Windows 7: Windows XP Mode をインストールして構成する
Windows 7 で Windows XP Mode をセットアップすると、新しい環境の機能を大幅に拡張できます。
Jorge Orchilles
出典: 『Microsoft Windows 7 Administrator’s Reference』(Syngress、2010 年)
Windows XP Mode は、Windows 7 の柔軟で便利な機能の 1 つです。Windows XP Mode をサポートしているエディションの Windows 7 を実行していて、コンピューターで仮想化がサポートされている場合、Windows XP Mode をダウンロードすれば、少しの設定を行うだけで Windows XP Mode を使用できます。
Windows XP Mode は、Windows XP SP3 がインストールされた完全な仮想ハード ディスク (VHD) で、インストール後には、設定を行う必要があります。実際のところ、Windows XP Mode は、完全な OS の独立した実装で、スタンドアロン コンピューターに Windows XP をインストールするときと同じセットアップ手順が必要になります。大きく違うのは、Windows XP Mode のセットアップが完了すると、コンピューターで、Windows XP と Windows 7 の両方が実行されることです。
Windows XP Mode をインストールしてセットアップする
Windows 7 コンピューターに Windows XP Mode をインストールするには、次の手順を実行します。
- Windows XP Mode のダウンロード ページにアクセスします。必要条件のページが表示されます。
- コンピューターで実行している Windows 7 のエディションを選択します。32 ビットと 64 ビットの違いに注意してください。2 つ目のドロップダウン リストでは、希望の言語を選択します。
- Windows XP Mode のダウンロード ボタンをクリックします。ファイルのサイズは 500 MB あるので、インターネット接続の速度によっては、ダウンロードに数分かかることがあります。
- "このファイルを実行または保存しますか" というセキュリティ警告のメッセージが表示されます。[保存] をクリックすると、ファイルの保存先を指定するダイアログ ボックスが表示されます。他のデスクトップで Windows XP Mode を実行しない場合は [実行] をクリックします。
- Windows XP Mode のインストールを開始すると、権限の確認メッセージが再度表示されることがあります。[実行] をクリックして続行します。
- Windows XP Mode によって、インストール プロセスが開始されたら、[次へ] をクリックして続行します。
- Windows XP Mode のファイルをインストールする場所を選択します。既定の場所をそのまま使用するか、[参照] をクリックして別の場所を指定できます。Windows XP Mode のファイル サイズは比較的大きいので、既定の場所より空き領域の多いハード ドライブがある場合や既定の場所以外に保存したい場合は、別の場所を選択することができます。[次へ] をクリックして、続行します。
- ファイルの読み込みが開始されます。プログレス バーが、何度か往復するので、しばらくお待ちください。
- インストール プロセスが完了したら、[完了] をクリックします。
- 今度は、Windows 7 デスクトップに Virtual PC をインストールする必要があります。手順 1. の Virtual PC のダウンロード サイトに再度アクセスし、Windows Virtual PC のインストール ボタンをクリックします。
- ここでも、ファイルを実行または保存するかを確認するメッセージが表示されます。他のデスクトップに Virtual PC をインストールしない場合は [実行] をクリックします。複数台のデスクトップにインストールする場合は、[保存] をクリックして、ファイルの保存先を指定します。このファイルのサイズは 10 MB なので、すぐダウンロードできます。
- ファイルのダウンロードが完了したら、更新プログラムをインストールして問題ないかどうかを確認するメッセージが表示されます。[はい] をクリックして、続行します。
- ライセンス条項の画面が表示されたら、画面下部までスクロールしてライセンス条項の内容を確認するか、印刷可能なバージョンを選択して、ライセンス条項を印刷して確認します。[同意します] をクリックします。ライセンス条項に同意されない場合は、[同意しません] をクリックします。[同意しません] をクリックすると、Windows Virtual PC はインストールされません。
- インストール プロセスが開始されます。プログレス バーでインストールの進捗を確認できます。
- Virtual PC のインストールが完了したら、デスクトップを再起動する必要があります。[今すぐ再起動] をクリックして、コンピューターを再起動できます。後で再起動する場合は、[閉じる] をクリックします。
Windows XP Mode をセットアップする
Windows XP Mode のインストールが完了したら、Windows XP Mode をセットアップする必要があります。Windows XP Mode は、完全な OS の独立した実装であることを思い出してください。これ以降の手順は、簡単に実行できます。
コンピューターが再起動したら、Windows 7 の [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Windows Virtual PC]、[Windows XP Mode] を順にクリックして、セットアップを開始します。
使用許諾契約書の画面が表示されたら、使用許諾契約書の内容を確認し、[ライセンス条項に同意する] をクリックして、[次へ] をクリックします。
インストール フォルダーを確認し、XPMUser アカウントのパスワードを設定します。XPMUser は、自動的に作成される必要なアカウントで、Windows XP Mode と Windows XP SP3 の仮想インスタンスにインストールされた仮想アプリケーションの実行に使用される既定のアカウントになります。通常、このパスワードは、Windows XP Mode の起動時に必要になります。Windows XP Mode を起動するたびにパスワードを入力するのが望ましくない場合は、[資格情報を記憶する] チェック ボックスをオンにして、資格情報を保存できます。
画面上部に表示されているインストール フォルダーを確認します。このフォルダーは、前のセクションで Windows XP Mode をインストールしたフォルダーと同じである必要があります。別の場所が表示されている場合は、[参照] をクリックして、インストール ファイルがある場所を指定します。組織で規定されているパスワードの規則を満たしているパスワードを入力し、確認のためのパスワードを、もう一度入力します。[次へ] をクリックして、続行します。Windows XP Mode で実行しているアプリケーションにアクセスする権限のあるユーザーが、この資格情報を使用します。
次は、自動更新を設定する必要があります。更新を自動的にダウンロードして適用するオプションを選択するか、このサービスを無効にできます。このサービスが正常に機能するには、Windows 7 を実行しているホスト コンピューターと Windows XP Mode の仮想デスクトップの両方がインターネットに接続できる必要があります。自動更新は有効にすることをお勧めします。[次へ] をクリックして続行します。
自動更新の設定が完了したら、次は、ドライブの共有を構成します。ドライブの共有は、Windows 7 オペレーティング システムと Windows XP Mode の間でファイルを共有できるようにする機能です。アプリケーションでは、コピーと貼り付け操作によって、2 つの OS 間でデータをシームレスにやり取りできます。[セットアップの開始] をクリックします。
セットアップ プロセスが開始されます。セットアップには数分かかることがあるので、しばらくお待ちください。
インストールが完了すると、新しい仮想マシン (VM） に自動的にログオンされます。Windows XP Mode が起動すると、ハードウェアが認識されるようになります。
最後に、Windows XP の更新プログラムを適用する必要があります。画面右下に自動更新のアイコンが表示されるので、このアイコンをクリックして、更新プロセスを開始します。
次の 2 つの更新オプションが配置された、おなじみの自動更新の画面が表示されます。
高速インストール: すべての重要な更新をインストールする推奨オプションです。
カスタム インストール: すべての利用可能な更新の一覧が表示され、インストールする更新を選択できます。
この Windows XP は VM で、Windows 7 で実行できないアプリケーションの実行に使用しているだけなので、[高速インストール] を選択することをお勧めします。ほとんどのインスタンスで必要なのはインストールが推奨されている重要な更新のみです。特定のアプリケーションの更新が必要な場合は、[カスタム インストール] を選択して、必要な更新を選ぶことができます。いずれかのオプションを選択し、[インストール] をクリックします。
インストールが推奨されている重要な更新の適用が完了したら、[閉じる] をクリックします。これで、Windows 7 の VM を使用して Windows XP または Windows 7 を実行する準備ができました。可能性は無限です。
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Jorge Orchilles は、勤め先の私立学校でネットワーク管理を担当したときからネットワークに携わってします。現在は、セキュリティ運用センターのアナリストとして活動しており、最近、フロリダ国際大学で管理情報システムの理学修士号を取得しました。
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