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DTS パッケージ移行ウィザードの使用

Integration Services には、データ変換サービス (DTS) ツールとオブジェクト モデルを使用して作成された SQL Server 2000 DTS パッケージを移行するための DTS パッケージ移行ウィザードが用意されています。

注意注意

パッケージ移行ウィザードは、SQL Server の Standard Edition、Enterprise Edition、および Developer Edition で使用できます。

注意注意

以前のバージョンの Integration Services で作成されたパッケージのアップグレードについては、「Integration Services パッケージのアップグレード」を参照してください。

注意注意

SQL Server 7.0 インスタンスの msdb データベースに保存されている DTS パッケージは、アップグレード アドバイザで分析したり、パッケージ移行ウィザードで移行することはできません。ただし、SQL Server 7.0 DTS パッケージが構造化ストレージ ファイルとして保存されているか、SQL Server 2005 にアップグレードされた SQL Server 7.0 インスタンスの msdb データベースに保存されている場合は、アップグレード アドバイザで分析したりパッケージ移行ウィザードで移行できます。

すべてのパッケージを完全に移行できるわけではありません。たとえば、一部の DTS タスクは Integration Services のタスクに直接対応していませんし、カスタム タスクは移行できません。ActiveX スクリプト タスクやデータ変換の一部のスクリプトも移行できません。詳細については、「タスクの移行」および「DTS パッケージの移行に関する既知の問題」を参照してください。

パッケージは DTS パッケージ形式のままでも Integration Services ソリューションで使用できます。また、引き続きスタンドアロンの DTS パッケージとして実行することもできます。

多くの DTS パッケージは、パスワードで保護されています。そのようなパッケージを移行する場合、パッケージ移行ウィザードでパスワードの入力が要求されます。正しいパスワードを入力しない限り、パスワードで保護されているパッケージを移行することはできません。

SQL Server は、Meta Data Services のインストールをサポートしていません。SQL Server 2000、SQL Server 2000 ツール、またはリポジトリ再頒布可能ファイルがローカル コンピュータにインストールされている場合のみ、パッケージ移行ウィザードで Meta Data Services (リポジトリ) パッケージを移行できます。リポジトリ ファイルが存在する場合は、Meta Data Services に保存された DTS パッケージをパッケージ移行ウィザードによって移行できます。リポジトリ ファイルが存在しない場合は、SQL Server または構造化ストレージ ファイルに保存された DTS パッケージのみをパッケージ移行ウィザードによって移行できます。

パッケージ移行ウィザードの開始

次の 3 つの場所からパッケージ移行ウィザードを開始できます。

  • SQL Server Management Studio。SQL Serverデータベース エンジンのインスタンスに接続した後、オブジェクト エクスプローラで [管理][レガシ] の順に展開し、[データ変換サービス] ノードを右クリックして、[移行ウィザード] をクリックします。

  • Business Intelligence Development Studio。Integration Services プロジェクトを作成するか、または既存の Integration Services プロジェクトを開き、ソリューション エクスプローラで [SSIS パッケージ] ノードを右クリックして、[DTS 2000 パッケージを移行] をクリックします。

  • コマンド プロンプト。C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\DTS\Binn フォルダにある DTSMigrationWizard.exe を実行します。

パッケージ ソースの選択

パッケージ移行ウィザードを使用して、SQL Servermsdb データベースに保存された DTS パッケージを構造化ストレージ ファイルまたは Meta Data Services に移行できます。Visual Basic ファイルに保存されたパッケージは、移行できません。

重要な注意事項重要

SQL Server は、Meta Data Services のインストールをサポートしていません。パッケージ移行ウィザードでは、SQL Server 2000、SQL Server 2000 ツール、またはリポジトリ再頒布可能ファイルがコンピュータに存在する場合のみ、Meta Data Services に保存された DTS パッケージにアクセスできます。

パッケージが msdb データベースまたは Meta Data Services にある場合、ユーザーがサーバー名を入力すると、パッケージ移行ウィザードでは、Windows 認証または SQL Server 認証を使用してユーザーを認証します。

パッケージが構造化ストレージ ファイルにある場合、移行するファイルを選択します。構造化ストレージ ファイルには、多くのパッケージの定義を組み込んだり、複数のパッケージ バージョンを組み込んだりできます。構造化ストレージ ファイル内のパッケージおよびパッケージ バージョンを一部または全部移行できます。

詳細については、「[移行元の場所の選択] (DTS パッケージ移行ウィザード)」を参照してください。

パッケージの移行先の選択

パッケージ移行ウィザードを使用して、パッケージを SQL Server のインスタンスの msdb データベースまたは .dtsx ファイルに移行できます。.dtsx ファイルは、ファイル システムに保存されるパッケージ定義の XML 表現です。

移行先が SQL Server である場合、ユーザーがサーバー名を入力すると、パッケージ移行ウィザードでは、Windows 認証または SQL Server 認証を使用してユーザーを認証します。

詳細については、「[保存場所の選択] (DTS パッケージ移行ウィザード)」を参照してください。

注意注意

Management Studio でパッケージを移行したら、オブジェクト エクスプローラで Integration Services のローカル インスタンスに接続して、移行後のパッケージを確認してください。移行先として SQL Server を選択した場合、移行したパッケージは MSDB ノードの下に表示されます。移行先にファイル システム フォルダを選択した場合は、[ファイル システム] ノードを右クリックして [パッケージのインポート] をクリックすると、移行後のパッケージが表示されます。BI Development Studio でパッケージを移行すると、移行後のパッケージは指定したファイル システム フォルダに保存され、[SSIS パッケージ] ノードの下の開いているオブジェクトに追加されます。

BI Development Studio では、DTS パッケージを開いたり編集したりできません。

移行するパッケージの選択

移行元または移行先を指定すると、パッケージ移行ウィザードには、msdb データベース、Meta Data Services、または指定した構造化ストレージ ファイルで使用可能なパッケージの一覧が表示されます。移行するパッケージを選択し、パッケージ移行ウィザードがパッケージに与える既定の名前を更新できます。さらに、パッケージの移行後に、Business Intelligence Development Studio または SQL Server Management Studio でパッケージ名を更新することもできます。

詳細については、「[パッケージ一覧] (DTS パッケージ移行ウィザード)」を参照してください。

パッケージのパスワードの入力

SQL Server ツールの以前のバージョンを使用して開発されたパッケージは、パスワード保護されている場合があります。適切なパスワードを入力してからでないと、ウィザードからそれらのパッケージ定義にアクセスし、パッケージを移行することができません。複数のパッケージで 1 つのパスワードを共有している場合は、一度だけパスワードを入力する必要があります。パッケージ移行ウィザードを続行するには、パスワード保護されたすべてのパッケージのパスワードを入力する必要があります。どのパッケージもパスワードで保護されていない場合は、この手順は必要ありません。

移行エラーの記録

パッケージ移行ウィザードでは、移行時に発生したエラーを記録できます。

詳細については、「[ログ ファイルの指定] (DTS パッケージ移行ウィザード)」を参照してください。

移行の進行状況の表示

パッケージ移行ウィザードでは、選択したパッケージが 1 つずつ移行されます。ウィザードで移行できないパッケージがある場合は、残りすべてのパッケージの移行プロセスを終了するか、該当パッケージをスキップして一覧にある次のパッケージの移行を継続するかを選択できます。各パッケージを移行するたびに、その移行状況が更新されます。

詳細については、「[ウィザードの完了] (DTS パッケージ移行ウィザード)」および「[パッケージを移行しています] (DTS パッケージ移行ウィザード)」を参照してください。

移行されたパッケージの確認

パッケージの移行が完了したら、移行されたパッケージを Business Intelligence Development Studio で開いて、検証エラーなどの問題が発生していないかどうかを確認する必要があります。たとえば、一部のパッケージは、同じパッケージ内の先行タスクを使用して、データの移行元または移行先を作成したり、準備したりします。したがって、それらのオブジェクトが見つからない場合は検証エラーが発生します。このような検証エラーを解決するには、タスクまたはその他のコンテナ オブジェクトで DelayValidation プロパティを true に設定するか、影響を受けるデータ フロー コンポーネントで ValidateExternalMetadata プロパティを false に設定します。

BI Development Studio または Management Studio で移行したパッケージを表示する方法については、「移行した DTS パッケージを表示する方法」を参照してください。