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複数言語をサポートするためのラベルのカスタマイズ

 

公開日: 2017年1月

対象: Dynamics 365 (online)、Dynamics 365 (on-premises)、Dynamics CRM 2016、Dynamics CRM Online

Microsoft Dynamics 365 でカスタマイズを作成するときは、ラベルを使用することで複数の言語をサポートできます。

このトピックの内容

ラベルの使用

ラベルで使用するメッセージ

基本言語のラベルのカスタマイズ

カスタマイズされたエンティティおよび属性のテキストの翻訳

組織で使用する言語の管理

ラベルの使用

ラベルは、クライアント アプリケーションでユーザーに表示されるローカライズされた文字列です。 それらは、言語パックをサポートする Label クラスを使用することで実装されます。 エンティティの表示名やオプション セット内のオプションなど、ユーザーに表示される文字列は複数の言語で保存できます。 ユーザーは、Microsoft Dynamics 365 のフォームおよびビューに表示する言語を選択できます。

次の表に、Label クラスを使用するすべてのメタデータの一覧を示します。

メタデータ プロパティ

説明

AttributeMetadata.Description

属性の説明。

AttributeMetadata.DisplayName

属性の表示名。

EntityMetadata.Description

エンティティの説明。

EntityMetadata.DisplayCollectionName

エンティティの複数形での表示名。

EntityMetadata.DisplayName

エンティティの表示名。

Label

1 対 1 のエンティティ関連付けで使用されるラベル。

OptionMetadata.Label

候補リスト、状態、またはステータス属性のオプションで使用されるラベル。

Label クラスには、インストールされている言語ごとに 1 つずつ文字列を格納できます。 この配列は LocalizedLabels プロパティです。 常に、基本言語用に格納されたラベルが存在する必要があります。 その他の言語のラベルは null にすることができます。 ユーザーがユーザー インターフェイスをある言語で表示するときに、その言語の文字列のラベルがない場合は、基本言語のラベルが使用されます。

UserLocalizedLabel プロパティを使用して、ユーザーが選択した言語のラベルを取得できます。

ラベルで使用するメッセージ

以下の表には、複数の言語をサポートするためにローカライズされたラベルの操作に使用できるメッセージを一覧表示します。 翻訳のインポート時は、ソリューションのインポート時と同じ方法でインポート ジョブに基づいてレポートを生成できます。 詳細については、「ソリューションのインストールまたはアップグレード」を参照してください。

メッセージ

説明

ExportTranslationRequest

特定のソリューションのすべての翻訳を圧縮ファイルにエクスポートします。

ImportTranslationRequest

圧縮ファイルからすべての翻訳をインポートします。

RetrieveFormattedImportJobResultsRequest

ImportJob の結果を、Microsoft Office Excel で開ける形式の XML ドキュメントとして取得します。

RetrieveLocLabelsRequest

指定された属性のローカライズされたラベルを取得します。

SetLocLabelsRequest

指定された属性のローカライズされたラベルを設定します。

基本言語のラベルのカスタマイズ

カスタマイズ ツールにはエンティティの表示名を編集する方法が用意されており、これらのプロパティをプログラムでカスタマイズできます。 エンティティ メッセージを編集することもできます。 ただし、すべてのメッセージが公開されるわけではありません。 アプリケーションで使用されるテキストを見つけてカスタマイズする別の方法は、翻訳をエクスポートし、基本言語の値を編集し、翻訳を再度インポートすることです。 これはこの機能の本来の目的ではありませんが、アプリケーションで使用されるテキストを識別してカスタマイズするためにサポートされている方法です。 詳細については、「エンティティのメッセージの変更」を参照してください。

カスタマイズされたエンティティおよび属性のテキストの翻訳

アプリケーションのカスタマイズは基本言語でのみ実行できるので、カスタマイズ用のローカライズされたラベルを用意する場合は、組織で使用できる他の言語にローカライズできるように、ラベルのテキストをエクスポートする必要があります。

カスタマイズされたテキストの翻訳用のエクスポート

翻訳は Web アプリケーションにエクスポートするか、ExportTranslationRequest メッセージを使用してエクスポートできます。

エクスポートされたテキストは、Microsoft Office Excel で開くことができる CrmTranslations.xml を格納する圧縮ファイルとして保存されます。 翻訳担当者、翻訳会社、およびローカリゼーション会社にはこのファイルを送信できます。

詳細は、Office 2003 XML リファレンス スキーマを参照してください。

翻訳されたテキストのインポート

カスタマイズされたエンティティまたは属性のテキストをエクスポートし、翻訳したら、ImportTranslationRequest メッセージを使用して、Web アプリケーションに翻訳済みのテキスト文字列をインポートできます。 インポートするファイルは、エクスポートされたときの CrmTranslations.xml と [Content_Types].xml ファイルを格納する圧縮ファイルである必要があります。

完了した翻訳をインポートした後、カスタマイズされたテキストは、そのテキストの翻訳後の言語を使用するユーザーに表示されます。

注意

Microsoft Dynamics 365 では、500 文字を超える長さの翻訳済みテキストをインポートすることはできません。 翻訳ファイル内の任意のアイテムが 500 文字を超える長さの場合、インポート プロセスは失敗します。 インポート プロセスが失敗した場合は、失敗の原因となったファイル中の行を確認し、文字数を減らしてから再度インポートを試みてください。

カスタマイズは基本言語でのみサポートされるので、言語選択で設定した基本言語で Microsoft Dynamics 365 を操作している可能性があります。 翻訳済みテキストが表示されることを確認するには、Microsoft Dynamics 365 のユーザー インターフェイスの言語選択を変更する必要があります。 カスタマイズに関する追加の作業を行うには、基本言語に戻す必要があります。

組織で使用する言語の管理

Microsoft Dynamics 365 (オンラインおよび設置型) では、サーバー上に複数の言語パックをインストールして、ユーザーが言語パックを選択できるようにすることができます。 言語パックのインストールの詳細は、インストール ガイド、TechNet: 言語パックのインストールと有効化を参照してください。 このセクションには、組織のためにインストールされた言語の管理で使用するメッセージに関する情報が含まれています。

次の表に、言語パックを操作する際に使用するメッセージを示します。 これらのメッセージは、Execute メソッドと共に使用します。

メッセージ

説明

DeprovisionLanguageRequest

言語のプロビジョニングを解除するために必要なデータを格納します

ProvisionLanguageRequest

新しい言語をプロビジョニングするために必要なデータを格納します。

RetrieveAvailableLanguagesRequest

使用可能な言語の一覧を取得します。

RetrieveDeprovisionedLanguagesRequest

サーバーにインストール済みの言語パックのうち、無効になっているものの一覧を取得します。

RetrieveInstalledLanguagePacksRequest

サーバーにインストール済みの言語パックの一覧を取得するために必要なデータを格納します。

RetrieveInstalledLanguagePackVersionRequest

インストール済みの言語パックのバージョンを取得するために必要なデータを格納します。

RetrieveProvisionedLanguagesRequest

有効になっているサーバーにインストールされている言語パックの一覧を取得します。

RetrieveProvisionedLanguagePackVersionRequest

サーバーにインストールされている言語パックのバージョンを取得します。

関連項目

Dynamics 365 メタデータと共に組織サービスを使用する
Microsoft Dynamics 365 アプリケーションをカスタマイズする
エンティティのメッセージの変更

Microsoft Dynamics 365

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