SharePoint Online で文書のバージョン管理機能を有効にしてみよう

発行日: 2010 年 7 月

SharePoint Online の最も便利な機能の 1 つに、ドキュメントのチェックインとチェックアウトがあります。この機能は Microsoft Office と自動的に連携して動作するため、SharePoint Online のドキュメント ライブラリに格納されているドキュメントを開いてチェックアウトし、オフラインで作業してから、チェックインして戻すことができます。他のユーザーは、ドキュメントがチェックアウトされていることを確認でき (次のスクリーンショットで Word ドキュメントに緑の矢印が付加されているのがチェックアウトを示しています)、読み取り専用のバージョンをダウンロードできます。

これらのセーフガードがあっても、ドキュメントのチェックインされているバージョンを、古いバージョンで上書きしてしまう可能性があります。このための解決策として、SharePoint Online にはドキュメントのバージョン管理機能があります。

ドキュメントのバージョン管理を有効にする方法

SharePoint Online のドキュメント ライブラリでは、複数レベルでのバージョン管理がサポートされています。バージョン管理は既定では有効になっていないため、SharePoint サイト管理者がドキュメントのライブラリ設定で有効にする必要があります。この設定は、次の操作によって簡単に実行できます。

i. ドキュメント ライブラリに移動します。

図 2

このスクリーンショットは、[共有ドキュメント] リンクをクリックし、共有ドキュメント ライブラリに移動するところです。

ii. 次のスクリーンショットに示すように、ドキュメント ライブラリで、ドキュメント ライブラリ メニューの [設定] をクリックし、[ドキュメントライブラリの設定] オプションをクリックします。

図 3

iii. ドキュメント ライブラリのカスタマイズ ページ (次に示すスクリーンショットでは [共有ドキュメントのカスタマイズ]) で、[全般設定] セクションの [バージョン設定] をクリックします。

図 4

iv. 次のスクリーンショットに示すようなバージョン設定ページが開きます。

図 5

設定を構成する前に、SharePoint のバージョン管理にはドラフトとメジャー バージョンの発行の概念が組み込まれていることを理解してください。ドラフトは、サイトを参照している他のユーザーに対して表示されたり、表示されなかったりします。これは、管理者の行った設定により制御されます。メジャーバージョンは "公開された" バージョンと見なされ、既定で他のユーザーに対して表示されます。

[コンテンツの承認が必要] - メジャー バージョンを発行する前に、承認を行うことを選択できます。厳密に制御され、公開前に必ずレビューを必要とするドキュメントに対して最適の機能です。

[ドキュメントのバージョン履歴] - バージョン履歴の機能を有効にします。

[バージョンを管理しない] - 既定の設定です。

[メジャー バージョンを作成する] - メジャー バージョンは、基本的にはライブラリへ "発行" されたドキュメントを指します。このオプションが選択されている場合、ドキュメントのすべてのバージョンが "発行" されたバージョンと見なされます。この場合、整数値のバージョンのみが作成され、保持されます。

[メジャーとマイナー (下書き) バージョンを作成する] - このオプションを選択すると、チェックインするバージョンがメジャーバージョンとマイナーバージョンのどちらについて更新されたものとするかを指定できます。マイナーバージョンは、2 番目のオクテットに小数としてマークされます。

[保存するバージョンの数を限定する (オプション)] - このオプションを使用すると、ドキュメント ライブラリに保持されるドキュメントのバージョン数を制限できます。これらの制限は、メジャーバージョンとマイナー バージョンの両方について指定できます。この機能は、サイトが消費するディスク容量を制御するのに便利です。

[下書きアイテムのセキュリティ] - この設定により、下書きドキュメントを簡単に隠して表示されないようにすることができます。

[チェックアウトを必須にする] - バージョン更新を強制するには、この設定を有効にします。

この設定が有効な場合、ドキュメントをチェックインするときに次の画面が表示されます。

図 6

さらに、ドキュメントを右クリックすると、追加オプションが表示されます。

図 7

これによって、バージョン履歴を選択し、目的の任意のバージョンを表示できます。

図 8

この機能は非常に便利です。

複数バージョンが存在するドキュメントの管理の複雑さを経験したことがあれば、SharePoint Online に組み込まれているバージョン管理機能の有用性をすぐに理解していただけることと思います。

それでは、クラウドを十分に活用してください。

Brett