ツールボックス: IT プロフェッショナル向けの新製品

今月のツールボックス コラムでは、画面領域を拡張するシステムと代替のバックアップ ソリューションを紹介します。

Greg Steen

MaxiVista

画面領域を増やしたいけれども新しいモニターを買う金銭的な余裕がない方、ラップトップ コンピューターがデスクの上で使われないまま 1 日中眠っている方、メインのコンピューターを使っているときに新しい iPad を活用できていない方に朗報です。そのような状況では、Bartels Media GmbH から提供されている MaxiVista が役に立つかもしれません。

MaxiVista を使うと、複数のモニターがあるかのように、使用中の Windows デスクトップを別の物理コンピューターの画面まで拡張できるので、使用可能な画面領域が増えます。この製品には、プライマリ サーバー インストーラーとセカンダリ コンピューター インストーラーの 2 つのコンポーネントが搭載されています。前者は、画面領域を増やす必要があるメインのコンピューターにインストールします。後者は、拡張モニターとして使用するコンピューターにインストールします。拡張モニターとして iPad や Mac を使用する場合は、別のバージョンをダウンロードする必要があります。購入するバージョンによっては、セカンダリ コンピューターが最大 3 台サポートされます。

LAN または無線 LAN 接続以外にも、セカンダリ コンピューターをネットワークに接続したくない場合のために (または、セカンダリ コンピューターとして iPad を使用する場合のために)、FireWire 接続や USB ケーブルによる接続がサポートされています。プライマリ コンピューターとセカンダリ コンピューターで簡単なインストールが完了したら、アプリケーションを起動して (タスク バーに最小化されます)、コンテキスト メニューから拡張画面を有効にします。セカンダリ システムを再起動するたびにプログラムを実行することも、プログラムをサービスとして実行することも可能です。このようにすれば、セカンダリ システムにいつでも接続できるようになります。

MaxiVista の機能は、モニターの領域の拡張だけではありません。このプログラムを、ソフトウェア ベースの KVM スイッチとして使用して、セカンダリ システムをリモート制御できます。また、別のシステムにまったく同じ画面を表示することもできます。これは、プレゼンテーションやデモンストレーションを行うときに便利な機能です。

クリップボードの同期機能も搭載されており、物理コンピューター間でデータとファイルをコピー アンド ペーストすることができます。複数台のセカンダリ コンピューターがある場合でも、クリップボードのデータは、すべてのコンピューターで使用できます。これらのオプションはすべて、通知領域にあるプログラム アイコンのコンテキスト メニューから使用できます。

MaxiVista には、環境に合わせて調整するためのプログラム オプションが多くあります。16 ビットまたは 32 ビットの色深度の選択、表示の向き (横長または縦長)、セカンダリ システムの物理的な位置に合わせたモニターの位置の調整、仮想解像度の設定は、すべてメイン コンピューターのコンテキスト メニューから行えます。リモート システムの表示モードは、全画面表示モードとウィンドウ表示モードのいずれかを選択できます。

MaxiVista には、圧縮オプション、CPU 帯域幅、ネットワーク パケット、およびタイル サイズを調整したり、状況に合わせてパフォーマンスや表示を最適にするためにガンマ補正を調整したりする機能があります。プログラム オプション メニューでは、クリップボードの同期、クリップボードのリモート コピー、全画面表示モードへの切り替え、リモート制御モードへの切り替え、セカンダリ コンピューターでの Ctrl + Alt + Delete キーの有効化など、さまざまなことを実行できます。

MaxiVista には、Standard (39.95 ドル)、Professional (49.95 ドル)、MirrorPro (99.95 ドル) の 3 つのエディションがあります。Standard エディションでは、1 台のセカンダリ コンピューターで画面の拡張機能を使用できます。Professional エディションでは、その数が 3 台になります。また、別のコンピューターのリモート制御やクリップボードの同期も可能です。MirrorPro エディションでは、Professional エディションの機能に加えて、デスクトップの複製や、いくつかのパフォーマンス拡張機能が利用できます。

この製品の Web サイトから、制限付きのデモ版をダウンロードできます。14 日間の使用または 50 回の起動が可能なので、まずは試しに使ってみて購入を検討してください (払い戻しは行われないので、デモ版を試してみることをお勧めします)。また、ボリューム ディスカウント、サイト ライセンス、OEM ディスカウントも用意されています。デスクに使っていないコンピューターを持て余している方や Windows コンピューターで作業しているときに iPad のおしゃれな画面を使いたい方は、MaxiVista を使用して、画面領域を増やすことを検討してください。

EaseUS Todo Backup Free 3.0

Windows 2000、Windows XP、Windows Vista、Windows 7 ワークステーション (32 ビット/64 ビット) の代替バックアップ ソリューションを探すと、多くの種類が見つかりますが、完全な機能を備えた無償のバックアップ ユーティリティは多くありません。その数少ないユーティリティの 1 つが、Chengdu Yiwo Tech Development Co. Ltd. から提供されている EaseUS Todo Backup Free 3.0 です。

Todo Backup Free のインターフェイスは非常にわかりやすく、初回のバックアップもすぐに実行できます。[Home] (ホーム) タブには、[System backup] (システムのバックアップ)、[File backup] (ファイルのバックアップ)、[Disk clone] (ディスクの複製)、[Backup management] (バックアップの管理) の 4 種類の項目があります (ファイルのバックアップには、フォルダーも含まれます)。バックアップの種類を選択すると、バックアップの詳細を設定するウィザードが表示されるので、バックアップするもの、バックアップを保存する場所、およびバックアップのスケジュールを選択します。

ファイルとフォルダーのバックアップでは、増分バックアップや差分バックアップも実行できます。したがって、週ごとに完全バックアップを作成したり、毎日の増分バックアップを作成したりするなど、バックアップ計画を自由に立てることができます。その他のバックアップ オプションには、イメージの検証、保持するバックアップの数を指定するイメージのクリーンアップ ルール、バックアップ イメージの圧縮レベルの設定などがあります。バックアップを小さなファイルに分割したり、実行後のバックアップをオフサイトにコピーしたりすることもできます。また、AES 暗号とパスワード キーでバックアップを暗号化する機能もあります。

この無償のツールには、通知機能が搭載されているので、進行中のバックアップの状態を確認できます。システムの完全バックアップを作成するのに必要な作業は、保存先を選択し、バックアップ後にシステムを自動的にシャットダウンするオプションを選ぶだけです。ディスクとパーティションの複製も同じくらい簡単に実行できます。Todo Backup では、ディスクやパーティション、完全なシステム、特定のファイルやフォルダーをバックアップから復元できます。また、バックアップを "異なるハードウェア" に復元することもできます。後者のオプションは、この製品独自の機能の 1 つです。システム イメージを異なるハードウェアに復元する機能によって、複数の種類のデスクトップ コンピューター用に 1 つのイメージを作成できます。これにより、ディスク領域と時間の両方を節約できます。

Todo Backup のバックアップ管理機能は、"タスク スケジューラー" として機能します。また、バックアップ計画の詳細を確認することが可能で、既存のバックアップ計画や実行履歴をすべて参照したり、各計画を変更、削除、実行したりすることもできます。

Todo Backup には、バックアップと復元処理をサポートするツールも多数搭載されています。起動可能な回復メディアを作成したり、コンテンツの確認や特定のファイルの取得のためにシステムにバックアップをマウントしたりできます。ディスクやパーティションのイメージを仮想ディスク ファイルに変換するツールもあります。仮想ディスク ファイルに変換すると、イメージを仮想マシンで使えるようになるため、仮想マシンを使用する場合に便利です。バックアップ イメージの整合性の確認、ディスクのパーティション分割、物理ディスク/仮想ディスクのデータの削除を行うツールもあります。

[Tools] (ツール) タブでは、Todo Backup の PreOS を有効にできます。PreOS を有効にすると、Windows のスタートアップ オプションの一覧に Todo Backup が追加されます。このオプションを使用すると、Windows バージョンと同じインターフェイスを採用した Linux バージョンの Todo Backup が起動されます。このユーザー インターフェイスでは、アクティブな Windows システムでは実行できない、バックアップ、復元、および複製を行えます。

バックアップとリカバリの速度を上げるために、システムのスナップショットをキャプチャする必要がある場合は、無償の Free バージョンから Workstation バージョン (39 ドル) にアップグレードしてください。Todo Backup Workstation には、WinPE 起動ディスク オプションも搭載されています。Windows Server システムのバックアップ ソリューションをお探しの場合、サーバー用の製品もあります。Todo Backup Server は、1 台のインストールにつき 199 ドルです。

上位エディションの Todo Backup Advanced Server (1 台のインストールにつき 299 ドル) を使用すれば、Microsoft Exchange Server と Microsoft SQL Server のバックアップを作成することもできます。さらに Todo Backup Technician (799 ドル) では、最大 10 台のデスクトップとサーバー OS のバックアップと復元を実行することが可能で、優先サポートも付いています。

どのサーバー エディションにも、追加の保護を行うために、磁気テープにバックアップを行う機能が搭載されています。有償版には、15 日間または 30 日間の試用版があります (試用期間は、エディションによって異なります)。多くの機能が揃ったデスクトップのバックアップ ソリューションをお探しの方には、Todo Backup Free 3.0 を試してみることをお勧めします。

Greg Steen

Greg Steen は技術プロフェッショナルであり、企業家でもあります。また、新製品のファンであるとも言えます。より簡単な操作、品質保証、および開発に役立つ IT プロフェッショナルのための新しいツールを日夜追い求めています。

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