System Center 2012 - App Controller のトラブルシューティング

 

適用対象: System Center 2012 - App Controller,System Center 2012 SP1 - App Controller,System Center 2012 R2 App Controller

診断トレースは、System Center 2012 - App Controller に関する問題をトラブルシューティングする際に、Microsoft カスタマー サポート サービス (CSS) 担当者の支援を受けて実行することを推奨します。 実行結果として、テキスト ベースのトレース メッセージの内容に関するトレース情報が生成されますが、これにはソース コードのファイル名、場所、関数、リターン コードといった低水準の情報しか記載されていないためです。 複雑な問題をトラブルシューティングする必要が生じた場合は、この低水準の情報が役立つことがあります。

クライアント接続のトラブルシューティング

自己署名証明書を使用する場合、App Controller Web サイトにアクセスする予定の全コンピューターの [信頼されたルート証明機関] ストアに、その証明書を追加する必要があります。 ブラウザーによっては、証明書が信頼されていない場合、ログイン画面の後に App Controller を表示できません。

ジョブ エラーのトラブルシューティング

アクティビティの多くは、実行するとジョブが作成されます。 ジョブでエラーが発生した場合は、エラーの詳細情報として、原因究明に役立つ補足情報が表示されます。

Windows Azure サブスクリプションの追加

  • **エラー メッセージ:**証明書が有効でないか、パスワードが正しくありません。

  • 解決策: 証明書ファイルが Windows エクスプローラーで Personal Information Exchange (.pfx) ファイルとして認識されていることを確認します。 使用されているパスワードが、証明書の作成時またはエクスポート時に指定されたパスワードと同じであることを確認します。

    App Controller の外部で証明書とパスワードを検証するには、Windows の証明書のインポート ウィザードを使用して、証明書をローカルの証明書ストアにインポートします。 .pfx ファイルを右クリックして [PFX のインストール] を選択すると、インポート プロセスが開始します。

    さらに、Windows Azure への接続で必要とされる場合は、プロキシ設定が正しいことも確認してください。

  • **エラー メッセージ:**サーバーが要求の認証に失敗しました。 証明書が有効であること、およびこのサブスクリプションに関連付けられていることを確認してください。 Windows Azure のエラー コード: AuthenticationFailed

  • 解決策: Windows Azure 管理ポータルを使用して証明書を Windows Azure にアップロードします。 Windows Azure サブスクリプションを App Controller に接続する方法の詳細については、「パブリック クラウドに接続する方法」を参照してください。

Windows Azure サービスのデプロイ

  • **エラー メッセージ:**One or more configuration settings are specified for this deployment configuration but are not defined in the service definition file: [filename]. (このデプロイ構成に対して 1 つまたは複数の構成設定が指定されていますが、この構成設定がサービス定義ファイル [ファイル名] には定義されていません。)

  • 解決策: サービス構成ファイルとパッケージ ファイルが一致していないことが原因として考えられます。 ジョブの詳細でコマンド パラメーターを確認し、使用されたパッケージを特定してください。

プライベート クラウドへのファイルのコピー

エンタープライズ共有からファイルをコピーする場合は、App Controller サーバーのコンピューター アカウントに該当するエンタープライズ共有への読み取りアクセス権が必要です。

また、エンタープライズ共有にファイルをコピーする場合は、App Controller サーバーのコンピューター アカウントにエンタープライズ共有への書き込みアクセス権が必要です。

クライアントの診断

各クライアントは、診断情報の履歴を自動的に記録しています。 この診断情報はメモリに格納され、所定数の診断エントリが保存されます。 エントリ数の上限に達すると、新しいエントリを書き込めるように、古いエントリから順に削除されます。 この診断情報は、クライアントの終了時に、ブラウザーの終了またはブラウザー ウィンドウの更新の過程で自動的に消去されます。

診断情報の収集の構成

既定では、クライアントはエラーと警告のみを 500 件まで記録します。 記録する診断情報の量や、保管する履歴の量は、ログ オプションのウィンドウで増減できます。 ログ オプションを表示するには、Ctrl+Alt+Shift+L キーを押します。

  • 管理者としてサインインしている場合は、[概要] ページのツールバーで [最終更新日] の横にあるアイコンをクリックして、ログ オプションを表示することもできます。

  • 記録する情報の種類を増減するには、この画面で適切なチェック ボックスをオンまたはオフにします。

  • 記録する情報の量を増減するには、記録する情報の行数を指定します。 行数を増やすと、クライアントが消費するメモリも増量します。

診断情報の保存および表示

診断情報を保存または表示するには、ログ オプションのウィンドウを開きます。 ログ オプションを表示するには、Ctrl+Alt+Shift+L キーを押します。

  • 管理者としてサインインしている場合は、[概要] ページのツールバーで [最終更新日] の横にあるアイコンをクリックして、ログ オプションを表示することもできます。

  • このページで、診断ログをクリップボードにコピーするか、ファイルに保存するかを選択できます。 クリップボードにコピーした場合は、コピーした情報をメモ帳などのアプリケーションに貼り付けて表示したり、電子メールに貼り付けてサポート エンジニアに送信したりできます。

サーバーの診断

サーバーから診断情報を取得するには、次の手順に示すように、デバッグ ビューを使用してトレース情報を収集します。

  • 管理者としてコマンド プロンプトを開きます。

  • %programfiles%\Microsoft System Center 2012\App Controller\Tracing フォルダーに移動します。

  • トレースを開始するには、コマンド プロンプトで starttracing.cmd VER を実行します。

    [!メモ]

    トレース レベルとしては、WRN (警告)、INF (情報)、ERR (エラー)、および VER (詳細) を指定できます。 トラブルシューティングが目的の場合は、トレース レベルとして VER を指定することを推奨します。

  • 問題を再現します。

  • stoptracing.cmd を実行します。

  • formattracing.cmd –DebugViewFormat を実行します。トレース データが読み取り可能な形式に変換されます。 このコマンドを実行すると、トレース ファイルの保存先のフォルダーが表示されます。 このフォルダーを開いて、トレース ファイルをコピーして Microsoft カスタマー サポート サービスに提供してください。