編集長から

クラウドについて考える

Jeff James

最近、至るところがクラウド コンピューティングの話題で持ちきりですが、マイクロソフトも例外ではありません。レドモンドでは、マイクロソフトの仮想化製品を、クラウド インフラストラクチャの中核に据えており、Microsoft Business Productivity Online Suite (BPOS) や Windows Azure プラットフォームなどの製品やサービスは、IT プロフェッショナルがオンプレミス/オフプレミスのリソースを最大限に活用するのに役立ちます。

すべての新しいテクノロジについて言えることですが、ご使用の環境に最適なものを特定する作業には時間がかかります。Karen Forster は、IT の要件に基づいて BPOS と Windows Azure のどちらが適しているかを判断するのに役立つ記事「クラウド コンピューティングを取り巻く環境を明確にする」を執筆しました。

多くの場合、新しいプラットフォームとテクノロジを導入する際には開発者が指揮を執りますが、クラウドも例外ではありません。マイクロソフトでは、Windows Azure Drive のベータ版を公開しました。これは、NTFS の API を使用して、既存の Windows アプリケーションをクラウドで実行できるようにするクラウド ベースのサービスです。Windows Azure Drive の詳細については、Windows Azure チームのブログ (英語) を参照してください。

クラウド コンピューティングは、IT リソースをより柔軟に割り当てる方法を模索している管理者にとって、かなり前途有望なものですが、ここ 1 年間に話をした IT プロフェッショナルの多くは、クラウド コンピューティングについて多くの不安を抱えています。クラウドでは、どのようにセキュリティに対応しているのか、クラウド サービスのプロバイダーがデータを損失した場合はどうなるのか、クラウド サービスのプロバイダーが買収されたらどうなるのか、または倒産したらどうなるのか、などのようなことが懸念されています。厄介な監査、コンプライアンス、およびプライバシーに関して、クラウドがどのように影響するのか、という問題もあります。このような懸念事項については、今後対応されるようになると思いますが、このような問題について皆さんのご意見をお聞かせてください。

ご使用の IT 環境でクラウド コンピューティング サービスを使用していますか。それとも、もう少しクラウド コンピューティングが成熟するまで、ようすを見ようと思っていますか。ぜひ、皆さんのご意見を jjames@1105media.com (英語のみ) までお寄せください。お送りいただいた中から、選りすぐりのものを、今後の記事で紹介したいと思います。ご意見を紹介させていただいた方には、Redmond Media Group の T シャツを進呈します。

今月の TechNet Magazine のテクニカル ライティングでご支援いただいた Tim McMichael、Scott Schnoll、Bill Baer、および Spencer Harbar に大いに感謝いたします。

Jeff James は、TechNet Magazine の編集長です。以前は Windows IT Pro Magazine の編集長を務めていました。また、1990 年からコンピューターとテクノロジに関する記事を執筆しています。Twitter (Twitter.com/jeffjames3、英語) または電子メール (jjames@1105media.com、英語のみ) で連絡を取れます。