監査コレクション サービスのパフォーマンス監視

 

適用対象: System Center 2012 R2 Operations Manager,System Center 2012 - Operations Manager,System Center 2012 SP1 - Operations Manager

System Center 2012 – Operations Manager の監査コレクション サービス (ACS) のコレクター サービスには、合計で 16 のカウンターを備えた 2 つのパフォーマンス オブジェクトが含まれています。2 つのオブジェクトとは、コレクター オブジェクトとコレクター クライアント オブジェクトです。 コレクター オブジェクトには 14 のカウンターがあり、コレクター クライアント オブジェクトには 2 つのカウンターがあります。 コレクター オブジェクトのカウンターは、ACS コレクターの視点からパフォーマンス統計を記録します。 コレクター クライアント カウンターは、単一の ACS フォワーダーの視点からパフォーマンス統計を記録します。

パフォーマンス オブジェクトとカウンターは、Windows 信頼性分析とパフォーマンス モニター (パフォーマンス ログおよびアラート、サーバー パフォーマンス アドバイザー、システム モニターなど、以前のスタンドアロン ツールの機能を結合した Microsoft 管理コンソール (MMC) スナップイン) で表示できます。

コレクター オブジェクト

以下の表では、コレクター パフォーマンス オブジェクトの各カウンターについて説明します。 カウンターが、ACS データベースの特定のテーブルに追加される情報を説明している場合、そのテーブルはカウンターの説明で定義されています。

カウンター

説明

Connected Clients

現在、ACS コレクターに接続されている ACS フォワーダーの数。

Database Queue % Full

ACS データベース ローダー キューに現在格納されているイベント数をデータベース ローダー キューに格納できる最大要求数で割って算出した割合。 この割合はパーセントで示されます。

Database Queue Length

データベース ローダー キューに現在あるイベント数。

DB Loader Event Inserts/sec

ACS データベース内の dtEvent テーブルに 1 秒間に追加される平均レコード数。このテーブルには、イベント レコード エントリが保存されます。

DB Loader Principal Inserts/sec

ACS データベース内の dtPrincipal テーブルに 1 秒間に追加される平均レコード数。このテーブルには、ACS コンポーネントにアクセスできるユーザーとコンピューターのアカウント情報が保存されます。

DB Loader String Inserts/sec

ACS データベース内の dtString テーブルに 1 秒間に追加される平均レコード数。

DB Principal Cache Hit %

ACS データベース内の dtPrincipal テーブルではなくプリンシパル キャッシュによってサービスされたすべての処理要求の割合。

DB Request Queue Length

現在 ACS データベースから提供されるのを待機している、ACS コレクターからの要求数。 これらの要求は、フォワーダーのハンドシェイクおよびデータベース メンテナンスのときに使用されます。 通常のイベント処理とは異なります。

DB String Cache Hit %

文字列キャッシュから提供されたために ACS データベース内の dtString テーブルを参照せずに済んだ、すべての処理要求の割合。

Event time in collector in milliseconds

イベントが ACS コレクターに到着し、ACS データベース キューに格納されるまでの時間 (ミリ秒)。

Incoming Events/sec

接続されているすべての ACS フォワーダーからコレクターに到着した 1 秒あたりの合計イベント数。

Interface Audit Insertions/sec

ACS の外部にあるアプリケーションに転送するためにコレクターが Windows Management Instrumentation (WMI) に送信した、1 秒あたりのイベント レコード数。

Interface Queue Length

WMI リソースで待機している平均要求数。

Registered Queries

ACS コレクター サービスが前回開始された以降に WMI が受信した ACS イベントの配信登録要求の合計数。

コレクター クライアント オブジェクト

コレクター クライアント パフォーマンス オブジェクトには、指定された ACS フォワーダーで発生したイベントの統計が表示されます。 ACS コレクター クライアント パフォーマンス オブジェクトは ACS コレクターにインストールされています。 複数の ACS フォワーダーが ACS コレクターに接続されている場合は、カウンターの複数のインスタンスが表示されます。 100 を超える ACS フォワーダーが ACS コレクターに接続されている大規模な環境の場合、コレクター クライアント パフォーマンス オブジェクトには、最高の資産価値を持つ ACS フォワーダーの統計が既定で表示されます。 監査イベントが最も多い ACS フォワーダーには高い資産価値が割り当てられ、その接続には、イベントの少ない ACS フォワーダーよりも高い優先順位が付けられます。

[!メモ]

資産価値は、ACS コレクターによって自動的に割り当てられます。 AdtAdmin.exe と \UpdForwarder パラメーターを使用して、割り当てられた資産価値を変更できます。 AdtAdmin.exe ツールの詳細については、「監査コレクション サービスの管理 (AdtAdmin.exe)」を参照してください。

コレクター クライアント パフォーマンス オブジェクトには、2 つのカウンターがあります。 以下の表では、これらの各カウンターについて説明します。

カウンター

説明

Average time between event generation

イベントが生成されてから ACS コレクターに到着するまでの平均時間 (ミリ秒)。

Incoming Audits/sec

ACS フォワーダーから ACS コレクターに送信された合計イベント数。