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Hyper-V による大容量セクター ディスクのサポートの概要

 

適用対象: Windows Server 2012 R2,Windows Server 2012

Windows Server 2012 の Hyper-V では、セクター サイズが大きいディスクがサポートされ、記憶域ハードウェアの最近の新技術との互換性を確保しやすくなっています。

データ記憶域業界では、ハード ディスク ドライブの物理フォーマットを 512 バイト セクターから 4,096 バイト セクター (4K または 4 KB セクターとも呼ばれます) に移行させつつあります。 この移行は、記憶域の密度と信頼性の向上など、いくつかの要因によって促進されています。

しかし、多くのソフトウェアは、512 バイトの長さのディスク セクターに依拠しています。 セクター サイズを変更すると、多くのアプリケーションで互換性の問題が発生します。 この影響を最小限にするために、ハード ドライブ ベンダーは暫定的な 512 バイト エミュレーション (512e) ドライブを導入しています。 これらのドライブでは、4 KB ネイティブ ドライブのいくつかの利点 (フォーマット効率の向上、エラー訂正コード (ECC) のスキームの強化など) を利用できますが、ディスク インターフェイスで 4 KB セクター サイズを公開する場合よりも互換性の問題が起きにくくなっています。

記憶域業界では、容量増加のために、4 KB 物理フォーマット ドライブの導入を進めています。 この新しいフォーマットは、ユーザーに広く受け入れられると予想されます。Windows Server 2012 の Hyper-V では仮想化スタックが更新され、基盤となる物理ハード ディスクで新しい 4 KB フォーマットが使用されている記憶域構成との互換性を確保しています。

この機能には、512e またはネイティブ 4 KB フォーマットを使用する物理ディスク ドライブが必要です。

Windows Server 2012 の Hyper-V は、以下の機能を備えています。

512e ディスクで実行できる書き込み操作は、物理セクター単位に限られます。つまり、発行された 512 バイト セクターの書き込みを直接書き込むことはできません。 この書き込みを可能にするためのディスク内の内部プロセスは、以下の手順で構成されています。

  1. ディスクは 4 KB の物理セクターを内部キャッシュに読み取ります。このキャッシュには、書き込みで参照されている 512 バイトの論理セクターが含まれています。

  2. 4 KB のバッファーのデータは、更新された 512 バイト セクターを含むように変更されます。

  3. 更新された 4 KB のバッファーが、ディスクの物理セクターに書き戻されます。

このプロセスは RMW (Read-Modify-Write) と呼ばれます。 この RMW プロセスは、以下の理由で、仮想ハード ディスク (VHD) のパフォーマンスを低下させます。

  1. 容量可変 VHD および差分 VHD には、データ ペイロードの前に 512 バイトのセクター ビットマップがあります。 また、フッター/ヘッダー/親ロケーターのすべてが 512 バイト セクターに配置されます。 そのため、一般的に、VHD ドライバーはこれらの構造を更新するために 512 バイトの書き込みを発行し、上記の RMW 動作が行われることになります。

  2. アプリケーションでは、一般的に、読み取りと書き込みが 4 KB (NTFS の既定のクラスター サイズ) の倍数のサイズで発行されます。 容量可変 VHD および差分 VHD のデータ ペイロード ブロックの前には 512 バイトのセクター ビットマップがあるので、4 KB ブロックは物理 4 KB 境界に配置されません。 ペイロード データを更新するために現在のパーサーによって発行される 4 KB の書き込みごとに、ディスクの 2 つのブロックの読み取りが行われ、それらが更新されてから、2 つのディスク ブロックに書き戻されることになります。

ワークロードに対する全体的なパフォーマンスの影響は、30% ~ 80% に達し、それ以上になることもありました。

Hyper-V では、前述の構造が VHD フォーマットでの 4 KB 境界に配置されるようにパディングすることによって、VHD スタックに対する 512e ディスクのパフォーマンスの影響を緩和しています。 こうすることで、VHD メタデータ構造の更新だけでなく、VHD ファイル内のデータへのアクセスに対する RMW の影響も緩和されます。

現在の VHD ドライバーは、512 バイトの物理セクター サイズを想定しており、512 バイトの I/O を発行するため、これらのディスクと互換性がありません。 そのため、現在の VHD ドライバーは物理 4 KB セクター ディスク上の VHD ファイルを開けません。 Hyper-V では、VHD を 4 KB ディスクに保存するために、VHD 層にソフトウェア RMW アルゴリズムを実装し、VHD ファイルへの 512 バイトのアクセスおよび更新要求を、それに対応する 4 KB アクセスおよび更新に変換します。

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