Share via


1 つの URL からの Outlook Web App へのアクセスについて

 

適用先: Exchange Server 2010 SP1, Exchange Server 2010 SP2

Microsoft OfficeOutlook Web App を使用して 1 つの共通 URL から Exchange メールボックスにアクセスすると、特にアカウントをクラウドベースの組織に移動したユーザーは、より簡単でスムーズにハイブリッド展開に移行できます。Outlook Web App 要求をハイブリッド サーバーが社内メールボックス サーバーに自動的にリダイレクトできる機能、またはクラウドベースの組織内のメールボックスへのリンクをそのメールボックス所有ユーザーに提供できる機能を有効にしておけば、メールボックスの配置場所に関係なく、1 つの URL を覚えておくだけで Outlook Web App にアクセスできます。

Outlook Web Access と社内 Exchange 2003 サーバー

既存の社内 Exchange 2003 サーバーによって、Outlook Web App を使用したメールボックスへのアクセスがサポートされます。Outlook Web App では、Outlook 2003 メール クライアントと同様の電子メール機能が、ブラウザーベースで提供されます。

企業ネットワークの外部から Outlook Web App を起動するには、通常、外部からのアクセスが可能な メールボックス サーバーの FQDN を Web ブラウザーに入力し、その後に Outlook Web App 仮想ディレクトリ名を入力します (たとえば https://mail.contoso.com/exchange)。プロンプトが表示されたらネットワーク資格情報を入力します。社内ネットワークから Outlook Web App を起動することもできます。その場合は通常、Web ブラウザーで社内サーバー名を入力し、Outlook Web App 仮想ディレクトリ名 を入力します (たとえば https://mailserver/exchange)。社内ネットワークから Outlook Web App を起動する場合も、ネットワーク ユーザー資格情報が必要です。

Outlook Web App とハイブリッド サーバー

ハイブリッド展開では通常、既存のユーザー メールボックスを社内の Exchange 2003 メールボックス サーバーからクラウドベースの組織に段階的に移行します。メールボックス移行中もユーザーが Web ブラウザーを使用してメールボックスにアクセスできるようにすることは、多くの場合、きわめて重要です。

Outlook Web App (旧称: Outlook Web Access) は、クラウドベース組織に移行後のユーザー メールボックスで利用でき、移行前と同様な Web ベースのメッセージング機能が提供されます。クラウドベース組織では、Outlook 2003 ベースのユーザー エクスペリエンスではなく、Outlook 2010 をモデルとしたユーザー エクスペリエンスを提供します。従来と同様な機能が多数提供されているほか、いくつかの新機能も導入されています。ただし、クラウドベース組織内に Outlook Web App を起動するには、クラウドベース組織の Outlook Web App アドレスを使用する必要があります。ハイブリッド展開の際には既存の Outlook Web App 構成を維持することもできますが、Outlook Web App 要求を処理できるようにハイブリッド サーバーを構成し、1 つの URL を使用してユーザー メールボックスにアクセスすることをお勧めします。

インストール済みクライアント アクセス サーバーの役割を使用して、ユーザー メールボックスの配置場所に応じて、次のいずれかの操作を実行するようにハイブリッド サーバーを構成することができます。

  • 社内サーバー上のメールボックス   メールボックスが社内の Exchange 2003 メールボックス サーバー上にある場合、ハイブリッド サーバーに対して行われた Outlook Web App 要求は、社内メールボックス サーバーに直接リダイレクトされます。社内 Exchange 2003 メールボックス サーバーに、ネットワーク資格情報の入力を促すプロンプトが表示されます。

  • クラウド内のメールボックス   メールボックスがクラウドベースの組織内にある場合、ハイブリッド サーバーに対して行われた Outlook Web App 要求は、クラウドベースの組織に自動的にリダイレクトされません。代わりに、ハイブリッド サーバーに Web ページが表示され、その Web ページにクラウドベースの組織用の Outlook Web App エンドポイントへのリンクが提供されます。また、対象の URL を Web ブラウザーにお気に入りとして保存することもできます。

上記の操作ができるようにハイブリッド サーバーを構成するには、あらかじめ次の手順を完了しておく必要があります。

  1. 社内に配置されているメールボックス用の社内サーバーに Outlook Web App 要求をリダイレクトするように、ハイブリッド サーバー上で Outlook Web App 仮想ディレクトリを構成します。

  2. クラウドベースの組織内に配置されているユーザー メールボックス用のクラウドベース Outlook Web App URL を表示するように、ハイブリッド サーバー上で組織上の関係を構成します。

  3. 既存の DNS レコードを更新して、Outlook Web App 要求がハイブリッド サーバーに送信されるようにします。

 © 2010 Microsoft Corporation.All rights reserved.