共存について
適用先: Exchange Server 2010 SP2
ハイブリッド展開により組織は、既存の社内 Microsoft Exchange 組織で実現されている多機能性と管理制御能力をクラウドにまで拡大することができます。ハイブリッド展開では、社内組織とクラウドベース組織に、1 つの Exchange 組織としてのシームレスなルック アンド フィールが提供されます。また、ハイブリッド展開は、クラウドベースの Exchange 組織に完全に移行するまでの中間ステップとすることができます。
ハイブリッド展開の機能
ハイブリッド展開では次の機能が有効になります。
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社内組織とクラウドベース組織間でのメール ルーティング。
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共有ドメイン名前空間によるメール ルーティング。たとえば、社内組織とクラウドベース組織の両方で、SMTP ドメインとして @contoso.com を使用できます。
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統一されたグローバル アドレス一覧 ("共有アドレス帳" とも呼ばれます)。
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社内組織とクラウドベース組織間での空き時間情報や予定表の共有。
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メール フロー制御の集中管理。社内組織は、社内組織とクラウドベース組織の両方のメール フローを制御できます。
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社内組織とクラウドベース組織の両方に対応した単一の Outlook Web App URL。
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既存の社内メールボックスをクラウドベースの組織に移動する機能。
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社内 Exchange 管理コンソール (EMC) を使用した、メールボックスの集中管理。
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メッセージ追跡、メール ヒント、および社内組織とクラウドベース組織間での複数のメールボックスの検索。
ハイブリッド展開のコンポーネント
ハイブリッド展開には、次のようないくつかの種類のサービスおよびコンポーネントが含まれます。
Microsoft Office 365 Office 365 サービスでは、そのサブスクリプション サービスの一部としてクラウドベースの Exchange 組織が提供されます。ハイブリッド展開を構成する組織は、このクラウドベースの Exchange 組織を作成して構成する必要があります。
ハイブリッド サーバー ハイブリッド サーバーとは、既存の Exchange 組織内にインストールされる Exchange Server 2010 サーバーのことで、ハイブリッド展開において必須です。共存サーバーによって、既存の Exchange 組織と Office 365 ベースの Exchange 組織間のメッセージング機能およびメッセージング配信が可能になります。
Microsoft Federation Gateway Microsoft Federation Gateway は、社内の Exchange 2010 組織とクラウドベースの Exchange 組織間の信頼ブローカーとして機能する、マイクロソフト提供のクラウドベースのサービスです。ハイブリッド展開を構成する組織は、ゲートウェイとのフェデレーションの信頼を作成する必要があります。
Active Directory の同期 Active Directory 同期では、メール対応オブジェクトの社内 Active Directory 情報がクラウドベース組織にレプリケートされて、GAL の統合がサポートされます。ハイブリッド展開を構成している組織では、別の社内サーバーで Active Directory 同期を展開する必要があります。
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