Exchange 2010 での検出メールボックスおよびその他のシステム メールボックスの再作成

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2016-11-28

この記事では、MicrosoftExchange Server 2010 で欠落した探索メールボックスおよびその他のシステム メールボックスを再作成して有効にする方法を説明します。

調停ユーザー アカウントおよびメールボックスは、Setup.com /PrepareAD コマンドを実行し、Exchange 2010 インストールの一貫として Active Directory を準備すると作成されます。調停メールボックスは、承認ワークフローの管理に使用されます。たとえば、調停メールボックスは、モデレート受信者および配布グループ メンバーシップの承認処理に使用されます。調停ユーザー アカウントは Active Directory でユーザーの組織単位 (OU) 内に見つかります。アカウントは次のようになります。

• SystemMailbox{e0dc1c29-89c3-4034-b678-e6c29d823ed9} – このアカウントは、マルチメールボックス検索プロセスによって探索検索メタデータの格納に使用されます。

• FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042 - このアカウントは、フェデレーション メールに使用されます。

• SystemMailbox{1f05a927-af78-475a-aba4-fc281398eb54} - このアカウントはモデレートされたトランスポートに使用されます。

• DiscoverySearchMailbox{D919BA05-46A6-415f-80AD-7E09334BB852} – このアカウントは、Exchange コントロール パネルで探索検索のターゲット メールボックスとして使用されます。探索検索は、すべてのメールボックス全体に対して電子メールを検索する場合に使用されます。

システム メールボックスは、Exchange 管理コンソール (EMC) または Exchange アドレス一覧には表示されないので、誤って削除してしまうことはめったにありません。

誤って削除したメールボックスがシステム メールボックスだった場合、そのメールボックスに依存する機能は機能しなくなります。たとえば、探索システム メールボックスが誤って削除された場合、検索プロセスが正しく機能しないため、探索マネージャーは検索を実行することも既存の検索を管理することもできなくなります。この場合、検出機能を有効にするには、探索システム メールボックスを再作成する必要があります。

探索プロセスの詳細については、「複数メールボックス検索の管理」を参照してください。

調停メールボックスの詳細については、「モデレートされたトランスポートについて」を参照してください。

Exchange 管理シェルを使用してシステム メールボックスおよびユーザー アカウントを再作成する

1. まず、誤って削除されたメールボックスのユーザー アカウントを Active Directory から削除する必要があります。既定では、Exchange 2010 セットアップによって Active Directory の [Users] コンテナーにシステム メールボックスが作成されます。たとえば、削除されたアカウントは、次のいずれかに似た形式になります。

   • SystemMailbox {e0dc1c29-89c3-4034-b678-e6c29d823ed9}

   • SystemMailbox{1f05a927-af78-475a-aba4-fc281398eb54}

   • FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042

   • DiscoverySearchMailbox{D919BA05-46A6-415f-80AD-7E09334BB852} Active Directory からユーザー アカウントを削除する方法の詳細については、「ユーザー アカウントを削除する」を参照してください。

2. Active Directory を準備します。この準備を行うには、Active Directory フォレストのルート ドメインで、/PrepareAD スイッチを使用して Microsoft Exchange 2010 セットアップを実行します。詳細については、「Active Directory とドメインを準備する」を参照してください。

3. 再作成されたアカウントに対してのみ、メールボックスを有効にするようにします。この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「メールボックスのアクセス許可」の「受信者プロビジョニングのアクセス許可」。

調停メールボックスおよび探索システム メールボックスを有効にする方法については、次に例を挙げて説明します。

Enable-Mailbox -Arbitration -Identity "FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042"

Enable-Mailbox -Arbitration -Identity "SystemMailbox{1f05a927-8668-4003-adad-9b80758e86db}"

Enable-Mailbox -Arbitration -Identity "SystemMailbox{e0dc1c29-89c3-4034-b678-e6c29d823ed9}"

Enable-Mailbox -Discovery "DiscoverySearchMailbox {D919BA05-46A6-415f-80AD-7E09334BB852}"

SystemMailbox{e0dc1c29-89c3-4034-b678-e6c29d823ed9} メールボックスに対して適切な表示設定を行うには、Set-Mailbox コマンドを使用します。たとえば、次のコマンドを実行します。

Set-Mailbox -Arbitration -Identity "SystemMailbox{e0dc1c29-89c3-4034-b678-e6c29d823ed9}" -DisplayName "Microsoft Exchange"

FederatedEmail システム メールボックスを再作成したら、Set-Mailbox コマンドを使用して、FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042 メールボックス用の既定のクォータを設定し直すこともできます。たとえば、次のコマンドを実行します。

Set-Mailbox -Arbitration -Identity "FederatedEmail.4c1f4d8b-8179-4148-93bf-00a95fa1e042" -ProhibitSendQuota 1MB

Enable-Mailbox コマンドおよび Set-Mailbox コマンドが正しく適用されたかどうかを確認するには、Get-Mailbox コマンドを使用します。調停メールボックスの状態を確認するには、次のコマンドを実行します。

Get-Mailbox -Arbitration

Enable-Mailbox コマンドおよび Set-Mailbox コマンドが正しく適用されると、次の結果が返されます。

DiscoverySearchMailbox メールボックスの状態を確認するには、次のコマンドを実行します。

Get-Mailbox -Identity DiscoverySearchMaibox*

Enable-Mailbox コマンドおよび Set-Mailbox コマンドが正しく適用されると、次の結果が返されます。

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