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Hyper-V 仮想ファイバー チャネルの概要

更新日: 2015年4月

適用対象: Windows Server 2012, Windows Server 2012 R2



仮想化されたワークロードは、既存の記憶域アレイに簡単かつ確実に接続できることが必要です。Hyper-V で提供されているゲスト オペレーティング システム内のファイバー チャネル ポートを使用することにより、仮想マシン内から直接ファイバー チャネルに接続できます。この機能により、ファイバー チャネルへの投資を保護し、ファイバー チャネル記憶域に直接アクセスするワークロードを仮想化できます。また、ゲスト オペレーティング システムをファイバー チャネル経由でクラスター化でき、仮想化インフラストラクチャでホストされるサーバーに重要な新しい記憶域オプションが提供されます。

この Hyper-V 仮想ファイバー チャネル機能を使用すると、仮想マシン内からファイバー チャネル記憶域に接続できます。これにより、既存のファイバー チャネルに対する投資を活かして、仮想化されたワークロードをサポートできます。Hyper-V ゲストにおけるファイバー チャネルのサポートには、仮想 SAN、ライブ マイグレーション、MPIO などの各種関連機能のサポートも含まれています。

Hyper-V の仮想ファイバー チャネル機能を使用するには、以下のものが必要です。

  • Hyper-V の役割をインストールした Windows Server 2012 の 1 つ以上のインストール。Hyper-V には、ハードウェア仮想化に対応したプロセッサを搭載したコンピューターが必要です。

  • 仮想ファイバー チャネルをサポートしている更新版の HBA ドライバーが用意されている 1 つ以上のファイバー チャネル ホスト バス アダプター (HBA) を備えたコンピューター。一部のモデルには、インボックス HBA ドライバーと一緒に更新版の HBA ドライバーが含まれています。仮想ファイバー チャネルで使う HBA ポートは、NPIV をサポートするファイバー チャネル トポロジで設定されている必要があります。お使いのハードウェアで仮想ファイバー チャネルがサポートされているかどうかは、ハードウェア ベンダーまたは OEM にお問い合わせください。

  • NPIV 対応の SAN。

  • 仮想ファイバー チャネル アダプターを使用するように構成された仮想マシン。ゲスト オペレーティング システムとして Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、または Windows Server 2012 を使用する必要があります。

  • 仮想ファイバー チャネルを経由してアクセスする記憶域で、論理ユニットを提示するデバイスがサポートされている。仮想ファイバー チャネルの論理ユニットは、ブート メディアとして使用できません。

Hyper-V の仮想ファイバー チャネルにより、仮想マシンに関連付けられている標準的なワールド ワイド名 (WWN) を使用して、ゲスト オペレーティング システムから SAN に直接アクセスできます。Hyper-V ユーザーは、ファイバー チャネル SAN を使用して、SAN 論理ユニット番号 (LUN) に直接アクセスする必要があるワークロードを仮想化できるようになりました。また、ファイバー チャネル SAN を使用して、共有ファイバー チャネル記憶域に接続されている仮想マシンのゲスト オペレーティング システム内でフェールオーバー クラスタリング機能を実行するなど、新しいシナリオも実現できます。

中型およびハイエンドの記憶域アレイでは、特定の管理タスクをホストから SAN にオフロードするのに役立つ高度な記憶域機能を利用できます。仮想ファイバー チャネルは、Windows ソフトウェアの仮想ハード ディスク スタックへのハードウェア ベースの代替 I/O パスを提供します。これにより、SAN によって提供される高度な機能を Hyper-V 仮想マシンから直接使用できます。たとえば、Hyper-V 仮想マシン内からハードウェアのボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) プロバイダーを使用すると、Hyper-V を使用して記憶域機能 (LUN のスナップショットの作成など) を SAN ハードウェアにオフロードできます。

Hyper-V ゲストの仮想ファイバー チャネルでは、既存の N_Port ID Virtualization (NPIV) T11 標準を使用して、複数の仮想 N_Port ID を 1 つの物理ファイバー チャネル N_port にマップします。仮想 HBA を使用して構成されている仮想マシンを起動するたびに、ホストに新しい NPIV ポートが作成されます。ホスト上の仮想マシンの実行を停止すると、NPIV ポートは削除されます。NPIV を使うため、仮想ファイバー チャネルに使う HBA ポートは、NPIV をサポートするファイバー チャネル トポロジで設定されている必要があります。また、SAN で NPIV ポートがサポートされている必要があります。

Hyper-V を使用すると、ホストに仮想 SAN を定義して、複数のファイバー チャネル ポートを経由して単一の Hyper-V ホストを異なる SAN に接続するシナリオに対応できます。仮想 SAN では、同じ物理 SAN に接続されている物理ファイバー チャネル ポートの名前付きグループを定義します。たとえば、Hyper-V ホストが 2 つの SAN (運用 SAN とテスト SAN) に接続されているとします。ホストは、2 つの物理ファイバー チャネル ポートを経由して各 SAN に接続されています。この例では、2 つの仮想 SAN を構成したとします。1 つは "運用 SAN" という名前で、2 つの物理ファイバー チャネル ポートが運用 SAN に接続されています。もう 1 つは "テスト SAN" という名前で、2 つの物理ファイバー チャネル ポートがテスト SAN に接続されています。同じ方法で、単一の記憶域ターゲットへの異なる 2 つのパスに名前を付けることができます。

仮想マシンに仮想ファイバー チャネル アダプターを 4 つ構成し、それぞれを仮想 SAN と関連付けることができます。各仮想ファイバー チャネル アダプターは、ライブ マイグレーションをサポートするために、1 つまたは 2 つの WWN アドレスを使用して接続します。各 WWN アドレスは自動または手動で設定できます。

仮想ファイバー チャネル アダプターで構成された仮想テープ ライブラリは、認定ハードウェアで System Center Data Protection Manager 2012 R2 U3 以降を使用している場合にのみサポートされます。テープ ライブラリが仮想ファイバー チャネル アダプターによってサポートされるかどうかを判断するには、テープ ライブラリのハードウェア ベンダーにお問い合わせいただくか、DPM Tape Library Compatibility Test ツールを実行してください。DPM Tape Library Compatibility Test ツールの詳細については、「テープ ライブラリの互換性を確認する」を参照してください。

ファイバー チャネル接続を維持したまま、Hyper-V ホスト間での仮想マシンのライブ マイグレーションをサポートするには、仮想ファイバー チャネル アダプターごとに 2 つの WWN (図 1 に示す Set A と Set B) を構成します。ライブ マイグレーション中に Set A と Set B の WWN アドレスが Hyper-V によって自動的に切り替わります。これにより、すべての LUN が移行前の移行先ホストで使用でき、移行中にダウンタイムが発生しません。

ライブ マイグレーション中の WWN アドレスの変更

図 1 ライブ マイグレーション中の WWN アドレスの切り替え

Windows Server 2012 の Hyper-V では、マルチパス I/O (MPIO) 機能を使用して、仮想マシン内からファイバー チャネル記憶域への継続的な接続を確立できます。MPIO 機能をファイバー チャネルで使用するには、次の方法があります。

  • ホスト アクセスに MPIO を使います。ホストに複数のファイバー チャネル ポートを取り付け、MPIO を使用して、ホストからアクセスできる LUN への高可用性接続を確立します。

  • MPIO を使用するワークロードを仮想化します。仮想マシン内に複数の仮想ファイバー チャネル アダプターを構成し、仮想マシンのゲスト オペレーティング システム内にある MPIO の個別コピーを使用して、仮想マシンからアクセス可能な LUN に接続します。この構成は、ホストの MPIO 設定と共存できます。

  • ホストまたは各仮想マシンに異なるデバイス固有モジュール (DSM) を使用します。この方法では、DSM の構成、ホスト間の接続、および既存のサーバー構成と DSM の互換性を含む、仮想マシン構成のライブ マイグレーションを実行できます。

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