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Lync Server の復元の準備

 

トピックの最終更新日: 2011-05-16

障害発生後にサーバーとデータベースの復元を開始する前に、次の点を決定する必要があります。

  • 復元が必要な対象

  • 復元に必要なハードウェア、ソフトウェア、データ、およびツール

復元対象の決定

このドキュメントでは、サーバー、プール、または中央管理ストアのレベルで発生する停止から Microsoft Lync Server 2010 を復元する方法を説明します。中央管理ストア に障害が発生した場合、Lync Server の展開は引き続き機能しますが、どのような構成変更も行えなくなります。バックエンド サーバーまたは Standard Edition サーバーに障害が発生した場合は、ユーザー プールが機能を停止します。それ以外のサーバーに障害が発生した場合、障害の程度は、そのサーバーが実行しているサーバーの役割と、サーバーが 1 つ以上のデータベースをホストしているかどうかに依存します。

復元の対象

障害の発生箇所 参照先セクション

Standard Edition サーバー

Standard Edition サーバーの復元

中央管理ストア

中央管理ストアの復元

Enterprise Edition バックエンド サーバー

Enterprise Edition バックエンド サーバーの復元

サーバーの役割 (フロントエンド サーバー、ディレクター、仲介サーバー、音声ビデオ会議サーバー、エッジ サーバー、データベースと併置されていないアーカイブ サーバー、データベースと併置されていない監視サーバー など) を実行している Enterprise Edition サーバー

Enterprise Edition メンバー サーバーの復元

Lync Server プール全体

Lync Server プールの復元

Enterprise Edition ファイル ストア

ファイル ストアの復元

監視サーバー、またはデータベースが併置されているアーカイブ サーバー

スタンドアロンの監視データベースまたはアーカイブ データベース

ハードウェア、ソフトウェア、およびツールの収集

サーバーを復元する際には、新しいコンピューターまたはクリーン コンピューターを使用して作業を開始する必要があります。また、次のハードウェアとソフトウェアを使用できる状態にしておく必要があります。

  • 障害が発生したサーバーと同じ完全修飾ドメイン名 (FQDN) を持つクリーン サーバーまたは新しいサーバー。

    important重要:
    オペレーティング システムのインストール時には、Active Directory ドメイン サービス (AD DS)のコンピューター アカウントを削除しないようにし、そのアカウントのグループ アクセス許可が保持されていることを確認します。
  • オペレーティング システムのインストール ソフトウェア。オペレーティング システムをインストールするには、組織で制定された、サーバーの展開手順と構成を使用します。これらの手順と構成の要件は、サービスの復元が必要になったときに使用できるようにしておく必要があります。

  • SQL Server 2008 R2、SQL Server 2008、または SQL Server 2005 のインストール ソフトウェア。データベース サーバーをインストールするには、組織で制定された、適切なバージョンの SQL Server およびデータベース サーバーの展開手順と構成を使用します。これらの手順と構成の要件は、サービスの復元が必要なときに使用できるようにしておく必要があります。

    note注:
    Lync Server 2010 の展開ウィザードは、ローカル構成ストアのインストール時に、それぞれの Standard Edition サーバーとその他すべての Lync Server 2010 サーバーに SQL Server 2008 Express を自動的にインストールします。Standard Edition サーバーのデータベース、または他のサーバー上のローカル構成ストア (RTCLocal) データベースを SQL Server 2008 R2 Express にアップグレードした場合は、復元時に SQL Server 2008 R2 Express のインストール ソフトウェアも必要になります。これらのサーバーで展開ウィザードを実行した後、SQL Server 2008 R2 Express のセットアップ ウィザードを実行し、SQL Server 2008 Express を SQL Server 2008 R2 Express にアップグレードするためのアップグレード オプションを選択する必要があります。
  • システム イメージを作成するためのソフトウェア。

    tipヒント:
    オペレーティング システムと SQL Server をインストールした後は、復元を開始する前に、システムのイメージ コピーを作成することをお勧めします。システムのイメージ コピーを作成しておくと、復元中に問題が発生した場合に、そのイメージをロールバック ポイントとして使用できます。
  • Lync Server のインストール ソフトウェア。Lync Server の展開ウィザードは、Lync Server 2010 のインストール フォルダーまたはメディアの \setup\amd64\Setup.exe にあります。

復元時には、次のツールを使用します。

  • Lync Server 管理シェル のコマンドレット

    note注:
    応答グループの構成データの復元が必要な場合は、Import-CsRgsConfiguration コマンドレットが必要です。このコマンドレットは、RgsImportExport.ps1 スクリプトを実行すると、Lync Server 管理シェルに追加されます。Import-CsRgsConfiguration コマンドレットでは、最初に Get-CsApplicationContact スクリプトの実行が必要になります。これらのスクリプトの場所と実行方法の詳細については、「バックアップと復元の要件: ツールとアクセス許可」を参照してください。
  • Dbimpexp

    note注:
    このツールは、Lync Server インストール メディアのルート フォルダーにあります。また、コア コンポーネントの一部として \Program Files\Common Files\Microsoft Lync Server 2010\Support にもインストールされます。
  • Windows フォルダーを復元するためのツール

  • トポロジ ビルダー

  • SQL Server データベース ユーティリティ (SQL Server Management Studio など)

サーバーを復元する準備

サーバーを復元する前に、次の手順を実行する必要があります。

  1. オペレーティング システムをインストールします。

  2. サーバーが 1 つ以上のデータベースをホストしている場合は、SQL Server 2008 R2、SQL Server 2008、または SQL Server 2005 をインストールします。

  3. 証明書を復元または再登録します。証明書の詳細については、「バックアップと復元の要件: データ」の「追加のバックアップの要件」を参照してください。

  4. 復元の開始前に、復元中に問題が発生した場合にロールバック ポイントとして使用するための、システムのイメージを作成します。

note注:
このセクションの手順で説明した Lync Server 2010 の展開ウィザードとコマンドレットによって、必要なすべてのアクセス制御リスト (ACL) が設定されます。

復元を開始する前に、復元予定のコンポーネントに必要なハードウェアとソフトウェアが使用できる状態にあることを確認します。オペレーティング システムと SQL Server のインストール後は、以降の復元手順のほとんどのステップをリモートで実行できます。その例外については、手順内で説明します。

また、復元の開始前に、組織のバックアップおよび復元の計画と最後のバックアップに関する情報 (このドキュメントのワークシート内の情報など。詳細については、「バックアップと復元のワークシート」を参照してください) を利用できるようにしておく必要があります。