about_WS-Management_Cmdlets

適用対象: Windows PowerShell 2.0, Windows PowerShell 3.0, Windows PowerShell 4.0

トピック

about_WS-Management_Cmdlets

概要

Windows PowerShell® で Web Services for Management (WS-Management) のコマンドレットを使用するための背景として、WS-Management の概要を示します。

詳細説明

このトピックでは、Windows PowerShell で Web Services for Management (WS-Management) のコマンドレットを使用するための背景として、WS-Management の概要を示します。また、WS-Management に関する詳細情報へのリンクも示します。WS-Management の Microsoft による実装は、Windows リモート管理 (WinRM) とも呼ばれます。

WS-Management について

Windows リモート管理は WS-Management プロトコルの Microsoft による実装で、WS-Management プロトコルはさまざまなベンダーから提供されるハードウェアおよびオペレーティング システムを相互運用できるようにする、標準 SOAP ベースでファイアウォールに対応したプロトコルです。WS-Management プロトコルの仕様では、情報技術 (IT) インフラストラクチャの間で管理情報のアクセスおよび交換を行うシステムを実現するための一般的な方法を提供しています。WS-Management および Intelligent Platform Management Interface (IPMI) は、イベント コレクターと共に、Windows ハードウェア管理機能のコンポーネントです。

WS-Management プロトコルは、次の標準的な Web サービス仕様に基づいています。HTTPS、SOAP over HTTP (WS-I プロファイル)、SOAP 1.2、WS-Addressing、WS-Transfer、および WS-Eventing です。

WS-Management および WMI

WS-Management は、Windows Management Instrumentation (WMI) で公開されているデータを取得するために使用できます。WS-Management Scripting API を使用するスクリプトまたはアプリケーションか、または WinRM コマンド ライン ツールを利用して、WMI データを取得できます。WS-Management は、埋め込みオブジェクトを含め、使い慣れた WMI クラスと操作のほとんどをサポートしています。WS Management では、WMI を利用して、リソースに関するデータを収集したり、Windows ベースのコンピューターでリソースを管理したりできます。つまり、WMI クラスの既存のセットを使用して、社内のディスク、ネットワーク アダプター、サービス、プロセスなどのオブジェクトに関するデータを取得できます。また、標準の WMI IPMI プロバイダーから利用できるハードウェア データにアクセスすることもできます。

WS-Management の Windows PowerShell プロバイダー (WSMan)

WSMan プロバイダーでは、使用可能な WS Management 構成設定を階層形式で表示できます。このプロバイダーを使用すると、WS-Management のさまざまな構成オプションを確認し、設定できます。

WS-Management 構成

WS-Management がインストールも構成もされていない場合は、Windows PowerShell リモート処理が使用できず、WS-Management コマンドレットが実行されず、WS-Management スクリプトが実行されず、WSMan プロバイダーがデータ操作を実行できません。WS-Management コマンド ライン ツール (WinRM) およびイベント転送も、WS-Management 構成に依存します。

WS-Management のコマンドレット

WS-Management 機能は、コマンドレットのセットおよび WSMan プロバイダーが含まれているモジュールを使用して、Windows PowerShell に実装されています。これらのコマンドレットを使用して、ローカル コンピューターおよびリモート コンピューター上の WS-Management 設定を管理するために必要なエンド ツー エンドのタスクを完了できます。

次の WS-Management コマンドレットを使用できます。

接続コマンドレット

Connect-WSMan:

リモート コンピューター上の WS-Management (WinRM) サービスにローカル コンピューターを接続します。

Disconnect-WSMan:

リモート コンピューター上の WS-Management (WinRM) サービスからローカル コンピューターを切断します。

データ管理のコマンドレット

Get-WSManInstance:

リソース URI で指定されたリソース インスタンスの管理情報を表示します。

Invoke-WSManAction:

リソース URI とセレクターによって指定されたターゲット オブジェクトのアクションを呼び出します。

New-WSManInstance:

管理リソースの新しいインスタンスを作成します。

Remove-WSManInstance:

管理リソースのインスタンスを削除します。

Set-WSManInstance:

リソースに関連する管理情報を変更します。

セットアップと構成のコマンドレット

Set-WSManQuickConfig:

ローカル コンピューターをリモート管理用に構成します。Set-WSManQuickConfig コマンドレットを使用すると、WS-Management (WinRM) サービスにリモート接続できるように WS-Management を構成できます。Set-WSManQuickConfig コマンドレットは、次の操作を実行します。

- WS-Management (WinRM) サービスが実行されているかどうかを判断します。WinRM サービスが実行されていない場合、Set-WSManQuickConfig コマンドレットはサービスを開始します。

WS-Management (WinRM) サービスのスタートアップの種類を [自動] に設定します。

任意の IP アドレスからの要求を受け入れるリスナーを作成します。既定のトランスポート プロトコルは HTTP です。

WS-Management トラフィックのためのファイアウォールの例外を有効にします。

注記:

Windows Vista、Windows Server 2008、およびそれ以降のバージョンの Windows でこのコマンドレットを実行するには、[管理者として実行] オプションを指定して Windows PowerShell を起動する必要があります。

Test-WSMan:WS-Management がインストールされ構成されていることを確認します。Test-WSMan コマンドレットは、WS-Management (WinRM) サービスがローカル コンピューターまたはリモート コンピューターで実行され、構成されているかどうかをテストします。

Disable-WSManCredSSP:クライアント コンピューターで CredSSP 認証を無効にします。

Enable-WSManCredSSP:クライアント コンピューターで CredSSP 認証を有効にします。

Get-WSManCredSSP:クライアント コンピューターの CredSSP 関連の構成を取得します。

WS-Management 固有のコマンドレット

-- New-WSManSessionOption:WS-Management コマンドレットの 1 つまたは複数のパラメーターへの入力として使用する WSManSessionOption オブジェクトを作成します。

WS-Management の他の情報

WS-Management の詳細については、MSDN (Microsoft Developer Network) ライブラリの次のトピックを参照してください。

「Windows リモート管理」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142321

「Windows リモート管理について」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142322

「Windows リモート管理のインストールと構成」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142323

「Windows リモート管理アーキテクチャ」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142324

「WS-Management プロトコル」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142325

「Windows リモート管理と WMI」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142326

「リソース URI」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142327

「ハードウェアのリモート管理」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142328

「イベント」

https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142329

関連項目

オンライン版:https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=142331

Connect-WSMan

Disable-WSManCredSSP

Disconnect-WSMan

Enable-WSManCredSSP

Get-WSManCredSSP

Get-WSManInstance

Invoke-WSManAction

New-WSManInstance

Remove-WSManInstance

Set-WSManInstance

Set-WSManQuickConfig

Set-WSManSessionOption

Test-WSMan

キーワード

about_WSMAN about_WinRM