about_Aliases

適用対象: Windows PowerShell 2.0, Windows PowerShell 3.0, Windows PowerShell 4.0

概要をここに挿入してください。

トピック

about_aliases

概要

Windows PowerShell でコマンドレットおよびコマンドの代替名を使用する方法について説明します。

詳細説明

エイリアスは、コマンドレットとコマンド要素 (関数、スクリプト、ファイル、実行可能ファイルなど) の代替名またはニックネームです。Windows PowerShell コマンドでは、コマンド名の代わりにエイリアスを使用できます。

エイリアスを作成するには、New-Alias コマンドレットを使用します。たとえば、次のコマンドは Get-AuthenticodeSignature コマンドレットのエイリアスとして "gas" を作成します。

New-Alias -Name gas -Value Get-AuthenticodeSignature

コマンドレット名のエイリアスを作成した後は、コマンドレット名の代わりに、エイリアスを使用できます。たとえば、SqlScript.ps1 ファイルの Authenticode 署名を取得するには、次のように入力します。

Get-AuthenticodeSignature SqlScript.ps1

あるいは、次にように入力します。

gas SqlScript.ps1

Microsoft Office Word のエイリアスとして "word" を作成する場合は、次のように入力するのではなく "word" と入力できます。

"C:\Program Files\Microsoft Office\Office11\Winword.exe"

組み込みのエイリアス

Windows PowerShell には、Set-Location コマンドレットの "cd" と "chdir" や、Get-ChildItem コマンドレットの "ls" と "dir" など、組み込みのエイリアスのセットが含まれています。

組み込みのエイリアスを含め、コンピューター上のすべてのエイリアスを取得するには、次のように入力します。

Get-Alias

エイリアスのコマンドレット

Windows PowerShell には、エイリアスを操作するように設計されている次のコマンドレットが含まれています。

        - Get-Alias. Gets all the aliases in the current session.
        - New-Alias. Creates a new alias.
        - Set-Alias. Creates or changes an alias.
        - Export-Alias. Exports one or more aliases to a file.
        - Import-Alias. Imports an alias file into Windows PowerShell. 

コマンドレットに関する詳細については、次のように入力してください。

Get-Help <cmdlet-Name> -Detailed

たとえば、次のように入力します。

Get-Help Export-Alias -Detailed

エイリアスの作成

新しいエイリアスを作成するには、New-Alias コマンドレットを使用します。たとえば、Get-Help のエイリアスとして "gh" を作成するには、次のように入力します。

New-Alias -Name gh -Value Get-Help

完全なコマンドレット名を使用する場合と同様に、コマンドでエイリアスを使用し、パラメーターと共にエイリアスを使用できます。

たとえば、Get-WmiObject コマンドレットの詳細なヘルプを取得するには、次のように入力します。

Get-Help Get-WmiObject -Detailed

あるいは、次にように入力します。

gh Get-WmiObject -Detailed

エイリアスの保存

作成したエイリアスは、現在のセッションでのみ保存されます。別のセッションでエイリアスを使用するには、Windows PowerShell プロファイルにエイリアスを追加します。あるいは、Export-Alias コマンドレットを使用して、エイリアスをファイルに保存します。

詳細については、次のように入力してください。

Get-Help about_Profiles

エイリアスの取得

組み込みのエイリアス、Windows PowerShell プロファイル内のエイリアス、現在のセッションで作成したエイリアスなど、現在のセッションのすべてのエイリアスを取得するには、次のように入力します。

Get-Alias

特定のエイリアスを取得するには、Get-Alias コマンドレットの Name パラメーターを使用します。たとえば、"p" で始まるエイリアスを取得するには、次のように入力します。

Get-Alias -Name p*

特定の項目のエイリアスを取得するには、Definition パラメーターを使用します。たとえば、Get-ChildItem コマンドレットのエイリアスを取得するには、次のように入力します。

Get-Alias -Definition Get-ChildItem

Get-Alias 出力

Get-Alias は、オブジェクトの 1 つの型である AliasInfo オブジェクト (System.Management.Automation.AliasInfo) のみを返します。ただし、Windows PowerShell 3.0 以降では、"cd" のようにハイフンが含まれていないエイリアスの名前は次の形式で表示されます。

<alias> -> <definition>

例:

ac -> Add-Content

これにより、必要な情報を非常に迅速かつ簡単に取得できます。

矢印に基づくエイリアス名の形式は、ハイフンを含むエイリアスには使用されません。これらは、一般的な省略形やニックネームではなくコマンドレットと関数の推奨される代替名である場合があり、作成者がそのように明示することを望まない場合があります。

パラメーターが指定されたコマンドの代替名

コマンドレット、スクリプト、関数、または実行可能ファイルにエイリアスを割り当てることができます。ただし、コマンドとそのパラメーターにエイリアスを割り当てることはできません。たとえば、Get-Eventlog コマンドレットにエイリアスを割り当てることはできますが、"Get-Eventlog -LogName System" コマンドにエイリアスを割り当てることはできません。

ただし、このコマンドが含まれている関数を作成できます。関数を作成するには、"function" という単語に続けて関数の名前を入力します。コマンドを入力し、中かっこ ({}) で囲みます。

たとえば、次のコマンドは syslog 関数を作成します。この関数は、"Get-Eventlog -LogName System" コマンドを表します。

function syslog {Get-Eventlog -LogName System}

これで、コマンドではなく "syslog" を入力できます。また、syslog 関数のエイリアスを作成できます。

関数の詳細については、次のように入力してください。

Get-Help about_Functions

オブジェクトのエイリアス

Windows PowerShell エイリアスは、System.Management.Automation.AliasInfo クラスのインスタンスであるオブジェクトによって表されます。この種類のオブジェクトの詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=143644 で Microsoft Developer Network (MSDN) ライブラリの「AliasInfo クラス」を参照してください。

エイリアス オブジェクトのプロパティとメソッドを表示するには、エイリアスを取得します。次に、Get-Member コマンドレットにパイプします。たとえば、次のように入力します。

Get-Alias | Get-Member

"dir" エイリアスなど特定のエイリアスのプロパティの値を表示するには、エイリアスを取得します。次に、Format-List コマンドレットにパイプします。たとえば、次のコマンドは "dir" エイリアスを取得します。次に、コマンドはエイリアスを Format-List コマンドレットにパイプします。さらに、コマンドはワイルドカード文字 (*) が指定された Format-List の Property パラメーターを使用して、"dir" エイリアスのすべてのプロパティを表示します。次のコマンドは、これらのタスクを実行します。

Get-Alias -Name dir | Format-List -Property *

Windows PowerShell の Alias プロバイダー

Windows PowerShell には、Alias プロバイダーが含まれています。Alias プロバイダーを使用すると、ファイル システム ドライブ上にある場合と同じように、Windows PowerShell のエイリアスを表示できます。

Alias プロバイダーは、Alias: ドライブを公開します。Alias: ドライブを参照するには、次のように入力します。

Set-Location Alias:

ドライブの内容を表示するには、次のように入力します。

Get-ChildItem

このドライブの内容を別の Windows PowerShell ドライブから表示するには、そのドライブ名でパスを開始します。コロン (:) を含めてください。たとえば、次のように入力します。

Get-ChildItem -Path Alias:

特定のエイリアスに関する情報を取得するには、ドライブ名とエイリアス名を入力します。あるいは、名前のパターンを入力します。たとえば、" p" で始まるすべてのエイリアスを取得するには、次のように入力します。

Get-ChildItem -Path Alias:p*

Windows PowerShell Alias プロバイダーの詳細については、次のように入力してください。

Get-Help Alias

関連項目

New-Alias

Get-Alias

set-alias

export-alias

import-alias

get-psprovider

get-psdrive

about_functions

about_profiles

about_providers