Application Virtualization の概要
適用対象: Application Virtualization
Microsoft Application Virtualization (App-V) は、エンド ユーザーのコンピュータにアプリケーションを直接インストールする必要なく、これらのコンピュータでアプリケーションを利用可能にすることができます。これは、アプリケーションのシーケンスと呼ばれるプロセスをとおして実現します。このプロセスにより、各アプリケーションはクライアント コンピュータの独自の自己完結型の仮想環境で実行可能となります。シーケンスされたアプリケーションは、相互に隔離されています。これにより、アプリケーションの競合がなくなりますが、アプリケーションは引き続きクライアント コンピュータと対話できます。
App-V Client は、アプリケーションがコンピュータに公開された後にエンド ユーザーがアプリケーションと対話できるようにする機能です。クライアントは、仮想化されたアプリケーションが各コンピュータ上で実行される仮想環境を管理します。クライアントがコンピュータ上にインストールされた後、公開と呼ばれるプロセスを通じてコンピュータでアプリケーションを利用可能にする必要があります。このプロセスにより、エンド ユーザーは仮想アプリケーションを実行できるようになります。公開プロセスにより、仮想アプリケーションのアイコンとショートカットがコンピュータにコピーされます。通常、コンピュータの Windows デスクトップまたは [スタート] メニューにコピーされます。さらに、パッケージ定義とファイルの種類の関連付け情報もコンピュータにコピーされます。公開により、アプリケーション パッケージのコンテンツもエンド ユーザーのコンピュータで利用可能となります。
仮想アプリケーション パッケージのコンテンツは、オンデマンドでクライアントにストリームしてローカルにキャッシュできるように、1 つ以上の Application Virtualization サーバー上にコピーできます。ファイル サーバーと Web サーバーも、ストリーミング サーバーとして使用できます。または、Microsoft System Center Configuration Manager 2007 のような電子ソフトウェア配布システムを使用している場合などには、コンテンツをエンド ユーザーのコンピュータに直接コピーできます。複数のサーバーを実装する場合、すべてのストリーミング サーバー上でパッケージ コンテンツを維持して最新の状態に保つためには、包括的なパッケージ管理ソリューションが必要です。組織の大きさに応じて、世界中のエンド ユーザーが多数の仮想アプリケーションを利用できるようにする必要のある場合があります。したがって、エンド ユーザーがアクセスを必要とする場所と時間に適切なアプリケーションが利用できるようにパッケージを管理することは、重要な要件です。
Microsoft Application Virtualization のシステム機能
次の表に、Microsoft Application Virtualization Management System の主要な機能を示します。
機能 | 機能 | 追加情報 |
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Microsoft Application Virtualization Management Server |
パッケージ コンテンツのストリーミングと Application Virtualization Client へのショートカットおよびファイルの種類の関連付けの作成 |
Application Virtualization Management Server では、アクティブ アップグレード、ライセンス管理、レポートの作成に使用できるデータベースがサポートされています。 |
[Content] フォルダ |
ストリーミング用の Application Virtualization パッケージの場所を示す |
このフォルダは、Application Virtualization Management Server 上またはそれ以外の共有にあります。 |
Microsoft Application Virtualization Management Console |
このコンソールは、Microsoft Application Virtualization Server の管理に使用される MMC 3.0 スナップイン管理ツール |
このツールは、Microsoft Application Virtualization Server にインストールできます。または、Microsoft Management Console (MMC) 3.0 および Microsoft .NET Framework 2.0 がインストールされている別のワークステーションにあります。 |
Microsoft Application Virtualization Management Web Service |
読み取り/書き込み要求を Application Virtualization Data Store に通信する |
Management Web Service は、Microsoft Application Virtualization Management Server または Microsoft インターネット インフォメーション サービス (IIS) がインストールされている別のコンピュータにインストールできます。 |
Microsoft Application Virtualization Data Store |
Application Virtualization インフラストラクチャに関するあらゆる情報を保存する App-V SQL Server データベース |
この情報には、すべてのアプリケーション レコード、アプリケーション割り当て、Application Virtualization 環境の管理を担当するグループが含まれます。 |
Microsoft Application Virtualization Streaming Server |
Application Virtualization Management Server に戻るリンクがワイド エリア ネットワーク (WAN) 接続と見なされるブランチ オフィスのクライアントへのストリーミング用の Application Virtualization パッケージをホストする |
このサーバーにはストリーミング機能しかなく、Application Virtualization Management Console も Application Virtualization Management Web Service も提供しません。 |
Microsoft Application Virtualization Sequencer |
仮想アプリケーション パッケージ作成のためのアプリケーションのインストールを監視およびキャプチャに使用 |
出力は、アプリケーションのアイコン、パッケージ定義情報が含まれている .osd ファイル、パッケージ マニフェスト ファイル、アプリケーション プログラムのコンテンツ ファイルが含まれている .sft ファイルで構成されます。 |
Microsoft Application Virtualization Client |
仮想化されたアプリケーション用に仮想環境を提供して管理する Application Virtualization Desktop Client および Application Virtualization Client for Remote Desktop Services |
Microsoft Application Virtualization Client は、パッケージのキャッシュへのストリーミング、公開の更新、トランスポート、Application Virtualization Server とのすべての処理を管理します。 |
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