Project Server 2010 の Service Pack 1 を展開する

 

適用先: Project Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

この記事では、Project Server 2010 の展開への Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 (SP1) 更新プログラムの展開を管理する IT 担当者向けのガイダンスを示します。

この記事の内容:

  • Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 の概要

  • Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 での Project Server 2010 の重要な修正と機能強化

  • はじめに

  • Project Server 2010 の基本インストールに Service Pack 1 をインストールする

  • Project Server 2010 のファームのインストールを Service Pack 1 で更新する

  • Project Server 2010 ファームの展開を Service Pack 1 に更新するときの考慮事項

  • Project Server 2010 の言語パックを Service Pack 1 で更新する

  • Service Pack のインストールを確認する

  • 既知の問題: 既存のルールを編集する際にページを読み込めない

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 の概要

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 (SP1) パッケージには、Project Server 2010 に固有の更新プログラムだけでなく、Microsoft SharePoint Server 2010 の SP1 更新プログラムも含まれます (これは Project Server 2010 のインストール要件です)。

Microsoft Project Server 2010 SP1 パッケージには次のものが含まれます。

  • これまで未公開だった SharePoint Server 2010 の修正プログラムで、特にこのサービス パックのために作成されたもの。これらの修正プログラムには、製品の全般的な修正に加え、安定性、パフォーマンス、セキュリティ上の改良も含まれています。

  • これまで未公開だった Project Server 2010 の修正プログラムで、特にこのサービス パックのために作成されたもの。これらの修正プログラムには、製品の全般的な修正に加え、安定性、パフォーマンス、セキュリティ上の改良も含まれています。

  • 2011 年 4 月中にリリースされた、SharePoint Server 2010 のすべての累積的な更新プログラム。

  • 2011 年 4 月中にリリースされた、Project Server 2010 のすべての累積的な更新プログラム。

Microsoft Project Server 2010 SP1 パッケージをダウンロードするには、「Project Server 2010」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=220028\&clcid=0x411) を参照してください。

Microsoft Project Server 2010 SP1 パッケージで使用できる Windows インストーラーの .MSP ファイルの詳細については、SharePoint 2010 および Office Server 2010 SP1 リリースの技術的詳細の "Microsoft SharePoint および Project Server 2010 SP1" に関するセクションを参照してください。このサポート技術情報の記事には、各 SharePoint Server 2010 および Office Server 2010 SP1 パッケージについての情報も含まれます。

Project Server 2010 および Microsoft Project 2010 の Service Pack 1 更新プログラムの概要については、Microsoft World Wide Events サイトの「TechNet Webcast: Information about Project 2010 and Project Server 2010 Service Pack 1 (英語)」を参照してください。

SharePoint Server 2010 で提供される機能と修正プログラムの詳細については、ホワイト ペーパー「Microsoft SharePoint Foundation 2010 および Microsoft SharePoint Server 2010 の Service Pack 1 (SP1) (ホワイト ペーパー)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=221773\&clcid=0x411) を参照してください。

注意

Project Server の 2011 年 6 月の累積的な更新プログラムは、Project Server 2010 Service Pack 1 の更新プログラムと同じ日にリリースされています。両方ともインストールすることをお勧めします。Project Server の 2011 年 6 月の累積的な更新プログラムには、Project Server 2010 Service Pack 1 の更新プログラムには含まれていない修正プログラムと機能強化が含まれています。2011 年 6 月の累積な更新プログラムは、Service Pack 1 の更新プログラムの前にインストールしても、後にインストールしてもかまいません。2011 年 6 月の累積的な更新プログラムの詳細については、「プロジェクト Server 2010 の累積的な更新パッケージ (プロジェクト サーバー パッケージ): 2011 年 6 月 28 日」(https://support.microsoft.com/kb/2536600/ja-jp) を参照してください。Project Server 2010 のその他の累積的な更新プログラムの詳細については、「Updates for Project Server 2010 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=209620&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

重要

インストールした Project Server 2010 の 2011 年 6 月の累積的な更新プログラムが、2011 年 6 月 30 日より以前にダウンロードしたものである場合は、この累積的な更新プログラムの 2011 年 6 月 30 日バージョンをダウンロードしてインストールする必要があります。Project Server 2010 の累積的な更新プログラムの 2011 年 6 月 30 日バージョンのビルド番号は、14.0.6106.5002 です。「プロジェクト Server 2010 の累積的な更新パッケージ (プロジェクト サーバー パッケージ): 2011 年 6 月 28日」(https://support.microsoft.com/kb/2536600/ja-jp) を参照して、この累積的な更新プログラムをダウンロードしてください。累積的な更新プログラムをインストールしたら、累積的な更新プログラムのインストール時に通常行うように、SharePoint 製品構成ウィザードを実行する必要があります。Project Server 2010 の累積な更新プログラムのインストールの詳細については、「累積的な更新プログラムを展開する (Project Server 2010)」を参照してください。

注意

Project Server 2010 Service Pack 1 パッケージと共に SharePoint Server 2010 Service Pack 1 がインストールされるため、SharePoint Server 2010 の 2011 年 6 月 30 日の累積的な更新プログラムもインストールすることをお勧めします。ダウンロードおよび詳細については、「SharePoint Server 2010 の累積的な更新プログラムの更新パッケージ (SharePoint server パッケージ) の説明: 2011 年 6 月 30日」を参照してください。SharePoint Server 2010 の更新プログラムの詳細については、「SharePoint 2010 製品の更新プログラム」を参照してください。

Project 2010 デスクトップ クライアントを Service Pack 1 に更新する

Microsoft Project Professional 2010 および Project 2010 デスクトップ クライアントを Service Pack 1 に更新する方法については、Office Resource Kit TechNet の記事「Office 2010 Service Pack 1 (SP1) を適用する」を参照してください。Project 2010 Service Pack 1 の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事「Project 2010 SP1 の説明」を参照してください。

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 での Project Server 2010 の重要な修正と機能強化

Project 2010 および Project Server 2010 の Service Pack 1 更新プログラムでは、全部で 200 以上の問題が修正されています。さらに、Service Pack 1 更新プログラムには、これまでのすべての累積的な更新プログラムで提供されたすべての修正のロールアップも含まれます。Project Server 2010 および Project Professional 2010 の Service Pack 1 更新プログラムに含まれる機能強化のうち、最も要求の多かったものは次の 4 つです。

  • Project Web App チーム メンバー ページでサポートされるブラウザーの追加

  • Project Web App でのプロジェクト スケジューリングの強化

  • 手動でスケジュールされたタスクの時間配分のサポート

  • プロジェクト タスクを SharePoint タスク リストに同期させる機能の強化

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 に含まれるすべての修正の詳細な一覧については、Microsoft SharePoint 2010 および Office Servers Service Pack 1 の Changes.xlsx パッケージ (英語)を参照してください。

Project Web App チーム メンバー ページでサポートされるブラウザーの追加

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 に含まれる重要な機能強化は、Project Web App のチーム メンバー ページでの新しいブラウザーのサポートです。この機能強化により、チーム メンバーは、サポートされている Internet Explorer ブラウザーだけでなく、Firefox、Apple Safari、Google Chrome などのブラウザーでも、割り当てられているタスクの表示、進捗の提出、タイムシートの提出などを行うことができます。Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 を適用すると、チーム メンバーのページは次のすべてのブラウザー環境でサポートされるようになります。

  • Internet Explorer 9 (32 ビット): Windows 7、Windows Vista、Windows Server 2008

  • Internet Explorer 8 (32 ビット): Windows 7、Windows Vista、Windows Server 2008

  • Internet Explorer 7 (32 ビット): Windows Vista、Windows XP、Windows Server 2003

  • Firefox 3.6.8 以降: Mac OS X v10.6、Windows 7 (32 ビット/64 ビット)、Windows Vista SP2、Windows XP SP3、Windows Server 2003、UNIX/Linux

  • Google Chrome 6.0: Windows 7

  • Apple Safari 5: Mac OS X v10.6

これらの追加ブラウザーでサポートされるチーム メンバー ページは次のとおりです。

  • Project Web App (PWA) のメイン既定ページ (default.aspx)

  • サイド リンク バーの [自分の作業] セクションにあるすべてのページ。これには次のものが含まれます。

    • タスク

    • タイムシート

    • 懸案事項とリスク

注意

Project Web App の追加ページ (プロジェクト センター、ポートフォリオ分析など) は、前記の Internet Explorer ブラウザーからのみアクセスできます。Macintosh ベースのコンピューターを使用している場合、これらの Project Web App ページへのアクセス方法の詳細については、「Macintosh ベースのコンピューターから Project Web App および Project Professional にアクセスする」を参照してください。

詳細については、Microsoft Project チーム ブログの投稿「Project 2010 SP1 – Multi-Browser Support (英語)」を参照してください。

Project Web App でのプロジェクト スケジューリングの強化

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 を適用すると、Project Web App ユーザーは、作業時間固定タスクまたは残存作業の優先タスクを含むプロジェクトを編集できるようになります。Project Server 2010 の最初のリリースでは、Project Web App ユーザーはプロジェクト計画を作成および編集できます。ただし、この新機能には制限が 1 つあり、作業時間固定タスクまたは残存作業の優先タスクを含むプロジェクトは、Project Web App では編集できませんでした。この種のタスクを含むプロジェクトは、Project Professional 2010 でのみ編集できました。Service Pack 1 ではこの制限がなくなります。

詳細については、Microsoft Project チーム ブログの投稿「Project 2010 SP1 – Improvements to Project Scheduling in Project Web App (英語)」を参照してください。

手動でスケジュールされたタスクの時間配分のサポート

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 を適用すると、ユーザーは Project Web App において手動でスケジュールを設定されたタスクの時間単位データを編集できます。タスクの手動スケジュール設定は、ユーザーがタスクのスケジュール方法をいっそう細かく制御できるように Project Server 2010 で導入された新機能 "ユーザー指定のスケジュール" の一部です。手動でスケジュールされたタスクは、スケジュール エンジンの影響を受けず、ユーザーが手動で更新した場合にのみ移動するので、ユーザーは自分のスケジュールをより自由に制御できます。ただし、これまでは、手動でスケジュールされたタスクに含まれる時間単位データを編集することはできませんでした。たとえば、手動でスケジュールされたタスクの場合、Project Web App のタスク配分状況ビューで作業の値を編集したり、タスクの進捗状況の管理で時間単位データを報告したりすることはできませんでした。自動でスケジュール設定されたタスクとは異なり、手動でスケジュール設定されたタスクのフィールドは読み取り専用でした。Project Server 2010 の SP1 更新プログラムを適用すると、すべてのタスク (自動と手動のスケジュール設定) について、自分の作業または単一入力モードで、時間単位の追跡 (期間ごとに行われた作業時間) を使用できます。

注意

この機能は、Office 2010 Service Pack 1 更新プログラムを適用した Project 2010 クライアントでも使用できます。

詳細については、Microsoft Project チーム ブログの投稿「Project 2010 SP1 – Time-phased Support for Manually Scheduled Tasks (英語)」を参照してください。

プロジェクト タスクを SharePoint タスク リストに同期させる機能の強化

Project Professional 2010 を Service Pack 1 に更新すると、クライアント ユーザーは、SharePoint と同期機能を使用して、スケジュールされたタスクを自動的に同期できます。SharePoint と同期機能を使用すると、プロジェクト ファイルのタスクを、Project Professional 2010 の SharePoint タスク リストと同期できます。この機能の注意事項の 1 つは、手動でスケジュールされたタスクだけしか同期できないことでした。Service Pack 1 更新プログラムを Project Professional 2010 に適用すると、手動と自動のどちらでスケジュールされたタスクとでも同期できます。

詳細については、Microsoft Project チーム ブログの投稿「Project 2010 SP1 – Enhancements to Synch to SharePoint Task List (英語)」を参照してください。

注意

この機能を使用できるのは Project Professional 2010 だけであり、Service Pack 1 更新プログラムを Project Professional 2010 デスクトップ クライアントに適用した場合にのみ有効になることに注意してください。Project Professional 2010 を Service Pack 1 更新プログラムで更新する方法の詳細については、Office Resource Kit TechNet の記事「Office 2010 Service Pack 1 (SP1) を適用する」を参照してください。

はじめに

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 をインストールする前に、以下の推奨手順を実行してください。

  • インストールを開始する前に、ファームをバックアップします。Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 はアンインストールできないので、以前の展開に戻す必要がある場合は、ファームのバックアップを復元する必要があります。バックアップの実行方法の詳細については、「データベースをバックアップおよび復元する (Project Server 2010)」を参照してください。

    重要

    Project Server 2010 Service Pack 1 更新プログラムはアンインストールできません。

  • すべての Web サーバーで World Wide Web 発行サービスを停止し、すべてのユーザーをサーバー ファームから切断します。複数のフロントエンド Web サーバーがあるサーバー ファームでは、最初のフロントエンド Web サーバーでファイルとデータベースが更新され、他の Web サーバーに以前のファイルとデータベースがまだ含まれている間は、エンド ユーザーが Web サイトを閲覧できません。

  • ベスト プラクティスとして、更新プログラムをインストールする前に Microsoft Project Server Queue Service 2010 を停止します。これによって、更新プログラムがインストールされている間は何も処理が行われないようにします。

Project Server 2010 の基本インストールに Service Pack 1 をインストールする

Project Server 2010 の基本インストール (つまり、Microsoft SQL Server 2008 Express を使用した単一サーバー インストール) に Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 をインストールするには、次の手順を実行します。

  1. サーバーで World Wide Web 発行サービスを停止して、ユーザーをサーバーから切断します。

  2. Microsoft Project Server Queue Service 2010 を停止します。

  3. Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 更新プログラム ファイルをダウンロードします。ファイルを実行します。[マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項] ページで条項を読み、[マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意するにはここをクリックしてください] をクリックします。[次へ] をクリックし、更新プログラム ファイルをインストールします。

  4. ファイルのインストールが終了したら、確認ページで [OK] をクリックします。

  5. SharePoint 製品構成ウィザードを実行してインストールを完了します。これを行うには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Microsoft SharePoint 2010 製品] をクリックし、[SharePoint 製品構成ウィザード] をクリックして、ウィザードの手順を実行します。

  6. [構成成功] ページで [完了] をクリックします。

  7. World Wide Web 発行サービスを手動で開始して、ユーザーがサーバーを利用できるようにします。

Project Server 2010 のファームのインストールを Service Pack 1 で更新する

Project Server 2010 ファームの展開では、以下の手順を実行して、ファーム内の各サーバーに Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 をインストールします。

インストールの手順

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 で Project Server 2010 ファームの展開を更新するには、次の概略手順に従う必要があります。

  1. ファーム内の各サーバーに、Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 ファイルをインストールします。

  2. ファーム内のすべてのサーバーで Service Pack 1 更新プログラムのインストールが完了したら、ファーム内の 1 台のサーバー (SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトをホストしているサーバーが望ましい) で、SharePoint 製品構成ウィザードを実行し、そのサーバーへのインストールを完了します。

  3. ファーム内の残りの各サーバーで、SharePoint 製品構成ウィザードを 1 台ずつ実行します。

更新プログラムのインストールおよび SharePoint 製品構成ウィザードの実行には、ファーム管理者アカウントを使用することをお勧めします。更新プログラムのインストールに別のアカウントを使用する場合、そのアカウントは次の権利と権限を持つドメイン アカウントである必要があります。

  • Web サーバー コンピューター上の Administrators グループのメンバー

  • Microsoft SQL Server コンピューター上の Administrators グループのメンバー

更新プログラムは、サーバーに直接ログオンしてインストールすることも、ターミナル サービスのコンソール セッション経由で接続してインストールすることもできます。

Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 をファームの展開にインストールする

  1. すべての Web サーバーで World Wide Web 発行サービスを停止し、ユーザーをサーバー ファームから切断します。

  2. 各アプリケーション サーバーで、Microsoft Project Server Queue service 2010 を停止します (可能な場合)。

  3. Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 をダウンロードします。

  4. ファーム内のサーバーで、Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 更新プログラム ファイルを実行します。[マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項] ページで条項を読み、[マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項に同意するにはここをクリックしてください] をクリックします。[続行] をクリックし、更新する必要のあるファイルを検索して、更新プログラム ファイルをインストールします。

  5. Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 のインストールが終了したら、[インストールが完了しました] メッセージ ボックスで [OK] をクリックします。

  6. サーバー ファーム内のサーバーごとにセットアップを実行して、新しい Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 更新プログラム ファイルをインストールする必要があります。サーバー ファームに複数のサーバーがある場合は、Project Server ファームの各サーバーに移動し、手順 2. ~ 5. を繰り返してファイルをインストールします。

    注意

    この時点ではどのサーバーでも SharePoint 製品構成ウィザードを実行しないでください。

  7. ファーム内のすべてのサーバーに Project Server 2010 Service Pack 1 バイナリ ファイルをインストールした後、ファーム上の各サーバーで SharePoint 製品構成ウィザード を実行して、インストールを完了する必要があります。

    注意

    Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 のインストールは、最初にサーバーの全体管理 Web サイトをホストしているアプリケーション サーバー、次にその他のアプリケーション サーバー、最後にフロントエンド Web サーバーという順序で完了することをお勧めします。
    サーバーの全体管理 Web サイトをフロントエンド Web サーバーでホストしている場合は、最初にそのフロントエンド Web サーバー、次にアプリケーション サーバー、最後に残りのフロントエンド Web サーバーという順序で Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 更新プログラムのインストールを終了します。

    前の手順で選択したサーバーで、SharePoint 製品構成ウィザードを実行してインストールを完了します。SharePoint 製品構成ウィザードを実行するには、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Microsoft SharePoint 2010 製品] をクリックし、[SharePoint 製品構成ウィザード] をクリックして、ウィザードの手順を実行します。

    重要

    SharePoint 製品構成ウィザードを実行する前に、ファーム内のすべてのサーバーにすべての Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 インストール ファイルをインストールしておく必要があります。

  8. [構成成功] ページで [完了] をクリックします。

    重要

    SharePoint 製品構成ウィザードの構成手順は、一度に 1 台のコンピューターのみで実行することが重要です。唯一の例外は、コンテンツ データベースを切断し、それらをアップグレードした後でサーバー ファームに再接続した場合です。

  9. サーバー ファーム内のすべてのサーバーで Microsoft Project Server 2010 Service Pack 1 のインストールと構成が完了したら、World Wide Web 発行サービス を手動で停止した各サーバー上で、このサービスを手動で開始して、ユーザーが Web サーバーを利用できるようにします。

Project Server 2010 ファームの展開を Service Pack 1 に更新するときの考慮事項

Project Server 2010 Service Pack 1 には SharePoint Server 2010 の Service Pack 1 更新プログラムも含まれていること、そしてインストール処理の間に両方が自動的に適用されることを憶えておくことが重要です。Project Server 2010 Service Pack 1 を正常に適用するには、次の 2 つのプロセスが行われる必要があります。

  • パッチ プロセス: このプロセスでは、サーバーの SharePoint Server 2010 および Project Server 2010 のバイナリ ファイルが更新されます。

  • アップグレード プロセス: このプロセスでは、SharePoint Server 2010 および Project Server 2010 のデータベースがアップグレードされます。アップグレード プロセスは、SharePoint 製品構成ウィザードを実行したときにのみ実行されます。

    重要

    Project Server 2010 Service Pack 1 更新プログラムでは、パッチ プロセスの後で SharePoint 製品構成ウィザードの実行を求められません。ファーム内のすべてのサーバーでパッチ プロセス (Service Pack 1 バイナリ ファイルのインストール) が完了した後、各サーバーで SharePoint 製品構成ウィザードを実行できます。

ただし、最初に Project Server 2010 Service Pack 1 の機能と修正だけを環境で使用できるようにして、SharePoint Server 2010 の更新を一時的にバイパスすることが必要な場合があります。たとえば、SharePoint Server 2010 データベース (非常に大きい場合があります) を SP1 にアップグレードするために、長い停止時間をスケジュールする必要があるような場合です。

このようなシナリオは、Project Server 2010 Service Pack 1 バイナリ ファイルをインストールし、Project Server 2010 データベースだけをアップグレードすることで実現できます。そのためには次の手順を実行します。

  1. サーバーの管理ツールの [サービス] ページで、次のサービスをすべて停止します。

    • SharePoint 2010 Timer

    • SharePoint 2010 Administration

    • SharePoint 2010 Tracing

    • Microsoft Project Server Queue Service 2010

    • Microsoft Project Server Events Service 2010

  2. サーバーでインターネット インフォメーション サービス (IIS) を停止します。

  3. サーバーで Project Server 2010 Service Pack 1 の更新プログラムを実行して、Project Server 2010 および SharePoint Server 2010 Service Pack 1 のバイナリ ファイルをインストールします。

    重要

    SharePoint 製品構成ウィザードは実行しないでください。この時点でウィザードを実行すると、SharePoint Server 2010 と Project Server 2010 の両方のデータベースがアップグレードされます。

  4. サーバーで次のサービスを再開します。

    • SharePoint 2010 Timer

    • SharePoint 2010 Administration

    • SharePoint 2010 Tracing

    • Microsoft Project Server Queue Service 2010

    • Microsoft Project Server Events Service 2010

  5. サーバーで IIS を再開します。

  6. ファーム内の他のサーバーで手順 1. ~ 5. を繰り返します。

  7. ファーム内のすべてのサーバーに Project Server 2010 Service Pack 1 バイナリ ファイルをインストールしたので、次に Windows PowerShell コマンドレットを使用して Project Server 2010 データベースをアップグレードする必要があります。ファームのアプリケーション サーバーで Windows PowerShell を開き、コマンドレット Upgrade-SPProjectWebInstance を実行します。このコマンドレットは、Microsoft SharePoint Server 2010 ファームの指定した Project Web App サイトに、アップグレードの変更を作成します。必須の -URL オプションを使用して、データベースのアップグレードを実行する Project Web App インスタンスの場所を指定できます (例: Upgrade-SPProjectWebInstance –URL http://Contoso/pwa)。コマンドレットを実行した後、確認メッセージ "Upgrade of single project site complete" が表示されるのを待ちます。この Windows PowerShell コマンドレットの詳細については、「Upgrade-SPProjectWebInstance」を参照してください。

    注意

    Upgrade-SPProjectWebInstance Windows PowerShell コマンドレットは、ファーム内の 1 つのアプリケーション サーバーでのみ実行する必要があります。このコマンドを、ファーム内の他のサーバーで実行する必要はありません。

  8. Windows PowerShell コマンドレットを実行したアプリケーション サーバーのコマンド プロンプト ウィンドウで、「IISreset /noforce」を実行して IIS を再開します。

SharePoint Server 2010 のバイナリ ファイルは SP1 に更新されましたが、SharePoint Server 2010 データベースが SP1 にアップグレードされていなくてもファームは機能します ("互換モード" で実行しています)。SP1 で使用できる SharePoint Server 2010 の機能と修正は、(SharePoint 製品構成ウィザードを実行して) SharePoint Server 2010 データベースを Service Pack 1 にアップグレードするまで使用できません。

[データベースのアップグレード状態の管理] ページで、SharePoint Server 2010 が下位互換モードで実行していることを確認できます。このページには、サーバー ファームで使用されているデータベースの状態が表示されます。SharePoint Server 2010 環境が下位互換モードで実行している場合、SharePoint 構成データベースおよび他のコンテンツ データベースの状態は、"データベースには互換性があり、アップグレードをお勧めします” です。SharePoint Server 2010 データベースがアップグレードされて SharePoint Server 2010 バイナリに一致すると、これらのデータベースの状態は "対処は不要です" になります。

注意

環境を下位互換モードで実行するのは、あくまでも Service Pack 1 更新プログラムを展開する一時的な便宜のためです。下位互換モードでは長時間実行しないことをお勧めします。
更新プログラムおよび下位互換モードの詳細については、「ソフトウェア更新プログラムのインストール (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

Project Server 2010 の言語パックを Service Pack 1 で更新する

Microsoft 2010 Office Servers Language Pack Service Pack 1 パッケージには、Office Server 2010 言語パックの SP1 更新プログラムが含まれ、これには SharePoint Server 2010 および Project Server 2010 の言語パックが含まれます。

Microsoft 2010 Office Servers Language Pack SP1 パッケージを実行すると、サーバー上のすべての言語パック (Project Server 2010 または SharePoint Server 2010) が検出され、必要に応じてインストールされます。たとえば、サーバーの Project Server 2010 English-US インストールに、SharePoint Server 2010 French-France 言語パックと Project Server 2010 French-France 言語パックが含まれる場合があります。SharePoint Server 2010 French-France 言語パックおよび Project Server 2010 French-France 言語パックを更新するには、Microsoft 2010 Office Servers Language Pack SP1 パッケージをインストールする必要があります。

Microsoft 2010 Office Servers Language Pack SP1 パッケージをダウンロードするには、「Project Server 2010」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=220137\&clcid=0x411) を参照してください。

言語パックを使用している Project Server 2010 ファームに Service Pack 1 更新プログラム (Microsoft Project Server 2010 SP1 パッケージと Microsoft 2010 Office Servers Language Pack SP1 パッケージ) をインストールするときは、次の順序で行うことをお勧めします。

  1. ファームのすべてのサーバーに、Microsoft Project Server 2010 SP1 パッケージをインストールします。ただし、SharePoint 製品構成ウィザードは実行しないでください。

  2. ファームのすべてのサーバーに、Microsoft 2010 Office Servers Language Pack SP1 パッケージをインストールします。ただし、SharePoint 製品構成ウィザードは実行しないでください。

  3. ファームの 1 台のサーバー (サーバーの全体管理サイトをホストしているサーバーが望ましい) で、SharePoint 製品構成ウィザードを実行し、そのサーバーへのインストールを完了します。

  4. ファームの他のすべてのサーバーで SharePoint 製品構成ウィザードを実行します。

Service Pack のインストールを確認する

インストールが成功したかどうかを確認するには、サービス パックの更新プログラムをインストールした後で次のいずれかの方法を使用します。

  • **現在インストールされている更新プログラムをコントロール パネルで表示します。**コントロール パネルで、[プログラム] をクリックし、[インストールされた更新プログラムを表示] をクリックします。[Microsoft Project Server 2010] の下で、Microsoft SharePoint および Project Server 2010 Service Pack 1 (SP 1) を探し、更新プログラムがインストールされていることを確認します。同じ更新プログラムの情報が、[Microsoft SharePoint Server 2010] の下にも示されています。

    注意

    SharePoint Server 2010 を下位互換モードで実行していて、SharePoint Server 2010 データベースが Service Pack 1 にアップグレードされていない場合も、[インストールされた更新プログラムを表示] ページには、Microsoft SharePoint および Project Server 2010 Service Pack 1 (SP 1) がインストールされた更新プログラムとして表示されます。SharePoint Server 2010 データベースが互換モードで実行しているかどうかは、サーバーの全体管理 Web サイトの [データベースのアップグレード状態の管理] ページを調べることで判断できます。

  • **SharePoint サーバーの全体管理でアップグレード状態を確認します。**サーバーの全体管理で、[アップグレードと移行] をクリックし、[アップグレード状態の確認] をクリックします。更新プログラムがインストールされた時点の [状態] が [成功] になっているかどうかを調べます。

  • アップグレード ログ ファイルを調べて、Web アプリケーションの更新が成功したことを確認します。アップグレード ログ ファイルの場所は、[選択されたアップグレード セッションの詳細] セクションの [アップグレードの状態] ページに表示されます。

注意

データベースのバージョンを確認するのは、更新プログラムが正しくインストールされたことを確認する信頼できる方法ではありません。更新プログラムにデータベースの更新が含まれていない場合、データベースのバージョンは変化しません。

既知の問題: 既存のルールを編集する際にページを読み込めない

承認のルールが定義されている場合、Project Server 2010 SP1 更新プログラムを適用した後に、環境によっては既知の問題が発生することがあります。SP1 更新プログラムを適用した後に既存のルールの編集を試みると、ページが読み込めず、"エラー – 予期しないエラーが発生しました" という一般的なエラー メッセージが表示されます。

ULS ログを表示すると、対応するエラー メッセージ "テーブル 'Rules' にある列 'RULE_AUTOMATIC_PUBLISH' の値は DBNull です があります。

このエラーは、Project Server 2010 Service Pack 1 の更新プログラムによって新しい列 RULE_AUTOMATIC_PUBLISH が MSP_Rules テーブルに追加され、既存のすべての行が null 値になったために発生します。

Project Server 2010 Service Pack 1 の更新プログラムを適用した後に作成した新しいルールは影響を受けません (これらは編集可能です)。

このエラーは、Project Server 2010 の累積的な更新プログラム (2011 年 6 月) で修正されています。この更新プログラムは、現在、ダウンロードしてインストールできます。Project Server 2010 の累積な更新プログラムの詳細については、「Updates for Project Server 2010 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=209620\&clcid=0x411) (英語) を参照してください。

注意

Project Server 2010 の累積な更新プログラム (2011 年 6 月) をインストールすることをお勧めします。この更新プログラムは、Project Server 2010 Service Pack 1 の更新プログラムと同じ日にリリースされます。

この問題に対処するには、承認ルールを削除し、再作成します。

ルール定義を保持している Project Server 2010 の発行済みデータベース内の MSP_RULES テーブルを直接更新することで、この問題に対処することもできます。Project Server 2010 の発行済みデータベースに対して次の SQL クエリを実行すると、列内の null 値が False に変更されます。

Update MSP_Rules 
Set RULE_AUTOMATIC_PUBLISH='False'

Project Server 2010 Service Pack 1 パッケージをインストールすると発生する可能性があるその他の既知の問題の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事「#2532126 Office 2010 SP1 および SharePoint 2010 SP1 インストール時の既知の問題」(https://support.microsoft.com/kb/2532126/ja-jp) を参照してください。