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SharePoint Server 2010 の Microsoft Business Connectivity Services でのパフォーマンスと容量の要件を見積もる

 

適用先: SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

**概要:**この記事では、Microsoft SharePoint Server 2010 で Business Connectivity Services を使用する場合のパフォーマンスと計画に関するガイダンスを示し、その影響について説明します。

Business Connectivity Servicesの詳細については、「Business Connectivity Services の概要 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

このトピックの内容

  • 用語集

  • テスト ファームの諸特性

  • テスト結果

  • 推奨事項

用語集

このドキュメントで使用される Business Connectivity Services 用語の意味を以下に示します。

用語 定義

関連付け

関連付けは、関連する外部コンテンツ タイプを結び付けます。たとえば、顧客とその顧客からの発注を関連付けることができます。関連付けは、Web パーツと一緒に使用します。

外部アイテム

外部コンテンツ タイプのインスタンス。

外部リスト

外部コンテンツ タイプのアイテムのリスト。

外部システム

データベース、Web サービス、カスタム .NET Framework アセンブリなど、Business Connectivity Services によってモデル化可能な、サポートされるデータ ソース。

プロファイル ページ

プロファイル ページには、外部コンテンツ タイプのアイテムのデータが表示されます。

Secure Store Service

外部データ ソースの資格情報をセキュリティで保護して格納し、それらの資格情報を個人またはグループの ID に関連付ける共有サービス。

Web パーツ

複数のデータ ソースから取得した情報を表示する、SharePoint サイトの再利用可能なコンポーネント。

テスト ファームの諸特性

このセクションではテスト シナリオを定義し、各シナリオで使用されたテスト プロセスについて説明します。テスト結果、特定のパラメーターなどの詳細情報については、この記事で後述する「テスト結果」を参照してください。

テスト名 テストの説明

外部リスト

  1. 一般的な外部リストをレンダリングします。

  2. 外部リストの特性 (アイテム数、アイテム サイズなど) を変更し、スループットと待機時間への影響を確認します。

プロファイル ページ

  1. 一般的なプロファイル ページをレンダリングします。

  2. プロファイル ページの特性 (関連付けごとのアイテム数、アイテム サイズなど) を変更し、スループットと待機時間への影響を確認します。

データセット

外部リストとプロファイル ページの容量とパフォーマンスは、処理するデータの量に大きく左右されます。外部リストで処理するデータの量は、外部リストのアイテム数、アイテムごとの列数、各アイテムのサイズという 3 つの可変要因に依存します。テストに使用した代表的な外部リストの特性を以下の表に示します。

外部リスト

アイテムの数

500

2000

4000

アイテムごとの列の数

25

25

25

アイテムのサイズ

2 KB

4 KB

8 KB

プロファイル ページで処理するデータの量は、使用する関連付けの数とその複雑さに左右されます。関連付けは、関連する外部コンテンツ タイプを結び付けます。1 つのプロファイル ページに複数の関連付けを含めることができ、各関連付けに複数のアイテムを指定できます。テストに使用した代表的なプロファイル ページの特性を以下の表に示します。

プロファイル ページ

関連付けの数

2

2

10

関連付けごとのアイテムの数

100

500

2500

アイテムのサイズ

4 KB

4 KB

4 KB

ワークロード

テストでは、プロファイル ページと外部リストのスループットと待機時間を測定しました。これらのテストは、以下の変数を変えた場合のスループットと待機時間への影響を評価するのに役立つように設計されています。

  • フロントエンド Web サーバーの数。

  • 外部リスト内のアイテムの数。

  • 外部アイテムのサイズ。

  • 関連付けごとのアイテムの数。

  • 認証方法 (パススルー モードまたは Secure Store Service による認証)。

  • 外部データ ソース (Windows Communication Foundation (WCF) Web サービスまたは SQL Server データベース)。

  • フロントエンド Web サーバーで CPU 使用率として測定される負荷。

この記事で示す容量とパフォーマンスの具体的な数値は、現実の環境における数値とは異なります。ここで示す数値は、ある一定規模の環境を設計する際の出発点を提供することを目的としています。システムの初期設計が完了したら、構成をテストして、実際の環境のさまざまな要素にシステムが対応できるか確認してください。

グリーン ゾーンとレッド ゾーンの定義

それぞれの構成において 2 つのテストを実行し、持続できる推奨スループットのグリーン ゾーンと、短期間は許容できるが避けた方がよい最大スループットのレッド ゾーンを調べました。

レッド ゾーンとグリーン ゾーンのユーザー ロードを判断するために、最初に手順のテストを実行して、次の条件を満たした時点でそのテストを停止しました。

  • グリーン ゾーンの場合、ファーム内のすべてのフロントエンド Web サーバーで CPU 使用率が継続的に 40 ~ 50% になった時点です。この条件に達するまで、テストで使用するユーザー ロードを増やしていき、思考時間を含めたので、ユーザー ロードはテストごとに異なります。

  • レッド ゾーンの場合、ファーム内のすべてのフロントエンド Web サーバーで CPU 使用率が継続的に 90 ~ 99% になった時点です。この条件に達するまで、テストで使用するユーザー ロードを増やしていったので、ユーザー ロードはテストごとに異なります。

ハードウェア、設定、およびトポロジ

このセクションでは、テストに使用したハードウェア、設定、およびトポロジについて説明します。

ラボのハードウェア

テスト結果の詳細を高いレベルで提供できるように、テストでは複数のファーム構成を使用しました。1 ~ 4 台の Web サーバー、および Microsoft SQL Server 2008 データベース ソフトウェアを実行する 1 台のデータベース サーバー コンピューターで構成されるファームを使用しました。

次の表は、テストで使用したハードウェアを示しています。

  フロントエンド Web サーバー アプリケーション サーバー データベース サーバー 外部システム

プロセッサ

2 プロセッサ、2.33 GHz (4 コア)

2 プロセッサ、2.33 GHz (4 コア)

4 プロセッサ、3.2 GHz (4 コア)

4 プロセッサ、3.2 GHz (4 コア)

RAM

8 GB

8 GB

32 GB

32 GB

オペレーティング システム

Windows Server 2008 R1 (x64)

Windows Server 2008 R1 (x64)

Windows Server 2008 R1 (x64)

Windows Server 2008 R1 (x64)

ネットワーク アダプターの数

2

2

2

2

ネットワーク アダプターの速度

1 GB

1 GB

1 GB

1 GB

認証

NTLM

NTLM

NTLM

NTLM

ソフトウェアのバージョン

SharePoint Server 2010 プレリリース版

SharePoint Server 2010 プレリリース版

SQL Server 2008

SQL Server 2008

テストでは、2 つの外部システムとして WCF Web サービスとデータベースを使用しました。これらの外部システムは、別個の物理コンピューターでホストしました (詳細については、対象ハードウェアの表を参照してください)。これら 2 つの外部システムは次のとおりです。

  • WCF Web サービス   キャッシュされたメモリ内のデータを返す WCF Web サービス。データはハッシュ テーブルに効率的に格納され、Business Connectivity Services から呼び出されると即座に返されます。データは、各種 .NET データ型のフィールド 25 個、8000 行で構成されます。

  • データベース   各種データ型の列 25 個、8000 行が含まれる 1 つのテーブル。このテーブルは、SQL Server 2008 でホストされる別個のデータベースに含まれます。

トポロジ

フロントエンド Web サーバーの CPU とメモリがスループットを重要な制限要因です。Secure Store Service を呼び出す必要のある Business Connectivity Services 認証モードでは、アプリケーション サーバーの CPU も考慮する必要があります。

フロントエンド Web サーバーの数を増やしてさまざまなトポロジを使用しました。

Business Connectivity Services 容量計画トポロジ

BCS の容量計画トポロジ

テスト結果

以下の各セクションは、SharePoint Server 2010 の Business Connectivity Services のテスト結果を示しています。テストのグループごとに、特定の変数だけを変えているので、ファームのパフォーマンスに対する漸進的な影響がわかります。

テストのグラフでは、以下の凡例に従ってデータセットを記述しています。

外部システム, テストの種類,[認証],[関連付けの数], アイテムのサイズ, アイテムの数, CPU 負荷

項目 説明

外部システム

外部データ ソース: WCF (WCF Web サービス) または DB (データベース)。

テストの種類

テストの種類: EL (外部リスト) または PP (プロファイル ページ)。

認証

認証モード: SSS (Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用)。SSS が指定されていない場合は、テストでパススルー モードを使用しました。

関連付けの数

プロファイル ページ内の関連付けの数 (2A など)。この項目は、プロファイル ページのテストの場合のみ適用されます。

アイテムのサイズ

アイテムのサイズ (KB 単位)。

アイテムの数

外部リスト内のアイテムの数または関連付けごとのアイテムの数。

CPU 負荷

CPU 負荷: RZ (レッド ゾーン) フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率が 90% 以上、または GZ (グリーン ゾーン) フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率が 40 ~ 50%。

この記事で報告するすべてのレッド ゾーン テストは、思考時間 (一連の操作間の自然遅延) なしで実行しました。現実の環境では、各操作の後、ユーザーがタスクの次のステップを実行するまで遅延が発生します。これに対し、レッド ゾーン テストでは、各操作の後に次の操作を即座に実行して、ファームに継続的に負荷をかけました。このような負荷がもたらしたデータベース競合などの要因によって、パフォーマンスが悪影響を受けた可能性があります。

フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響

以下のグラフは、フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響を示します。関連する変数を比較しやすくするために、テスト結果を複数のグラフに分けて示します。

グラフ 1:

次のグラフは、外部リスト テストの結果を示しています。このグラフを使用して、外部システム (データベースまたは WCF Web システム) と CPU 負荷 (レッド ゾーンまたはグリーン ゾーン) がパフォーマンスに及ぼす影響を比較できます。

グラフ 1: フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響

待機時間の Web サーバー数の影響

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 K、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,4k, 500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 K、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,4k,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 K、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

グラフ 2:

次のグラフは、プロファイル ページ テストの結果を示しています。このグラフを使用して、外部システム (データベースまたは WCF Web システム) と CPU 負荷 (レッド ゾーンまたはグリーン ゾーン) がパフォーマンスに及ぼす影響を比較できます。

グラフ 2: フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響

平均ページ時間と Web サーバーの数

グラフ 1 とグラフ 2 が示すように、フロントエンド Web サーバー数とユーザー数を増やしても (テストでは、すべてのフロントエンド Web サーバーの CPU 使用率を目的の範囲にするためにユーザー ロードを増やしました)、グリーン ゾーンとレッド ゾーンの両方のシナリオで平均ページ時間はほとんど変わりません。ファーム内のフロントエンド Web サーバーの数を増やすと、SharePoint Server で同じ速度で対応できるユーザー数が多くなるので、これもパフォーマンス向上の 1 つを示しています。グリーン ゾーンでは、レッド ゾーンの約 5 倍もの大幅な向上が確認されました。したがって、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率を 40 ~ 50% に維持することをお勧めします。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,PP,2A,100,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,PP,2A,100,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,2A,100,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 %。

  • DB,PP,2A,100,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 %。

グラフ 3:

次のグラフは、レッド ゾーン テストの結果を示しています。同じデータを 2 つ 1 組にし、認証方法のみを変えてあります。このデータは、Secure Store Service の使用がパフォーマンスに影響を及ぼすかどうかを確認するのに役立ちます。

注意

これらのテストは 1 つのラボ環境を使用して実行しました。パススルー モードは、比較の目的でのみ使用しました。これらのテストは、パススルー モードの認証の使用をお勧めすることを意味するものではありません。

グラフ 3: フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストと Web サーバー数

レッド ゾーン シナリオでは、平均ページ時間を測定した結果によると、Secure Store Service の使用によって顕著なオーバーヘッドは発生しないようです。ユーザー ロードの高さの方が Secure Store Service のオーバーヘッドより影響が大きいためともいえます。ほとんどの場合、Secure Store Service の結果と非 Secure Store Service の結果はほぼ同じです。

また、Secure Store Service がアプリケーション サーバーに与える影響も最小限です。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,SSS,4k,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,2A,100,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,SSS,2A,100,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,SSS,4k,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90 % 以上。

  • DB,PP,2A,100,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

グラフ 4:

次のグラフは、グリーン ゾーン テストの結果を示しています。同じデータを 2 つ 1 組にし、認証方法のみを変えてあります。このデータは、Secure Store Service の使用がパフォーマンスに影響を及ぼすかどうかを確認するのに役立ちます。

注意

これらのテストは 1 つのラボ環境を使用して実行しました。パススルー モードは、比較の目的でのみ使用しました。これらのテストは、パススルー モードの認証の使用をお勧めすることを意味するものではありません。

グラフ 4: フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響

平均ページ時間と Web サーバーの数

Secure Store Service によるオーバーヘッドは、通常の負荷のシナリオのプロファイル ページの方がはっきりしています。プロファイル ページの平均ページ時間は、わずかに約 20 ミリ秒長くなっています。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,EL,SSS,4k,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,PP,2A,100,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 %。

  • WCF,PP,SSS,2A,100,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,4k,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,SSS,4k,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,PP,2A,100,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 %。

  • DB,PP,SSS,2A,100,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

フロントエンド Web サーバーの数がスループットに及ぼす影響

グラフ 1:

次のグラフは、1 秒あたりの要求数 (RPS) を測定した外部リスト テストの結果を示しています。このグラフを使用して、CPU 負荷 (レッド ゾーンまたはグリーン ゾーン) がパフォーマンスに及ぼす影響を比較できます。

グラフ 1: フロントエンド Web サーバーの数がスループットに及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストとアイテム数

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,500,RZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,4k,500,GZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

グラフ 2:

次のグラフは、1 秒あたりの要求数 (RPS) を測定したプロファイル ページ テストの結果を示しています。このグラフを使用して、外部システム (データベースまたは WCF Web システム) と CPU 負荷 (レッド ゾーンまたはグリーン ゾーン) がパフォーマンスに及ぼす影響を比較できます。

グラフ 2: フロントエンド Web サーバーの数がスループットに及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストと Web サーバー数

グラフ 1 とグラフ 2 が示すように、3 台目のフロントエンド Web サーバー追加までは、RPS が直線的に増加しています。それ以降は対数的に増加度が下がります。ファームにフロントエンド Web サーバーを追加する利点はありますが、費用対効果は高くありません。特に、4 台目のフロントエンド Web サーバー以降は効果が小さくなります。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,PP,2A,100,RZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,PP,2A,100,RZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,2A,100,GZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,PP,2A,100,GZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

グラフ 3:

次のグラフは、1 秒あたりの要求数 (RPS) を測定したレッド ゾーン テストの結果を示しています。同じデータを 2 つ 1 組にし、認証方法のみを変えてあります。この結果は、Secure Store Service の使用がパフォーマンスに影響を及ぼすかどうかを確認するのに役立ちます。

注意

これらのテストは 1 つのラボ環境を使用して実行しました。パススルー モードは、比較の目的でのみ使用しました。これらのテストは、パススルー モードの認証の使用をお勧めすることを意味するものではありません。

グラフ 3: フロントエンド Web サーバーの数がスループットに及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストと Web サーバー数

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,500,RZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,SSS,4k,500,RZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,2A,100,RZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,SSS,2A,100,RZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,4k,500,RZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,SSS,4k,500,RZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90 % 以上。

  • DB,PP,2A,100,RZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,PP,SSS,2A,100,RZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

グラフ 4:

次のグラフは、1 秒あたりの要求数 (RPS) を測定したグリーン ゾーン テストの結果を示しています。同じデータを 2 つ 1 組にし、認証方法のみを変えてあります。この結果は、Secure Store Service の使用がパフォーマンスに影響を及ぼすかどうかを確認するのに役立ちます。

注意

これらのテストは 1 つのラボ環境を使用して実行しました。パススルー モードは、比較の目的でのみ使用しました。これらのテストは、パススルー モードの認証の使用をお勧めすることを意味するものではありません。

グラフ 4: フロントエンド Web サーバーの数がスループットに及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストと Web サーバー数

グラフ 3 とグラフ 4 が示すように、Secure Store Service のオーバーヘッドによって RPS 値が低下する場合もあります。ただし、線形対数のトレンドは同じであり、ほとんどの場合、Secure Store Service オーバーヘッドの有無による RPS の変化は微少です。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,500,GZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,EL,SSS,4k,500,GZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,PP,2A,100,GZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 %。

  • WCF,PP,SSS,2A,100,GZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,4k,500,GZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,SSS,4k,500,GZ,RPS: アイテム数 500 個の外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,PP,2A,100,GZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、パススルー認証モードを使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 %。

  • DB,PP,SSS,2A,GZ,RPS: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、関連付けごとのアイテムの数は 100 個、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

アイテム サイズが待機時間に及ぼす影響

次のグラフは、外部アイテムのサイズが待機時間に及ぼす影響のテスト結果を示しています。このテストでは、外部リストのアイテムのサイズを大きくしていき、待機時間に及ぼす影響を測定しました。

アイテム サイズが待機時間に及ぼす影響

平均ページ時間とアイテム サイズ

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,SSS,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,EL,SSS,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

アイテム サイズのスループットへの影響

次のグラフは、外部アイテムのサイズがスループットに及ぼす影響を 1 秒あたりの要求数 (RPS) で測定したテスト結果を示しています。このテストでは、外部リストのアイテムのサイズを大きくしていき、スループットに及ぼす影響を測定しました。

アイテム サイズがスループットに及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストとアイテム サイズ

アイテムのサイズが大きくなると、RPS のパフォーマンスは直線的に低下します。高負荷状態では RPS も高くなります。ただし、前のテスト結果が示すように、高負荷状態では応答時間も長くなります。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,SSS,500,RZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,EL,SSS,500,GZ: アイテム数 500 個の外部リスト、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

アイテム数が待機時間に及ぼす影響

次のグラフは、アイテムの数が待機時間に及ぼす影響のテスト結果を示しています。このテストでは、外部リストのアイテムの数を増やしてしていき、ページのレンダリングにかかる時間に及ぼす影響を測定しました。

アイテム数が待機時間に及ぼす影響

平均ページ時間とアイテム数

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,RZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,SSS,4k,RZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,4k,RZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,SSS,4k,RZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,4k,GZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,EL,SSS,4k,GZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,4k,GZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,SSS,4k,RZ: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

アイテム数がスループットに及ぼす影響

次のグラフは、アイテムの数がスループットに及ぼす影響を 1 秒あたりの要求数 (RPS) で測定したテスト結果を示しています。このテストでは、外部リストのアイテムの数を増やしていき、スループットに及ぼす影響を測定しました。

アイテム数がスループットに及ぼす影響

1 秒あたりのリクエストとアイテム数

このグラフが示すように、アイテムの数が多くなると、RPS はほぼ直線的に低下します。アイテムのサイズによる影響を調べた前のテストと比べると、アイテム サイズの増大より、アイテム数の増加の方が、パフォーマンスに及ぼす影響は大きいようです。

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,EL,4k,RZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,SSS,4k,RZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,4k,RZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,EL,SSS,4k,RZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,EL,4k,GZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • WCF,EL,SSS,4k,GZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,4k,GZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,EL,SSS,4k,GZ,RPS: アイテム数の異なる外部リスト、アイテムごとのデータは 4 KB、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

関連付けごとのアイテム数が待機時間に及ぼす影響

次のグラフは、1 つの関連付けに含まれるアイテムの数が待機時間に及ぼす影響のテスト結果を示しています。このテストでは、関連付けごとのアイテム数を増やしてしていき、ページのレンダリングにかかる時間に及ぼす影響を測定しました。

関連付けごとのアイテム数が待機時間に及ぼす影響

ページ時間と関連付けごとのアイテム数

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,PP,2A,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,SSS,2A,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,PP,2A,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50 パーセント。

  • DB,PP,SSS,2A,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

関連付けごとのアイテム数がスループットに及ぼす影響

次のグラフは、1 つの関連付けに含まれるアイテムの数がスループットに及ぼす影響を 1 秒あたりの要求数 (RPS) で測定したテスト結果を示しています。このテストでは、関連付けごとのアイテム数を増やしていき、スループットに及ぼす影響を測定しました。

関連付けごとのアイテム数がスループットに及ぼす影響

リクエストと関連付けごとのアイテム数

使用したデータセットは以下のとおりです。

  • WCF,PP,2A,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムは WCF Web サービス、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • WCF,PP,SSS,2A,RZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムは WCF Web サービス、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 90% 以上。

  • DB,PP,2A,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムはデータベース、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

  • DB,PP,SSS,2A,GZ: 関連付けが 2 つあるプロファイル ページ、外部システムはデータベース、Secure Store Service 認証モード (たとえば、WindowsCredentials) を使用、フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率は 40 ~ 50%。

推奨事項

ここでは、パフォーマンスおよび容量に関する全般的な推奨事項を説明します。これらの推奨事項から、作成した開始トポロジの容量およびパフォーマンスの特性を確認して、開始トポロジのスケール アウトとスケール アップのどちらが必要かを判断できます。

ハードウェアに関する推奨事項

システムの最小要件と推奨要件の詳細については、「ハードウェア要件およびソフトウェア要件 (SharePoint Server 2010)」() を参照してください。

注意

Web サーバーとデータベース サーバーのメモリ要件は、ファームのサイズ、同時ユーザー数、およびファーム内の機能とページの複雑さによって決まります。以下の表に示すメモリの推奨要件は、小規模のファームや使用度の低いファームの場合には十分である可能性があります。ただし、メモリの使用量を慎重に監視して、メモリの追加が必要ないか確認する必要があります。

Business Connectivity Services のパフォーマンスに関する推奨事項

ここでは、外部リストとプロファイル ページの使用に関するパフォーマンスの推奨事項、および Business Connectivity Services のパフォーマンスに関する全般的な推奨事項について説明します。

外部リストの推奨事項

次の表は、外部システムから外部リストへのデータの移動について説明しています。

読み込み 処理 レンダリング

Microsoft Business Connectivity Services は外部システムにデータを要求し、返されたデータを SharePoint Server に読み込みます。

読み込んだデータに付加的な処理 (並べ替え、フィルター、グループ化) を適用します。

外部リストでアイテムをページにレンダリングします。

Microsoft Business Connectivity Services には、外部アイテム用のメモリ内キャッシュがありません。外部リストを更新するたびに、データの読み込み、処理、およびレンダリングが必要になります。したがって、以下の推奨事項の多くは、処理を必要とするデータの量を少なくするためのものです。

外部リストの推奨事項を以下に示します。

  • 外部システムから返される行の数を可能な限り少なくして、処理するアイテムの数を少なくします。これは、外部リストのパフォーマンスの重要要素です。返される行の数を 100 ~ 500 個に抑えることをお勧めします。外部システムから返される行の数が 2000 個を超えないようにしてください。フィルターを使用して、外部システムから返されるアイテムの数を絞り込むことができます。フィルターの詳細については、「[方法] SQL Server テーブルに基づく外部コンテンツ タイプを作成する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=192184&clcid=0x411) を参照してください。

  • リストのレンダリングには、フロントエンド Web サーバーとアプリケーション サーバーの CPU が大量に使用されます。レンダリングするアイテムの数は、読み込んで処理するアイテムの総数と同じではありません。レンダリングするアイテムの数は、外部リスト ビューの構成によって異なります。全体的なユーザーの操作性や、1 画面に適切に表示できるアイテムの数を考慮し、1 ページにレンダリングするアイテムの数が適切になるようにしてください。1 ページあたりのアイテムの数を 30 個 (既定値) 前後にすることをお勧めします。

  • 外部リストの列の数が適切になるようにします。列の数が多いと、パフォーマンスに影響したり、ユーザーの操作性が低下したり (列数が多くて 1 画面に適切に表示されない) する可能性があります。

  • サイズの大きな列 (特に文字列) をリスト ビューに含めないようにします。1 KB を超える列をリスト ビューに含めないでください。外部コンテンツ タイプにはサイズの大きな列を含めることができます。ただし、その場合は単一アイテム表示でのみ表示する必要があります。

  • 外部リストを設計するとき、大多数のユーザーにとって適切な表示を既定のビューに構成します。ビューの並べ替えやフィルターを変更すると、データの読み込み、処理、およびレンダリングが必要になります。

プロファイル ページの推奨事項

  • 関連付けの数は、プロファイル ページのパフォーマンスの重要要素です。最適なパフォーマンスを得るためには、関連付けの数を 2 個以内に抑えることをお勧めします。

  • 関連付けごとのアイテム数が多いと、スループットと待機時間の両方においてパフォーマンスが低下するものと想定してください。

Business Connectivity Services の全般的な推奨事項

  • フロントエンド Web サーバーの数が待機時間に及ぼす影響については、グリーン ゾーンの場合にレッド ゾーンの約 5 倍の大幅なパフォーマンス向上が確認されました。フロントエンド Web サーバーの CPU 使用率を 40 ~ 50% に維持することをお勧めします。

  • アイテム サイズよりアイテム数の方がパフォーマンスに大きく影響するようです。外部データ ソースを操作する場合、アイテム サイズを大きくしてアイテム数を少なくする方がよい結果になります。たとえば、大きなデータは、複数のアイテムに分割するのではなく、1 つのアイテムに集約することを検討してください。

  • Microsoft Business Connectivity Services の診断ログ レベルも、ユーザー認知待機時間とスループットに重要な影響を及ぼすことがあります。通常は、業務ニーズで許容できる最小のログ レベルにしておいてください。綿密な監視が必要になったときのみ、一時的にログ詳細度レベルを高くします。

  • 外部システムのパフォーマンスは Business Connectivity Services のパフォーマンスに大きく影響します。容量とパフォーマンスを計画するときは、外部システムの待機時間とスループットを考慮してください。

スケール アップ トポロジとスケール アウト トポロジ

可用性を計画する (SharePoint Server 2010)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=189518&clcid=0x411) に示されている開始点トポロジと比較すると、作成する開始点トポロジのパフォーマンスを見積もることができます。これによって、パフォーマンスと容量の目標を達成するには開始点トポロジをスケール アップまたはスケール アウトする必要があるかどうかを迅速に判断できます。

開始点トポロジの容量を増やし、パフォーマンスを向上させるには、既存のサーバー コンピューターの容量を増やしてスケール アップするか、トポロジにサーバーを追加してスケール アウトします。このセクションでは、複数のスケール アウト トポロジの一般的なパフォーマンス特性について説明します。サンプル トポロジでは、次の一般的な方法によってトポロジをスケール アウトします。

  • ユーザー ロードの増加に対応するには、Web サーバー コンピューターを追加します。

  • データ ロードの増加に対応するには、1 つの (クラスター化またはミラー化された) サーバーの容量を増加するか、64 ビット サーバーにアップグレードするか、クラスター化またはミラー化されたサーバーを追加することで、容量をデータ サーバー ロールに追加します。

  • 1 台の (クラスター化またはミラー化された) データベース サーバー コンピューターに対して Web サーバー コンピューターが 8 台を超えないような比率を維持します。テストでは、テスト シナリオごとに、データベース サーバーに対する Web サーバーの特定の最適比が得られましたが、特にデータベース サーバーに対して、より強固なハードウェアを展開することで環境においてより良い結果が得られる場合があります。

スループット目標の見積もり

多くの要因がスループットに影響します。このような要因には、次のものがあります。

  • ユーザーの数

  • ユーザー操作の種類、複雑さ、および頻度

  • 操作内のポストバック数

  • データ接続のパフォーマンス

これらの各要因はファームのスループットに大きい影響を与える可能性があります。展開を計画するときは、これらの各要因について慎重に検討してください。

SharePoint Server 2010 はさまざまな方法で展開および構成できます。そのため、特定のサーバー数でサポートできるユーザー数を簡単に見積もる方法はありません。SharePoint Server 2010 を運用環境に展開する前に必ず独自の環境でテストを実施してください。

最適化

一般的なボトルネックとその原因

パフォーマンスのテスト中、一般的なさまざまなボトルネックがいくつかわかってきました。ボトルネックとは、特定のファーム構成の容量が限界に達している状態です。これによりファームのスループットが停滞または低下します。

次の表で、いくつかの一般的なボトルネックを示し、その原因と、考えられる解決方法について説明します。

パフォーマンスとスケーラビリティのトラブルシューティング

ボトルネック 原因 解決方法

データベース競合 (ロック)

データベース ロックは、複数のユーザーが同じデータに対して競合する変更を加えることを禁止します。あるユーザーまたはプロセスによってデータがロックされると、そのユーザーまたはプロセスがデータの変更を終了してロックが解除されるまで、他のユーザーまたはプロセスはその同じデータを変更できません。

データベース ロックの発生を減らすには、次の方法があります。

  • 送信されるフォームをより多くのドキュメント ライブラリに分散します。

  • データベース サーバーをスケール アップします。

  • データベース サーバーのハード ディスクを読み取り/書き込みに最適化します。

SQL Server 2005 には、NOLOCK パラメーターなど、データベース ロックを回避する方法があります。ただし、データが破損する可能性があるので、この方法の使用は非推奨またはサポート対象外です。

データベース サーバーのディスク I/O

ハード ディスクに対する I/O 要求の数がディスクの I/O 容量を超えると、要求はキューに入れられます。その結果、各要求が完了するまでの時間が増加します。

複数の物理ドライブにデータ ファイルを分散すると、並列 I/O が可能になります。ディスク I/O に関する問題の解決に役立つ情報については、ブログ「SharePoint Disk Allocation and Disk I/O (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=129557&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

Web サーバーの CPU 使用率

Web サーバーがユーザー要求で過負荷になると、平均 CPU 使用率が 100% 近くになります。これにより、Web サーバーが要求にすぐに応答できなくなり、タイムアウトが発生してクライアント コンピューターにエラー メッセージが表示される場合があります。

この問題を解決する方法は 2 つあります。1 つは、ファームに Web サーバーを追加してユーザー ロードを分散する方法、もう 1 つは、より高速なプロセッサを追加して Web サーバーをスケール アップする方法です。詳細については、「可用性を計画する (SharePoint Server 2010)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=189518&clcid=0x411) を参照してください。

パフォーマンスの監視

システムをスケール アップまたはスケール アウトするタイミングを判断するには、パフォーマンス カウンターを使用してシステムの正常性を監視します。次の表の情報を使用して、監視するパフォーマンス カウンターと、そのパフォーマンス カウンターが適用されるプロセスを判断します。

Web サーバー

次の表に、ファーム内の Web サーバーを監視するためのパフォーマンス カウンターおよびプロセスを示します。

パフォーマンス カウンター 対象のオブジェクト メモ

プロセッサ時間

合計

このスレッドが命令を実行するためにプロセッサを使用した経過時間の比率を表します。

メモリ使用率

アプリケーション プール

アプリケーション プールのシステム メモリの平均使用率を表します。監視する適切なアプリケーション プールを指定する必要があります。

基本的なガイドラインとしては、特定の Web アプリケーションの最大メモリ使用率を確認し、その数に 10 を加えた値を関連付けられているアプリケーション プールに割り当てます。

データベース サーバー

次の表に、ファーム内のデータベース サーバーを監視するためのパフォーマンス カウンターおよびプロセスを示します。

パフォーマンス カウンター 対象のオブジェクト メモ

平均ディスク キュー長

SharedServices.mdf を格納するハード ディスク

平均値が 1.5/スピンドルを上回っている場合はハード ディスクの書き込み速度が不十分です。

プロセッサ時間

SQL Server プロセス

平均値が 80% を上回っている場合はデータベース サーバーのプロセッサ容量が不十分です。

プロセッサ時間

合計

このスレッドが命令を実行するためにプロセッサを使用した経過時間の比率を表します。

メモリ使用率

合計

システム メモリの平均使用率を表します。

See Also

Other Resources

Resource Center: Business Connectivity Services in SharePoint Server 2010 (英語)