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接続グループ ファイルについて

適用対象: Application Virtualization 5.0 SP1, Application Virtualization 5.0 SP2, Application Virtualization 5.0 SP3

このトピックの内容:

  • 接続グループ ファイルの目的と場所

  • 接続グループの XML ファイルの構造

  • 接続グループ内のパッケージの優先順位の構成

  • サポートされる仮想アプリケーション接続構成

接続グループ ファイルの目的と場所

接続グループの目的

接続グループは、パッケージをグループ化して、パッケージ内のアプリケーションが相互にやり取りできる仮想環境を作成する App-V 機能です。

例:Microsoft Office でプラグインを使用するとします。プラグインを含むパッケージと、Office を含む別のパッケージを作成します。次に、その 2 つのパッケージを接続グループに追加して、Office でそれらのプラグインを使用できるようにします。

接続グループ ファイルのしくみ

Application Virtualization 5.0 接続グループ ファイルを適用すると、ファイル内に列挙されたパッケージが実行時に単一の仮想環境に結合されます。Microsoft Application Virtualization (App-V) 5.0 接続グループ ファイルを使用して、既存の Application Virtualization 5.0 接続グループを構成します。

ファイル パスの例

%APPDATA%\Microsoft\AppV\Client\Catalog\PackageGroups\{6CCC7575-162E-4152-9407-ED411DA138F4}\{4D1E16E1-8EF8-41ED-92D5-8910A8527F96}

接続グループの XML ファイルの構造

このセクションの内容:

  • 接続グループを定義するパラメーター

  • 接続グループのパッケージを定義するパラメーター

  • App-V 5.0 SP3 の接続グループの XML ファイルの例

  • App-V 5.0 から App-V 5.0 SP2 の接続グループの XML ファイルの例

接続グループを定義するパラメーター

次の表では、パッケージではなく、接続グループ自体を定義する XML ファイルのパラメーターについて説明します。

フィールド 説明

Schema name

スキーマの名前。

App-V 5.0 SP3 以降で使用可能: この表で説明している新しい "オプション パッケージ" 機能と "任意のバージョンを使用する" 機能を使用するには、XML ファイルに次のスキーマを指定する必要があります。

xmlns="https://schemas.microsoft.com/appv/2014/virtualapplicationconnectiongroup"

AppConnectionGroupId

この接続グループの一意の GUID 識別子。接続グループの状態は、この識別子に関連付けられます。接続グループを作成する場合にのみ、この識別子を指定します。

[Guid]::NewGuid()」と入力すると、新しい GUID を作成できます。

VersionId

このバージョンの接続グループのバージョン GUID 識別子。

(たとえば、新しいパッケージを追加または更新して) 接続グループを更新したら、そのバージョンの GUID を更新して新しいバージョンを反映させる必要があります。

DisplayName

接続グループの表示名。

Priority

接続グループの省略可能な優先順位フィールド。

"0" - 最も高い優先順位を示します。

優先順位が必要だが構成されていない場合、使用する接続グループを正しく判断できないため、パッケージは失敗します。

接続グループのパッケージを定義するパラメーター

接続グループの XML ファイルの <Packages> セクションで、次の表で説明するように、各パッケージの一意のパッケージ識別子とバージョン識別子を指定して、接続グループのメンバー パッケージを列挙します。パッケージの優先順位は、一覧の先頭が最も高くなります。

フィールド 説明

PackageId

このパッケージの一意の GUID 識別子。この GUID は、新しいバージョンのパッケージが発行されても変更されません。

VersionId

パッケージのバージョンに対する一意の GUID 識別子。

App-V 5.0 SP3 以降で使用可能: パッケージ バージョンに "*" を指定すると、使用可能なパッケージの最新バージョンの GUID が動的に挿入されます。

IsOptional

App-V 5.0 SP3 以降で使用可能: このパラメーターを使用すると、接続グループ内でパッケージをオプションに設定できます。有効な値は、次のとおりです。

  • “true” – 接続グループ内でパッケージがオプションになります

  • “false”– 接続グループ内でパッケージが必須になります

接続グループでオプション パッケージを使用する方法」をご覧ください。

App-V 5.0 SP3 の接続グループの XML ファイルの例

次の接続グループの XML ファイルの例では、前の表のフィールドの例を示し、App-V 5.0 SP3 の新しい項目を説明しています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-16"?>
<appv:AppConnectionGroup
xmlns="https://schemas.microsoft.com/appv/2014/virtualapplicationconnectiongroup"
xmlns:appv="https://schemas.microsoft.com/appv/2014/virtualapplicationconnectiongroup"
AppConnectionGroupId="61BE9B14-D2B4-41CE-A6E3-A1B658DE7000"
VersionId="E6B6AA57-F2A7-49C9-ADF8-F2B5B3C8A42F"
Priority="0"
DisplayName="Sample Connection Group">
<appv:Packages>
<appv:Package
PackageId="1DC709C8-309F-4AB4-BD47-F75926D04276"
VersionId="*"
IsOptional=”true”
/>
<appv:Package
PackageId="04220DCA-EE77-42BE-A9F5-96FD8E8593F2"
VersionId="E15EFFE9-043D-4C01-BC52-AD2BD1E8BAFA"
IsOptional=”false”
/>
</appv:Packages>

App-V 5.0 から App-V 5.0 SP2 の接続グループの XML ファイルの例

次の接続グループの XML ファイルの例は、App-V 5.0 から App-V 5.0 SP2 に適用されます。前の表のフィールドの例も示していますが、上記の App-V 5.0 SP3 で説明した内容は除きます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-16"?>
<appv:AppConnectionGroup
xmlns="https://schemas.microsoft.com/appv/2010/virtualapplicationconnectiongroup"
xmlns:appv="https://schemas.microsoft.com/appv/2010/virtualapplicationconnectiongroup"
AppConnectionGroupId="61BE9B14-D2B4-41CE-A6E3-A1B658DE7000"
VersionId="E6B6AA57-F2A7-49C9-ADF8-F2B5B3C8A42F"
Priority="0"
DisplayName="Sample Connection Group">
<appv:Packages>
<appv:Package
PackageId="1DC709C8-309F-4AB4-BD47-F75926D04276"
VersionId="C7DF4F63-5288-439C-ACEF-EF06BF401EC5"
/>
<appv:Package
PackageId="04220DCA-EE77-42BE-A9F5-96FD8E8593F2"
VersionId="E15EFFE9-043D-4C01-BC52-AD2BD1E8BAFA"
/>
</appv:Packages>

接続グループ内のパッケージの優先順位の構成

パッケージの優先順位は、パッケージが並べられた順序によって設定されます。パッケージの優先順位は、ドキュメントの最初のパッケージが最も高く、一覧の下に行くほど順位が下がっていきます。

パッケージの優先順位は、仮想環境の初期化時に発生する、他の方法では避けられないリソースの競合を解決します。たとえば、同じ仮想環境で開いている 2 つのパッケージに同じレジストリ DWORD 値が定義されている場合、設定される値は最も優先順位の高いパッケージによって決まります。

次の手順で、接続グループ ファイルを使用して各接続グループを構成することができます。

  • 接続グループの実行時の優先順位を指定します。

    注意

    優先順位が必要なのは、パッケージが複数の接続グループに関連付けられている場合だけです。

  • 接続グループ内のパッケージの優先順位を指定します。

優先順位フィールドは、実行中の仮想アプリケーションが、エクスプローラーなどのネイティブ アプリケーションの要求から開始される場合に必要です。App-V クライアントは、アプリケーションを実行する接続グループの仮想環境を決定する際に、優先順位を使用します。このような状況は、仮想アプリケーションが複数の接続グループに含まれている場合に発生します。

仮想アプリケーションが別の仮想アプリケーションを使用して開かれている場合は、元の仮想アプリケーションの仮想環境が使用されます。この場合、優先順位フィールドは使用されません。

例:

仮想アプリケーションの Microsoft Outlook が仮想環境 XYZ で実行されているとします。添付されている Microsoft Word 文書を開くと、仮想化された Microsoft Word に関係付けられた接続グループや実行時の優先順位にかかわらず、仮想化バージョンの Microsoft Word が仮想環境 XYZ で開きます。

サポートされる仮想アプリケーション接続構成

構成 シナリオ例

1 つの .exe ファイルとプラグイン (.dll)

  • すべてのユーザーに Microsoft Office を配布しますが、Microsoft Excel プラグインはユーザーのサブセットにのみ配布します。

  • 適切なユーザーに対して接続グループを有効にします。

  • 必要に応じて各パッケージを個別に更新します。

1 つの .exe ファイルと 1 つのミドルウェア アプリケーション

  • ミドルウェア アプリケーションが必要なアプリケーションが 1 つ、または同じミドルウェア ランタイム バージョンに依存している複数のアプリケーションがあります。

  • 1 つ以上のアプリケーションを必要とするすべてのコンピューターは、アプリケーションとミドルウェア アプリケーション ランタイムが含まれる接続グループを受け取ります。

  • 必要に応じて、複数のミドルウェア アプリケーションを 1 つの接続グループにまとめることができます。

     

    例の説明

    財務部の仮想アプリケーション接続グループ

    • ミドルウェア アプリケーション 1

    • ミドルウェア アプリケーション 2

    • ミドルウェア アプリケーション 3

    • ミドルウェア アプリケーション ランタイム

    人事部の仮想アプリケーション接続グループ

    • ミドルウェア アプリケーション 5

    • ミドルウェア アプリケーション 6

    • ミドルウェア アプリケーション ランタイム

1 つの .exe ファイルと 1 つの .exe ファイル

別のアプリケーションに依存するアプリケーションがあり、運用の効率、ライセンスの制限事項、またはロールアウト タイムラインのために、パッケージを別々に維持します。

例:

Microsoft Lync 2010 を展開する場合は、次の 3 つのパッケージを使用できます。

  • Microsoft Office 2010

  • Microsoft Communicator 2007

  • Microsoft Lync 2010

次の接続グループを使用して展開を管理できます。

  • Microsoft Office 2010 と Microsoft Communicator 2007

  • Microsoft Office 2010 と Microsoft Lync 2010

展開が完了したら、単一の新しい Microsoft Office 2010 + Microsoft Lync 2010 パッケージを作成するか、別々のパッケージとして維持管理し、接続グループを使用して展開できます。

APP-V への提案がございますか

こちらから提案を追加するか、提案に投票してください。App V の問題については、「APP-V に関する TechNet フォーラム」を利用してください。

関連項目

その他の参照情報

接続グループの管理

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