Windows Server 2012 の評価版と更新プログラムのオプション

 

適用対象: Windows Server 2012,Windows Server 2012 R2

このドキュメントでは、Windows Server® 2012 の評価版について、その入手場所、利用制限、完全製品版への乗り換え方法などの重要な情報をまとめています。また、以前にライセンスを取得した製品版の Windows Server から Windows Server 2012 にアップグレードするためのパスもまとめてあります。

完全に機能する Windows Server 2012 の期限付きの評価版は次のエディションで利用できます。

  • Windows Server 2012 Standard

  • Windows Server 2012 Datacenter

  • Windows Server® 2012 Essentials

これらの評価版は 64 ビットのみに対応しており、Server Core オプション、またはフル インストール オプションを使用してインストールできます。各インストール オプションの内容、各オプション間での変換方法、新しい最小サーバー インターフェイスとオンデマンド機能の使用方法については、http://technet.microsoft.com//library/hh831786 を参照してください。

いずれのエディションについても、オンラインでライセンス認証を完了するために 10 日間の猶予が用意され、ライセンス認証を完了した時点から 180 日間が評価期間になります。評価期間中は、デスクトップに通知が表示され、評価期間の残り日数が示されます (Windows Server 2012 Essentials を除く)。管理者特権のコマンド プロンプトで slmgr.vbs /dlv を実行して、残りの期間を確認することもできます。

評価版は次の方法で入手できます。

評価期間中は、いずれの評価版も完全に機能します。ただし、セーフ モードでの起動には対応していません。Windows Server 2012 Standard エディションおよび Windows Server 2012 Datacenter エディションには、ライセンス認証キーがプレインストールされています。180 日間の評価期間が過ぎると、サーバーは、エディションごとにさまざまな方法で警告を表示します。

Windows Server 2012 Standard、Windows Server 2012 Datacenter:

  • デスクトップに "Windows ライセンスの有効期限が切れています" という警告が表示されます。

  • Windows にログオンするときに、次のような選択肢が表示されます。

    • ライセンス認証の手続きを今すぐ行います

    • 後で確認します

  • システムが 1 時間ごとにシャットダウンします。

  • インストールできる更新プログラムは、セキュリティ更新プログラムだけです。

  • ソース WLMS のイベント ID 100 "The license period for this installation of Windows has expired. The operating system will shut down every hour." (この Windows インストールのライセンスの有効期限が切れています。オペレーティング システムは 1 時間ごとにシャットダウンします。) がアプリケーション ログに表示されます。

Windows Server 2012 Essentials: デスクトップとダッシュボードに警告が表示されますが、サーバーはシャットダウンしません。

ほとんどの評価版から完全製品版に乗り換えることができますが、その方法はエディションによって多少異なります。評価版から乗り換える前に、実際に評価版が実行されていることをご確認ください。これを行うには、次のいずれかの操作を行います。

  1. 管理者特権のコマンド プロンプトで slmgr.vbs /dlv を実行します。評価版の場合は、出力に "EVAL" と表示されます。

  2. スタート画面で、コントロール パネルを開きます。[システムとセキュリティ] を開き、[システム] を開きます。[システム] ページの Windows のライセンス認証の領域に Windows のライセンス認証の状態が表示されます。[Windows ライセンス認証の詳細を表示] をクリックすると、Windows のライセンス認証の状態に関する詳しい情報が表示されます。

既に Windows のライセンス認証が済んでいる場合は、デスクトップに評価期間の残りの期間が表示されます。

サーバー上で評価版ではなく製品版が実行されている場合は、Windows Server 2012 へのアップグレード方法について、このドキュメントの「以前にライセンスを取得したバージョンのアップグレード」を参照してください。

Windows Server 2012 Essentials の場合: コマンド slmgr.vbs に販売キー、ボリューム ライセンス キー、または OEM キーを入力すると、完全製品版に乗り換えることができます。

Windows Server 2012 Standard または Windows Server 2012 Datacenter の評価版を実行している場合は、次の手順に従って製品版に乗り換えることができます。

  1. サーバーがドメイン コントローラーの場合は、製品版に乗り換えることはできません。この場合は、まず製品版を実行するサーバーに追加のドメイン コントローラーをインストールし、評価版で実行されているドメイン コントローラーから AD DS を削除します。詳細については、http://technet.microsoft.comlibrary/hh994618.aspx を参照してください。

  2. ライセンス条項を読みます。

  3. 管理者特権でのコマンド プロンプトで、DISM /online /Get-CurrentEdition コマンドを実行して現在のエディション名を確認します。エディション名の簡略形式であるエディション ID をメモしておきます。エディション ID と販売プロダクト キーを指定して、DISM /online /Set-Edition:<edition ID> /ProductKey:XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX /AcceptEula を実行します。サーバーが 2 回再起動します。

Windows Server 2012 Standard の評価版の場合は、同じコマンドと該当するプロダクト キーを使用して、1 回の操作で Windows Server 2012 Datacenter の製品版に乗り換えることもできます。

System_CAPS_tipヒント

Dism.exe の詳細については、http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=192466 を参照してください。

以下の表は、既にライセンスを取得している (つまり評価版でない) Windows オペレーティング システムを Windows Server 2012 のどのエディションにアップグレードできるかを簡単にまとめたものです。

サポートされるパスに関しては、次の一般的なガイドラインがあります。

  • 32 ビット アーキテクチャから 64 ビット アーキテクチャへの一括アップグレードはサポートされません。すべてのエディションの Windows Server 2012 が 64 ビットのみです。

  • 1 つの言語から別の言語への一括アップグレードはサポートされません。

  • 1 つのビルドの種類から別のビルドの種類への一括アップグレード (fre から chk へなど) はサポートされません。

  • サーバーがドメイン コントローラーの場合は、http://technet.microsoft.com/library/hh994618.aspx を参照して重要な情報をご確認ください。

  • Windows Server 2012 のプレリリース版 (リリース候補版など) からのアップグレードはサポートされません。Windows Server 2012 のクリーン インストールを実行してください。

  • Server Core インストールから Windows Server 2012 のフル インストール モードへの切り替え (およびその逆方向の切り替え) を 1 回の操作で行うアップグレードはサポートされていません。ただし、いったんアップグレードが完了すると、Windows Server 2012 では、Server Core モードとフル インストール モードを自由に切り替えることができます。各インストール オプションの内容、各オプション間での変換方法、新しい最小サーバー インターフェイスとオンデマンド機能の使用方法については、http://technet.microsoft.com/library/hh831786 を参照してください。

  • 左の列に現在のバージョンがない場合、このリリースの Windows Server 2012 へのアップグレードはサポートされません。

    右の列に複数のエディションが表示されている場合、同じ開始バージョンから各エディションにアップグレードできます。

使用している Windows オペレーティング システム

アップグレード先のエディション

Windows Server 2008 Standard SP2 または Windows Server 2008 Enterprise SP2

Windows Server 2012 Standard、Windows Server 2012 Datacenter

Windows Server 2008 Datacenter SP2

Windows Server 2012 Datacenter

Windows Web Server 2008

Windows Server 2012 Standard

Windows Server 2008 R2 Standard SP1 または Windows Server 2008 R2 Enterprise SP1

Windows Server 2012 Standard、Windows Server 2012 Datacenter

Windows Server 2008 R2 Datacenter SP1

Windows Server 2012 Datacenter

Windows Web Server 2008 R2

Windows Server 2012 Standard

以前の製品版から Windows Server 2012 にアップグレードするためのパスであっても、既にインストールされているサーバーの役割によっては、アップグレード後もこの役割を引き続き機能させるために、追加の準備やアクションが必要になる場合があります。考慮事項を次の表にまとめます。

サーバーの役割

アップグレード情報

Active Directory

  • Active Directory ドメイン サービス (AD DS): Active Directory ドメインをアップグレードするには、既存のドメイン コントローラーのオペレーティング システムをアップグレードする、または既存のドメイン コントローラーを、Windows Server 2012 を実行するドメイン コントローラーに置き換えます。詳細については、Active Directory ドメイン サービス (AD DS) の社内への展開に関するページ (http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=262195) を参照してください。

  • Active Directory ライトウェイト ディレクトリ サービス (AD LDS): 詳細については、ADAM から AD LDS へのアップグレードに関するページ (http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=186351) を参照してください。

Active Directory フェデレーション サービス (AD FS)

AD FS を Windows Server 2008 R2 から Windows Server 2012 にアップグレードする方法に関する詳細については、http://technet.microsoft.com/library/jj647765.aspx を参照してください。

Active Directory Rights Management サービス (AD RMS)

Windows Server 2008 または Windows Server 2008 R2 からの、Windows Server 2012 への一括アップグレードを実行できます。AD RMS サーバーの役割を実行するサーバーのオペレーティング システムのアップグレードが完了した後は、AD RMS アップグレード ウィザードを実行して AD RMS クラスターをアップグレードし、一貫性を確保する必要があります。アップグレードしないと、AD RMS クラスターが一貫性のある状態にならない可能性があります。これらのバージョンの Windows Server オペレーティング システムからアップグレードする際にもう 1 つ考慮する必要があるのは、AD RMS データベースについてのニーズに応えるため既に Windows Internal Database (WID) が選択されている場合、この構成によって Windows Server 2012 へのアップグレードがブロックされ、追加のステップが必要になるという点です。Windows Server 2012 へのアップグレードがブロックされるのを防ぐには、まず AD RMS サーバーの役割をアンインストールしてから、既存の WID インスタンスを SQL Server インスタンスに移行する必要があります。詳細については、http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=229299 を参照してください。

FAX サーバー

http://technet.microsoft.com/library/jj134193.aspx を参照してください。

ファイル サービスおよび記憶域サービス

DFS の管理がインストールされている、Windows Server 2008 R2 ベースのサーバーをアップグレードした後は、サーバーに DFS 管理ツールを再インストールする必要があります。DFS 管理ツールをインストールするには、管理者として次の Windows PowerShell コマンドレットを実行します。Install-WindowsFeature RSAT-DFS-Mgmt-Con

サーバー マネージャーの役割および機能の追加ウィザードを使用することもできます。ウィザードの [機能] ページで、[リモート サーバー管理ツール][役割管理ツール][ファイル サービス ツール] の順に展開し、[DFS 管理ツール] チェック ボックスをクリックします。

Hyper-V

アップグレードを開始する前に仮想マシンをすべてシャットダウンし、保存します。詳細については、http://technet.microsoft.com/library/hh831531 を参照してください。

印刷とドキュメント サービス

http://technet.microsoft.com/library/jj134150 を参照してください。

リモート アクセス

ルーティングとリモート アクセス サービス (RRAS) は、Windows Server 2012 より前の Windows Server オペレーティング システムの役割サービスでした。このサービスにより、IPv4 ルーターまたは IPv6 ルーター、IPv4 ネットワーク アドレス変換 (NAT) ルーター、リモート クライアントからのダイヤルアップ接続または仮想プライベート ネットワーク (VPN) 接続をホストするリモート アクセス サーバーとしてコンピューターを使用できました。この機能は現在 DirectAccess に統合され、Windows Server 2012 でリモート アクセス サーバーの役割を構成しています。Windows Server 2008 R2、および Windows Server 2012 以前のバージョンからの移行については、http://technet.microsoft.com/library/hh831423.aspx を参照してください。

リモート デスクトップ サービス

Windows Server® 2008 R2 リモート デスクトップ サービスの役割サービスは、Windows Server 2012 に移行することはできません。ただし、既存の Windows Server 2008 R2 RD セッション ホスト サーバーの展開は、Windows Server 2012 RDS の展開に統合できます。Windows Server 2012 RD Web アクセスは、既存の Windows Server 2008 R2 RD セッション ホスト サーバー ファームを参照するように構成できます。Windows Server® 2008 R2 RD セッション ホスト サーバー ファームで公開されたデスクトップおよび RemoteApp のプログラムには、Windows Server 2012 RD Web アクセス サーバーからアクセスできます。既存の Windows Server® 2008 R2 RD セッション ホスト サーバー ファームを Windows Server 2012 リモート デスクトップ サービスの展開に追加するには、次の手順を実行する必要があります。

  • TS Web アクセス コンピューター セキュリティ グループの内容を設定する。

  • RDP ファイルに署名するために適切な証明書を使用して、Windows Server 2008 R2 セッション ホスト サーバーを構成する。

  • Windows Server 2012 RD Web アクセス サーバーが Windows Server® 2008 R2 RD セッション ホスト サーバー ファームを参照するよう設定する。

ボリューム ライセンス認証サービス

Active Directory によるライセンス認証では、追加のホスト サーバーは必要ありません。既存のドメイン コントローラーでライセンス認証クライアントをサポートできますが、次の制限があります。

  • 読み取り専用ドメイン コントローラー上では、Active Directory によるライセンス認証を構成できません。

  • Active Directory によるライセンス認証は、Microsoft 以外のディレクトリ サービスと共に使用できません。

  • ライセンス認証オブジェクトを格納するためには、AD DS が Windows Server 2012 スキーマ レベルである必要があります。以前のバージョンの Windows Server を実行しているドメイン コントローラーでは、Windows Server 2012 バージョンの Adprep.exe を使用してスキーマを更新した後でクライアントのライセンス認証を行うことができます。詳細については、「Active Directory ドメイン サービスのインストールと削除の新機能」を参照してください。

Web サーバー (IIS)

削除、または変更された機能はありません。IIS 7.0 で動作する Web アプリケーションは、IIS 8.0 で通常どおり実行できます。

Windows Server 2012 をインストールした後であればいつでも、セットアップを実行してインストールを修復 ("修復セットアップ" とも呼ばれます) したり、場合によっては別のエディションに変換できます。

セットアップを実行して、任意のエディションの Windows Server 2012 で "修復セットアップ" を実行することができます。これにより、開始時と同じエディションになります。

Windows Server 2012 Standard の場合、次のようにしてシステムを Windows Server 2012 Datacenter に変換できます。まず、管理者特権のコマンド プロンプトで、コマンド DISM /online /Get-CurrentEdition を実行して現在のエディションを特定します。エディション名の簡略形式であるエディション ID をメモしておきます。エディション ID と販売プロダクト キーを指定して、DISM /online /Set-Edition:<edition ID> /ProductKey:XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX /AcceptEula を実行します。サーバーが 2 回再起動します。

Windows Server 2012 Essentials の場合は、セットアップを実行して、適切な販売ライセンス キーを指定することにより、Windows Server 2012 Standard に乗り換えることができます。

表示: