ハードウェア要件およびソフトウェア要件を確認する (FAST Search Server 2010 for SharePoint)

 

適用先: FAST Search Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-29

FAST Search Server 2010 for SharePoint のインストールを開始する前に、インストール先のコンピューターが、この記事で説明するハードウェアとソフトウェアの最小要件を満たすことを確認してください。

この記事の内容

  • ハードウェア要件

  • ソフトウェア要件

ハードウェア要件

以下に、FAST Search Server 2010 for SharePoint を展開する場合のハードウェアの最小要件と推奨要件を示します。

ハードウェアの最小要件 ハードウェアの推奨要件

4 GB の RAM

16 GB の RAM

4 CPU コア、2.0GHz CPU

8 CPU コア、2.0GHz CPU

50 GB のディスク容量

1 テラバイトのディスク領域、6 スピンドル以上の RAID。

通常、ストライプ サイズが 128 KB の RAID5 構成を使用すると、良好なパフォーマンスと信頼性を兼ね備えた FAST Search Server 2010 for SharePoint 用コンテンツ ストレージが得られます。異なる RAID コントローラーによって操作の対象となる位置が変更されます。SATA ディスクではなく SAS ディスクの使用をお勧めします。消費電力とコストの上限が決められている場合、少数の 15 K RPM ディスクを使用するよりも多数の 10 K RPM ディスクを使用するほうがパフォーマンス面で有利です。

ソフトウェア要件

FAST Search Server 2010 for SharePoint を、次のどちらかのクリーン インストールがあるサーバーにインストールします。

  • Windows Server 2008 SP2 x64。すべての Standard/Enterprise/Datacenter の正規版がサポートされます。

  • Windows Server 2008 R2 x64

FAST Search Server 2010 for SharePoint をインストールする前に、サーバーに Service Pack および更新プログラムが完全に適用され、再起動されている必要があります。

ドメイン コントローラーを実行するサーバーに FAST Search Server 2010 for SharePoint をインストールしないでください。

重要

FAST Search Server 2010 for SharePoint のサーバーのみを使用します。FAST Search Server 2010 for SharePoint を SharePoint Server 2010 と同じサーバーにインストールしないでください。

FAST Search Server 2010 for SharePoint サーバー名が 15 文字以下であることを確認してください。

必須コンポーネント インストーラーは、必須ソフトウェア コンポーネント ( Microsoft .NET Framework version 3.5 SP1など) をインストールします。

注意

.NET Framework version 4 はサポートされていません。

ユーザーを作成しアクセス許可を定義する

  1. インストーラーを実行するユーザーが Administrators グループのメンバーであることを確認します。

  2. FAST Search Server 2010 for SharePoint を実行するために、fastuser などのドメイン ユーザーを作成します。ローカル管理者またはドメイン管理者として FAST Search Server 2010 for SharePoint を実行しないでください。

  3. 検索管理者を簡単に追加できるようにするには、ドメイン グループを作成します。このグループは、後で FAST Search Server 2010 for SharePoint 展開の各サーバーで FASTSearchAdministrators という名前のローカル グループに追加します。

    インストールした FAST Search Server 2010 for SharePoint を管理するすべてのユーザーをこのグループに追加します。

FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームで Windows ファイアウォールがすべてのサーバーで有効になっていることを確認する

FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームのすべてのサーバーで、Windows ファイアウォールが有効になっていることを確認します。

コントロール パネルの [システムとセキュリティ] で [ファイアウォールの状態の確認] をクリックし、[Windows ファイアウォールの状態] が [有効] に設定されていることを確認します。

静的 IP アドレスであることを確認する

インストール中に IPsec (インターネット プロトコル セキュリティ) がファイアウォールで自動的に構成されるように、すべての FAST Search Server 2010 for SharePoint サーバーに静的 IP アドレスが設定されていることを確認します。

複数サーバー展開を構成しているときに、非管理サーバーが管理サーバーに接続できないことを示すエラー メッセージが表示されることがあります。詳細については、「サーバー間の通信問題に関するトラブルシューティング (英語)」を参照してください。

ファイアウォールが正しく構成されていることを確認する

FAST Search Server 2010 for SharePoint インストーラーは、IPsec (インターネット プロトコル セキュリティ) キー交換、データ保護、および認証に関して、コンピューターの既定の設定を使用します。

ドメイン グループ ポリシーやコンピューターのローカル ポリシーに従うために、IPsec の既定の設定を使用しない場合は、カスタム グローバル ファイアウォール IPsec 設定で十分なセキュリティ対策を講じてください。さらに、グローバル IPsec 設定を展開内のすべてのサーバーで同じにしてください。

Windows 自動更新を無効にする

FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームのすべてのサーバーで、Windows Update の自動更新を無効にします。FAST Search Server 2010 for SharePoint を適切にシャットダウンした後で更新プログラムをインストールするように計画します。

夏時間の自動調整を無効にし、サーバー間の時計を同期する

FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームのサーバーで夏時間の自動調整を無効にします。夏時間の調整が有効になっていると、調整が行われる日の真夜中前後の短い時間帯にクエリのタイムアウトが発生する可能性があります。

FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームと SharePoint Server 2010 ファームのサーバーの時計が分単位まで同期していることを確認します。ただし、SharePoint Server 2010 ファームのサーバーと FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームのサーバーでは、夏時間の設定が異なっていてもかまいません。

ウイルス対策を構成する

FASTSearch フォルダーをウイルス スキャンの対象から除外することを強くお勧めします。これにより、ウイルス対策ソフトウェアが FAST Search Server 2010 for SharePoint データ ファイルをマルウェアと誤認して検疫することを防止できます。ウイルス対策ソフトウェアがプロセス単位でスキャン対象を選択できる場合は、次の FAST Search Server 2010 for SharePoint プロセスもスキャンの対象から除外することをお勧めします。これらのファイルは、FASTSearch\bin\ フォルダー内にあります。

  • cobra.exe

  • contentdistributor.exe

  • create_attribute_files.exe

  • docexport.exe

  • FASTSearch.exe

  • FASTSearchExec.exe

  • fdispatch.exe

  • fdmworker.exe

  • fixmlindex.exe

  • fsearch.exe

  • fsearchctrl.exe

  • ifilter2html.exe

  • indexer.exe

  • indexingdispatcher.exe

  • jsort2.exe

  • make_pu_diff.exe

  • MonitoringService.exe

  • pdftotext.exe

  • procserver.exe

  • qrserver.exe

  • spelltuner.exe

  • truncate_anchorinfo.exe

  • walinkstorerreceiver.exe

  • walookupdb.exe

  • webanalyzer.exe

プロキシ設定を構成する

注意

このセクションでは、HTTP 通信に使用されるプロキシ サーバーのみについて説明します。

HTTP 通信は、FAST Search Server 2010 for SharePoint ファームの複数のサーバーで使用されるほか、SharePoint Server 2010 と FAST Search Server 2010 for SharePoint 間の通信にも使用されます。そのため、SharePoint Server 2010 と FAST Search Server 2010 for SharePoint の両方ですべてのサーバー間の HTTP 通信を有効にする必要があります。

通常、各ルーターから HTTP 通信がルーティングされるかどうかはネットワーク プロキシの設定で決まります。ネットワーク プロキシが各サーバーで正しく設定されている必要があります。プロキシ サーバーは手動で構成することも自動構成を使用して構成することもできます。

該当する LAN 設定を各サーバーで表示および編集するには、[インターネット オプション] を FASTSearch ユーザーとして開いて、次の手順を実行します。

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開きます ([スタート] メニューの [すべてのプログラム] をクリックし、[アクセサリー]、[コマンド プロンプト] の順にクリックします)。

  2. コマンド プロンプトで、次のコマンドを入力します。

    runas /user:<domain>\<user> "cmd /c c:\windows\system32\inetcpl.cpl"
    

    ここで、<domain> と <user> は、FASTSearch のユーザー ドメインとユーザー名をそれぞれ指します。

  3. [接続]、[LAN の設定] の順にクリックします。

[自動構成] を使用している場合は、FAST Search Server 2010 for SharePoint と SharePoint Server 2010 の両方についてすべてのサーバーに到達できることを確認します。

プロキシ サーバーを手動で構成した場合は、[ローカル アドレスにはプロキシ サーバーを使用しない] がオンになっていることを確認します。

次の手順

必要なハードウェアとソフトウェアを確認および設定したら、「Microsoft SharePoint Server 2010 および Microsoft SQL Server 2008 をインストールする (FAST Search Server 2010 for SharePoint)」の手順を実行してください。

See Also

Concepts

FAST Search Server 2010 for SharePoint の展開