開発者エクスペリエンスの検証 - ASP.NET

公開日: 2009 年 1 月 18 日 (作業者: walterov (英語))

更新日: 2009 年 3 月 14 日 (作業者: walterov (英語))

はじめに

このチュートリアルでは、開発者のエクスペリエンスを検証する手順について説明します。ホスティング事業者はこの手順に従って、ユーザーが Windows Web プラットフォームのツールおよびサービスを使用してホスティング環境でアプリケーションをダウンロード、カスタマイズ、公開、管理できるかどうかを検証できます。

このチュートリアルでは、開発者として Microsoft Web Platform Installer を使用し、ローカルの開発用コンピューターで "Graffiti CMS" という一般的な CMS ASP.NET アプリケーションを展開します。アプリケーションの正常な動作が確認できたら、ホストされているサーバーにアプリケーションを展開します。

要約すると、このチュートリアルでは以下の作業を実行します。

  1. Web Platform Installer を使用して、開発者のコンピューターに Graffiti CMS をインストールします。
  2. SQL Server を使用するようにアプリケーションを構成して、ローカルでテストを実施します。
  3. Visual Web Developer を使用してアプリケーションを修正し、リモート サーバーに公開します。
  4. IIS マネージャーのリモート管理機能を使用して、新しい SQL Server を参照するようにアプリケーションの接続文字列を変更します。

必要条件

  1. ホスティング事業者は、Web サイトとコンテンツを共有する FTP サイトへのアクセスに必要な資格情報を開発者に割り当てている必要があります。この構成をセットアップして個々のユーザーを分離する方法については、FTP と VWD の記事 <リンク: http://learn.iis.net/page.aspx/537/guide-to-deploy-ftp-and-publish-with-vwd/> を参照してください。
  2. ホスティング事業者は、開発者に SQL Server データベースを提供している必要があります。
  3. 開発者は、Visual Web Developer (VWD) および SQL Server をインストールしている必要があります。
  4. 開発者は、Web Platform Installer (WPI) をインストールしている必要があります。手順については、こちら <リンク: https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=145510> を参照してください。

ステップ 1: WPI を使用して開発用コンピューターに Graffiti CMS アプリケーションをインストールする

この記事の執筆時点では、Web Platform Installer の新しいバージョンが Web でリリースされています。詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=145510 を参照してください。このアプリケーションのセットには、Graffiti CMS が含まれています。

ステップ 2: Graffiti CMS サイトおよび対応するデータベースが存在することを確認する

  1. IIS マネージャーを実行し、左側のパネルで [サイト] フォルダーを表示します。

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  2. SQL Management Studio を実行し、データベース テーブルで Graffiti データベースを表示します。

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  3. IE を使用して、サイトを表示します。

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ステップ 3: 作成した SQL Server データベースを使用するように Graffiti を構成する

ここまで、Graffiti アプリケーションを実行し、Graffiti アプリケーション用の SQL データベースを作成しました。しかし、この SQL データベースは、Graffiti アプリケーションが既定で使用するデータベースではありません。Graffiti アプリケーションは既定で専用のデータベース システム (VistaDB) を使用します。このサイトの接続文字列ダイアログを参照してください。

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SQL Server の設定手順は非常に簡単です。

  1. Graffiti データベースを使用して、次の手順を実行します。

    • Data フォルダー内にある Graffiti_SQL_Schema.sql ファイルを実行します。
    • Data フォルダー内にある Graffiti_SQL_Data.sql ファイルを実行します。
  2. web.config ファイルに、データベースの接続文字列を追加します。名前は「Graffiti」にします。

    <add name="Graffiti" connectionString="server=SERVERNAME; database=Graffiti; User ID=graffiti; Password=********' /> 
    

    この手順は、IIS マネージャーの接続文字列モジュールを使用して実行することもできます。

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  3. web.config ファイルで、AppSetting キーの DataBuddy::Provider 値を「DataBuddy.SQLDataProvider, DataBuddy」に変更します。

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  4. Internet Explorer で、Graffiti サイトを表示します。SQL データベースが、既定のデータベースとは異なるデータを表示することに注目してください。

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  5. Application Admin 資格情報が正しく機能し、web.confg ファイル内に管理ユーザーの一時パスワードがあることを確認します。

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  6. 資格情報を入力し、[ログイン] をクリックします。

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  7. [管理コントロール パネル] ページが表示されます。

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これで、アプリケーションの公開準備が整いました。

ステップ 4: Visual Web Developer (VWD) を使用してアプリケーションを修正および公開する

  1. VWD で Graffiti サイトを開きます。次のダイアログが表示されたら [はい] をクリックし、サイトを .NET Framework バージョン 3.5 にアップグレードします。

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  2. [Web サイト] メニューを開き、[Web サイトのコピー] を選択します。

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  3. [FTP サイト] を選択し、サーバー名、ポート、およびユーザー アカウントの資格情報を入力します。[受動モード] チェック ボックスがオンになっていることを確認し、[開く] をクリックします。

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  4. すべてのコンテンツをターゲット サーバーに公開します。

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ステップ 5: IIS マネージャーのリモート管理を使用して、新しい SQL Server をポイントするように Graffiti サイトの接続文字列を変更する

  1. IIS マネージャーを起動します。Windows Vista を実行している場合は、必ず IIS マネージャーのリモート バージョンを実行してください。

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  2. リモート サイトに接続します。

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  3. ホスティング事業者から割り当てられたユーザー資格情報を入力します。

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  4. 新しい接続に名前を割り当てます。

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  5. 次のようなダイアログ ボックスで、表示されている IIS マネージャーの拡張モジュールをインストールします。

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  6. 新しい Graffiti サイトを選択し、[接続文字列] アイコンをダブルクリックします。

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  7. サーバー名を新しいターゲット SQL Server に変更します。

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  8. データベースのアップロードには、ホスティング事業者が提供する機能を使用できます。FTP によるデータベース バックアップと復旧プロセスを使用するか、Graffiti_SQL_Schema.sql および Graffiti_SQL_Data.sql ファイルの実行が可能なその他のコントロール パネル機能を使用します。

  9. 新しいホスティング環境で、アプリケーションが正しく機能することをテストします。Admin ユーザーとして投稿を作成した後のスクリーン ショットを以下に示します。

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まとめ

このチュートリアルでは、以下の方法を紹介しました。

  1. Web Application Installer を使用して、開発者のコンピューターに Graffiti CMS をインストールします。
  2. SQL Server を使用するようにアプリケーションを構成して、ローカルでテストを実施します。
  3. Visual Web Developer を使用してアプリケーションを修正し、リモート サーバーに公開します。
  4. IIS マネージャーのリモート管理機能を使用して、新しい SQL Server を参照するようにアプリケーションの接続文字列を変更します。