IIS への Gallery2 のインストール

公開日: 2007 年 12 月 18 日 (作業者: iisteam (英語))

更新日: 2007 年 12 月 18 日 (作業者: iisteam (英語))

はじめに

Gallery は、Web サイトの写真管理に使用できる Web アプリケーションです。Gallery では、直感的なインターフェイスを使用して、フォト アルバムの作成と管理を簡単に行うことができます。フォト管理では、縮小表示の自動作成、イメージのサイズ変更、回転、並べ替え、キャプション作成、検索などを行うことができます。アルバムと写真には、認証されたユーザーごとにアクセス許可 (表示、編集、削除など) を設定できるため、プライバシーが強化されます。

Gallery の詳細については、http://gallery.menalto.com/(英語) を参照してください。

以下では、IIS 6 上で FastCGI と連動するように Gallery をインストールして構成する方法について説明します。このドキュメントでは、https://www.iis.net/fastcgi/phpon60 の説明に従って FastCGI 拡張機能と PHP ライブラリのセットアップと構成が完了していることを前提としています。

ここで示している手順は、以下の構成のもとでテストし、動作が確認されています。

  • Windows Server® 2003 オペレーティング システム
  • IIS 6
  • PHP 5.2.4
  • MySQL 5.0.45
  • Gallery 2.2.3 – 標準インストール

PHP のセットアップに関するメモ

Gallery は、PHP で提供される既定の構成をあまり変更することなく使用できます。Gallery を動作させるために、PHP で提供される基本構成ファイル (php.ini 構成ファイル) で変更が必要なのは、次の部分だけです。****

  • "extension_dir" を "c:\php\ext" (PHP 拡張機能ディレクトリの場所) にします。
  • 拡張機能の一覧のうち "extension=php_mysql.dll" のコメントを解除して、MySQL サポートを有効にします。
  • 拡張機能の一覧のうち "extension=php_gd2.dll" のコメントを解除して、グラフィックス ツールキットを有効にします。

アプリケーションのダウンロードと展開

Gallery の最新リリースは http://codex.gallery2.org/Gallery2:Download(英語) からダウンロードできます。このドキュメントの手順はバージョン 2.2.3 を基にしていますが、以降のバージョンもインストールに関してはほとんど違いはありません。

zip パッケージをダウンロードしたら、中身を C:\Inetpub\wwwroot\Gallery2 または任意選択のディレクトリに展開します。Gallery Web ディレクトリのアクセス許可は、既定のままで十分であり、変更する必要はありません。

ストレージ ディレクトリのセットアップ

Gallery では、すべての写真と関連データ (サムネイルなど) の保存に単独のディレクトリが必要です。セキュリティ上、このディレクトリは Web ルート以外の場所に作成することをお勧めします。

このチュートリアルでは、g2data というディレクトリを C: ドライブに作成しています (C:\g2data)。ディレクトリへの Web サーバーの書き込みアクセス許可を付与する必要があります。FastCGI ではすべてのユーザーからの要求が偽装されます。したがって、偽装に使用されるユーザー アカウントに、このディレクトリへの書き込みアクセス許可を必ず付与します。たとえば、Web サイトまたは仮想ディレクトリが匿名認証用に構成されている場合は、"インターネット ゲスト アカウント" に C:\g2data への書き込みアクセス許可を付与する必要があります。

Ff454042.file1_277(ja-jp,TechNet.10).png 

データベースのセットアップ

Gallery を使用するには、何らかのデータベースにアクセスする必要があります。このチュートリアルでは、MS SQL Server® 2005 を使用します。MySQL、MS SQL Server Express、またはその他のデータベースを使用することもできます。

インストールを開始する前に、サーバー上にデータベースを作成します。さらに、データベース ユーザーを作成し、データベースに対する db 所有者アクセス許可を付与します。

1. MS SQL Server 2005 を使用する場合は、Microsoft SQL Server Management Studio を開き、[新しいクエリ] ボタンをクリックします。
2. クエリ ウィンドウに次のスクリプトを入力します (このスクリプトによって Gallery アプリケーションに必要なデータベースとユーザーが作成されます)。

                      
USE [master]
GO

CREATE DATABASE gallery2
GO

CREATE LOGIN [gallery2] 
WITH PASSWORD=N'pass@word1',
     DEFAULT_DATABASE=[gallery2],
     CHECK_EXPIRATION=OFF,
     CHECK_POLICY=OFF
GO

USE [gallery2]
GO

CREATE USER [gallery2] FOR LOGIN [gallery2] WITH DEFAULT_SCHEMA=[dbo]

3. 新しく作成したユーザーに、Gallery2 データベースへの db_owner アクセス許可を付与します。

Ff454042.file2_image1(ja-jp,TechNet.10).png 

アプリケーションのセットアップと構成

Web ブラウザーを開き、https://localhost/gallery2/install/index.php にアクセスします。

1. [Begin installation] をクリックして認証ページを開きます。

Ff454042.file3_277(ja-jp,TechNet.10).png 

2. 指示に従い、login.txt ファイルを Gallery2 ディレクトリに保存します。
3. [Authenticate Me] をクリックします。
4. 次のステップに進み、システム チェックを実行してインストールの種類を選択します。このチュートリアルでは、[Standard Installation] オプションを使用します。
5. 前に作成したデータ ディレクトリへのパスを指定します。g2data のアクセス許可を正しく構成できている場合は、[Save] をクリックすると次のステップに進むことができます。

Ff454042.file4_277(ja-jp,TechNet.10).png 

ステップ 5 の [Install Steps] ウィンドウで、必要なデータベース情報を入力します。データベースとユーザーを正しくセットアップできている場合は、[Save] をクリックすると次のインストール ステップが表示されます。

Ff454042.file5_277(ja-jp,TechNet.10).png 

ステップ 7 の [Install Steps] ウィンドウで、空の config.php ファイルを Gallery2 フォルダーに作成するように指示があります。

Ff454042.file6_277(ja-jp,TechNet.10).png 

Web サーバーに、このファイルへの書き込みアクセス許可が付与されていることを確認してください。このチュートリアルでは、"インターネット ゲスト アカウント" にこのファイルへの書き込みアクセス許可を付与しています。

許可を確認したら、残りのインストール ステップを実行します。インストールが完了したら、インストールで指定した管理者のユーザー名とパスワードを使用して、新しく作成した Gallery にログインできます。

Ff454042.file7_277(ja-jp,TechNet.10).png 

詳細情報

IIS 6 用 FastCGI 拡張機能について意見を交換したり、不具合を報告するには、次の FastCGI フォーラムをご利用ください。
• IIS.NET / IIS 6 FastCGI フォーラム (英語)

IIS での各種 PHP アプリケーションの実行に関する詳細については、次を参照してください。
• PHP on IIS ポータル (英語)
• PHP コミュニティ フォーラム (英語)