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記憶域スペースの概要

発行: 2012年2月

更新日: 2015年1月

適用対象: Windows 8, Windows 8.1, Windows Server 2012, Windows Server 2012 R2



記憶域スペースは、Windows および Windows Server のテクノロジです。業界標準のディスクを記憶域プールにグループ化して、記憶域プールの利用可能な容量から仮想ディスク (記憶域スペース) を作成することにより、記憶域を仮想化することができます。このトピックでは、こうしたテクノロジと、Windows Server 2012 R2 の新しい記憶域スペース機能について概要を説明します。

以下のリソースも参照してください。

記憶域スペースは、ビジネス クリティカルな (仮想または物理) 展開向けの記憶域ソリューションで、コスト効果や可用性が高く、スケーラブルで柔軟性があります。記憶域スペースは、高度な記憶域仮想化機能を備えています。これにより、ユーザーは、単一コンピューターの展開およびスケーラブルなマルチノード展開で業界標準の記憶域を使用できます。このソリューションは、優れたコスト効率で需要に応じて拡大できる高可用性記憶域用に Windows Server を使用する企業やクラウド ホスティング会社など、さまざまなユーザーに適しています。

記憶域スペースより、Windows の記憶域スタックが根本的に強化され、次の 2 つの新しい抽象化が組み込まれました。

  • 記憶域プール。ディスクを集約して、柔軟な方法で容量を拡大し、管理を委任できる物理ディスクのコレクション。

  • 記憶域スペース。記憶域プールの空き領域から作成される仮想ディスク。記憶域スペースには、復元レベル、記憶域層、固定プロビジョニング、詳細な管理機能などの属性があります。

記憶域スペースは、高可用性を実現するためにフェールオーバー クラスタリングと統合され、スケールアウト ファイル サーバー配置用にクラスターの共有ボリューム (CSV) と統合されます。次の方法で記憶域スペースを管理できます。

  • System Center Virtual Machine Manager

  • フェールオーバー クラスター マネージャー

  • サーバー マネージャー

  • Windows PowerShell

  • Windows Management Instrumentation (WMI)

記憶域は次の機能を備えています。

  • 記憶域プール。記憶域プールは、記憶域の基本的な構成要素です。記憶域管理者は、この概念に既に精通しており、新しいモデルを習得する必要がありません。管理者は、展開のニーズに基づいて柔軟に記憶域プールを作成できます。たとえば、一連の物理ディスクに対して、1 つのプールを作成することも (すべての使用可能な物理ディスクを使用)、複数のプールのプールを作成することも (物理ディスクを必要に応じて分割) できます。さらに管理者は、記憶域ハードウェアの価値を最大限に高めることを目的として、同じプール内にハード ディスクとソリッド ステート ドライブ (SSD) を組み合わせることで、記憶域層を使用して頻繁にアクセスされるファイルの部分を SSD 記憶域に移動し、SSD 記憶域に対するサイズの小さいランダム書き込みをバッファー処理するためにライトバック キャッシュを使用できます。プールは単にディスクを追加するだけで動的に拡張でき、データの増加にシームレスに対応できます。

  • 復元力を備えた記憶域。記憶域スペースでは、次の 3 つの記憶域レイアウトが提供されます (回復性の種類とも呼ばれます)。

    • ミラー。データを複数のディスクにまたがるストライプに書き込み、さらに 1 つまたは 2 つの余分なデータのコピーも書き込みます。ほとんどのワークロードにミラー レイアウトを使用します。ディスクの障害からデータを保護し、優れたパフォーマンスを提供できます。記憶域プールにいくつかの SSD を追加し、記憶域階層を使用する場合は特にそうです。

    • パリティ。データを複数の物理ディスクにまたがるストライプに書き込み、さらに 1 つまたは 2 つのパリティ情報のコピーも書き込みます。アーカイブとストリーミング メディアのワークロード、または容量を最大化する必要があり書き込みパフォーマンスは低くてもかまわないその他のワークロードに、パリティ レイアウトを使用します。

    • シンプル (回復性なし)。データを複数の物理ディスクにまたがるストライプに書き込みますが、余分なコピーまたはパリティ情報は書き込みません。単純なレイアウトでディスク障害からの保護は提供されないため、最高のパフォーマンスと容量が必要であり、ディスク障害のときにはデータが失われたりデータの再作成が必要になってもかまわない場合にのみ使用します。また、アプリケーションが独自のデータ保護を提供する場合も、シンプルなレイアウトを使用できます。

    さらに記憶域スペースは、障害が発生したディスクを置き換えるために予約された専用ディスクを使用するか (ホット スペア)、またはより迅速にプール内の他のドライブの空き領域を使用することにより、ディスクに障害が発生したミラーおよびパリティ スペースを自動的に修復できます。また記憶域スペースには、記憶域コンポーネントのエラーにかかわらない連続的なサービス可用性を可能にするバックグラウンド スクラブおよびインテリジェント エラー訂正が用意されています。電力障害またはクラスター フェールオーバーが発生した場合も、データを失うことなく迅速に回復して、データの整合性が保持されます。

  • 継続的可用性。記憶域は、フェールオーバー クラスタリングと統合され、使用可能なサービス展開を継続的に提供します。単一のクラスター内の複数のノードにわたって 1 つまたは複数のプールをクラスター化できます。記憶域スペースは 1 つのノードによってアクセスされ、記憶域は必要なときに (エラー条件になったとき、または負荷分散により) 異なるノードにシームレスにフェールオーバーします。CSV との統合により、データへのスケールアウト アクセスが可能になります。

  • 記憶域階層。Windows Server 2012 R2 の記憶域スペースでは、2 層の記憶域 (頻繁にアクセスされるデータ用の SSD 層およびそれほど頻繁にアクセスされないデータ用の HDD 層) で構成される仮想ディスクの作成を可能にすることにより、SSD およびハード ディスク ドライブ (HDD) の最適な属性を組み合わせています。記憶域スペースは、データのアクセス頻度に基づいて、2 層間のサブファイル レベルでデータを透過的に移動します。したがって記憶域層では、安価な HDD 上でデータを大量に保存する機能を犠牲にすることなく、最も使用される ("ホット") データを SSD 記憶域に移動することにより、そのデータのパフォーマンスを大幅に高めることができます。

  • ライトバック キャッシュ。Windows Server 2012 R2 の記憶域スペースでは、小サイズのランダム書き込みをバッファー処理するために、プール内の既存の SSD 上で小容量を使用するライトバック キャッシュの作成をサポートします。多くの場合に一般的な企業ワークロードを圧迫するランダム書き込みは、SSD に転送され、後で HDD に書き込まれます。

  • 簡単な操作。Windows 記憶域管理 API、WMI、および Windows PowerShell では、完全なスクリプト機能とリモート管理を使用できます。また記憶域スペースでは、サーバー マネージャーのファイル サービスおよび記憶域サービスの役割および System Center Virtual Machine Manager を使用して簡単に管理できます。記憶域プールの利用可能な容量が構成可能なしきい値に到達した場合に、記憶域スペースからの通知を表示することもできます。

  • マルチテナント。記憶域プールの管理はアクセス制御リスト (ACL) を使用して制御でき、プール単位で委任されるため、テナントの分離が必要なホスティング シナリオにも対応します。記憶域は、従来の Windows セキュリティ モデルに準じているため、Active Directory ドメイン サービスと完全に統合できます。

次の表では、記憶域スペースの主な変更点をいくつか示します。詳細については、「Windows Server での記憶域スペースの新機能」を参照してください。

 

機能 新規/更新 説明

記憶域階層

New

アクセスの頻度が高いデータをより高速な記憶域 (SSD) に、アクセスの頻度が低いデータをより低速な記憶域 (HDD) に自動的に移動します。

ライトバック キャッシュ

New

小規模なランダム書き込みを SSD 記憶域にバッファーし、書き込みの待機時間を短縮します。

フェールオーバー クラスターに対するパリティ スペースのサポート

New

フェールオーバー クラスターにパリティ スペースを作成できます。

デュアル パリティ

New

パリティ スペース上にパリティ情報の 2 つのコピーを保存します。これにより、ディスクで 2 つの障害が同時に発生した場合に保護することができ、記憶域の効率性が最適化されます。

記憶域プールの空き領域からの記憶域スペースの自動的な再構築

New

1 つのホット スペアではなく、プール内の空き容量を使用することで、ディスクの障害が発生した後の記憶域スペースの再構築にかかる時間が大幅に短縮されます。

記憶域スペースには、次の要件があります。

  • Windows Server 2012 R2、Windows Server 2012、Windows 8.1、または Windows 8

  • SATA (Serial ATA) または SAS (Serial Attached SCSI) 接続のディスク (オプションで JBOD エンクロージャー内)

    RAID アダプター (使用されている場合) では、すべての RAID 機能を無効化し、接続されている JBOD が提供するエンクロージャー サービスを含め、接続されているデバイスが隠れないようにする必要があります。

    note注意
    一般ユーザーは、記憶域スペースと共に USB ドライブを使用できますが、高いレベルのパフォーマンスを得るために、USB 3 ドライブを使用することをお勧めします。USB 2 ドライブでは、パフォーマンスが低下します。単一の USB 2 ハード ドライブによって、共有 USB バスで使用可能な帯域幅が飽和状態になり、同じ USB 2 コントローラーに複数のドライブが接続されていると、パフォーマンスが制限される可能性があります。USB 2 ドライブを使用する場合は、USB ハブを使用せず、コンピューター上の別々の USB コントローラーに直接これらを接続してください。また、USB 2 ドライブは、高いレベルのパフォーマンスを必要としない記憶域スペース用にのみ使用されている、独立した記憶域プールに追加してください。

  • フェールオーバー クラスター上の共有記憶域展開の場合:

    • Windows Server 2012 R2 または Windows Server 2012 を搭載している複数のサーバー

    • フェールオーバー クラスタリングおよびクラスターの共有ボリューム (CSV) に指定されている要件

    • Windows 認定の要件に準拠する SAS 接続の JBOD

      認定された JBOD の一覧については、「Windows Server Catalog」を参照してください。

    • 記憶域スペース用に認定された同一の SAS HBA

      これらの HBA は、ファイル サーバー クラスター内のすべての JBOD エンクロージャに接続します。組み込み RAID 機能を備えることはできません。

記憶域スペースを使用して大規模な Hyper-V ワークロード用の仮想マシンをホストする方法については、「Windows Server を使用した Hyper-V ワークロードのコスト効果の高い記憶域の提供」を参照してください。

その他の関連情報については、次の情報を参照してください。

 

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