Tech·Ed North America 2011: さまざまなマイクロソフト製品に関する最新情報
マイクロソフトでは、Windows Azure、SQL Azure、System Center、Forefront、および Windows Phone 7 プラットフォームに関する重要な最新情報と改訂情報を公開しました。
Lafe Low
この記事を執筆している時点の数週間前にあたる 5 月中旬の Georgia World Congress Center のホールは、興奮に満ちていました。今年も例年どおり、Tech·Ed では、多数のテクノロジの専門家を招いて、1 週間にわたり、アイデアを共有したり、連絡先を交換したり、多くのマイクロソフト製品グループについての最新情報と機能強化に関する情報を収集したりする機会が提供されました。
また、こちらも例年どおりですが、Tech·Ed の開催期間中に、マイクロソフト製品に関して、いくつかの重要な発表が行われました。この記事では、Tech·Ed で行われた重要な発表と最新情報を紹介します。また、詳細情報を提供しているサイトのリンクも紹介します。
Microsoft Windows Azure
Windows Azure プラットフォームの最新情報は、Windows Azure AppFabric および Microsoft SQL Azure という 2 つのコンポーネントに関するものでした。前者は開発コミュニティを対象としたコンポーネントですが、IT プロフェッショナルは後者について情報を収集する必要があります。
Windows Azure AppFabric は、クラウド アプリケーションの開発と展開を促進するためのミドルウェア開発プラットフォームです。現在 Community Technology Preview (CTP) が公開されている Windows Azure AppFabric Service Bus では、クラウド アプリケーションとモバイル デバイス間のセキュリティで保護されたデータとメッセージの転送をサポートします。
Windows Azure AppFabric Composite App Service は、Windows Azure AppFabric Applicatin Manager and Developer Tools という名称に変更されました。このツールセットは、開発者が、多層アプリケーションを 1 つのエンティティとして開発および管理するのに役立ちます。この改定されたツールの CTP は、6 月にリリースされる予定です。
マイクロソフトは、Windows Azure のリレーショナル クラウド データベース プラットフォームである SQL Azure についても、いくつかの拡張機能を発表しました。まず、管理ポータルのインポートとエクスポートの機能が統合されることが発表されました。その結果、物理的な SQL Server のインスタンスを SQL Azure に簡単にアーカイブしたり、移行したりすることが可能になります。また、スキーマ管理の強化、Open Data Protocol エンドポイントを使用した SQL Azure データベースの管理を促進する新しいサービスなど、SQL Azure Management Portal では、いくつかの機能強化が予定されています。今年の夏に、これらの機能の改定を含む SQL Azure のサービス更新プログラムが提供される予定です。
Microsoft System Center Orchestrator 2012
これは、以前 Opalis と呼ばれていた自動化プラットフォームです。Microsoft System Center Orchestrator では、IT プロセスを自動化できるプラットフォームを提供します。複数のタスクや複数のシステムをまたぐ IT ワークフローを調整できます。Microsoft System Center Orchestrator のベータ版は 6 月に公開される予定です。
Microsoft Forefront Endpoint Protection 2010
マイクロソフトが提供するエンドポイント セキュリティ コンポーネントでも改訂がありました。Microsoft Forefront Endpoint Protection 2010 は、System Center Configuration Manager 2012 をベースとした製品で、ネットワーク エンドポイントの保護を整備および強化するように設計されています。ゼロデイ攻撃や他の最新の脅威に対して保護を提供します。
先月の Tech·Ed では Microsoft Forefront Endpoint Protection 2010 のベータ版が公開されました。ダウンロード センターにアクセスして、ぜひダウンロードしてみてください。
Microsoft Windows Phone 7
Windows Phone の次期バージョンでは、いくつかの重要な機能強化が約束されています。最も注目すべきは、Windows Phone で Microsoft Lync 2010 Mobile がサポートされることです。そのため、Windows Phone ベースのデバイスを使用しているモバイル ユーザーに、統合コミュニケーション エクスペリエンスを提供できます。また、Office 365 もサポートされるので、Exchange、SharePoint Online、および Lync Online のリポジトリにアクセスすることもできます。
Windows Phone 7 では、組織で必要な機能とセキュリティ機能が強化されます。たとえば、次のような機能強化が施されます。
- スレッド ビュー
- 固定できる電子メール フォルダー
- サーバーの検索
- 複雑なパスワードのサポート
- 電子メールとドキュメントに対する Information Rights Management のサポート
これらの変更が反映されるのは少し先のことになります。最新情報については、Windows Phone Blog (英語) に定期的にアクセスしてみてください。
Microsoft Windows Server 2008 R2
マイクロソフト製サーバー OS である Windows Server 2008 R2 では、Hyper-V で Linux ベースの CentOS がサポートされるようになりました。Windows とオープン ソースの混在環境を使用している場合は、Windows Server 2008 R2 の Hyper-V による統合が可能になります。詳細については、「Openness@Microsoft のブログ (英語)」を参照してください。
Microsoft Assessment and Planning Toolkit
マイクロソフトでは、Microsoft Assessment and Planning (MAP) Toolkit 6.0 の最後のしあげに取り掛かっています。この新しいバージョンの MAP Toolkit には、Hyper-V Cloud Fast Track インフラストラクチャの統合ガイドも収録されています。このガイドは、コンピューターの電源、ネットワーク アーキテクチャ、およびストレージ インフラストラクチャに重点を置いています。マイクロソフトでは、5 月末までに公開すると発表しており、MAP Toolkit 6.0 のベータ版は現在公開されています。
Microsoft Office 2010 と SharePoint 2010 SP1
このサービス パックの更新プログラムでは、Microsoft Office 2010 と SharePoint 2010 のセキュリティ、安定性、およびパフォーマンスを強化することに重点を置いています。また、近日リリース予定で、2011 年 6 月までに一般公開されたすべての更新プログラムと新しい更新プログラムが含まれます。
- Office Web Apps の機能強化
- Microsoft SharePoint データベースのパフォーマンス強化
- Internet Explorer 9 ブラウザー エクスペリエンスの向上
- Microsoft Access 2010 の更新プログラム
- FAST Search Server 2010 for Microsoft SharePoint の更新プログラム
- Office Web Apps の更新プログラム
- Microsoft Project 2010 Search Server 2010 の更新プログラム
- Microsoft Visio 2010 の更新プログラム
- Microsoft Office 言語サポートの更新プログラム (キリル語、バスク語、カタルニア語、セルビア語、ガリシア語)
マイクロソフトによると、Microsoft Office 2010 と SharePoint 2010 の SP1 は、6 月末までにダウンロードできるようになる予定です。ダウンロードできるようになってから 90 日が経過すると、自動更新として配信されるようになります。
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Lafe Low は、TechNet マガジンの編集長です。ベテランの技術ジャーナリストで、1105 Media 発行の Redmond Magazine の編集責任者を務めていました。