外部データ接続を使用して Excel Services データ更新を構成する (SharePoint Server 2010)
適用先: Excel Services, SharePoint Server 2010
トピックの最終更新日: 2017-01-19
Microsoft SharePoint Server 2010 の Excel Services には、ブック内で外部データ ソースを更新するために Secure Store を使用する 3 つの方法が用意されています。
無人サービス アカウントを使用できます。詳細については、「Configure Excel Services data refresh by using the unattended service account (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
ブックで Secure Store ターゲット アプリケーションを指定できます (これは埋め込み接続と呼ばれます)。詳細については、「埋め込みデータ接続を使用して Excel Services のデータ更新を構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
Secure Store ターゲット アプリケーションを指定する Office データ接続 (ODC) ファイルを使用できます。ここでは、その方法について説明します。
データ接続に ODC ファイルを使用して、Microsoft Excel ブックをデータ接続情報と分離します。これにより、複数のブックで 1 つの ODC ファイルを共有でき、さらにデータ接続を一元管理できます。
Excel Services で ODC ファイルを使用するには、次の手順を実行します。
データ アクセス アカウントを構成する
Secure Store ターゲット アプリケーションを作成する
ODC ファイルを作成して発行する
発行された ODC ファイルをデータ接続に使用するように、Excel ブックを構成する
ビデオ デモ
このビデオは、Office データ接続ファイルと連携するように Excel Services を構成する手順を示します。
.jpg "ビデオのスクリーンショット")
再生時間: 12 分 18 秒 |
コピーをダウンロードするには、リンクを右クリックし、[対象をファイルに保存] をクリックします。リンクをクリックすると、最大解像度で表示できるように、既定のビデオ ビューアーで .wmv ファイルが開きます。 |
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最適な表示環境を得るため、データ アクセス アカウントを構成する
Microsoft Excel ブックの接続先データ ソースへのアクセスを許可できるアカウントが必要です。このアカウントには、データ ソースの要求に従って Windows Active Directory アカウント、Microsoft SQL Server ログオン、またはその他の一連の資格情報を使用できます。アカウントは Secure Store に保存されます。
アカウントを作成したら、次にそのアカウントに、必要なデータへの読み取りアクセスを許可します (この記事では、Active Directory アカウントで SQL Server データベースにアクセスする例を使用します。SQL Server 以外のデータ ソースを使用する場合は、使用するデータ ソースに関する手順を参照し、データ アクセス アカウント用のデータ読み取りアクセス許可を使用してログオンを作成します)。
次の手順に従って SQL Server ログオンを作成し、データベースへの読み取りアクセスを許可します。
データ アクセス アカウントの SQL Server ログオンを作成するには
SQL Server Management Studio で、データベース エンジンに接続します。
オブジェクト エクスプローラーで、[セキュリティ] を展開します。
[ログイン] を右クリックし、[新しいログイン] をクリックします。
[ログイン名] ボックスに、データ アクセス用に作成した Active Directory アカウントの名前を入力します。
[ページの選択] セクションで [ユーザー マッピング] をクリックします。
アクセスできるようにするデータベースの [マップ] チェック ボックスをオンにして、[<database> のデータベース ロール メンバーシップ] で [db_datareader] チェック ボックスをオンにします。
[OK] をクリックします。
これでデータ アクセス アカウントが作成されました。作成したアカウントは、データ ソースにアクセスできます。次の手順では、Secure Store ターゲット アプリケーションを作成します。
Secure Store ターゲット アプリケーションを作成する
データ アクセス用に作成した資格情報を含む Secure Store にターゲット アプリケーションを作成する必要があります。このターゲット アプリケーションは ODC ファイルで指定でき、ブック内のデータの更新時に Excel Services によって使用されます。
ターゲット アプリケーションを作成するとき、どのユーザーが Secure Store に保存されている資格情報を使用できるようにするかを指定する必要があります。ユーザーを個別に指定することも、Active Directory グループを使用することもできますが、管理しやすいように Active Directory グループを使用することをお勧めします。
注意
ターゲット アプリケーションで指定するユーザーは、保存されている資格情報に直接アクセスすることはできません。代わりに、Excel Services がユーザーに代わって資格情報を使用し、このターゲット アプリケーションを指定するデータ接続ブックのデータを更新します。
以下の手順を使用して、Secure Store ターゲット アプリケーションを作成します。
ターゲット アプリケーションを作成するには
[サーバーの全体管理] ホーム ページで、[アプリケーション構成の管理] セクションの [サービス アプリケーションの管理] をクリックします。
[Secure Store] サービス アプリケーションをクリックします。
リボンの [新規] をクリックします。
[ターゲット アプリケーション ID] ボックスに、このターゲット アプリケーションの一意の ID (ExcelServicesDataAccess など) を入力します。
[表示名] ボックスに、フレンドリ名または簡単な説明を入力します。
[連絡先の電子メール] ボックスに、このターゲット アプリケーションの連絡先の電子メール アドレスを入力します。
[ターゲット アプリケーションの種類] ドロップダウン リストで、[グループ] を選択します。
[次へ] をクリックします。
Windows 資格情報を使用している場合は、[資格情報フィールド] ページの既定の資格情報フィールドを使用します。Windows 資格情報以外の資格情報を使用している場合は、使用している資格情報に合わせて [フィールドの種類] ドロップダウン リストを変更します。[次へ] をクリックします。
[メンバーシップの設定を指定します] ページで、以下の操作を実行します。
[ターゲット アプリケーションの管理者] ボックスに、このターゲット アプリケーションを管理するユーザーのアカウントを入力します。
注意
複数のユーザーまたは Active Directory グループを指定できます。
[メンバー] ボックスに、データを更新できるようにするユーザーを入力します。
注意
複数のユーザーまたは Active Directory グループを指定できます。
[OK] をクリックします。
以下の手順を使用して、ターゲット アプリケーションに資格情報を設定します。
ターゲット アプリケーションの資格情報を設定するには
[Secure Store Service アプリケーション] ページの [ターゲット アプリケーション ID] 列で、作成したばかりのターゲット アプリケーションをポイントし、表示される矢印をクリックして、[資格情報の設定] をクリックします。
データベース アクセス アカウントのユーザー名とパスワードを入力します。
[OK] をクリックします。
ターゲット アプリケーションの資格情報の設定が終わると、ターゲット アプリケーションを使用できるようになります。次の手順では、Excel Services データの更新にこのターゲット アプリケーションを指定するための ODC ファイルを作成します。
ODC ファイルを作成して発行する
Secure Store ターゲット アプリケーションが構成されたので、次は、ODC ファイルを作成し、信頼できるデータ接続ライブラリに発行します。以下の手順に従って、作成したターゲット アプリケーションを指定するための ODC ファイルを作成します。
ODC ファイルを作成して発行するには
Excel の [データ] タブで、[その他のデータ ソース] をクリックし、データ ソースを選択します。
ウィザードを完了して、データ ソースへのデータ接続を作成します。
[データ] タブで [接続] をクリックします。
[ブックの接続] ダイアログ ボックスで、作成した接続を選択し、[プロパティ] をクリックします。
[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスの [定義] タブで、[認証の設定] をクリックします。
[Excel Services の認証の設定] ダイアログ ボックスで [SSS] オプションを選択し、[SSS ID] ボックスに、作成した Secure Store ターゲット アプリケーションのアプリケーション ID を入力して、[OK] をクリックします。
[接続のプロパティ] ダイアログ ボックスで、[接続ファイルのエクスポート] をクリックします。
ODC ファイルを、ファーム上の信頼できるデータ接続ライブラリに保存します。
ODC ファイルを使用するようにブックを構成する
作成した ODC ファイルをブックが使用するには、データソースの役割を果たす ODC ファイルに接続する必要があります。接続が完了すると、SharePoint Server 2010 ドキュメント ライブラリにブックを発行でき、ODC ファイルとの接続は維持されます。Excel Services は、ブックのデータを更新するときに、ODC ファイルで指定した接続情報を使用します。
Excel の ODC ファイルに接続するには、以下の手順を使用します。
Excel で ODC ファイルをデータ ソースとして使用するには
Excel の [データ] タブで、[既存の接続] をクリックします。
[既存の接続] ダイアログ ボックスで、[参照] をクリックします。
[データ ソースの選択] ダイアログ ボックスの [URL] ボックスに、ODC ファイルを保存した信頼できるデータ接続ライブラリの URL を入力し、Enter を押します。
注意
指定した場所のコンテンツでリストを更新する場合は、少し時間がかかる場合があります。
[データ接続] のリストで、保存した ODC ファイルを選択し、[開く] をクリックします。
[データのインポート] ダイアログ ボックスで、[ピボットテーブル レポート] または [ピボットグラフ/ピボットテーブル レポート] オプションを選択して、[OK] をクリックします。
データ接続ウィザードが完了したら、レポートを作成し、それをドキュメント ライブラリに発行できます。Excel Services を使用してブックが作成されている場合は、Excel Services は ODC ファイルで指定された接続情報を使用して、データを更新します。
注意
ブックを Excel Services の信頼できるファイルの場所に発行する必要があります。
See Also
Concepts
SQL Server 認証で Secure Store を使用する (SharePoint Server 2010)
Excel Services データ更新フローチャート
Secure Store Service を構成する (SharePoint Server 2010)