FOPE ディレクトリ同期ツールが完全な同期を強制する

発行日: 2010 年 12 月

一般に、一度 FOPE ディレクトリ同期 (DST) を有効にすると、更新の実行は増分方式で行われます。FOPE DST は、AD に対する前回の LDAP クエリ以降の増分の更新を検索するために、DirSync コントロール (英語) と呼ばれる機能を使用します。このコントロールは、前回のディレクトリ同期コントロールの LDAP クエリ以降の変更のみを報告することをドメイン コントローラーに許可する Cookie を DC に渡します。DST に強制的に完全な同期を実行させるには、完全な LDAP クエリが実行されるよう、その Cookie を削除できるようにする必要があります。

ディレクトリ同期の Cookie を削除するには、DST Powershell 環境をインストールする必要があります。一般に、これは [スタート] メニューの DST と同じプログラム フォルダーにあります。そのフォルダーに存在しない場合、Powershell がシステムにインストールされていないか、Powershell がインストールされる前に DST がインストールされていることを示しています。この環境がシステムに現在見つからない場合で、上記のいずれかに該当する場合は、Powershell をインストールしてから DST を再インストールするか、DST の再インストールだけを実行して、DST の Powershell 環境を使用できるようにします。

DST の Powershell 環境が使用できるようになってから、"Clear-SyncCookies" コマンドを実行します。ディレクトリ同期の Cookie は、実際はサービス側に格納されており、LDAP クエリが実行されるたびに取得されます。"Clear-SyncCookies" コマンドが実行されると、サービスに接続され、ディレクトリ同期コントロールの Cookie が削除されます。次回の同期の際には、DST クライアントは DC に渡すディレクトリ同期コントロールの Cookie を持たなくなります。このことにより、完全な同期が実行されます。