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仮想化カウンター

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

ここでは、Microsoft Exchange Server 2010 の仮想化カウンターに関する情報を提供します。パフォーマンス モニター (perfmon.exe) を使用して、これらのカウンターを監視できます。詳細については、「ファースト ステップ ガイド - パフォーマンスの監視」を参照してください。Exchange 2010 に関連するその他のカウンターについては、「パフォーマンスとスケーラビリティのカウンターとしきい値」を参照してください。

Hyper-V カウンター

次の表は、Microsoft Hyper-V カウンターを示しています。

カウンター 説明 しきい値 トラブルシューティング

Hyper-V Virtual Machine Health Summary\Health OK

ホスト サーバーが想定どおり実行されていることを示します。

常に 1 である必要があります。

 

Hyper-V Virtual Machine Health Summary\Health Critical

ゲスト コードで経過したプロセッサ時間の割合を示します。これは、ホスト サーバーで実行されるすべての仮想マシン (VM) のプロセッサ使用率の合計を測定するために使用します。この値は、Hyper-V Hypervisor Root Virtual Processor\% Guest Run Time カウンターと Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Guest Run Time カウンターの合計と同じです。

65% 未満を保つ必要があります。

値が 1 の場合はサーバーが重大な状態であるため、問題点を正しく判断するための詳しい調査が必要です。

Hyper-V プロセッサ カウンター

次の表は、Hyper-V プロセッサ カウンターを示しています。

カウンター 説明 しきい値 トラブルシューティング

Hyper-V Hypervisor Logical Processor\% Guest Run Time

ゲスト コードで経過したプロセッサ時間の割合を示します。これは、ホスト サーバーで実行されるすべての VM のプロセッサ使用率の合計を測定するために使用します。この値は、Hyper-V Hypervisor Root Virtual Processor\% Guest Run Time カウンターと Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Guest Run Time カウンターの合計と同じです。

65% 未満を保つ必要があります。

LP0 という、他の論理プロセッサより多くの負荷がかかる論理プロセッサが 1 つあります。この論理プロセッサには、システム内の中断がすべて送られます。負荷が大きすぎると、この論理プロセッサが 100% に達する場合があります。この場合、入出力 (I/O) がシステムのボトルネックである可能性が高くなります。Windows Server 2008 R2 には、ネットワーキングの負荷を軽減するテクノロジがいくつか含まれます。このようなテクノロジとして、仮想マシン キュー (VMQ)、VM Chimney、および RSS などがあります。ゲスト VM では RSS はサポートされません。

Hyper-V Hypervisor Logical Processor\% Hypervisor Run Time

ハイパーバイザー コードで経過したプロセッサ時間の割合を示します。これは、システム全体のハイパーバイザーのプロセッサ使用率の合計を測定するために使用します。

5% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Logical Processor\% Idle Run Time

アイドル状態で経過したプロセッサ時間の割合を示します。これは、システム全体のアイドル プロセッサの測定に使用します。

常に 30% を超えている必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Logical Processor\% Total Run Time

ゲスト コードとハイパーバイザー コードで経過したプロセッサ時間の割合を示します。これは、ホスト サーバーで実行されるハイパーバイザーおよびすべての VM のプロセッサ使用率の合計を測定するために使用します。

70% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Guest Run Time

特定の VM の、ゲスト コードで経過した仮想プロセッサ時間の割合を示します。

65% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Hypervisor Run Time

特定の VM の、ハイパーバイザー コードで経過したプロセッサ時間の割合を示します。

5% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Idle Run Time

特定の VM の、アイドル状態で経過したプロセッサ時間の割合を示します。

常に 30% を超えている必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Total Run Time

特定の VM の、ゲスト コードおよびハイパーバイザー コードで経過したプロセッサ時間の割合を示します。

70% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Root Virtual Processor\% Guest Run Time

ゲスト コードで仮想プロセッサが使用した時間の割合を示します。これは、ホスト サーバー上の仮想化スタックのプロセッサ使用率を判断するために使用します。

5% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V Hypervisor Virtual Processor\% Hypervisor Run Time

ハイパーバイザー コードで仮想プロセッサが使用した時間の割合を示します。これは、ホストが使用する ハイパーバイザーによるプロセッサ使用率を判断するために使用します (VM 固有のものではありません)。

5% 未満を保つ必要があります。

 

Hyper-V メモリ カウンター

次の表は、一般的な Hyper-V メモリ カウンターを示しています。

カウンター 説明 しきい値 トラブルシューティング

Memory\Available MBytes

Available megabytes (MB) は、プロセスへの割り当てまたはシステムでの使用にすぐ利用できる物理メモリの量です。これは、ゲスト用に残されているメモリ量を示します。ルートはゲスト メモリ以外に、常に 256 MB、512 MB、または 2,048 バイトのメモリを予約しています。この正確な量については、Hyper-V のリリースにより異なります。VM が起動しない場合は、予約用に使用できるバイト数が少なすぎる可能性があります。

2 MB より大きい必要があります。

 

Memory\Pages/sec

Pages/sec は、ハード ページ フォールトを解決するためにディスクからページを読み取るか、ディスクにページを書き込む速度です。これによりハード フォールトが追跡されるため、メモリ負荷が測定されます。ハード フォールトは、ディスク アクセスが必要なページ フォールトです。通常、システムで使用可能なバイト数がごくわずかしかない場合は数値が急増し、プロセス間で物理 RAM の使用をめぐる競合が発生します。

該当なし。

 

Hyper-V VM Vid Partition\Physical Pages Allocated

VM の管理に必要なゲスト ページと仮想インフラストラクチャ ドライバー (VID) ページの合計数を示します。

該当なし。

 

Hyper-V VM Vid Partition\Remote Pages Allocated

Non-Uniform Memory Access (NUMA) ベースのシステムの場合、VM が複数のノードにまたがっているかどうかを示します。

該当なし。

これは可能な限り回避したいところです。「パフォーマンスを最大化したい場合は、VM を NUMA ノードに親和化してみてください。(英語)」に記載されている API を使用して特定のノードからの VM の起動が必要な場合もあります。このほか、VM を停止して再起動させるという方法もあります。Hyper-V は、可能な場合はすべてのメモリを 1 つの NUMA ノードに割り当てます。

   各ブログのコンテンツおよびその URL は予告なしに変更されることがあります。各ブログのコンテンツは現状のまま何の保証もなく掲載しているものであり、何らかの権利を許諾するものでもありません。スクリプトの例やコードなどを含め、「Microsoft 開発者サービス契約」の規定に従って活用してください。

Hyper-V Hypervisor [ROOT] Partition\1G GPA Pages

パーティションのゲスト物理アドレス (GPA) 空間に存在する 1 G のページの数を示します。これは、VM がサイズの大きいページを使用しているかどうかを示します。使用している場合は、VM 全体のパフォーマンスが向上します。

該当なし。

サイズの大きいページは、vTLB ハードウェアをサポートしているシステムでのみ使用されます。vTLB の詳細については、「Hyper-V をインストールするとデスクトップ ボックスの速度が低下する理由 (英語)」を参照してください。

   各ブログのコンテンツおよびその URL は予告なしに変更されることがあります。各ブログのコンテンツは現状のまま何の保証もなく掲載しているものであり、何らかの権利を許諾するものでもありません。スクリプトの例やコードなどを含め、「Microsoft 開発者サービス契約」の規定に従って活用してください。

Hyper-V Hypervisor [ROOT] Partition\2M GPA Pages

パーティションの GPA 空間に存在する 2 M のページの数を示します。これは、VM がサイズの大きいページを使用しているかどうかを示します。使用している場合は、VM 全体のパフォーマンスが向上します。

該当なし。

サイズの大きいページは、vTLB ハードウェアをサポートしているシステムでのみ使用されます。vTLB の詳細については、「Hyper-V をインストールするとデスクトップ ボックスの速度が低下する理由 (英語)」を参照してください。

   各ブログのコンテンツおよびその URL は予告なしに変更されることがあります。各ブログのコンテンツは現状のまま何の保証もなく掲載しているものであり、何らかの権利を許諾するものでもありません。スクリプトの例やコードなどを含め、「Microsoft 開発者サービス契約」の規定に従って活用してください。

Hyper-V Hypervisor [ROOT] Partition\Deposited Pages

パーティションに格納されているページ数を示します。これは、VM を管理するためにハイパーバイザーが使用しているメモリ量を示します。

該当なし。

 

Hyper-V ネットワーク カウンター

次の表は、一般的な Hyper-V ネットワーク カウンターを示しています。

カウンター 説明 しきい値 トラブルシューティング

Network Interface(*)\Bytes Total/sec

ネットワーク アダプターがデータ バイトを処理する速度を示します。このカウンターには、すべてのアプリケーションやファイルのデータ、およびパケット ヘッダーなどのプロトコル情報が含まれます。

100 メガバイト/秒 (MBps) のネットワーク アダプターの場合、6 ~ 7 MBps 未満である必要があります。

1000 メガビット/秒 (Mbps) のネットワーク アダプターの場合、60 ~ 70 Mbps 未満である必要があります。

 

Network Interface(*)\Packets Outbound Errors

エラーのために送信できなかった送信パケットの数を示します。

常に 0 である必要があります。

 

TCPv4\Connection Failures

TCP 接続が、SYN-SENT 状態または SYN-RCVD 状態から CLOSED 状態に直接移行した回数、および SYN-RCVD 状態から LISTEN 状態に直接移行した回数です。

エラー数の増加や、エラー率の継続的な上昇は、帯域幅の不足を示している場合があります。

 

TCPv6\Connection Failures

TCP 接続が、SYN-SENT 状態または SYN-RCVD 状態から CLOSED 状態に直接移行した回数、および SYN-RCVD 状態から LISTEN 状態に直接移行した回数です。

エラー数の増加や、エラー率の継続的な上昇は、帯域幅の不足を示している場合があります。

 

TCPv4\Connections Reset

TCP 接続が ESTABLISHED 状態または CLOSE-WAIT 状態のいずれかから CLOSED 状態に直接移行した回数を示します。

リセット数の増加や、リセット率の継続的な上昇は、帯域幅の不足を示している場合があります。

一部のブラウザーは TCP リセット (RST) パケットを送信するため、このカウンターを使用してリセット率を判断するときは注意してください。

TCPv6\Connections Reset

TCP 接続が ESTABLISHED 状態または CLOSE-WAIT 状態のいずれかから CLOSED 状態に直接移行した回数を示します。

リセット数の増加や、リセット率の継続的な上昇は、帯域幅の不足を示している場合があります。

一部のブラウザーは TCP リセット (RST) パケットを送信するため、このカウンターを使用してリセット率を判断するときは注意してください。

Hyper-V Virtual Switch\Bytes/sec

このカウンターは、ネットワーク アダプターを通過した合計バイト数を示します。

該当なし。

 

Hyper-V Virtual Switch\Packets/sec

このカウンターは、ネットワーク アダプターが受信した 1 秒あたりの合計バイト数を示します。

該当なし。

 

Hyper-V Virtual Network Adapter\Bytes/sec

このカウンターは、仮想スイッチを通過した 1 秒あたりの合計バイト数を示します。

100 MBps のネットワーク アダプターの場合、6 ~ 7 MBps 未満である必要があります。

1,000 Mbps のネットワーク アダプターの場合、60 ~ 70 Mbps 未満である必要があります。

 

Hyper-V Virtual Network Adapter\Packets/sec

このカウンターは、仮想スイッチを通過した 1 秒あたりの合計パケット数を示します。

該当なし。

 

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