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ツールボックス: IT 担当者向けの新製品

今月のコラムで紹介する 2 つのツールを使用すると、システムで使用している TCP ポートを監視および管理したり、アプリケーションをアンインストールした後もシステムをクリーンな状態に保つのに役立ちます。

Greg Steen

CurrPorts

必要な TCP ポートが既に使用されていることが原因で、アプリケーションを起動できなかったことはありませんか。このような場合、単純にサービスが正しいポートでリッスンしているかどうかを確認していただけかもしれません。このようなタスクを行うためのコマンド ライン ユーティリティには、さまざまなものがありますが、このような機能をまとめたコマンドライン ユーティリティがあると便利でしょう。

NirSoft 社の CurrPorts は、このようなタスクを行えるシンプルな無料のユーティリティです。CurrPorts には、32 ビット版と 64 ビット版があります。これは自己完結型の実行可能ファイルで、ローカル コンピューターで現在開いているすべての TCP/IP ポートとユーザー データグラム プロトコル (UDP) ポートを表示します。また、ユーザーが定義した間隔でアクティブ状態を表示する自動更新だけでなく、プロセスの強制終了、接続の切断、およびプロセスについてのレポート機能もあります。

メイン画面では、プロセス名とプロセスに関連付けられているアイコン、プロセス ID、プロトコル (TCP または UDP)、ローカル ポートとリモート ポート、ポート名と IP アドレス、リモート ホスト、現在のポートの状態、および関連付けられているプロセスのファイル パスを確認できます。CurrPorts では、カラムを構成して、特定のカラムを表示/非表示にしたり、表示される順番を変更したりできます。また、大量のデータが表示されるため、ビューにフィルターを設定して、ポート、プロトコル、IP アドレス、プロセスなどでデータの表示または非表示を簡単に指定できます。

[オプション] メニューには、ショートカット キーと関連付けられた多くのクイック フィルターが用意されています。これらのフィルターを使用すると、ポートの種類やポートの状態を管理したり、新規または変更されたポートを強調表示できます。プロセスを右クリックして、似たような属性を持つ他のプロセスを表示または非表示にすることもできます。コンテキスト メニューを使用すると、接続の切断、プロセスのプロパティ情報の表示、または関連付けられたプロセスの強制終了を行えます。

リモート アドレスへのポート接続のみを確認する場合は、クイック フィルターを使用して、この条件に該当するアプリケーション接続のみを表示できます。データを理解しやすくするため、CurrPorts では、自動的にリモート ホスト名が解決されます。CurrPorts は、IPNetInfo という名前の別の NirSoft ユーティリティと統合することもできます。このツールと統合すると、特定のリモート ホストの地理位置情報に基づいた IP アドレス情報である WHOIS を調べることができます。

CurrPorts には、レポート作成、ポートの目的変更、およびデータ処理のための多くの機能が用意されています。1 つ、複数、またはアクティブな全プロセスの詳細情報をテキスト ファイルに保存できます。プロセス テーブルの内容をシンプルな HTML ベースのレポートとして表示したり、単純にデータをコピーして、Excel に貼り付けることができます。CurrPorts には、プロセスの変更をファイルに出力するログ オプションがあります。ログ ファイルでは、プロセスが追加または削除された日時、プロセス名、およびプロセスが試行したさまざまな接続を確認できます。ポート接続を常時監視する必要がある場合、CurrPorts のシステム トレイ機能を使用すると、新しいポート接続が検出されたときに警告音を鳴らすことができます。

CurrPorts には IT 担当者にとって便利な機能がいくつかあります。次にポートのバインドをトラブルシューティングしたり、コンピューターのリソースを占有しているプロセスを終了する必要が生じたときには、NirSoft 社の CurrPorts をお使いのユーティリティ群に追加すると、迅速かつ簡単に作業を完了できます。

CurrPorts

jv16 PowerTools 2012

IT 担当者として、新しい製品やアップグレードの検証を行うために、プログラムの追加や削除に追われていることが多いのではないでしょうか。このようなアプリケーションによって残されるごみデータが間違いなく増えているでしょう。システムには、個人設定、レジストリ エントリ、使用されていないフォルダーが放置されています。フィンランドを拠点とした Macecraft 社の jv16 PowerTools 2012 と呼ばれる一連のユーティリティは、システムの管理とクリーンアップに役立ちます。

jv16 PowerTools 2012 ユーティリティには、レジストリ ツール、ファイル ツール、システム ツール、およびプライバシー ツールという 4 つのカテゴリがあります。名前のとおり、レジストリ ツールでは、Windows レジストリ ハイブのクリーンアップと保守を行います。Registry Manager は、操作を簡略化する目的でレジストリ キーをカテゴリでグループ化します。Registry Finder を使用すると、標準的な文字列のワイルドカード パターン、正規表現、所有者、および最終変更日時でレジストリを検索できます。また、検索結果をグループ化したり、フィルター検索することもできます。

Registry Find & Replace ツールを使用すると、レジストリ データの値をまとめて更新できます。Registry Cleaner and Registry Compactor は、使用していないプログラムやデータ成果物のクリーンアップ、整理、およびレジストリ サイズの削減を行い、コンピューターのパフォーマンスを向上するのに役立ちます。Registry Information では、レジストリに保存されているデータ量をカテゴリごとに統計を表示します。

最後に紹介するレジストリ ツールは Registry Monitor です。このツールを使用すると、スナップショットを作成して比較できるので、どのプログラムがどのような変更をシステムに加えたかを確認できます。これはディスク イメージをセットアップするときに、アンインストールしたプログラムによってごみが残らないことやアプリケーションの互換性に関するトラブルシューティングを行うのに役立ちます。

jv16 PowerTools 2012 に同梱されているファイル ツールは、ローカル システムのファイルとディレクトリを管理および操作するための 14 個の一連のユーティリティで構成されています。これらのユーティリティは、ファイル システムの検索、削除したファイルの回復、ファイルの完全削除、重複するファイルやディレクトリの検索、ファイルやフォルダーの属性の変更、およびファイル名の変更を一括処理するのに役立ちます。ファイルの統合、ファイルの分割、またはファイル内のデータの置換を行うこともできます。

システム ツールを使用すると、ソフトウェアのアンインストール、プログラムのスタートアップの管理、ローカル サービスの管理に別のメカニズムを使用できます。プライバシー ツールを使用すると、Windows や他のプログラムで保存されているさまざまな履歴の整理、ディスク領域の整理、ファイルやディレクトリの整理により、システムをクリーンアップできます。

jv16 PowerTools 2012 には、これらのツールに加えて、レジストリやファイルなどの情報をバックアップできる便利な補助機能がいくつか用意されています。この製品には、変更を追跡し、履歴管理のために操作を記録し、間違った操作から回復するのに役立つ Action History という機能も用意されています。

Macecraft jv16 PowerTools 2012 の個人使用のライセンス料金は $29.95、商用のライセンス料金は $59 です。サポート パッケージも提供されています。Web サイトでは 60 日間限定の無料評価版が提供されているので、購入前に試してみることができます。このソフトウェアは Windows のほぼすべてのバージョンで実行可能で、32 ビット版と 64 ビット版があります。アプリケーションのインストールやアンインストールによって放置されたごみデータが増大したことによって、システムのパフォーマンスが低下している場合は、jv16 PowerTools 2012 を使用して、システムをクリーンアップできます。

jv16 PowerTools 2012

Greg Steen

Greg Steen は技術プロフェッショナルであり、企業家でもあります。また、新製品のファンであるとも言えます。より簡単な操作、品質保証、および開発に役立つ IT プロフェッショナルのための新しいツールを日夜追い求めています。

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