ツールボックス: IT プロフェッショナル向けの新製品

今月のツールボックス コラムで紹介するツールを使用すると、ネットワーク帯域幅の使用率や Exchange Server リポジトリを管理できます。

Greg Steen

NetLimiter 3 Pro

会社で帯域幅が占有されるという問題を抱えていませんか。原因がわからず帯域幅を失っていたりしませんか。ネットワーク リソースを独占しているプロセスを把握していて、そのプロセスがアクセスできる帯域幅の量を制限する必要があったりしませんか。ネットワーク接続の監視と管理の両方に対応できるユーティリティがあります。それは、Locktime Software s.r.o が提供している NetLimiter 3 Pro です。

NetLimiter では、さまざまなプロセスで使用できる帯域幅を詳細に制御できます。既定のビューは 4 つのセクションに分かれています。上部には、現在のアップロード速度とダウンロード速度の概要が表示されます。また、特定の時点でシステムで実行されているアプリケーション、プロセス、およびネットワーク接続の数を確認できます。

次のセクションは、Node View (ノード ビュー) です。これは、システムで実行されているアプリケーションとプロセスの詳細なツリー ビューで、それぞれのネットワーク接続の状態が表示されます。ツリー ビューの各項目では、アップロード速度とダウンロード速度が表示され、アップロード速度とダウンロード速度の制限を有効または無効にしたり、アプリケーション、プロセス、接続からの着信接続と発信接続のいずれかまたは両方をブロックしたりすることができます。

項目をクリックすると、Info View (情報ビュー) という別のセクションが表示され、その項目の詳細が表示されます。Tree View (ツリー ビュー) でアプリケーション ノードをクリックすると、Info View (情報ビュー) には、アプリケーションの実行可能ファイル、パス、説明、バージョン、および製造元が表示されます。プロセスをクリックすると、プロセス ID とプロセスをインスタンス化したアプリケーションが表示されます。接続をクリックすると、接続がバインドされているポート、プロトコル (TCP または UDP)、実行ユーザー コンテキスト、現在の接続状態 (リスンなど) が表示されます。

アプリケーション、プロセス、または接続の Info View (情報ビュー) セクションには、Rules List (規則の一覧) セクションと Toolbox (ツールボックス) セクションがあります。アプリケーションの場合、Toolbox (ツールボックス) セクションでは、接続を強制終了したり、ネットワーク使用率の統計を参照したりできます。統計ビューには、一定期間内に転送されたデータ量が表示されます。単位、グラフの種類 (2D または 3D)、並べ替えの条件、カウントを設定し、グラフを JPG 形式で保存するのか、データを CSV 形式でエクスポートするのかを選択できます。プロセスの Toolbox (ツールボックス) ビューでは、そのプロセスへの接続のみを強制終了できます。

Rules List (規則の一覧) セクションでは、現在プロセスに適用されている NetLimiter の規則が表示されます。規則を追加、編集、および削除するリンクも用意されています。ネットワークの規則の種類は、Limit (制限) と Firewall (ファイアウォール) です。Limit (制限) の規則では、方向 (着信または送信のいずれか) と適用する帯域幅の制限を設定できます。Firewall (ファイアウォール) の規則では方向を設定します。また、ファイアウォールの動作 (Deny (拒否)、Ask (確認)、または Allow (許可)) を選択する必要もあります。

規則は、すぐ有効にすることも、後で使用するために保存することもできます。組み込みのスケジューラを使用して、規則に対して複数の開始時間と終了時間を追加することができます。スケジューラは業務時間のトラフィックを制限したり、深夜のバックアップ処理中にサービスの品質を確保したりするのに便利です。

1 つのプロセスやアプリケーションの規則を作成する以外に、Traffic Filter Editor を使用して、複数のアプリケーションに適用する規則を作成することもできます。また、フィルターを使用して、規則を適用する対象を特定の IP アドレスの範囲、ポートの範囲、ネットワーク アダプター、インターネット ゾーン、プロトコル、またはユーザーに制限することができます。フィルターを使用すると、リソースの使用を詳細に制御できるようになります。

下部の Chart View (グラフ ビュー) では、現在のネットワーク使用率がリアル タイムで表示されます。ダウンロードまたはアップロードのいずれかのネットワーク使用率を表示することも、両方の使用率を表示することもできます。新しいゾーンは、ゾーンの既定のファイアウォールの動作を使用して作成できます。また、ローカル ゾーンの IP 範囲を定義することもできます。これは、ローカル サブネットがインターネットの規則の影響を受けないようにするうえで便利です。

NetLimiter 3 Pro では、ローカルのデータベースにネットワーク接続の統計データの履歴を格納します。Options (オプション) 画面では、データベースの場所を変更したり、一定期間の履歴を削除したりすることができます。特定のユーザー (ネットワーク運用センターのチームやヘルプ デスク) が NetLimiter の規則にアクセスできるようにするには、Monitor (監視) または Control (制御)、あるいはその両方の権限リストにユーザーを追加します。

NetLimiter 3 Pro は、1 ユーザー ライセンス $29.95 で、ボリューム ディスカウントもあります (たとえば、2 ~ 5 ライセンス購入すると 1 ライセンスあたりの価格が $24.95 になります)。また、64 ビット版と 32 ビット版が提供されています。同社の Web サイトから 30 日間限定の評価版をダウンロードできます。ネットワーク トラフィックの監視のみに対応しているツールが必要な場合は、無料のバージョンで対応できる可能性があります。基本的なトラフィックの制限のみが必要な場合は、Lite バージョン ($19.95) で対応できる可能性があります。

NetLimiter 3 Pro

NetLimiter 3 Pro

DigiScope for Exchange

Microsoft Exchange Server は、複雑なプラットフォームです。標準の管理サイクルの範囲外でタスクを実行するためのサードパーティ製ツールがあると便利なことがあります。そのツールの候補の 1 つは、Lucid8 が提供している DigiScope for Exchange です。このツールは、Microsoft Exchange Server のドキュメントやメッセージの電子証拠開示と回復に役立ちます。

DigiScope for Exchange は、Exchange 5.5 Server から Exchange Server 2010 まで、さまざまなバージョンの Exchange Server に対応しています。オンラインおよびオフラインの Exchange メールボックスやパブリック フォルダーのインフォメーション ストアに接続したり、PST ファイルを開いて管理したりすることができます。必要な作業は、DigiScope アプリケーションでインフォメーション ストアにアクセスしてマウントするだけです。

インターフェイスは Outlook と似ているので、メールボックスやパブリック フォルダーに接続すれば、移動や管理は簡単に行えます。メール アイテム、パブリック フォルダー、予定表アイテム、仕事がある場所に移動して、アイテムを開きます。キーワードやフレーズでアイテムを検索できる簡易版の検索ツールがあります。また、関連のある会話、添付ファイル、正規表現、日時フィルター、アドレス、またはサイズなどで検索することもできます。メールボックスは、PST、XML、または MSG 形式でエクスポートできます。

ごみ箱のアイテムと Shift キーを押しながら削除されたアイテムを復元する削除の取り消し機能があります。もう 1 つの優れた回復機能は EDB 修復ツールです。このツールは、破損したストアを 3 つの手順で修復する単純なプロセスで構成されています。インフォメーション ストアを選択し、コンテキスト メニューで EDB 修復を選択し、インフォメーション ストアをマウントしてアイテムを確認または取得します。

他の回復オプションでは、複数のメールボックスを運用中の Exchange Server にインポートしたり、Active Directory に存在しないユーザーのメールボックスを回復したり、あるストアから別のストアにアイテムを移動したり、Dial Tone Recovery Database (デジタル トーン回復データベース) を作成したりできます。これは、プライマリ Exchange ストアが破損したときに、エンド ユーザーがすぐにメールを送受信できるようにする空の Exchange ストアです。破損したストアを修復するときには、Restore Wizard (復元ウィザード) を使用して、修復後に履歴を復元できます。転送と回復の操作でもドラッグ アンド ドロップに対応しているので、コマンド ラインを使用するよりも、ずっと操作が簡単になります。

通常、DigiScope for Exchange の価格は、Exchange インフォメーション ストアのサイズによって決まります。Perpetual Per-Store ライセンスは、$995 から提供されており、追加のサポートを受けることが可能です。Perpetual Per-Store の価格は、ストアのボリュームが大きくなるにつれて高くなります。また、ストアのサイズに制限がないプロジェクト単位のストア ライセンス オプションもあります。それから、Web サイトから制限付きのデモ版をダウンロードすることができます。Exchange Server の回復オプションについて安心できるツールをお探しの場合は、Lucid8 の DigiScope for Exchange がお勧めです。

DigiScope for Exchange

DigiScope for Exchange

Greg Steen

Greg Steen は技術プロフェッショナルであり、企業家でもあります。また、新製品のファンであるとも言えます。より簡単な操作、品質保証、および開発に役立つ IT プロフェッショナルのための新しいツールを日夜追い求めています。

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