).jpg

  5. [OK] をクリックして、変更を保存します。

手順 3 - WMI コントロール

  1. 同じ [コンピュータの管理] コンソールで、[サービスとアプリケーション] に移動し、[WMI コントロール] を選択します。

    Ee886286.wmiControl(ja-jp,TechNet.10).jpg

  2. [WMI コントロール] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。[セキュリティ] タブを選択します。

    Ee886286.security(ja-jp,TechNet.10).jpg

  3. [ルート]、[CIMV2] の順に移動し、[CIMV2] を選択します。

    Ee886286.CIMV2(ja-jp,TechNet.10).jpg

  4. [セキュリティ] をクリックし、ARR で使用するワーカー プロセスのアカウントを追加します。以下のアクセス許可を設定します。

    • メソッドの実行
    • アカウントの有効化
    • リモートの有効化

    Ee886286.securityCIMV2(ja-jp,TechNet.10).jpg

  5. [OK] をクリックして、変更を保存します。

手順 4 - ARR 上の構成をテストする

  1. 手順 1 から手順 3 に従って、サーバー ファーム内のすべてのアプリケーション サーバーの構成に変更を加えたら、ARR サーバー上の構成をテストします。

  2. IIS マネージャーを開きます。

  3. ホスト名アフィニティに構成されているサーバー ファームを選択します。

  4. [サーバー アフィニティ] アイコンを選択します。

  5. [ホスト名アフィニティ プロバイダー] で、[Microsoft.Web.Arr.HostNameMemory] プロバイダーを選択して、[適用] を選択します。

    Ee886286.hostnameAffinity(ja-jp,TechNet.10).jpg

  6. [テスト...] ボタンは、変更が適用されてからでないと表示されません。これは、テストでワーカー プロセスの ID を偽装する必要があるからです。以下に示すようにテストに合格していることを確認します。

    Ee886286.test(ja-jp,TechNet.10).jpg

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