デバイス更新プロセスの流れ

管理者は, .cab ファイル形式の更新プログラムを Microsoft ヘルプとサポート Web サイトからダウンロードし、Import-CsDeviceUpdate コマンドレットを使用してこの .cab ファイルをデバイス更新 Web サービスにアップロードします。

Import-CsDeviceUpdate コマンドレットは、デバイス固有のすべての更新プログラムを .cab ファイルから取得します。その後、データをデバイス更新 Web サービス プール用のローカル ファイル ストアに書き込み、同じプールに対する中央管理ストア ルールを作成します。

Import-CsDeviceUpdate コマンドレットは [保留中の更新] タブに更新プログラムを公開します。

一覧の更新プログラムに対して管理者が何らかの操作を行うと、Lync Server コントロール パネルによって変更が中央管理ストアに書き込まれます。

ユーザーが初めて Lync Phone Edition を起動してサインインすると、デバイスは、そのデバイスのユーザー アカウントをホストしているサーバーまたはフロントエンド プールからインバンド プロビジョニング情報を取得します。この情報には、デバイス更新 Web サービスを実行しているサーバーの内部 URL と外部 URL が含まれています。

デバイスがオンになっていても、デバイスにサインオンしているユーザーや以前にサインオンしたユーザーがいない場合、デバイスはドメイン ネーム システム (DNS) 参照要求を ucupdates-r2.<DHCP によって提供された DNS ドメイン名> に送信し、デバイス更新 Web サービスを実行しているサーバーの内部 URL と外部 URL を取得します。

その後、デバイスがオンの状態でユーザーがサインインすると、既定では 24 時間ごとに Lync Phone Edition が更新プログラムの有無をチェックします。こうしたチェックは、デバイス更新 Web サービスをホストしているサーバーに HTTP 要求を 443 番ポート経由で送信することによって行われます。この要求には、Lync Phone Edition が実行している現在のバージョンが含まれます。

ユーザーがデバイスにサインオンしておらず、デバイスが組織のファイアウォールの外側にある場合、デバイス更新 Web サービスは要求を拒否します。

それ以外の場合、デバイス更新 Web サービスは次のどちらかの情報が含まれる応答を返します。

• 現在のファームウェアのバージョンに対応する承認済みの更新プログラムが存在しない場合は、応答に downloads=0 が含まれます。テスト デバイスの場合、この応答が返されるためには、更新プログラムが承認済みではなく保留中でなければなりません。

• 現在のバージョンに対応する承認済みの更新プログラムが存在する場合は、応答にデバイス更新 Web サービスの内部 URL と外部 URL が含まれます。テスト デバイスの場合、この応答が返されるためには、更新プログラムが承認済みではなく保留中でなければなりません。

後者の場合、Lync Phone Edition は HTTPS 更新要求を 443 番ポート経由でデバイス更新 Web サービスに送信します。デバイスが組織のファイアウォールの外側にある場合は、有効なユーザー アカウントのユーザー名とパスワードがこの要求に含まれている必要があります (ユーザーがデバイスにログオンしている必要があります)。

更新プログラムのイメージがデバイスにダウンロードされます。

デバイスが 5 分間のアイドル状態を経て再起動し、更新が完了します。